今月の園芸特産作物:9月 きく
晩秋を代表する花 -きく-
きくは桜と並んで日本の国花とされており、日本で一番多く生産されている花です。秋に開花する品種が多く、各地で菊花展や菊人形が開催されます。
きくの花の歴史は古く、原産地は中国で、日本に渡来してきたのは奈良時代、遣唐使によって持ち帰られたと言われています。江戸時代になるとブームが起こり、現在のように様々な花の色や形など、多くの品種が作り出されました。
きくの生産
国内におけるきく類(輪ぎく、小ぎく、スプレイぎくの合計)の作付面積は4,801ha(平成28年産)で、全国各地で栽培されています(全国第1位は愛知県1,302ha)。
北陸管内では64ha(平成28年産)作付けされており、県別にみると新潟県9ha、富山県16ha、石川県5ha、福井県35haとなっています。きく類の中でも、特に小ぎくの作付けが多く、北陸管内のきく類の作付面積の8割を占めています。
きくの管理の仕方
きくは寒さにも暑さにも強い花です。日当たりが良く、風通しの良い場所で育てましょう。
水やりは、鉢植えでは土の表面が乾けば根元にたっぷり与えましょう。花壇では雨があまり降らないようなら与えましょう。肥料は、鉢植えでは緩効性肥料(肥料の効き方が緩やかで長期間持続するもの)を、花壇では油粕などを開花前まで定期的に与えましょう。
北陸の代表的な菊花展、菊人形
「弥彦菊まつり」
11月上旬から下旬まで、新潟県西蒲原郡弥彦村の弥彦神社の境内にて開催。出品品目において全国でも有数の規模を誇ります。毎年テーマを変えて作られる約3万本の挿芽小菊による「大風景花壇」は人気を集めています。
「南砺菊まつり」
11月上旬、富山県南砺市の園芸植物園にて開催。毎年、当植物園で育成したスプレイぎくの新品種がこの祭りで発表され、「南砺・福野ブランド」としてPRされています。
「たけふ菊人形」
10月上旬から11月上旬にかけて福井県越前市の武生中央公園で行われる菊人形。日本三大菊人形のひとつに数えられています。
お問合せ先
生産部 園芸特産課
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