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| 「芋の舘」代表の森川まさるさんは、出産を機に夫の両親が住む志摩に来て、農業を手伝い始めました。森川さんが嫁いだこの地区では、結婚と同時に親が土地を分け与える「国府の隠居制度」というものがあり、農地を親から引き継ぎ、5アールの野菜づくりから農業を始めました。昭和60年頃から行政や農協が地域の特産品として「きんこ」の生産・販売に力を入れ始めたのと同じ頃に、「きんこ」と出会い、自分でも芋の栽培から「きんこ」を作ってみたいと考えるようになりました。63年にレタスや生食用のさつま芋を作っていた畑を、加工用さつま芋「隼人いも」の栽培に切り替え、芋の栽培からスタートし、地域の先輩から知恵や技術を教えてもらいながら、自分で栽培した隼人いもを使った「きんこ」の加工に取り組み始めました。 |
「芋の館」のみなさん |
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作業はすべて手作業。一つ一つ、丁寧に並べられます |
煮たさつまいもは、とてもデリケート |
「きんこ」の生産を始めた当初は30アールであった栽培面積も、現在では1ha(生芋収量で約15トン)となり、生産される「きんこ」はおよそ3,600kgまでとなっています。また、起業当初は、パート従業員1名を雇用しての小さな規模から始めた「きんこ」づくりですが、今は8名のパート従業員とともに生産を行っています。
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| 一緒に働く仲間とは、楽しくをモットーに、加工場には「志摩一番のおいしいきんこを作ろう!」「楽しい職場-お互いを思いやり・・・」と看板が掲げられています。 |
加工場に掲げられた看板 |
| 「きんこ」は貯蔵が難しいさつまいもを腐らせないように煮て乾燥させたもので、志摩地方では昔から子どもや海女のおやつとして食べられてきた郷土食です。またその呼び名は、「きんこ」の形状がナマコの乾燥品である「きんこ」に似ていることからこの名がついたと言われています。 |
| もともと「きんこ」の生産は天日乾燥が主であり、天候に左右されることから、「芋の館」では、平成8年に簡易ハウス、11年に現在の乾燥ハウスを導入し、安定生産を図る等、地域のモデル的役割も果たしています。現在では、きんこ加工農家約100戸のうち5戸の農家でハウスが導入されています。また、13年に大釜を2台更新したことから効率も良くなり、安定した生産体制を確立しています。 |
乾燥ハウスに並べられた「きんこ」 |
| 森川さんは三重県の農村女性アドバイザーが中心となっている、農村女性ネットワーク「たべごろ」の世話役の他、地産地消ネットワークみえ伊勢志摩の会員として、きんこの加工体験の実施や視察の受け入れなども積極的に取り組んでいます。 地域内の女性組織「コスモスグループ」の仲間たちにも「きんこ」作りをすすめ、加工技術支援などを積極的に行い、きんこ作りに取り組むメンバーも出てきています。 また、「きんこ」は秋に「隼人いも」を収穫した後、生産は12月から2月までの間しかできないことから、「芋の館」では年間を通じて活動する場を確保しようと、いもを使った新たな加工品の開発にも取り組んでいます。 |
代表の森川さん |
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一つ一つ様子を見ながら乾燥させます |
10~14日であめ色に |
さらに、農協・市・普及センターで構成する鳥羽志摩農業協議会では「きんこ」を地域特産物として推進しており、不足する「隼人いも」の生産振興のため、17年からは団塊世代向けに畝の作り方から栽培までを指導する「農業始めませんか」事業を始め、生産を呼びかけています。新規就農者が加工に取り組む時には「きんこ」の普及のため、作り方を教えます。森川さんは、一人でも多くの人が「きんこ」を作り、郷土食を保存して欲しいと、丁寧に指導しています。 また、次世代を担う子どもたちに、地域の食文化を伝えたいという想いから、地元の小学校でさつまいも作りから「きんこ」の完成まで、子どもたちとのふれあいを楽しみながら、年間を通じて指導も行っています。 |
| 名称 | 芋の館 | 代表者 | 森川まさる |
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| 住所 | 三重県志摩市阿児町国府1209ー5 | 電話番号 |
0599−43−0849 |
| 経営類型 | 食品加工 | ||
| 構成員数 | 女性:9名 | ||
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経営・事業支援部経営支援課
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