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中国四国農政局

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    四国東部農地防災事務所

    1.事業の目的

    吉野川下流の左岸地域では、農業用水路への生活排水の混入等による水質悪化や塩害により、営農上の制約が生じています。国営吉野川下流域農地防災事業では、吉野川本川のきれいな水を農地に安定的に供給するための水利施設の整備を行い、生産性の向上と農業経営の安定を図ります。

    具体的には、旧吉野川や今切川(いまぎれがわ)に設置されている数多くの農業用取水口(ポンプや樋門など)を、吉野川の柿原堰(かきはらぜき)と第十堰の2か所に統合するとともに、箱形水路や管路(パイプライン)を使った用水専用の幹線水路を整備していきます。主な事業内容は以下の通りです。

    用水路と排水路の分離

    現在、本地区内に設置されている水路は、農地に水を供給する用水路と、農地から出た水を排出する排水路が兼用されている状況です。しかも、水路に家庭からの生活排水が混入している地域が多くあります。

    本事業では、用水と排水を分離し、生活排水などの混入を防ぎます。

    【図】用水路と排水路の分離(現況と整備後)

    【図】用水路と排水路の分離(現況と整備後)

    取水口の統合と幹線水路の新設

    本地区には、今切川や旧吉野川からポンプなどを利用して、水田に水を引いている地域が数多くありますが、施設の老朽化や地下水の過剰な汲み上げによる用水機能の低下が進んでいるほか、海水の遡上などで安定して水を確保することが難しい状況にあります。

    本事業では、吉野川に設置されている柿原堰、第十堰に新たな取水口を設置し、そこから、現在ポンプを利用している地域まで水を引く北部幹線水路、南部幹線水路なども新設します。高低差を利用した水路で水を供給することで、ポンプアップが不要になります(なお、末端パイプライン化を計画している地区では、加圧機場が必要になります)。

    【図】取水口の統合と幹線水路の新設(現況と整備後)

    【図】取水口の統合と幹線水路の新設(現況と整備後)

    新しい水管理システムの導入

    農業用水を集中管理する近代的な新しい水管理システムを導入します。これまで、手間をかけて、それぞれで管理されていた地区内の数多くの施設は、統合された取水口、新しく整備された幹線水路へその役割を引き継ぐことになります。

    お問合せ先

    四国東部農地防災事務所

    〒779-0105
    徳島県板野郡板野町大寺字王子72-2
    TEL:088-672-5252