香川ぴっぴ通信 第135号 2021(令和3)年8月2日 中国四国農政局香川県拠点
もくじ
- 1【ひとこと】
・ここ百年あたり日本の平均気温が1.26度の割合で上昇…総括農政推進官 谷 淳吉 - 2【お知らせ】
・「みどりの食料システム戦略」を策定しました
・農業・農村への理解の醸成を目指す新たな国民運動「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」をスタート
・高収益作物次期作支援交付金に係る事業実施主体の公募について(第4次公募)
・「ディスカバー農山漁村(むら)の宝アワード」(第8回選定)エントリー募集について
・農業を経営する皆様へ~収入保険で備えましょう
・「令和3年度農薬危害防止運動」の実施について
・MAFFアプリのご利用をおすすめします
・消費者の部屋「子どものための夏休み企画(リモート版)」~考えてみよう!農林水産業と私たちの食生活~の開設について
・「中国四国農政局食育Webセミナー」学ぶ 食べる 育てる「マイ畑」~どこでも だれでも 種からの野菜づくり~の開催について - 3【農業に関心がある、農業を始めたい方へ】
- 4【報道発表資料】
・農林水産省及び中国四国農政局 - 5【AFFクイズ】
- 6【コラム】
・屋島の夕陽に魅せられて……総括農政推進官 高木 文訓
~日本の農業、もっと強く。~
「農業競争力強化プログラム」は、農業者が自由に経営展開できる環境を整備するとともに、農業者の努力では解決できない構造的な問題を解決するために策定されたものです。農林水産省ホームページで説明動画を公開しています。ぜひご覧ください。
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/nougyo_kyousou_ryoku/index.html
1【ひとこと】
★ここ百年あたり日本の平均気温が1.26度の割合で上昇
総括農政推進官 谷 淳吉
ここ百年あたり世界平均の2倍近い上昇率で日本の温暖化が進んでいます。それだけが原因だとは言えませんが、最近の大雨、高温などの異常気象に起因する農作物の収量減少・品質低下など、生産現場にすくなからぬ影響が生じています。
また、農業従事者の4割が70歳以上となっており、今後一層の担い手減少が見込まれ、労働力不足等の生産基盤の衰退が顕著になっています。このような中、農林水産省は、今年の5月に「みどりの食料システム戦略」を策定しました。
この戦略では、2050年までに目指す姿を掲げ、その実現に向けて、調達、生産、加工・流通、消費の全体を一つのシステムとしてとらえて取り組むこととしています。
具体的に目指す姿として、
1 農林水産業のCO2ゼロエミッション化の実現
2 化学農薬の使用量をリスク換算で50%低減
3 化学肥料の使用量を30%低減
4 耕地面積に占める有機農業の取組面積を25%、100万ヘクタールに拡大
5 エリートツリー等を林業用苗木の9割以上に拡大
6 ニホンウナギ、クロマグロ等の養殖において人工種苗率100%を実現
7 2030年までに食品製造業の労働生産性を最低3割向上
8 2030年までに持続可能性に配慮した輸入原材料調達の実現
といった目標を掲げています。革新的な技術や生産体系の開発により実現していくこととしています。
これにより、持続的な生産基盤の継続、国民の豊かな食生活、地域の雇用・所得増大、将来にわたり安心して暮らせる地球環境の継承を目指しています。
この戦略を広く知っていただくために当支局においても様々な機会を通じて周知活動を積極的に行っているところです。
これを機に皆様もちょっと身近な環境について考えてみませんか。
2【お知らせ】
★「みどりの食料システム戦略」を策定しました
我が国の食料・農林水産業は、大規模自然災害、地球温暖化、生産者の減少等の生産基盤の脆弱化、地域コミュニティの衰退、新型コロナを契機とした生産・消費の変化などの政策課題に直面しており、将来にわたって食料の安定供給を図るためには、災害や温暖化に強く、生産者の減少やポストコロナも見据えた農林水産行政を推進していく必要があります。
このような中、健康な食生活や持続的な生産・消費の活発化やESG投資市場(「持続可能な事業」を投資先とすることで、長期的に安定したリターンが見込める投資方法)の拡大に加え、諸外国でも環境や健康に関する戦略を策定するなどの動きが見られます。
今後、このようなSDGsや環境を重視する国内外の動きが加速していくと見込まれる中、我が国の食料・農林水産業においてもこれらに的確に対応し、持続可能な食料システムを構築することが急務となっています。
このため、農林水産省では、食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現する「みどりの食料システム戦略」を策定しました。
(詳しくはこちら)(農林水産省ホームページ)
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/index.html#sakutei
★農業・農村への理解の醸成を目指す新たな国民運動「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」をスタート
農林水産省は、「食料・農業・農村基本計画」に基づき、食と農のつながりの深化に着目した新たな国民運動「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」を開始しました。
我が国では食の外部化・簡便化が進む一方、食と農との距離が遠くなり、農業や農村に対する国民の意識・関心は薄れています。
食についても新たな生活様式を模索する今、これからの日本の、自分たちの食を確かなものとしていくためには、消費者と生産者が一体となって自分たちの課題と捉え、行動変容に繋げていくことが必要です。
時代の変化に対応し日本各地の食を支えてきた農林漁業者・食品事業者の努力や創意工夫について消費者の理解を深め、良いところは伸ばし変えるべきことを変え新しいことにもチャレンジする取組を応援する、新しい国民運動です。
今後、様々なメディアやシンポジウム等を通じて、全国各地の農林漁業者等の取組、地域の食や農山漁村の魅力などを伝えることにより、国産の農林水産物や有機農産物の積極的な選択に向けた行動変容に繋がることを目指し、生産者団体や食品関連事業者等と連携した官民協働による取組を推進していきます。
(詳しくはこちら)(外部ホームページ)
https://nippon-food-shift.maff.go.jp/
★高収益作物次期作支援交付金に係る事業実施主体の公募について(第4次公募)
農林水産省は、新型コロナウイルス感染症のまん延防止のための緊急事態宣言(令和3年1月~3月)により売上減少の影響を受けた高収益作物について、直接販売や契約栽培、輸出に向けて販路の転換又は拡大に取り組む農業者に対して、次期作における生産・流通コストの削減、生産性又は品質向上に要する資材等の導入、土づくり・排水対策等作柄安定等に資する取組を、その減収の範囲内で支援します。
公募締切:令和3年8月11日(水曜日)
(詳しくはこちら)(農林水産省ホームページ)
https://www.maff.go.jp/j/supply/hozyo/seisan/20200515_1.html
★「ディスカバー農山漁村(むら)の宝アワード」(第8回選定)エントリー募集について
農林水産省では、「強い農林水産業」、「美しく活力ある農山漁村」の実現のため、「ディスカバー農山漁村(むら)の宝アワード」(第8回選定)と称して、地域の活性化や所得向上に取り組んでいる優良事例を募集します。
選定された地区に対しては、選定証を授与するとともに、「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」特設Webサイトでの活動の紹介などを通じて、全国的に情報を発信します。
応募締切:令和3年8月31日(火曜日)
(詳しくはこちら)(中国四国農政局ホームページ)
https://www.maff.go.jp/chushi/press/shinko/210616.html
★農業を経営する皆様へ~収入保険で備えましょう
農業は、自然災害による収入減少や市場価格の低下など、様々なリスクにさらされる産業です。
このようなリスクに対応して農業経営の安定を図る観点から、国は、農業経営収入保険制度を設け、平成31年1月から実施しています。
新型コロナウイルス感染症のような想定外のリスクも含めて幅広く補償される制度ですので、加入をご検討なさっている方は、NOSAI香川までお問い合わせください。
(詳しくはこちら)(NOSAI香川ホームページ)
https://nosai-kagawa.jp/
★「令和3年度農薬危害防止運動」の実施について
農林水産省は、厚生労働省、環境省、都道府県等と共同で、農薬を使用する機会が増える6月から8月にかけて、農薬の使用に伴う事故・被害を防止するため、農薬の安全かつ適正な使用や保管管理、環境への影響に配慮した農薬の使用等を推進する「農薬危害防止運動」を実施します。
農薬を使用する際は、農薬を正しく理解していただき、周りに飛散しないように使用してください。
(詳しくはこちら)(農林水産省ホームページ)
https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouyaku/210427.html
★「MAFFアプリ」 のご利用をおすすめします
MAFFアプリは、皆さまに役立つ情報を農林水産省から直接お届けするスマホ用アプリです。
農業者や農業関係者だけでなく、どなたでも無料※でご利用いただけますので是非ご登録してみてください。
プロフィールとして設定いただいたお住まいの地域や作目、関心事項等に応じて、役立つ情報をお届けします。また、現場の情報を農林水産省に直接届けることができます。
※通信に要する費用(データ通信料等)は、利用者の負担となります。
(詳しくはこちら)(農林水産省ホームページ)
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/maff-app.html