今月の園芸特産作物:10月 ブロッコリー
ブロッコリーの特徴
ブロッコリーはアブラナ科の野菜で、一般に菜の花と呼ばれている植物の仲間になります。私たちがよく食べている部分は、花の蕾(つぼみ)の部分で、ビタミンCやビタミンKなどを多く含む、栄養豊富な緑黄色野菜です。
ブロッコリーは、花蕾(からい)を収穫する場所の違いによって分けられ、頂花蕾型、頂花蕾・側花蕾兼用型、側花蕾型等のタイプが栽培されています。
最近は、かいわれ大根のように発芽させた芽の部分を食べる、ブロッコリー・スプラウトも人気が高まっています。
<頂花蕾型> | <側花蕾型> | <ブロッコリー・スプラウト> |
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写真:独立行政法人 農畜産業振興機構提供
ブロッコリーの原産地と来歴
ブロッコリーは地中海沿岸が原産地で、16世紀にはイタリアやフランスで栽培が行われていたとされています。
日本へは、明治初めに渡来しましたが普及せず、1970年代になってから、食生活の洋風化に伴い食卓にあがるようになりました。
1980年代に米国カリフォルニア等からの輸入により消費が定着した野菜ですが、需要の増加に伴って国内産地における予冷体制が整い、国産の周年供給体制が確立していきました。
ブロッコリーの栽培状況(平成28年産)
全国におけるブロッコリーの作付面積は14,600haで、収穫量は142,300tとなっており、都道府県別の収穫量を見ると1位が北海道で20,400t、次いで愛知県14,800t、埼玉県13,900tと続きます。
北陸地域では、新潟県と石川県での作付けが多く、とくに石川県では近年、面積が増加しています。
資料:農林水産省「野菜生産出荷統計」(28年産)
北陸管内の産地情報(石川県加賀市)
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「氷詰機」 |
石川県加賀市では昭和50年代半ば頃から、水田転作作物としてブロッコリーの作付けが始まりました。
今では、石川県下有数の産地に成長し、「加賀九谷野菜」の中でも、ブロッコリーは代表ともいえる存在です。出荷については、5月に始まる春ブロッコリーと、10月から始まる秋ブロッコリーがあります。
また、氷詰め装置を導入し、氷を詰めて出荷することから、鮮度が保たれた状態で食卓に届けられます。
写真:石川県南加賀農林総合事務所提供
おいしいブロッコリーのポイント
花蕾がこんもりと盛り上がっており、つぼみの粒が小さくしっかりと密集したものを選びましょう。
また、茎の切り口がみずみずしく、ス(茎の空洞)が入っていないものが新鮮です。
資料:独立行政法人 農畜産業振興機構
お問合せ先
生産部 園芸特産課
担当者:施設園芸支援係
代表:076-263-2161(内線3334)
ダイヤルイン:076-232-4314
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