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北陸農政局

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クローズアップ北陸農政局長賞

平成29年度に北陸農政局長賞を受賞された方々の取組や現在の様子をご紹介します。

東下組(ひがししもぐみ)集落協定(新潟県十日町市)


【受賞名】多面的機能発揮促進事業優良活動表彰(中山間地域等直接支払部門)

【表彰目的】北陸農政局では、日本型直接支払のうち、多面的機能支払及び中山間地域等直接支払に係る取組等を対象に優良な活動を表彰し、関係者の意欲の向上を図るとともに取組の推進に資することを目的として、北陸農政局長賞を授与しています。

1. 受賞概要

小宮山代表(左から二人目)と役員のみなさん
     小宮山代表(左から二人目)と役員のみなさん

当初は6集落それぞれが平成12年度から中山間地域等直接支払制度に取り組んでいましたが、将来に向けた安定的な農業生産体制の確立のため、第3期対策(平成22~平成26年度)から6集落を統合した広域集落協定を締結しています。

また、地域資源である棚田の保存のため、県内外の都市農村交流イベントへの参加や棚田米販売、地元産の野菜や山菜の漬け物、すいか糖等の直売所販売による地域の所得向上に向けた取組を実施しています。

このほか、地域おこし協力隊や大学生等による棚田の草刈り隊の募集等、若者の受入れ等の活動を実施しています。

 

2. 受賞に対する思いや受賞の反響などをお聞かせ下さい。

今回、表彰いただいたことについては、協定を構成する6集落が、十日町地域の山間地農業の活性化を進めることが重要との考えのもと、農村の維持のために地道ではあるものの責任をもって日常の活動を継続してきたことによるものだと思います。

十日町市において、集落協定は100近くあり、当地区は協定面積の規模では、上位から5、6番目位に位置していますが、今回受賞したことにより他地区からは「指導を受けたい」、「研修を行ってほしい」等の反響が増えています。

当協定の取組を認めていただいたことで、地区では今後の活動に一層やる気が出ていますが、併せて、これまで活動を継続してきたことの重みを感じているとともに、また、今後も活動を継続していくことへの責任の重さも感じているところです。

3. 取組のきっかけなどを教えて下さい。

当協定の6集落は、地図上でみれば半径3キロメートル以内に納まるような狭い地区にありますが、山間地ゆえに、沢が違うなど地続きではありません。ただし、6集落とも地区内の小学校を集落行事等で利用してきたこと、また、平成16年に発生した新潟県中越地震において当地区は震源地から数キロメートルという地理にあることから甚大な被害を受ける中で、その小学校が避難所となったこともあり、隣組のような親交がありました。

各集落とも、高齢化や過疎化が進む中で、農業の後継者の問題等、住民の間で地区の将来への不安はありましたが、農地や集落の維持のために、日常的な農作業、集落活動に責任感をもって真剣に取り組んでいました。

そのような中、十日町市から広域集落協定の提案を受けたことから、広域化に向けて集落間で話し合い、平成22年度から6集落協定を統合しました。もともと集落間の交流があったこと、各集落が同様な課題をもっていたことから、特に大きな問題もなく集落協定が設立できました。

集落協定設立後は、集落間の交流、意見交換が一層盛んになり、東京農工大や長岡市の大学生、SNSを通じて応募した社会人等による年に数回の「棚田の草刈り隊」活動、棚田米や地元産農産物加工品の販売等の活動が大変活発になりました。

 

棚田の草刈り隊
                      棚田の草刈り隊
イベントでの棚田米の販売
                 イベントでの棚田米の販売

 

4. 現在の状況や今後の目標をお聞かせ下さい。

地区の棚田風景
                       地区の棚田風景

地区では 高齢化が著しく進んでおり、後継者の確保・育成が喫緊の課題ですが、最近では、地区の若い人たちも頑張っており少しづつ活気がでてきていますし、地区の維持、活性化のために今年度も、地域おこし協力隊、新規就農希望者の募集を行っています。特に新規就農については、当地区に定住しなくとも、山間地営農が出来るような指導を行っていきます。

十日町地域では、「一人の力では無理。集落営農で地区を維持したい。」という気運が高まってきている中で、現在も地区外の農業者に対し集落営農の研修を行っており、今後も一つの手本として継続していきます。

 

お問合せ先

新潟県拠点
〒951-8035 新潟市中央区船場町2-3435-1
ダイヤルイン:025-228-5216
FAX:025-223-2264

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