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北陸農政局

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掲載日:平成31年3月12日

クローズアップ北陸農政局長賞


平成29年度に北陸農政局長賞を受賞された方々の取組や現在の様子をご紹介します。

有限会社 タカノ(Kitchen Boo)(キッチン ブー)(福井県小浜市)


【受賞名】地産地消等優良活動表彰(地域振興部門)

【表彰目的】北陸農政局では、地産地消を推進するため、北陸地域において、生産者や消費者との連携等創意工夫のある活動のうち優れた取組について、北陸農政局長賞を授与しています。

1.受賞概要

(有)タカノ 髙野社長
(有)タカノ 髙野社長

平成15年から学生食堂経営と日配弁当及び仕出弁当の製造・販売や自社での総菜製造を行っていた有限会社タカノは、これまでの学生食堂及びレストランを平成23年9月から、地産地消ランチバイキングレストラン及び学生食堂「Kitchen Boo(キッチン ブー)」(以下「バイキングレストラン」という。)としてリニューアルし、地場産野菜や市場規格外品も活用したメニューを提供しています。

また、生産者や卸売会社等と連携した新商品の開発・販売等も行っており、地元生産者の所得向上や伝統食材の知名度向上にも寄与しています。なかでも、実った果実のほとんどが廃棄されている地元産の獅子ゆずを活用した新商品「柑なんば」(かんなんば)を開発したことにより、獅子ゆずの知名度の向上とともに生産量の増加に貢献しました。
 

2.取組のきっかけをお聞かせ下さい。

会社を立ち上げた平成15年当時は、学生食堂の経営と日配弁当の製造・販売をしていましたが、日本経済がデフレと言われ安さを追い求める中、当社も安価な外国産農産物を仕入れたり、添加物を多用するなどして利益を求めていました。しかし、出来上がった商品は、安さを追求し過ぎたあまり、自分の満足できる商品ではなくなってしまいました。

このような時に、仕入れ先の市場関係者から地元産の獅子ゆずがたくさん捨てられていることを聞き、有効活用を考えて開発したのが「柑なんば」です。その後、規格外等で大量に捨てられている農産物等を活用することとしてバイキングレストランを始めました。

また、農林水産業の高齢化や担い手不足、卸売市場の閉鎖が進んでいること等、食品産業を取り巻く厳しい状況も知るようになり、これをきっかけに何か出来ることがないか考えるようになりました。

バイキング料理の品々01 バイキング料理の品々02 バイキング料理の品々04 バイキング料理の品々02
バイキング料理の品々

 
3. 苦労した点、工夫している点等をお聞かせ下さい。

「柑なんば」ほか加工品シリーズ
「柑なんば」ほか加工品シリーズ

経営を軌道に乗せるためには、世の中に「認知」されることが一番重要で大変なことと思います。お客さんから、この人は何者で、なぜこんなことをしているのかをわかってもらうこと。そのためには、自分のやっていることの過程をこまめに発信することが大切です。認知されれば自ずとお客さんが訪れるようになり、地元からも応援してもらえるようになります。

昨今では、ホームページ、インスタグラム等のIT利用は必須です。お客さんが情報を探した時に目に止まりやすく、また、店の雰囲気が伝わり訪れてみたくなるような画像や情報を揃えておかなければ、お客さんに来ていただけない時代です。そのためには、自分も努力が必要ですし、専門家に委託することも効果的です。
この度、北陸農政局長賞を頂いたことは大変光栄で、当店のPRにも是非活用したいと思っています。
 

4.今後の目標をお聞かせ下さい。

現在、当社の主な事業は、バイキングレストラン営業と移動販売車「Boo号」での唐揚げやコロッケ販売です。今後は、バイキングレストラン内でのテイクアウト販売に取り組んだり、「Boo号」による移動販売を増やしたいと思っています。

また、地域における活動として、地元スーパー、社会福祉法人と連携し、障害者の職業訓練、就労支援にもなる新商品の開発等にも取り組んでいます。当社に関わりのある地元の生産者、販売事業者の経営が立ち行くよう望んでおり、地産地消を軸とした試したいアイデアがたくさんあり、賛同してくれる人も増えてきました。

当地には、大量生産・大量販売は向いていないと考えており、四季折々に生産される多様な農産物から少量・多種の加工品を提供し、細く長く続けていけるような田舎スタイルが適していると考えています。小さくても十分なのでジャムや漬け物等の農産物加工場を建設し、地域の食品産業の維持に貢献することが当面の夢です。

厨房の様子 移動販売車「Boo号」
厨房の様子 移動販売車「Boo号」

お問合せ先

福井県拠点
〒910-0859 福井市日之出3-14-15 福井地方合同庁舎
ダイヤルイン:0776-30-1611
FAX:0776-30-1612

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