平成16年7月29日公表

平成16年農業構造動態調査(基本構造)結果概要
−農家調査・農業法人等調査−
(平成16年1月1日現在)

【調査結果の概要】

T 農家調査(販売農家)
1 農家数

  平成16年1月1日現在の販売農家数は216万1千戸で、前年に比べ4万4千戸(2.0%)
 減少している。

(1) 主副業別農家数
   主副業別農家数は、主業農家が43万4千
  戸(販売農家に占める割合20.1%)、準主
  業農家が51万2千戸(同23.7%)、副業的
  農家が121万6千戸(同56.3%)で、前年
  に比べそれぞれ1万4千戸(3.1%)、1万
  6千戸(3.2%)、1万3千戸(1.1%)減少
  している。

図1 主副業別にみた農家数割合


(2) 経営耕地面積規模別農家数
   経営耕地面積規模別農家数割合をみると、都府県は0.5〜1.0haが35.5%、北海
  道では10〜20haが20.9%とそれぞれ最も高くなっている。

図2 経営耕地面積規模別にみた農家数割合
 
 
2 農家人口、就業構造
(1) 農家人口

   農家人口は940万人で、前年に比
  べ24万7千人(2.6%)減少している。
   このうち、65歳以上の者は295万6
  千人で、前年に比べ1万8千人(0.6%)
  減少している。

 

  表1 農家人口

(2) 就業構造
  ア 農業従事者
    農業従事者数は622万9千人で、前年に比べ13万1千人(2.1%)減少している。
   これを主副業別にみると、主業農家は135万人(農業従事者に占める割合21.7
   %)、準主業農家は164万7千人(同26.4%)、副業的農家は323万2千人
   (同51.9%)となっている。


  イ 農業就業人口
    農業就業人口は362万2千人で、前年に比べ6万2千人(1.7%)減少してい
   る。
    これを主副業別にみると、主業農家は117万6千人(農業就業人口に占める割
   合32.5%)、準主業農家は77万6千人(同21.4%)、副業的農家は、167万人(同
   46.1%)となっている。


  ウ 基幹的農業従事者
    基幹的農業従事者数は219万7千人で、前年に比べ5万9千人(2.6%)減少
   している。
    これを主副業別にみると、主業農家は98万5千人(基幹的農業従事者に占め
   る割合44.8%)、準主業農家は44万8千人(同20.4%)、副業的農家は76万3千
   人(同34.7%)となっている。

  図3 主副業別にみた就業構造割合(農業従事者,農業就業人口,基幹的農業従事者)

 
U 農業法人等調査結果
1 農家以外の農業事業体(販売を目的とするもの)
(1) 事業体数
   農家以外の農業事業体のうち、販売を目的とする事業体は8,230事業体で、前年
  に比べ300事業体(3.8%)増加している。このうち法人格を有する事業体は5,570
  事業体で全体の67.7%を占めている。

(2) 農業経営組織別事業体数
   農業経営組織別事業体数をみると、
  販売のあった事業体数は8,180事業体
  で、単一経営は6,860事業体(販売の
  あった事業体に占める割合83.9%)、
  準単一複合経営は970事業体(同11.9
  %)で、前年に比べそれぞれ220事業
  体(3.3%)、170事業体(21.3%)増
  加している。一方、複合経営は350事
  業体(同4.3%)で、前年に比べ90事
  業体(20.5%)減少している。

 

図4 農業経営組織別にみた
        農家以外の農業事業体数割合

 
2 農業サービス事業体(水稲作に係るサービスを行っている事業体)
(1) 事業体数
   農業サービス事業体のうち、水稲作に係るサービスを行っている事業体は1万
  3,900事業体で、前年に比べ220事業体(1.6%)増加している。


(2) 水稲作サービス作業請負事業体数・請負戸数
   水稲作サービス作業の内容をみると、全作業を請け負った事業体数は1,480事業
  体、その請負戸数は2万戸で、前年に比べそれぞれ330事業体(28.7%)、4,000戸
  (28.2%)増加している。


【 解 説 】
T 販売農家の調査結果
 農家数
(1) 主副業別にみた農家数
   平成16年1月1日現在の販売農家数は216万1千戸で、これを主副業別にみると、
  主業農家が43万4千戸、準主業農家が51万2千戸、副業的農家が121万6千戸とな
  っており、前年に比べそれぞれ1万4千戸(3.1%)、1万6千戸(3.2%)、1万
  3千戸(1.1%)減少している。
   主副業別割合をみると、副業的農家が56.3%と最も多く、主業農家及び準主業
  農家がそれぞれ20.1%、23.7%となっている。
   また、総農家数は293万4千戸で、前年に比べ4万7千戸(1.6%)減少した。

表2 農家数
販売農家 ・・・・経営耕地面積が30a以上又は農産物販売金額が50万円以上の農家
主業農家 ・・・・農業所得が主で、65歳未満の農業従事60日以上の者がいる農家
準主業農家・・・・農外所得が主で、65歳未満の農業従事60日以上の者がいる農家
副業的農家・・・・65歳未満の農業従事60日以上の者がいない農家       
自給的農家・・・・経営耕地面積が30a未満で、かつ農産物販売金額が50万円未満の農家
 

(2) 農業地域別にみた農家数
   農業地域別に主副業別農家数
  割合をみると、主業農家は北海
  道が72.8%と最も高く、次いで
  沖縄が34.9%、九州、四国、関
  東・東山が20%台となってお
  り、中国、北陸では10%を下回
  っている。
   一方、副業的農家は北陸、東
  海、近畿、中国で60%台と高く
  なっている。


   図5 農業地域別にみた主副業別農家数割合

(3) 農業経営組織別にみた農家数
   農業経営組織別に主副業別農家数割合をみると、単一経営のうち主業農家の割合
  が最も高いのは酪農で89.6%、次いで養豚が81.7%、養鶏が77.5%、施設野菜が
  70.9%の順となっている。また、単一経営のうち副業的農家の割合が最も高いのは
  稲作で65.3%、次いで露地野菜が40.3%、果樹類が39.1%の順となっている。

単一経営・・・・・・・農産物販売金額のうち、主位部門の販売金額が8割以上の農家
準単一複合経営・・・・農産物販売金額のうち、主位部門の販売金額が6割以上8割未満の農家
複合経営・・・・・・・農産物販売金額のうち、主位部門の販売金額が6割未満の農家
 

図6 農業経営組織別にみた主副業別農家数割合

(4) 主副業別にみた農産物販売金額規模別農家数
   農産物販売金額規模別農家数割合を主副業別にみると、主業農家では1,000万円以
  上が約3割を占めており、一方、準主業農家及び副業的農家では100万円未満がそれ
  ぞれ57.7%、78.4%となっている。

図7 主副業別にみた農産物販売金額規模別農家数割合

2 経営耕地等
(1) 経営耕地面積規模別農家数
   経営耕地面積規模別農家数割合を農業地域別にみると、東海、近畿、中国、四
  国で1.0ha未満の農家数割合は7割を超えており、また、3.0ha以上の農家数割合
  をみると、東北、沖縄でそれぞれ14.3%、13.7%と高くなっているものの、東海、
  近畿、中国、四国では3%を下回っている。


図8 農業地域別にみた経営耕地面積規模別農家数割合


   また、経営耕地面積規模別農家数の対前年増減率をみると、都府県で4.0ha、北
  海道では10haを境に増加している。

図9 経営耕地面積規模別農家数の対前年増減率
(都府県)

(北海道)

(2) 借入耕地のある農家の状況
   借入耕地のある販売農家数は67万8千戸で前年並みとなり、借入耕地面積は66万
  haで前年に比べ1万1千ha(1.6%)増加している。
   これを都府県でみると、借入耕地のある販売農家数は65万5千戸、借入耕地面積
  は49万4千ha、一戸当たりの借入耕地面積は75aとなっている。
   また、経営耕地規模の大きい農家ほど借入耕地面積は多く、借入による規模の拡
  大が進んでいることがうかがえる。

図10 経営耕地規模別にみた耕地の借入状況(都府県)


(3) 貸付耕地のある農家の状況
   貸付耕地のある販売農家数は37万5千戸となっている。貸付耕地面積は15万8千
  haで前年並みとなっており、この結果、一戸当たりの貸付耕地面積も42aで前年並
  みとなっている。

 

(4)水稲作付農家数(平成15年産)と作業の請け負い・請け負わせの状況
  ア 水稲作付農家数(販売農家)
    都府県の水稲作付農家数は158万4千戸で、前年に比べ3万戸(1.9%)減少し
   ている。これを水稲作付規模別農家数割合でみると、0.5ha未満が約5割を占めて
   おり、2.0ha以上は7.1%と前年並みとなっている。
    また、北海道の水稲作付農家数は2万3千戸で前年並みとなっている。

図11 水稲作付規模別農家数割合(都府県)

  イ 水稲作の請け負い
    都府県で水稲作作業を請け負った販売農家数は16万6千戸で、前年に比べ3千
   戸(1.6%)増加している。
    また、北海道で水稲作作業を請け負った販売農家数は2千戸で、前年に比べ130
   戸(8.0%)減少している。

図12 水稲作付規模別にみた水稲作を請け負った農家の割合(都府県)

  ウ 水稲作の請け負わせ
    都府県で水稲作作業を請け負わせた販売農家数は121万5千戸で、前年に比べ
   2万戸(1.6%)減少している。これを作業別農家数でみると、「全作業を請け負
   わせ」が11万3千戸、「乾燥・調製」が83万7千戸、「稲刈り・脱穀」が50万5千
   戸、「育苗」が40万5千戸等となっている。
    また、北海道で水稲作作業を請け負わせた農家数は1万戸で、前年に比べ300戸
   (2.4%)減少している。

3 農家人口、就業構造
(1) 農家人口
    農家人口(農家の世帯員数)は、940万人で、前年に比べ24万7千人(2.6%)
  減少した。
    また、農家人口のうち65歳以上の者は295万6千人で、農家人口に占める65歳以
   上の割合は、31.4%となっており、高齢化が進行している。

表3 農家人口に占める65歳以上の割合

 

(2) 就業構造
  ア 主副業別にみた農業従事者

     農業従事者数は622万9千
    人で、前年に比べ13万1千
    人(2.1%)減少した。
     また、主副業別の男女別
    構成割合をみると、全てに
    おいて男性が女性を上回っ
    ている。
 

図13 主副業別にみた
     男女別農業従事者

   イ 主副業別にみた農業就業人口
     農業就業人口は362万2千
    人で、前年に比べ6万2千
    人(1.7%)減少している。
    65歳以上は206万4千人で農
    業就業人口の57%を占めて
    おり、前年に比べ0.9ポイン
    ト上昇し、高齢化が一層進
    行している。
     また、主副業別の男女別
    構成割合をみると、準主業
    農家及び副業的農家では女
    性の割合がそれぞれ62.1%、
    56.6%で男性を上回ってい
    る。

図14 主副業別にみた男女別農業就業人口

  ウ 主副業別にみた基幹的農業従事
    基幹的農業従事者数は219万7千
   人で、前年に比べ5万9千人
   (2.6%)減少している。
    これを主副業別の男女別構成割
   合でみると、主業農家及び副業的
   農家では男性の割合がそれぞれ
   55.1%、57.3%と女性を上回って
   おり、準主業農家では女性の割合
   が54.4%と男性を上回っている。

図15 主副業別にみた
        男女別基幹的農業従事者


農業従事者・・・・・15歳以上の世帯員のうち過去1年間に1日以上自営農業に従事した者
農業就業人口・・・・農業従事者のうち、主として農業に従事した者
基幹的農業従事者・・農業就業人口のうち、ふだんの主な状態が「仕事が主」の者
 
(3) 農業経営組織別にみた基幹的農業従事者
   農業経営組織別に年齢別の基幹的農業従事者数割合をみると、単一経営のうち酪
  農、養豚では、49歳以下がそれぞれ38.8%、31.2%を占めており、養鶏、施設野菜
  や花き・花木では20%台、稲作では7.0%となっている。
   一方、65歳以上では、稲作が66.4%となっているほか、露地野菜、果樹類、肉用
  牛においても過半を占めている。

図16 農業経営組織別にみた年齢別基幹的農業従事者数割合

(4) 農業経営者及び同居の農業後継者の状況
    農業経営者の平均年齢は62.2歳で、65歳以上の経営者の占める割合は45.6%
   となった。農業経営組織別に農業経営者の状況をみると、酪農、養豚、施設野菜、
   養鶏で平均年齢が低くなっている。
    同居農業後継者がいる農家の割合は52.9%で、このうち農業を主とする後継者
   がいる農家は6.9%となった。農業を主とする後継者がいる農家の割合を農業経営
   組織別にみると、花き・花木、酪農、養豚、養鶏で2割を超えている。

表4 農業経営者及び同居の農業後継者の状況

 

U 農業法人等調査結果
1 農家以外の農業事業体(販売を目的とするもの)
 (1) 事業体数
   農家以外の農業事業体のうち、販売を目的とする事業体数は8,230事業体で、前
  年に比べ300事業体(3.8%)増加している。
   これを組織形態別にみると、法人格を有する事業体は5,570事業体(全体の67.7
  %)、任意組合等の非法人は2,660事業体(32.3%)となっており、農業地域別では、
  北海道、関東・東山、四国、九州で法人の割合が高く、一方、北陸、近畿では非
  法人の割合が高くなっている。

図17 農業地域別にみた組織形態別農業事業体数割合

 (2) 農業経営組織別事業体数
   過去1年間に農産物の販売があった事業体数は8,180事業体で、前年に比べ300
  事業体(3.8%)増加している。
   これを農業経営組織別事業体数割合でみると、前年に比べ単一経営、準単一経
  営は増加し、複合経営は減少している。
   また、単一経営を部門別事業体数でみると、雑穀・いも類・豆類、果樹で減少
  しているが、他の部門で増加している。

図18 農業経営組織別にみた農業事業体数割合

 (3) 経営耕地面積規模別事業体数
   都府県の経営耕地面積規模別事業体数割合をみると、1ha未満が約5割を占めて
  いるものの、10ha以上の事業体が約3割となっている。
   また、北海道では、30ha以上が5割、10〜30haが約2割となっており、大規模な
  経営が行われていることがうかがえる。

図19 経営耕地規模別事業体数割合(都府県、北海道)

 注: 1ha未満には、例外規定(経営耕地面積が10a未満で、調査日前1年間の農産物販売金額が
   15万円以上の事業体)を含む。


 2 農業サービス事業体(水稲作に係るサービスを行う事業体)
   (1) 事業体数
   農業サービス事業体のうち、水稲作に係
  るサービスを行っている事業体は1万3,900
  事業体で、前年に比べ220事業体(1.6%)増
  加している。
   また、農業サービスを行っている主な事
  業範囲は農業集落内が最も多く、次いで市
  区町村内、旧市区町村内の順となっている。
  
  
  注:主な事業範囲とは、過去1年間に農作業を請
   け負った地域のうち、約8割をカバーするまで
   の地域をいう。
 

    図20 農業サービス事業体
     の主な事業範囲

 (2) 農作業請負料金収入規模別事業体数
   農作業請負料金収入規模別事業体数の対前年増減率をみると、1,000万円未満で
  は増加しているが、1,000〜3,000万円、5,000万円以上では、それぞれ3.8%、3.6
  %減少している。

      図21 農作業請負料金収入規模別事業体数の対前年増減率

 (3) 水稲作サービス作業請負面積
   水稲作サービス作業の請負面積を作業種類別にみると、防除、稲刈り・脱穀を
  除く作業において増加している。

図22 水稲作の作業種類別にみたサービス作業請負面積及び対前年増減率


V 離農世帯調査
 この調査は、農業を取り巻く諸情勢が著しく変化する中で、離農した世帯の実態を
把握し、今後の農政に必要な基礎資料とすることを目的として実施したものである。
 調査結果は、16年農家調査(販売農家)の標本のうち、過去1年間に離農した世帯
(662世帯)について調査した結果を割合で表したものである。

1 離農した主な理由(複数回答)
 離農した主な理由をみると、「主たる農業従事者が高齢化したため」が最も高く44.0
%を占めており、次いで「病気や介護等により農業が続けられなくなったため」が29.6
%、「農家以外の仕事に就職又は専念するため」が15.6%、「農業では十分な収入が得
られないため」が14.8%となっている。

2 離農による耕地等の処分方法
(1) 耕地の処分方法(複数回答)
   耕地の処分方法をみると、「農
  地をそのまま貸し付けた」が最も
  高く59.6%を占めており、「農地
  をそのまま放置(放棄)している」
  が37.9%となっている。

図23 離農による耕地の処分方法割合

(2) 機械の処分方法
   機械の処分方法をみると「その
  まま放置している」が58.5%と最
  も高くなっている。


   図24 機械の処分方法割合