うめの野生種の分布は日本、朝鮮半島、台湾、中国南部と、他の果実に比べると比較的狭い地域に限定されています。
日本では、古くから花の観賞用として栽培されていました。
果実として利用されるようになったのは、鎌倉時代以降で、果実の利用が盛んになったのは江戸時代に入ってからといわれています。
京都の内田梅の系統が全国に伝えられ、それぞれの地域に合った品種が育成されました。
今月の園芸特産作物:6月 うめ
うめ(バラ科さくら属)

(写真提供:福井県)
うめの生産状況
全国のうめの栽培面積は16,400haとなっており、主な産地である和歌山県(5,510ha)、群馬県(1,020ha)、福井県(506ha)で、全国の栽培面積の約43%を占めています。
北陸管内での栽培面積は765ha(全国の4.7%)で、新潟県が99ha、富山県が46ha、石川県が114ha、福井県が506haとなっています。
(資料:農林水産省平成28年耕地及び作付面積統計)
北陸の産地と品種
北陸管内のうめの主な産地は、新潟県では新潟市(旧亀田町)と南蒲原郡、富山県では氷見市、石川県では金沢市と珠洲市、福井県では若狭町、小浜市及び南越前町などです。
うめの栽培が盛んな福井県では、6月上旬~中旬にかけて「剣先」、6月中旬~下旬にかけて「紅サシ」という品種が主に出荷され、梅干しに適している「紅サシ」は、肉厚で種が小さく食べやすいのが特長で、ミネラルも豊富に含まれています。
また、梅酒に適している「剣先」は大玉で、その名のとおり果実の先端が尖っているのが特長です。
近年では、多収性で加工適性が高い「新平太夫(しんへいだゆう)」「福太夫(ふくだゆう)」といった福井県オリジナル品種への転換を推進しています。

【紅サシ】
その名の通り、実が熟してくると日当たりの良い部分が紅色を帯びます。

【剣先】
実の先端部分がやや尖っていることから「剣先」という名前が付きました。

【福太夫】
福井県オリジナル品種で、多収性の品種です。
(写真提供:福井県)
毎日くだもの200グラム運動
「毎日くだもの200グラム運動」とは、1人1日200g以上のくだものの摂取を推進する運動です。近年の研究により、くだものにはさまざまな生活習慣病に対して予防効果が高いことが分かっています。1人1日200g以上のくだものを食べて、健康で豊かな生活を送りましょう。
(資料:毎日くだもの200グラム!うるおいのある食生活推進協議会)
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