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すし工房「なばな」

 ~箱ずしがイチ押し!~

箱ずしで米消費拡大

三重県の北端、岐阜県・愛知県と接する桑名市長島町は、名古屋市中心部から20kmほどの都市近郊の農業地帯です。基幹作物は稲作で、他にはハウストマト、花きや観葉の施設園芸があり、水稲裏作の「なばな」は全国一の生産量を誇っています。

JAながしま女性部では、年々低下する米消費量に歯止めをかけようと、昭和60年代から本格的に米消費拡大運動に取り組み始めました。

その中の一つが、家庭では作ることが少なくなった「箱ずし」による「米消費拡大」と「食文化を伝える」活動です。そして、61年に役員の家庭にあるすし箱を持ち寄り、箱ずし作りが始まりました。イベントで販売したところ、おいしさはもちろん、懐かしさも大変好評で、その後役員以外のメンバーも加わり、町の福祉まつり、JAまつり、輪中の里で行われるイベントなどで、長島町の郷土料理である「箱ずし」の販売をしてきました。

すし工房なばなのみなさん 

すし工房「なばな」のみなさん

起業へ

 このように、イベントでの販売を15年以上続けていく中で、メンバーの中に自然と起業への気運が高まってきました。起業することを決めた平成16年11月から起業する17年3月までの4か月の間に、一人20万円を出資する7名とパート的に働く7名の計14名が決まり「すし工房なばな」を起業しました。加工所は出資金を集めてから探し始め、集めた出資金は加工所の改修費と炊飯器2台の購入費にあてました。

現在は、12名のメンバーのうち、通常は2~3名ずつが出勤し、箱ずしを作っています。商品は隣接する観光施設「なばなの里」内にあるファーマーズマーケット「花市場」の産直コーナーや、Aコープへ出荷する他、18年からは伊勢湾岸自動車道長島SAでも「地元の郷土食」として販売を依頼され、商品を納めています。また、最近では、会議はもちろん、お祝い事やお祭り、法事などの際に箱ずしが注文されることも多くなってきています。

たくさん並んだ箱ずしは圧巻です

たくさん並んだ箱ずしは圧巻です

箱ずしは切り分けて1パックずつ盛りつけます

箱ずしは切り分けて1パックずつ盛りつけます

酢飯を作るのに欠かせない大きな飯切(はんぎり) 

酢飯を作るのに欠かせない大きな飯切(はんぎり)

なばなの里「花市場」内の産直コーナー

なばなの里「花市場」内の産直コーナー

出勤は、毎朝5時。注文が多い日には3時、イベント時には全員が夜中の1時から出勤して箱ずしを作ることもあります。冬の早朝からの箱ずし作りは大変ですが、一段落した時の休憩をかねた朝食は、仲間との楽しいひとときであり、ここに来る楽しみの一つでもあり、「これがあるから続けられます。」とメンバー全員が口を揃えます。

イベントで「箱ずし」の販売を始めた頃、一回のイベントで使うお米の量は30kgでした。そのお米の量は、9年には90kgから120kg、起業した17年には3,000kg(50俵)、18年には4,200kg(70俵)と毎年増え続けています。使うお米はもちろん、地元のお米。「すし工房なばな」は箱ずしを通じてお米のおいしさを幅広い年代に伝えています。

 

郷土料理「箱ずし」を次世代に!

この地域では、昔はお祝い事やお祭り、法事などの催しものがあると、親戚中がすし作りの箱を持ち寄り、箱ずしを作って振る舞うという伝統があり、箱ずしの箱は嫁入り道具の一つでもありました。最近ではその箱ずしも、家庭で作られることが少なくなり、50歳代以下の人は作ったこともない人がほとんどです。60歳以上の方は箱ずしを「懐かしい」と言って買い、若い主婦は自分でも作ってみようと、箱ずしの作り方を親から習う。このように郷土料理「箱ずし」が次世代に伝えられていくことも「すし工房なばな」の喜びの一つです。

試行錯誤の末、完成した味付け

箱ずしは、昔から各家庭で作られていたものなので、それぞれの家庭で少しずつ味つけも異なります。イベントで販売を始めた当初から、家庭の味を持ち寄ってみんなで試食したり、お客さんからいただく感想から、試行錯誤を繰り返しました。その結果、味付けは昔ながらの濃いめの味付けから薄味に、見た目も箱ずしの特性をいかして、より綺麗に見えるよう工夫してきました。

商品は、箱ずしの他、甘辛く煮たもろこをのせた「もろこ寿司」や、塩漬けのつなし(コハダ)を酢でしめたつなしの姿ずしである「つなし寿司」なども好評です。

 「箱ずし」の他「もろこ寿司」「つなし寿司」も好評です

「箱ずし」の他「もろこ寿司」「つなし寿司」も好評です

 目標は、「税金を払うくらいの収入!」  

代表の伊藤さなゑさんは、30年以上もJA女性部長として活躍され、農業振興はもちろん、男女共同参画、女性の経済的自立、食育など常にリーダーとして取り組んで来ました。

「すし工房なばな」は、起業後着実に売り上げを伸ばしてきています。平均年齢60歳を超えるグループを引っぱる伊藤さんの目標は、「みんなが税金を払うくらいの収入を得る」こと。「すし工房なばな」は、地域の女性たちが、生き甲斐と楽しみと経済的自立を手に入れる場所となっています。

 

名称 すし工房「なばな」 代表者 伊藤さなゑ
住所 三重県桑名市長島町東殿名1200 電話番号

0594−42−2494

経営類型 食品加工
構成員数 女性:12名

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ダイヤルイン:052-223-4620
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