3.気候徳島県の気候は、大きく「温暖湿潤(しつじゅん)な太平洋側気候」、「温暖で雨の少ない瀬戸内式気候」、「冷涼(れいりょう)な山岳気候」の3つに区分されます。このうち、吉野川下流域の徳島平野や讃岐(さぬき)山脈の山麓(さんろく)などは、瀬戸内式気候にあたり、晴れの日が多く温暖なため、農作物の生育に適しています。一方で雨は少なく、年間平均降雨量が1,000ミリを下回るところもあるため、古くから干ばつ被害も多い地域でした。吉野川北岸地域で耳にする、「阿波(あわ)の北方、月夜にひばりが足を焼く」ということわざは、少しの照りでもカラカラになるという意味で、この地域の水不足の深刻さを伝えています。 吉野川の水源地にあたる高知県の山中は、下流域の徳島平野とは逆に、年間平均降雨量が3,000ミリを越えることもある日本でも有数の多雨地帯です。そのため、ここに大雨が降ると、徳島が晴れていても突然、吉野川が増水・氾濫する「土佐水(とさみず)」とよばれる洪水が度々起こってきました。また、徳島平野は、台風の進路にあたることも多い地域です。 このように吉野川の下流地域は、上流部も含めた季節変動の影響を大きく受けるため、古くから、大規模な自然災害に巻き込まれることが少なくありませんでした。 【図】吉野川流域の年雨量分布図 出典:徳島地方気象台 |
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