香川ぴっぴ通信 第138号 2021(令和3)年9月16日 中国四国農政局香川県拠点
もくじ
- 1【ひとこと】
・香川県内における豚熱ワクチンの接種開始について…総括広域監視官 山形 和隆 - 2【お知らせ】
・令和4年度農林水産予算概算要求の概要について
・「令和3年度INACOME(イナカム)ビジネスコンテスト」のビジネスプラン募集について
・「余マスの手引き」の公表について
・「みどりの食料システム戦略」を策定しました
・農業・農村への理解の醸成を目指す新たな国民運動「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」をスタート
・農業を経営する皆様へ~収入保険で備えましょう
・MAFFアプリのご利用をおすすめします
・かがわ6次産業化人材育成塾2021が開催されます
・令和3年9月8日、農林水産省は「令和3年度病害虫発生予報第7号」を発表しました - 3【農業に関心がある、農業を始めたい方へ】
- 4【報道発表資料】
・農林水産省及び中国四国農政局 - 5【AFFクイズ】
- 6【コラム】
・私の生きがい……行政専門員 大林 久輝
~日本の農業、もっと強く。~
「農業競争力強化プログラム」は、農業者が自由に経営展開できる環境を整備するとともに、農業者の努力では解決できない構造的な問題を解決するために策定されたものです。農林水産省ホームページで説明動画を公開しています。ぜひご覧ください。
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/nougyo_kyousou_ryoku/index.html
1【ひとこと】
★香川県内における豚熱ワクチンの接種開始について
総括広域監視官 山形 和隆
豚熱(CSF)は、ウイルスによって起こる豚、イノシシの熱性伝染病で、強い伝染力と高い致死率が特徴です。このため、香川県で昨年多発した高病原性鳥インフルエンザと同様に、発生農場では殺処分等の防疫措置が行われることとなります。国内では、平成30年に岐阜県で26年ぶりとなる発生が確認されて以降、感染が拡大したため、発生リスクの高い地域において、飼養豚への予防的ワクチンの接種に踏み切りました。併せて、感染拡大の主な要因と考えられる野生イノシシ対策として、経口ワクチン(ビスケット状の餌の中にワクチンを封入したもの)を生息地の土の中に埋めて摂取させる取組を行っています。
しかしながら、ワクチンの効果は100%ではなく、その後もワクチン接種農場で散発的に発生が続き、野生イノシシについても、豚熱陽性の個体が発見される範囲の拡大が続いています。
なお、既にご存じのことと思いますが、豚熱は人に感染することはありませんし、ワクチンを接種した豚の肉を食べても、人の健康に影響はありません。
こうした中、今年7月31日、兵庫県淡路市で発見された死亡野生イノシシについて、豚熱陽性であることが判明しました。このため、豚熱発生リスクの高い地域として新たに四国4県をワクチン接種推奨地域に追加しました。これにより、ワクチン接種推奨地域は全国36都府県となりました。
これを受け、香川県は、「豚熱予防的ワクチン接種プログラム」を作成し、9月1日から県内で飼養されているすべての豚等(約31,000頭)を対象にワクチン接種を開始しました。併せて、ウイルスの侵入防止のため、農場に対して飼養衛生管理基準の遵守を徹底するよう指導を行うこととしています。
人間の新型コロナウイルス感染症も早く終息してほしいところですが、豚熱や鳥インフルエンザなどの家畜伝染病についても、しっかりと対策し、発生しないことを切に願っています。
2【お知らせ】
★令和4年度農林水産予算概算要求の概要について
農林水産省は、令和3年8月31日、令和4年度農林水産予算概算要求を取りまとめました。
今回は、「生産基盤の強化と経営所得安定対策の着実な実施」、「5兆円目標の実現に向けた農林水産物・食品の輸出力強化、食品産業の強化」、「環境負荷軽減に資する「みどりの食料システム戦略」の実現に向けた政策の推進」など、9項目を重点事項として要求しています。
(詳しくはこちら)(農林水産省ホームページ)
https://www.maff.go.jp/j/budget/r4yokyu.html
★「令和3年度INACOME(イナカム)ビジネスコンテスト」のビジネスプラン募集について
農林水産省は、地域の豊かな資源とやる気あふれる人材、そして必要な資金を組み合わせることで新たなビジネスが生まれ、農山漁村の価値を高めることができると考え、地域活性化に向けた起業支援「INACOME(イナカム)」を実施しています。
このたび、その一環として、地域資源を活用したビジネスを対象としたビジネスコンテストを開催し、「⼀次産業の関係⼈⼝拡⼤・担い手対策」、「地域資源活⽤型商品・サービス開発」、「フリーテーマ」の3つのテーマに沿ったビジネスプランについて募集します。
受賞者特典として、過去大会の本選出場者の商品などを副賞として贈呈いたします。NACOME(イナカム)のサイトでのプランの公表や、メディアサイトで受賞者の取組について記事を掲載いたします。
・応募締切:令和3年10月8日(金曜日)
(詳しくはこちら)(農林水産省ホームページ)
https://www.maff.go.jp/j/press/nousin/kouryu/210825.html
★「余マスの手引き」の公表について
農林水産省は、米穀の商慣習に係る関係者間の意見交換を踏まえ、余マス(注)を設定する目的、設定根拠や量、負担のあり方等について取引当事者間で話し合いや見直しを行うための手引きを作成しました。
注:「余マス」とは、保管中の水分の減少等による重量の欠減を補うなどを目的とする取引における商慣習であり、玄米の出荷・集荷の際に、正味重量を超えて多めに袋詰めされた米のことをいいます。
(詳しくはこちら)(農林水産省ホームページ)<余マスの手引き>
https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/attach/pdf/kansyu-24.pdf (PDF:1,3MB)
(詳しくはこちら)(農林水産省ホームページ)<別冊>
https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/attach/pdf/kansyu-25.pdf (PDF:650KB)
★「みどりの食料システム戦略」を策定しました
我が国の食料・農林水産業は、大規模自然災害、地球温暖化、生産者の減少等による生産基盤の脆弱化、地域コミュニティの衰退、新型コロナを契機とした生産・消費の変化などの課題に直面しており、将来にわたって食料の安定供給を図るためには、それらの課題も見据えた農林水産行政を推進していく必要があります。
このため、農林水産省では、食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現する「みどりの食料システム戦略」を策定しました。
(詳しくはこちら)(農林水産省ホームページ)
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/index.html#sakutei
(詳しくはこちら)(農林水産省ホームページ)みどりの食料システム戦略説明動画
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/video.html
★農業・農村への理解の醸成を目指す新たな国民運動「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」をスタート
農林水産省は、「食料・農業・農村基本計画」に基づき、食と農のつながりの深化に着目した新たな国民運動「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」を開始しました。
我が国では食の外部化・簡便化が進む一方、食と農との距離が遠くなり、農業や農村に対する国民の意識・関心は薄れています。
食についても新たな生活様式を模索する今、これからの日本の、自分たちの食を確かなものとしていくためには、消費者と生産者が一体となって自分たちの課題と捉え、行動変容に繋げていくことが必要です。
今回の取組は、時代の変化に対応し日本各地の食を支えてきた農林漁業者・食品事業者の努力や創意工夫について消費者の理解を深め、良いところは伸ばし変えるべきことを変え新しいことにもチャレンジする取組を応援する、新しい国民運動です。
今後、様々なメディアやシンポジウム等を通じて、全国各地の農林漁業者等の取組、地域の食や農山漁村の魅力などを伝えることにより、国産の農林水産物や有機農産物の積極的な選択に向けた行動変容に繋がることを目指し、生産者団体や食品関連事業者等と連携した官民協働による取組を推進していきます。
(詳しくはこちら)(ニッポンフードシフトホームページ)
https://nippon-food-shift.maff.go.jp/
★農業を経営する皆様へ~収入保険で備えましょう
農業は、自然災害による収入減少や市場価格の低下など、様々なリスクにさらされる産業です。
このようなリスクに対応して農業経営の安定を図る観点から、国は、農業経営収入保険制度を設け、平成31年1月から実施しています。
新型コロナウイルス感染症のような想定外のリスクも含めて幅広く補償される制度ですので、是非とも加入をご検討ください。ご加入やご質問につきましては、NOSAI香川までお問い合わせください。
(詳しくはこちら)(NOSAI香川ホームページ)
https://nosai-kagawa.jp/