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農林水産省

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食料・農業村政策審議会 第48回家畜衛生部会 議事録

1. 日時及び場所

令和2年10月27日(火曜日) 14時00分~15時47分
農林水産省本省   第2特別会議室   またはオンライン会議

2. 議事次第

  1. 開会
  2. あいさつ
  3. 家畜伝染病予防法の改正について
  4. 議事
    ASFゾーニングを適用したハンガリーからの生鮮豚肉の輸入再開について
  5. あいさつ
  6. 閉会

配布資料はこちらから

3. 議事録

午後2時00分   開会

  • 沖田室長
    それでは、定刻となりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会第48回家畜衛生部会を開催いたします。
    委員の皆様におかれましては、御多忙の中御参加をいただきまして、誠にありがとうございます。私は本日の司会事務局を担当いたします動物衛生課の国際衛生対策室長の沖田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
    それでは、開会に当たりまして大臣官房審議官の神井の方から御挨拶を申し上げます。
  • 神井審議官
    皆さん、こんにちは。消費・安全局の神井でございます。本日は大変お忙しい中、こうやってお集まりいただき、誠にありがとうございます。
    ウェブ参加の委員の先生方もどうもありがとうございます。
    第48回ということで家畜衛生部会の開催に当たりまして、御挨拶申し上げます。
    第48回と申し上げましたけれども、実はこうやって皆様方にお集まりいただいて御議論いただくのは1月以来ということになっておりまして、新型コロナウイルスの影響で、その間にも改正家畜伝染病予防法に基づく政省令の話ですとか、あるいは飼養衛生管理基準のお話とか、こういったことについて非常にイレギュラーな形で御審議、御議論いただいておりましたことを改めて感謝申し上げます。
    本当にお忙しい中、なかなか不便なことが多い中、積極的な御参加をいただいておりまして、本当にありがとうございます。
    本日の議題でありますけれども、アフリカ豚熱のゾーニングを適用したハンガリーの生鮮豚肉の輸入に関するリスク評価ということになります。
    ゾーニングに関しましては、先生方、もうよく御存じのとおり、疾病が発生した国であっても未発生地域を特定して、そこから疾病の侵入をしっかり防止しながら輸入を可能とする、そういった国際基準で認められた措置でございます。
    ハンガリーにつきましては2018年にアフリカ豚熱が発生して、その直後に要請を受けまして継続的に協議を実施してきております。農林水産大臣が定めております質問票のやり取りですとか現地調査ですとか、そういった標準的な手続にのっとりまして、その適用について私どもも科学的な評価を実施してきたところですけれども、6月にはこの家畜衛生部会に諮問させていただき、その後、牛豚等疾病小委で科学的な御議論をずっと続けていただいたところでございます。
    本日は、そういった経緯も踏まえましてリスク評価について御議論いただくところですけれども、専門的な見地から忌憚のない御発言をいただいて、活発な御議論をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
    本日は、本当にありがとうございます。よろしくお願いします。
  • 沖田室長
    ありがとうございました。 家畜衛生部会でございますが、委員の数が全部で19名となっております。本日はウェブ参加も含めまして、13名の委員の先生方に御出席をいただいております。食料・農業・農村政策審議会令第8条第1項の規定により、定足数を満たしていることを御報告いたします。
    それから、本日出席しております事務局の御紹介をさせていただきます。
    今し方御挨拶申し上げました大臣官房審議官の神井でございます。
  • 神井審議官
    神井でございます。よろしくお願いいたします。
  • 沖田室長
    同じく大臣官房審議官、伏見でございます。
  • 伏見審議官
    伏見です。よろしくお願いします。
  • 沖田室長動物衛生課長の石川でございます。
  • 石川動物衛生課長
    石川でございます。よろしくお願いします。
  • 沖田室長
    家畜防疫対策室長の星野でございます。
  • 星野室長
    星野です。よろしくお願いいたします。
  • 沖田室長
    私は、今日の司会を担当させていただきます事務局の沖田です。
    私の隣にいるのが動物衛生課の補佐の髙木でございます。
  • 髙木課長補佐
    髙木です。よろしくお願いいたします。
  • 沖田室長
    事務局は以上になります。本日の審議方、よろしくお願いいたします。
    失礼いたしました。山本チーム長でございます。すみません。
  • 山本チーム長
    どうも山本です。よろしくお願いします。
  • 沖田室長
    それでは、恐れ入りますが、カメラの方につきましては、ここで退室をお願いいたします。
    それでは、まずは配付資料の確認をいたします。
    配付資料は、まず家畜伝染病予防法の改正についてという資料、それから資料番号が振ってあります資料1-1、1-2、1-3及び参考資料をお配りしておりますので、御確認をいただければと思います。もし落丁等ございましたら、お知らせをいただければと思います。
    それでは、本日の議題でございます。
    アフリカ豚熱のゾーニングを適用したハンガリーからの生鮮豚肉の輸入再開についてでございますが、これに入る前に、動物衛生課の家畜防疫対策室長の星野の方から、今般改正された家畜伝染病予防法について御説明をさせていただきます。
    星野室長、お願いいたします。
  • 星野室長 それでは、私、星野の方から、家畜伝染病予防法の改正ということで、最近の家畜衛生の動きについて御説明させていただきます。
    まずお手元の資料、「家畜伝染病予防法の改正について」をご覧ください。
    おめくりいただきまして、1ページ目。
    「これまでの取組」というふうにありますけれども、柱としては4本柱、「野生イノシシの対策」、それから豚、「感受性動物対策」、そして「感染経路遮断」、それから「水際」と、大きく柱が四つございました。
    今般、家畜伝染病予防法、2回改正を行っております。その中で大きな動き、7月に施行されました動きにつきまして、まずは、これまで野生動物の家畜伝染病蔓延防止対策を行ってはいたんですけれども、これをきちんと法定化、法律に基づいた措置として浸潤状況の調査、それから経口ワクチンの散布ということを位置づけました。
    それから、アフリカ豚熱につきまして発生時に、口蹄疫と同様に予防的な殺処分を行うことができるように規定をさせていただきました。
    それから、家畜の所有者・国・都道府県・市町村・関連事業者の責務・責任をきちんと明確化しております。
    それから、飼養衛生管理基準の遵守、これが一番大事なところは、もう皆さん御存じのとおりでございますけれども、こちらの是正措置についてしっかりと拡充をさせていただきました。
    例えば、飼養管理責任者を選任すること、それから国における指導指針、それから都道府県における指導計画の策定を新たに創設させていただきました。
    続きまして、都道府県知事が指導・助言を行わなくとも勧告・命令を直ちに行えるような仕組み、それから飼養衛生管理基準の中身の見直しと罰則の強化を行っております。
    また、水際の検疫といたしましては、家畜防疫官の権限の強化。例えば質問・検査の権限とか罰則を強化しております。
    めくって2ページ以降、今私が御説明させていただきましたものの中身について書かれてございます。
    こちらを簡単にかいつまんで御説明させていただきますと、まずは2ページ目、アフリカ豚熱発生時の予防的殺処分でございます。
    皆様の方にも御報告させていただいたと思いますけれども、今月頭には韓国の方でも1年ぶりのアフリカ豚熱の発生がございます。引き続き我が国への侵入の脅威が一段と高まっておりますので、まずは口蹄疫と同様に予防的殺処分を行えるような位置づけとして、この2月に法律の方を施行させていただいております。これによりまして、早期発見した場合には直ちに予防的殺処分が行えるようになったこと。
    それから指針の中では、下の方にございますけれども、その範囲として500メートルから3キロの中で行うということを規定させております。
    めくっていただきまして3ページ目でございますが、それぞれ国・都道府県・市町村の役割、あるいは協議会の設置でございます。
    今まで何となく規定はされていたんですが、それぞれの役割が明確ではなかったということから、今回は法律の中でそれぞれの責務をきちんと規定をしました。また、国や地方公共団体の責務としましては協議会、例えば自衛防疫協議会であるとか、そういった協議会をしっかりと作って、地域全体で防疫を取るということを目的として設置をさせていただいております。
    それから、めくっていただきまして4ページ目、飼養衛生管理の徹底でございますけれども、従来から飼養衛生管理の徹底は、現場の方にもずっとお願いはしているところでございますが、都道府県によって若干のばらつき、指導にばらつきがあったというふうに言われております。
    例えば今回の59例目、群馬県で今回半年ぶりに発生がありましたけれども、疫学調査チームの報告を見ますと、やはり飼養衛生管理の不備が確認をされておりまして徹底されていないところもあったというところで、ウイルスの農場への侵入もあったのではないかという報告もされておりますけれども、そういったことがないように、まずは飼養衛生管理に係る責任者をきちんと決めるということ、農場単位で責任者を決めるということ。
    それから、これは来年4月施行になりますけれども、国における指導等の指針、それから県における指導計画、これをきちんと設けまして、計画的かつ非常に分かりやすい形で現場の方に指導ができるような仕組みを作っております。
    それから、下の方に行きましては、同じく飼養衛生管理基準の主な改正の中身でございまして、重要なところは野生動物侵入の防護柵、あるいは防鳥ネットの設置、これも11月の頭、11月1日から施行になりますけれども、正に現場では今これらをきちんと取り組んでいるということ。
    加えまして、来年の4月にはエコフィードの加熱の厳格化。エコフィードを使うことによって、ウイルスが蔓延しないような形をきちんと取るという仕組みになってございます。
    それから、めくっていただきまして、水際の強化ということでございますが、アフリカ豚熱が中国・ベトナムから日本に持ち込まれた肉製品でウイルスの遺伝子が89件、そのうち3件、先般もフィリピンの肉、ソーセージから見つかっておりますけれども、3件でウイルス自体が分離をされてございます。
    こういったことを考えますと、アフリカ豚熱の我が国への侵入の脅威というのが依然高い状況でございますので、水際の対策が今までに増して強化をする必要があるというふうに判断をしております。
    そういった中、法律の改正に伴いまして、家畜防疫官が出入国者の携帯品の中での畜産物の有無について質問や検査を行えるということ、また違反のものが見つかれば廃棄の命令をできるということ。
    それから、罰則。これまで輸入検査を受けない者がいたらば100万円の罰金だったのを300万円に、法人の場合は5,000万ということで、かなり厳しい罰則を設けたところでございます。
    こういったことをしながら、各方面との連携もしっかりと強化を図ることが重要と考えておりまして、関係省庁はもとより、相手国内での情報の発信や航空会社を通じました機内アナウンスの依頼。それから、違反者の情報につきましてもデータベース化をすることによって対応の厳格化、それから税関申告書の様式の変更。
    また、検疫探知犬の増頭。来年度末までに140頭近くを整備するというような計画でございます。
    最後になります。6ページでございますけれども、法律の改正に伴いまして、特定家畜伝染病防疫指針、こちらも部会の皆様、先生方の諮問事項となってございますけれども、既に指針の見直しをさせていただいております。
    口蹄疫や豚熱につきましては先ほど申しましたように野生動物の対策をしっかりと盛り込むということ、それからアフリカ豚熱、高病原性鳥インフルエンザにつきましては事業者の責務をきちんと追加をさせていただいております。
    また、今後、豚熱につきましては野生動物の浸潤状況調査、あるいは経口ワクチンの在り方、仕組みなどにつきましても御相談させていただきながら、引き続きよりよい指針を作っていきたいというふうに思っていますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。
    最近の動きは、以上でございます。
  • 沖田室長
    ありがとうございました。
    それでは、ここから本題の議論に入りますが、ここからの議事進行につきましては松尾部会長にお願いをしたいと思います。
    松尾部会長、よろしくお願いいたします。
  • 松尾部会長
    松尾です。よろしくお願いいたします。
    それでは、本日の議題、「ASFのゾーニングを適用したハンガリーからの生鮮豚肉の輸入再開について」において委員会を始めたいと思います。
    まずは、事務局から御説明の方をお願いいたします。
  • 沖田室長
    それでは、資料に沿って御説明を申し上げたいと思います。
    使用いたします資料は、資料1-1の報告書の概要と、それから資料1-3、リスク管理措置の案、それから必要に応じてパワーポイントのプレゼンテーションにも触れながら、主にその三つを使いながら御説明をしたいというふうに思います。
    まず日本ですけれども、ハンガリーから輸出される生体の豚及び生鮮の豚肉について家畜衛生条件を締結しておりましたが、2018年4月にハンガリーの国内で野生イノシシでのアフリカ豚熱発生が確認されたことから、同国からの輸入を一時停止しておりました。
    その後、2018年5月になりまして、ハンガリー当局からゾーニングを適用した生鮮豚肉の輸入再開についての要請があり、先ほど神井審議官の方から説明いたしました標準手続に従って情報収集を行い、その情報に基づいてゾーニングを適用して生鮮豚肉の輸入を解禁した場合のASFのリスクについて評価を行ってまいりました。
    牛豚等疾病小委におきましての審議結果ですが、これは後ほど津田小委員長より御報告をいただきますが、まず私の方から、その評価のポイントにつきまして資料1-1の概要に従いまして説明をさせていただきます。
    まず、ハンガリーの獣医組織体制でございますけれども、ハンガリーは農業省が家畜衛生に係る中央当局としての機能を有しております。その農業省にあります中央食品流通安全局─「Nebih」と略称で言っていますが、という部局が動物の疾病防疫対策、それから発生時の対応を担当してございます。
    また、地方に関しましては、県と郡に首相府の出先機関が設置されており、出先の職員が農業省の指示で動くというふうになっておりますけれども、基本的には農業省が、中央が統制を取っているという形になってございます。
    法律といたしましては、食品流通法という法律によって、家畜衛生を含むフードチェーン全般の規制がなされておりまして、その具体的な措置は政令や首席獣医官の出す首席獣医官令によって定められてございます。
    このアフリカ豚熱に関しましては、農業省令によりまして、届出の疾病、届出対象疾病に指定をされております。
    ハンガリーの獣医組織体制につきましては、今言ったような体制、仕組み、それから法律によりましてASFの発生を把握し、そして的確に封じ込めるための基礎となる体制というものについては整っている、法令も整備がされているというふうに考えられたところでございます。
    農場の分布でございます。
    スクリーンを見ていただきますと、ハンガリーでは飼養─まあ、養豚、飼養豚ですけれども、ほぼ偏りなく全土に分布していると。総飼養頭数は約279万頭、農場数としては2万9,000戸です。
    このプレゼンの上の図が大規模農場の分布、そして下が小規模農場の分布というふうになっております。
    数としましては、大規模農場が約1,000戸、そして小規模農場が2万8,000戸と。小規模が数としては多いと。ただし、頭数のシェア、規模で言いますと、大規模農場が9割以上という状況でございます。
    ここで言う大規模ですけれども、その境界は100頭です。ハンガリーの場合は、飼養頭数規模100頭を境に大規模と小規模というふうに分けて呼んでおります。
    農場における衛生管理ですが、農業省令によりまして、平時から農場が遵守しなければならないバイオセキュリティの基準が定められております。これについて遵守の確認を年1回、当局の公的獣医官、又は当局から委託を受けた民間の獣医師が立入調査を実施します。
    大規模農場については、遵守すべき基準が厳しく設定されております。農場周囲にフェンスを設置する必要がある、獣医師を民間、いわゆるかかりつけ医を契約すると。そして、疾病発生に備えた防疫計画を策定するといったことが義務づけられております。
    また、入場時の車両消毒用ゲート、更衣室の設置、こういった義務づけもされているというところです。
    ASFが発生した場合ですけれども、このときには主席獣医官の命令、主席獣医官令によりまして、農場におけるバイオセキュリティ措置が更に強化されております。
    現在はハンガリー全土がそういう状態にありまして、放牧については全土で原則禁止、そして屋外に運動場がある場合には二重フェンスを設置して、野生動物との隔離、接触防止を図るということが義務づけられています。これは大規模・小規模かかわらず、規模にかかわらず、この強化措置というのは実施をされておるところです。
    そして、ハンガリーではASFのリスクレベルに従って国内を分類し、エリア分けをし、そのエリアに応じた対策を取ってございます。
    エリアは、基本的には狩猟のために設置された狩猟区ごとに、狩猟区を単位として設定をされております。ASFの陽性イノシシが発見された狩猟区及び隣接狩猟区、そして周辺最低5キロのエリアを含む狩猟区、これは特別管理エリアとされておりまして、この地図で言うと灰色にしている部分でございます。この灰色のところが特別管理エリアです。
    その周りに感染のエリアがございまして、これは紫色の部分。
    この灰色と紫を併せた部分が野生のイノシシでの感染が見つかっているエリアです。
    さらに、その外側、この地図で言うと赤いエリアですけれども、赤いところはいわゆるバッファーのエリアになるわけですけれども、高リスクエリアというふうにエリアを分けておりまして、これは発生はありません。イノシシでの発生はございませんが、隣接しているということで対策を強化しているエリア。例えば野生イノシシで言えば、捕獲を強化するとかサーベイランスをするとか、そういった強化をしているエリアになっております。
    そして、だいだい色の部分は、これは言ってみれば何もないところ。もちろん、家畜豚での発生は2018年4月以降、ハンガリーでは一切ございませんが、イノシシにおいても全く発生せず、そして隣接もしておりませんので、特に何かリスクが高いというエリアではございませんが、それがこのだいだい色の部分でございます。
    そして、このだいだい色の部分なんですが、本来であるとEUのルールで言えば、この赤い色のところまで何らかの強化措置を取るというゾーンを張っているのが、これがEUのルールですが、このだいだい色の部分も、ハンガリーは一定のリスクがあるエリアということで管理措置、バイオセキュリティ強化等の管理措置を独自に実施しております。
    これがハンガリーのエリアごとのリスクレベルに応じたASF対策でございます。
    例えば、農場のバイオセキュリティ強化でいいますと、エリアごとに措置が異なっておりまして、特別管理エリアや感染エリアでは獣医師の巡回指導の強化、そして飼料や敷料は使う前に待機期間を設けると。これは90日間の待機期間です。待機期間を設定する等のバイオセキュリティ措置が強化されております。
    また、生体の移動に関しても、ASFのリスクレベルに応じた移動制限を課してございます。したがいまして、豚の生体を移動するということに関するASFの拡散リスクは低いというふうに考えられると思います。
    そして、さらにハンガリーにおいてはイノシシ科─まあ、豚ですけれども、豚の動物、イノシシ科の動物を取り扱う全ての農場やと畜場、生体市場は当局が管理するデータベースに施設情報を登録するという登録制になってございます。さらに、豚についてもトレーサビリティがございまして、繁殖の豚は個体ごと、肥育の豚は群ごとという形で個体の識別をして、その移動について履歴がシステムに登録されるという形になって、把握ができる体制となってございます。
    これらによって、ハンガリーにおいてはASFを農場に侵入させないための措置、そして豚の移動に伴う蔓延防止措置というのが適切に講じられていると考えられる状況でございます。
    また、一方で野生動物等によって飼養エリアが直接汚染された場合に農場内でASFの感染機会が生じる可能性がまだ残っております。そういったところ、あるいは小規模農場の中にバイオセキュリティ基準が低い農場が存在する可能性があるということが当然想定されるわけでございます。
    こういったことを考え、また農場周辺で野生イノシシでの発生地域が拡大しているということに備えて、十分なマージンを取ったゾーニングを運用する必要があるんではないかというふうに考えられたところでございます。
    また、日本でASFの侵入するリスクを低減させていくためには、日本向けの豚肉についてはそういったゾーニングの範囲も十分なマージンを取るということのみならず、さらに、上乗せとして生産に関わる農場やと畜場、そして発生地域からの豚生体の受入れや導入、こういったものについて制限を課していくことが必要ではないかというふうに考えられたところでございます。
    次に、と畜場に関する御説明です。
    ハンガリーには豚のと畜が可能な施設が国内に197、約200ございます。その全てが当局の認定を受けておりまして、地方の当局の公的な獣医官が常駐し、と畜前後の検査を行う。そして、さらに日々の業務の監督を行うという形になってございます。
    先ほど御説明のとおり、リスクエリアごとに移動の制限がかかっておりますので、公的獣医官はと畜場への受入れの際に書類審査を行いまして、受入れが可能かどうかということについてきちんと確認をした上で受け入れるということを行っております。
    もちろん、と畜前後の検査におきましてアフリカ豚熱を疑う事例が発見された場合には、操業を停止して当局への通報を行うという体制になっております。
    食肉の製品のトレーサビリティにつきましても、これはEU全体の規則でございますが、製品から由来の農場まで遡ることが可能な体制が整備されております。先ほど申しましたとおり、豚自体も繁殖豚は個体ごと、肥育豚は群ごとで識別がされておりますので、こういった個体識別を使いましてトレーサビリティが確保されているという状況になっております。
    以上のことから、と畜場においては適切な業務が遂行できる体制が整っており、仮にASFが摘発されたとしても、そこで封じ込めることは可能であると考えられます。
    食肉製品にはトレーサビリティが確保されており、製品から由来農場まで遡れる、また農場から逆の流れでも製品を特定することができるという体制が整っております。
    また、野生イノシシの処理。ジビエなどにつきましては、これは専用の加工場で処理されるということですので、家畜豚とは交じらない、交ざらないと、交差することなく処理がなされる。そして、狩猟の直後にイノシシは個体の識別をされ、専用の書類を添付した上で加工場に送られるといったトレーサビリティ、家畜豚と同様にトレーサビリティがしっかりと確保されているという状況でございます。
    次が国境措置でございます。
    国境措置ですが、ハンガリーはEUの加盟国にありまして、EU域外から豚生体や畜産物を輸入する際は、EUの第三国リストに掲載されているところからのみ輸入が可能です。
    輸入に当たっては、国境の検査ポスト、そこで検疫検査を受けるということが必要となっております。
    この地図にありますとおり、ハンガリーにおいてはボーダー、いわゆる検疫を行うボーダーポストが空港や、それから隣国との陸路の進入口においてボーダーポストを四つ設けております。この国境におけるボーダーポストにおいて検疫検査を行っております。
    この第三国リストに掲載されて域内に入り込むことができるというためには、そうなるためにはEUによるリスク評価の結果、ASFを含む疾病の清浄国であるということが認められる必要がございます。豚肉を入れようと思えば第三国リストに載らなければいけないということで、そのための、そのルールに基づいた検疫検査が国境のところで行われるというような体制になってございます。
    基本的にはEU加盟国の中では、動物や畜産物の流通は「移動」。輸出ではない、輸出入ではなく「移動」というふうに考えられますので、国境措置と、検疫ということは措置は行いませんが、法令に基づいて流通を管理するシステム、これは流通トレースができるように遡れるシステム、「TRACES」というふうに彼らは呼んでいますが、そういったシステムによって流通が管理されています。
    例えばASFについてはリスクに応じた制限区域が設定されますので、出す地域の─まあ、その国ですね、加盟国。出す加盟国は、その責任の下で生体や畜産物についての移動制限措置が講じられており、その移動制限の条件に応じて流通が管理されているという状況になってございます。
    EU域外から家畜生体を運搬する場合、その運搬の車両ですが、これは入国に当たって消毒を義務づけております。さらに、移動に当たっては当然TRACESのシステムで登録データを確認して、添付書類と突合し、その移動を管理しているということで、基本的には第三国リストに載って輸入が許可されるということで、許可されたものについても、今言ったように生体においては運搬車両を、入るときにきちんと消毒するといった措置が取られているところです。
    EU域内外から─まあ、ASF発生国ですけれども、EU域内外の発生国から侵入を防止する体制につきましては、こういったボーダーポスト、あるいはTRACESのシステム等を活用して、EUの法令に基づきまして適切な措置が講じられているというふうに考えられます。
    一方で、EUの加盟国間では、一般の旅客は手荷物検査等、あるいは検疫検査、そういったものは行いません。ですので、万一病原体が越境した場合に備えまして、ハンガリーの国内で行われているリスク管理措置、こういったもの、そして発生を早期に検知する体制、野生イノシシや家畜への侵入防止の体制、こういったものがハンガリーによって講じられておりますので、万一入った場合でも引き続き封じ込める、蔓延を防止する措置を維持し、徹底していくということが必要になるというふうに考えられます。
    ハンガリーにおいての野生イノシシにおけるASFの発生と対策でございます。

    先ほど冒頭で申し上げましたとおり、ハンガリーにおいて2018年4月、野生イノシシでの発生がありまして、それ以降、家畜豚では発生しておりませんが、野生のイノシシにおいては発生がずっと続いております。エリアも拡大をしていると、広がっているという状況です。
    第1例目が北東部のヘベシュ県で発見されましたが、それ以降は東部から中部に向けて発生が徐々に広がっているというところです。
    トータルでは、2020年の6月までですけれども、9件、そしてトータルで7,022件の発生、野生イノシシでの発生が確認されているということになってございます。
    次にグラフを見ていただきますと、経時的な発生がこういうふうになっております。2020年以降で発生が拡大しておるところですけれども、これは発生の地域の拡大ということではなくて、野生イノシシがたくさんいるような県。これは東北地方にある県なんですけれども、そういったところで発生が続発しているということ。そこにASFが侵入して発生が続発しているということが要因の一つではないかというふうに考えております。いずれにしても、現在のところ、発生のエリアは西側に─まあ、中部ぐらいまで広がってきてはおりますけれども、大半は東側にあるということ。それから、この2年半にわたりまして野生のイノシシでの発生はあるものの、家畜での発生はないと。家畜の発生がないのは、こういった野生豚、野生イノシシでの発生が集中しているエリアにおいても同じです。発生はございません。という状況になっております。
    野生イノシシについては、対策として狩猟による個体削減、それからサーベイランス検査をやっているのが主な対策となっておりますが、狩猟についてはリスクエリアごとに狩猟の形態と、それから検査の状況が異なります。
    次の表で見ていただきますと、これはエリアごとの対策を取りまとめたものでございますが、かいつまんで申しますと、狩猟されたイノシシについては、これは全てASFの検査を受けるということになっております。2020年2月にハンガリー政府はASFの発生予察の強化対策として、これまで低リスクエリアとしていた地域まで含めて、全て中リスクエリアまで警戒レベルを引き上げたということで、ハンガリー全土で野生イノシシのアクティブサーベイランスの対象となっております。野生イノシシは全てハンガリー全土においてアクティブサーベイランスの対象となっておるところです。
    積極的に狩猟を行い、そしてASFの検査を実施し、それが続いているという状況です。
    あわせて、パッシブサーベイランスも全土で強化をしておりまして、イノシシの死体が見つかった場合には、それを捜索し、死体について検査を行うということを実施しております。
    パッシブとアクティブのサーベイランスを組み合わせた形でハンガリー全土において野生イノシシでの発生、あるいは浸潤の状況を確認しておるところで、ASFのリスクの的確かつ迅速な把握というのが可能となっているというふうに考えられると思います。
    また、2018年の4月以降、発生が続き、そしてそのエリアが拡大をしてきておるところですが、数が増えているのは、サーベイランスが強化されているということが一つの原因というか、サーベイランスがちゃんと機能しているという証左でもあるのではないかというふうに考えられますけれども、やはりイノシシの移動というのは制限できません。浸潤状況をしっかりと把握した上で、広がっているということに鑑みまして、どこで出てくるか分からない、予測をするのはなかなか困難だというふうに思われます。
    今のところ、2年半にわたって家畜豚への侵入はございませんが、このハンガリー全土におけるパッシブサーベイランスの体制は、これは引き続き継続して、しっかりとモニターをしていく必要があるのではないかというふうに考えております。
    家畜豚においてASFが発生したときにはどのような対応をするのかということでございますが、これについてはまだ、今発生があったわけではございませんが、当然感染を疑う動物を発見したときには通報が行われて、検査が行われ、それに基づいて対応、防疫対応が迅速に取られるというのが、日本と同様ですけれども、ASFの防疫対策、防疫指針において規定がされております。
    また、ハンガリーにおいては農場も登録制、そして個体もトレーサビリティが整備されているということですので、円滑な疫学調査、それから発生時の迅速な封じ込めについては、これを十分行うだけの体制は整っているというふうに考えられます。
    まだ家畜豚で発生がしていないということもございますので、実際の防疫体制が、防疫措置がどのように実行されるかということについては、これは発生したときには迅速に情報収集をする必要があるというふうに考えます。基本的な体制としてはオーケーだと思いますが、考えられますが、それは実際発生したときにしっかり情報を収集する必要があるというふうに考えております。
    以上、御説明しましたことで、ハンガリーにおいては農場と、それから野生のイノシシでASF発生があった場合に早期に摘発して封じ込める体制というものは整っているというふうに考えられます。そして、今の状況ですと家畜群への、家畜豚への侵入がないということから、侵入リスク自体はそれほど高くないというふうには考えられますけれども、これは当然日本が輸入をしていくということ、ゾーニングを適用して輸入していくというふうになれば、野生のイノシシで広がっていること、それから実際に家畜豚でまだ発生したことがないというような状況に鑑みまして、やはり上乗せの措置、ハンガリーがやっているASFの対策だけではなく、上乗せの措置というものが必要になってくるというふうに思われます。
    必要な上乗せ措置というものを措置した上で、日本への侵入のリスクがどのように管理されるかということを牛豚疾病小委の中で御議論をいただいたところですけれども、リスクとしては懸念はあるものの、上乗せの適切な措置を実行すると、管理措置を実行するということと、それからゾーニングについてはEUの範囲ではなくて、更に範囲を限定するということですけれども、そして上乗せをした上で輸入をすることについては、輸入した場合には我が国にASFが侵入するリスクは極めて低いというふうに考えていいのではないかというのが牛豚疾病小委でも議論をいただきました。
    では、具体的な上乗せ措置というものがどのようなものであるべきなのかということですが、案といたしまして、資料1-3にその内容をまとめさせていただいております。
    資料1-3の最初の2ページが上乗せをする措置で、それを模式的に地図に落とし込んで示したものが3枚目に付いている絵でございます。
    3枚目の絵は正面のスクリーンにも映させていただいておりますが、上乗せ措置について御説明をいたします。
    まず定義ですけれども、今回ゾーニングを適用するに当たって、本ハンガリーから要請をいただいた内容、それからリスク評価の結果を踏まえて、ゾーニングの単位としてはハンガリーの県の単位。ハンガリーには首都のブダペスト市のほかに、全部で19の県がございます。その19の県、県の単位でこのゾーニングを適用するということ。まずは、それを基本の単位とするということでございます。
    県単位とした上で、どういった県から輸出が認められるかということですけれども、事務局の考えでは、制限区域を含む県、そして制限区域に隣接している県。これは、いわゆる制限のある県というふうに考えまして、それらに当たらないところを清浄な県というふうに考えたいと思っています。
    実際には、この紫色のところがイノシシでの発生のあるところ、いわゆる制限区域で、その外側にバッファーエリアがあって、ここまでがハンガリーの考える制限地域です。
    ですが、それを含む県だけにするのではなくて、我々が今回考えているのは、そこに隣接しているもの、赤までの、このエリアと隣接している─県自体には赤いエリアがなかったとしても、隣接しているところまでは、ここは清浄県とはみなさないという考え方を取っております。これによって、ハンガリーが考えているよりも、バッファーの範囲を広く取るという形で取ります。
    最終的には、この青で囲まれた県、この県が日本が考える清浄県ということで、トータルで今5県ございます。この5県を清浄な県、清浄なゾーンというふうに考えようというのが、まずゾーニングの単位、ゾーニングの対象です。
    そして、この青で囲まれたこの中に所在する農場と、それからこの中に所在すると畜場に由来する豚肉。これのみを輸入可能とするという案を考えております。
    ハンガリーからは、もともとは自分たちの設定している制限区域、この赤のところまでということで話を、要請をされておったところですけれども、その外側に更に安全のための広めのバッファーを取るという形で日本としては考えてございます。
    エリアとしては、こういうふうに青のところと区切った上で、それでは豚や農場、と畜場に関する条件としてどのようなものを上乗せするかということについて、この資料1-3にまとめさせていただいております。
    日本向けに輸出される豚生体の要件でございます。
    まずは、この豚についてはハンガリーの考えている制限区域以外の由来、あるいはほかの国、全くASFのない第三清浄国と言われる、きれいな国というところにおいて出生し、飼養されたことということをまず第一の条件。
    そして出生以降出荷まで、あるいは出荷前最低90日間は対日輸出用の指定農場において飼養されていたこと。
    そして、と畜場へ出荷する前には公的獣医官が検査を行って、ASF感染の兆候がないことを確認する。
    こういった条件によって、まずは生体豚の条件を課していきたいというふうに考えております。
    そして、対日輸出用の指定の農場でございますが、この農場につきましては先ほど申し上げましたとおり、まず農場は、指定農場は必ず清浄県の中になければいけないということとなります。それから、バイオセキュリティのレベルについても条件を課しまして、これが一定のレベル以上にあると認められること。すなわちは管理獣医師との契約、そして飼養動物と野生動物の接触防止措置が講じられていること、そして指定農場がASFの早期発見・早期摘発に努めるために、ハンガリー当局が定めた計画に基づいたサーベイランス、ASFの強化パッシブサーベイランスを実施していることという農場としての条件をまず課したいというふうに思っております。
    それから、生体の豚でございますけれども、これを指定農場が導入する場合ですけれども、導入にも一定の制限をかけたいというふうに思っています。
    まず、この紫色のところからは、これは矢印で描いてありますけれども、まず黒いところですけれども、この黒いところから持ってくるということはできないということに、ここに「×」が付いていますけれども、これはできません。これは禁止と。
    そして、野生のイノシシでASFが全く発生していない地域。すなわち、バッファー地域、ハンガリーの引いているバッファー地域、あるいはそのバッファー地域の外側の地域から、これは持ってくることは可能とするということにしますが、ハンガリーの制限がついている地域の農場から導入してくる場合には、その豚自体は日本向けに出すことはできない。入れることは可能ですが、その豚を出すことはできないと。
    ハンガリーの制限がかかっていない地域から導入してくる場合には、これは導入した上で日本向けとして出すことも可能とすると。ただし、これも当然、この農場において最低90日間飼養されていないと、その対象とはなりませんが、そういった形で一定の制限をかけた上で、全くハンガリーの制限区域─まあ、清浄地域の外ではありますが、全く制限をかけていない地域であれば導入することは可能とするという形にしたいというふうに思っています。
    ただ、さらに、この導入の豚につきましては、導入豚にも制限をかけまして、出荷元の農場で30日間継続飼養されており、その出荷元農場は指定農場への移動前30日間以上は制限区域から豚を導入しないことと。出荷元にも制限をかけ、そして導入した豚については指定農場に移動する前に15日間以内、移動前15日間以内にハンガリー当局によるASFの検査室検査を実施して陰性を確認する。それから、指定農場へ移動する24時間前に臨床検査を行う。そして、さらに豚を導入する場合に、指定農場に導入した後30日が経過したところで、獣医師による臨床検査を受けて異常がないことを確認するということで、導入した場合にも安全策をかけ、また30日間経過観察をいたしますので、その30日間の間は導入した日本向けの指定農場は、その30日間の間は日本向けの輸出を行ってはならない、輸出用の豚を出荷してはならないという形で、30日間はきちんと経過観察をして、導入しても大丈夫だということを確認した上でないと、これを導入し、あるいは導入したものを日本向けに出荷するということはさせないという形にしたいというふうに思います。
    また、次は農場でございますけれども、農場自体は1年ごとにハンガリー当局による査察・調査を受けて、そしてこれらの条件がきちんと満たされているというのを確認し、ハンガリー当局が日本の求めに応じて査察の結果を提出するということを更に条件として課すということをしたいと思います。
    これら条件を満たすことを確認して、ハンガリー当局が日本向けの輸出農場としてちゃんと指定をしているということを輸出農場の条件というふうにしたいというふうに考えております。
    次に、施設でございますけれども、と畜場及び食肉の施設でございますが、こちらも先ほど言ったとおり、この青い清浄県の中になければいけないということ。この工場のマークですけれども、この中になければいけない。そして、ここに処理のための豚を受け入れるということについても制限をかけます。当然イノシシで発生している地域から処理用の豚を受け入れてはいけない、と畜用の豚を受け入れることは禁止をすると。
    イノシシでの発生のないところからは、豚肉を受け入れることは可能とします。可能としますが、当然これは日本向けには出せないという形で、日本向けには出せませんが、受け入れることは可能で、しかも受け入れたものについては時間的なのか、空間的なのか、何らかの形で分離をして、日本向けに交ざらないような交差汚染防止対策を取るということを条件に、と畜の豚を受け入れることを可能とするという形にしていきたいというふうに思います。
    当然、この青い地域の中にあって、日本向けの豚を生産する指定農場ではない農場から受け入れることは、これは可能です。可能ですが、これも当然日本向けの指定の農場由来ではないので、日本向けに出すことはできませんが、何らかの形で時間的・空間的分離をすれば、出荷してと畜をすることは可能とするという形を取りたいというふうに思います。
    こういった、これらの条件を満たした上でハンガリー当局が輸出施設として指定をするということで、このと畜場の条件というふうにしたいというふうに思います。
    それから、ハンガリーのASF対策に関する条件、要件でございますが、現在様々講じられている措置というのが、当然継続的に講じられることが重要です。ですので、これが前提となって評価を行っております。ですので、基本的にこれが変わるということがないというふうに考えています。
    特に豚やイノシシでのサーベイランス、アクティブ・パッシブ両方のサーベイランスや制限区域からの野生イノシシとイノシシ製品の移動制限、移動に伴うトレーサビリティの確保、それから制限区域から豚や豚肉の移動する場合の─あっ、そっか、トレーサビリティの確保ですね。トレーサビリティの確保について、これらの条件が変わるようであれば、これは前提が変わってくるということになりますので、現行の措置を継続しているということを求めていく必要があると思っております。
    これらを改廃する場合には日本側に情報提供いただいた上で、必要に応じて日本の権限で輸入を一時停止いたしまして、ちゃんとした措置が取られているかを確認するということを条件としたいというふうに思います。
    それから、ハンガリーにおいてASFの発生状況。対策は変わらなくても、発生状況に何らか変化があったという場合には、これも速やかな通知というものを求めたいと思っておりますが、その求めに応じて、必要に応じてハンガリー全土から輸入を停止して、ゾーニングを適用できるかどうかという可否を再検討することを日本の判断でできるようにしたいというふうに思っています。
    これらを条件としてきちんと規定をして、何か変化があった場合には日本側で止めて検討するということを求めつつゾーニングを適用していきたいというふうに思っております。
    こういった形で上乗せの措置を講じた上で、ハンガリーが行うゾーニングよりも限定されたゾーンからの輸入というのを認めていくということについて考えているということがリスク評価の概要となります。
    すみません、長くなりましたが、説明につきましては以上でございます。
    すみません、ウェブ参加の方から説明が最初聞こえなかったというふうなお話をいただきました。すみません、もし説明の中でどうしても再度聞きたいという部分が何かございましたら、ウェブ参加の方、どなたかお申しつけいただければと思います。事務局の不手際で、大変申し訳ありません。
    これについては特にもう一回説明をしてほしいという箇所がどなたかございましたら言っていただければと思うんですが。
    お願いいたします。
  • 眞鍋委員
    最初のあたりは確かに聞こえにくかったんですけれども、あらかじめ配付いただいている資料を見て、私はもうおおむね分かったつもりになっております。
  • 沖田室長
    眞鍋委員、ありがとうございます。
    ウェブ参加の委員の方々で、どなたかほかに御発言ありますか。
    お願いいたします。
  • 筒井委員
    筒井です。
    最初の法律の御説明のところがほとんど聞き取れなかったんですが、その部分の資料は送っていただいているんでしたっけ。
  • 沖田室長
    法律の概要につきましては、配付をさせていただいております資料、評価報告書の概要にも一部ありますが、評価報告書本体にも詳述をさせていただいております。
    資料ナンバーで言えば1-2になります。その中で法律の体制、あるいは獣医組織体制等については御説明を、詳述をしております。
  • 筒井委員
    分かりました。
    最初に星野室長がお話いただいたものについては、ほぼ聞き取れなかったんですが、これはハンガリーとは関係ないところでしたので、後はおおむね何となく想像ができたかなという気はしております。
  • 沖田室長
    すみません。そうですね、家伝法の改正のことについては別刷りの資料として配付をさせていただいておりますので、そちらを見ていただければと思います。
  • 筒井委員
    了解しました。
  • 沖田室長
    ほかのウェブ参加の委員の方々で、どなたか御意見ございますでしょうか。
    特にないようでしたら、事務局からの説明は以上になります。
  • 松尾部会長
    ありがとうございました。
    引き続き牛豚等疾病小委員会における審議結果につきまして、同委員会を代表して津田委員長にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
  • 津田委員
    牛豚等疾病小委員会の津田でございます。
    小委員会における審議結果について、御説明したいと思います。
    ただいま事務局から説明がありましたが、第60回牛豚等疾病小委員会、令和2年8月31日開催でございますけれども、におきまして、「アフリカ豚熱のゾーニングを適用したハンガリーからの生鮮豚肉の輸入再開について」について審議いたしました。
    小委員会におきましては、事務局からハンガリーにおける獣医組織体制、家畜豚の飼養衛生管理状況、国境検疫措置及びアフリカ豚熱に係る国内防疫措置等について説明を受け、これについて審議を行いました。
    委員からは、現在もハンガリーにおいて野生イノシシでのアフリカ豚熱発生が継続しているという状況を踏まえ、今後も発生の広がり方を監視し、必要に応じて評価を見直す必要があるとの意見など、様々な意見が出されました。
    また、リスク評価書につきましても、リスクをどのように評価したのか、またその結果をどのように判断したのかという点について明確に記載すべきという意見が出されたところでございます。
    これを受けまして、事務局においてリスク評価書の内容を精査し、各項目についてのリスク評価結果を明記するとともに、最終的な結論といたしまして、ハンガリーはアフリカ豚熱を早期に摘発し封じ込めるために必要な体制を有していることから、野生イノシシでアフリカ豚熱発生が見られていない地域においては、家畜豚群へのアフリカ豚熱の侵入リスクは低いと考えられる。
    また、ハンガリーは、仮に日本が指定する地域由来の製品のみを輸出することを要件とした場合でも対応可能な体制を有している。
    一方で、野生イノシシでのアフリカ豚熱発生が継続・拡大していることや、農場の規模によるバイオセキュリティの違い等に留意する必要があるため、ゾーニングの適用に当たっては適切な上乗せ管理措置を課した上で家畜及び野生イノシシでアフリカ豚熱発生が認められない地域に限定して生鮮豚肉の輸入を認めることとすれば、ハンガリーからの生鮮豚肉の輸入により我が国にアフリカ豚熱が侵入するリスクは極めて低くなるという旨を評価書に明記いたしました。
    小委員会においては、上乗せ管理措置についても審議を行いました。その結果、先ほどリスク評価結果としても申し上げたとおり、ハンガリーにおいては野生イノシシでのASF発生が今後も継続・拡大していくリスクがあるということを踏まえ、日本に輸出される豚肉がアフリカ豚熱ウイルスに汚染しているリスクを可能な限り低減するため、日本向けの輸出可能地域、輸出可能農場、輸出可能施設に関する要件を課すことが必要であるという結論となりました。
    また、現行の体制や対策、これまでのアフリカ豚熱発生状況が今回のリスク評価の前提となっていることから、それらに改廃、変化があった場合には、ゾーニングの適用を中止する権限が日本側にあるという旨の条件も併せて課す必要があるとの結論となりました。
    なお、小委員会においては、リスク評価書を事務局で修正の上、本件の取扱いについては座長である私に一任することになりました。
    そこで、リスク評価書の修正案を確認の上、小委員会当日の審議内容も踏まえ、適切な上乗せ管理措置を講じた上であればゾーニングを適用し、ハンガリーの一部地域から生鮮豚肉の輸入を再開することについて小委員会として了承可能という判断に至りました。
    以上、牛豚等疾病小委員会からの報告を終わります。
  • 松尾部会長
    ありがとうございました。
    それでは、本日欠席している委員から事前に頂戴している意見がございますので、御紹介させていただきたいと思います。
    まず上岡委員及び里井委員からは、本件について特段の意見がなく、答申することについて了承の意見書を頂いております。
    続いて、本日欠席されている松永委員から、アフリカ豚熱発生国であるハンガリーから豚肉を輸入することのリスクについて懸念があり、その必要性についても疑問があるとの御意見を頂いておりますので、これについて事務局からお願いいたします。
  • 沖田室長
    本日欠席されておられます松永委員からの御意見について、事務局から御説明したいと思います。
    確かにハンガリーにおいてアフリカ豚熱の発生が継続しておるところですが、先ほど説明を申し上げたとおり、これは野生イノシシのみでの発生。18年の4月が発生の最初でございましたので、現在2年半以上、家畜豚での発生、侵入を許していないという状況です。
    これは、農場のバイオセキュリティの基準というものがきちんと運用されて、サーベイランス、あるいはその結果に伴う移動制限など、ASFの対策が適切に機能しているという証左ではないかというふうに考えております。
    それを踏まえまして牛豚等疾病小委員会で御審議をいただき、ゾーニングの適用に当たっては日本側が設定する上乗せの管理措置、これを講じることによってリスクは極めて低くなるという結論を頂いたところでございます。
    先ほど説明しましたけれども、上乗せの一つとして、ハンガリーが設定するゾーンよりも日本向けに出せる地域、清浄地域と日本が認めるところは更に限定をするということで、野生イノシシの発生拡大に備えて十分なマージンを取っているというゾーニングであるということ。それから、発生の拡大など状況の変化があった場合には、輸出の条件というものについて再検討するということ、日本側の権限で再検討するということを上乗せの措置として課してございます。
    御懸念については、こういった説明で御懸念についての説明とさせていただき、また必要性につきましてはゾーニングの適用というものは、ゾーニングは国際的に認められているルールでございます。ですので、要請があれば、我々としては科学的な評価を行わないという立場は取るのがなかなか難しいということでございます。科学的な評価を手続に従って進めるということについては、これは国際的にもやらなければいけないというふうに考えております。
    もちろん、評価に従って日本側の自国を守る衛生措置として、相手国が言うものをそのまま丸のみするのではなくて、必要な上乗せ措置というものを講じた上でリスクの低減、侵入されるリスクの低減というものに努めるというのは、これはもう大前提。これは国際的に認められている権利ですので、そういったことをしっかり行いながら、しかしリスク評価を行い、リスク評価の結果に基づいた管理措置を行っていくことについては、これは国際的なルールとして従わなければならないと考えております。
  • 松尾部会長 ありがとうございます。
    松永委員からは、懸念と疑問はありますが、本会議で決まった形のことで構わないという形で意見を頂いております。
    それでは、本件について御出席の委員の皆様から御意見、御質問をお願いしたいのですが、ウェブ会議の方で発言者が分からないと思いますので、御発言の前にお名前を言ってからの発言をお願いしたいと思います。
    それでは、御意見ある方はお願いします。
    日髙委員、どうぞ。
  • 日髙委員
    日髙でございます。
    以前、2015年ですか、ポーランドのやつのASFのゾーン適用についてということで家畜衛生部会で審議を行いまして、ポーランドが2014年の2月ですか、野生イノシシで発生したということで、ポーランドから地域、ゾーニングの申込みがあったということですけれども。
    それで、2015年ですか、このときも牛豚小委員会の答申がありまして、オーケーということで、ゾーニング適用のポーランドからの豚肉の輸入が承認されたと思っております。
    ポーランドの養豚の飼養形態も今のこのハンガリーの飼養形態と似ているんじゃないかなと私は思っております。そして、このとき、私は同じような懸念をしたんですけれども。そして、今般ハンガリーの説明がございました。獣医組織から、もろもろ含めて、これもやはりポーランドと似ているということで、今現在、このポーランドの現状はどうなっているかということをお答えしてもらうと。よろしくお願いします。
  • 沖田室長
    ありがとうございます。ポーランドの現状でございます。
    日髙委員御発言のとおり2014年に発生し、2015年3月から審議を行って、2016年3月に答申を頂いたという形で、ゾーニングを適用した輸入というものについて差し支えないという答申を頂いたところでございました。
    しかしながら、その答申の直後にポーランドにおいて、いわゆる日本向けに出すような商用の農場においてASFが発生し、そして、しかもその後発生が続発し、それまで発生地域というふうに言われていたところの外側にも広がっているという状況がございました。これは家畜の豚です。そういった状況がございました。
    ですので、それを踏まえて、答申は頂いたものの、協議については一時中断をし、その家畜衛生条件を結んでゾーニングを適用した輸入を再開するというところは、全くそれは協議を中断して、そのまま現在に至るという状況になってございます。
    現在でもポーランドにおいては、家畜豚を含んで、ASFの発生が広がっているというところでございます。
  • 日髙委員
    それで、そのポーランドとハンガリーが似ているということをさっき申したんですけれども、ただポーランドとハンガリーの場合は国土の大きさが全然違うと思うんです。やはりポーランドの方が大きかったと思うんですけれども。
    それともう一つ状況が違うのが、ポーランドのときにはASFが近隣の諸国ではそれほどまで発生していなかった経緯があると思うんですけれども、今般のハンガリーはウクライナ、あとルーマニアなどなど、ほかの国からのASFの侵入というのが多くなってきていまして、先ほど沖田室長が2年半出ていないということをおっしゃったんですけれども、先ほどの野生イノシシにおけるASFの発生状況のグラフを見ていると、2019年も1月から4月ぐらいまで。2018年は最初が2月ですよね。2019年は2月から4月、5月ぐらいまでのグラフが結構、1、2、3、4ですか。そして、2020年もやはり1、2、3、4ということで、今5、6、7という感じで来ているから、これがまた2021年の1、2、3、4なったら、また増える可能性も懸念されると私は思うんです。それが第1点です。
    それともう一つは、野生イノシシが今、一県ぐらいの間の壁を作っていますよね。豚が出なくても、野生イノシシがしたときに、どこまでの侵入をしたときにはもう一遍再協議するのか。
    日本の場合の今度のASFの基準は、野生イノシシで感染したときも予防的殺処分ということで日本は結構厳しくなっておりますけれども、そのあたりのこのハンガリーの対応というのはどうなっているかというのをちょっとお聞きしたいと思います。
  • 沖田室長
    ありがとうございます。
    ポーランドとハンガリーの違いということで、まず第1点目なんですが、一番最初に言った2年間出ていないということに関して言えば、ポーランドは2014年の2月に野生イノシシで発生して、その後、情報をいろいろ収集してきたわけですけれども、その直後にいわゆるバックヤードにおいて既に─これはバックヤードとはいえ、家畜豚です。家畜豚で既に発生をしていたという状況でした。その状況の中、バックヤードだからゾーニング適用は差し支えないだろうという判断であったわけですけれども、その後、いわゆる商用の家畜豚で出たということで、答申が出たにもかかわらず協議を一時中断したという状況でした。
    ですのでポーランドと、確かに飼養形態等はバックヤードというか、小規模の数が多くて飼い方がよく似ているというのは、そのとおりだろうというふうに思っておりますけれども、基本的な農場におけるバイオセキュリティのレベルということで言うと、野生豚に入った後、それほど時間を置かずに入ってしまうポーランドと、2年半、バックヤードも含めて農場で発生がないというハンガリーにおいて、バイオセキュリティ上の何らかの違いがあると見るのが妥当ではないかというふうに思っています。
    それから、おっしゃるとおり発生の状況は大きく違ってきています。現時点でポーランド、当時のポーランドの周りはそれほどではなかったかもしれないですが、その後、発生がヨーロッパの東側で広がって、現在ハンガリーの周りは特に東部については隣接する国々で、EUの加盟国、非加盟国を含めて発生が継続していると。しかも、家畜豚での発生が継続している、あるいは拡大しているという状況でございます。それはおっしゃるとおりだと思います。
    ただ、そういう意味で言うと、発生の状況はハンガリーの西側については、発生がまだ全然ない状況。東側は注意が必要ですが、西側はない状況でございます。
    そういったことも踏まえれば、ゾーニングの適用としては、東側はこれは無理だと。西側の限定された清浄県からの輸入ということで適正なリスク管理ができるのではないかというのが考え方でございます。
    それから、この後広がった場合にどうなるかということでございますが、基本的な考え方は先ほど申し上げたとおり、ゾーンとして適用するのはハンガリーがしく制限区域が含まれる県、あるいはそれと隣接する県については、これは制限区域とみなすと、制限県とみなすというのが日本の考え方ですから、その基本的な考え方を保ちつつ、先ほど言ったように状況の変化があった場合には、それは必要に応じて日本側の権限でゾーニングについてもう一度検討し直すということを、そういう上乗せとしたいというふうに考えておりますので、この後大きく広がってくるようなというようなことになれば、当然それを考えた上で、もう一度きちんと評価をし直す必要があるというふうに考えておるところです。
    国内における野生の発生についても、おっしゃるとおり最近増えているというところです。この後どうなるか分からない。そのとおりだと思います。ですので、しっかりとしたモニタリング、これをハンガリーにやってもらって、我々としてはその情報をきちんと集めるということが必要だと思います。その上で、今の状況から変化があるようであれば、当然それは見直しを行う引き金になるというふうに考えておるところです。
  • 松尾部会長
    日髙委員、よろしいですか。
  • 日髙委員
    はい。
  • 松尾部会長
    続きまして、山口委員からお願いします。
  • 山口委員
    今の日髙委員の質問にちょっと関連しますが、先ほど説明の中で、ハンガリーの場合、小規模が2万6,000軒で、大規模の方は1,000軒ということですが、そういう形態を考えたときに、資料の中で農場が遵守すべきバイオセキュリティ基準を見ますと、大規模農場の方につきましてはしっかりとした基準がありますが、小規模農場では平時の際は畜舎の周囲のフェンス、出入口の消毒機器、更衣室の消毒ということで、小規模がほとんどを占める中で、そのリスクは、上乗せ措置もありますが問題ないということで理解していいでしょうか。
    もう一点は、先ほどの地図の中で我国への輸出に係る指定農場については、清浄県の中で管理獣医師や野生イノシシとの隔離、バイオセキュリティ計画の当局の許可といった非常にいろいろな条件がありますが、点線で囲まれた一定の条件の元で輸出が許される農場が清浄県の外や中にありますが、この農場の対応については、周囲のリスクの高い部分を考えると、この対策でリスクはないと考えていいのか教えていただければと思います。
  • 沖田室長
    ありがとうございます。
    御質問は2点だったと思います。平時において小規模と大規模では管理に差があるということが、それで大丈夫かということ。特に小規模のシェア、農場数シェアが多いということから、そういった点。それから、清浄県の中の指定農場ではなくて、導入の元についての心配ということだと思います。
    まず小規模ですけれども、委員が御理解いただいているとおり、小規模農家については求められるバイオセキュリティに若干の差があるということはそのとおりです。本来、大規模農家であれば義務的な措置にしなければいけないところが、推奨措置になっているというものが、例えば農場周囲の野生動物などの侵入防止のフェンス設置であるとか、それから更衣室、衣服の交換、それから手指消毒とか、そういったものが小規模農家推奨となっているということで、おっしゃるとおりですけれども、基本的にまずは小規模であろうが、大規模であろうが、日本向けの農場は、これは当然差がない、同じ上乗せの条件を課すということ、これは当然求められることということ。それから、確かに小規模農場についてリスク管理に差があるということでございますが、今の現状、小規模農家も含めて家畜豚への侵入を許していないという現状があるということも、これは考慮に値する部分ではないかと。
    それに加えて、日本向けについてはちゃんとした上乗せ措置をするということで、そのリスク管理はできるのではないかというふうに考えます。
    それから、導入につきましてですけれども、導入の農家については、先ほどの資料1-3にございますけれども、導入の元についても一定程度の─まあ、当然導入元であっても、大規模農家であればハンガリーの防疫対策というか、対策の対象にはもちろんなります。その上でさらに、導入元についても導入豚は出荷農場で30日間継続飼養され、出荷元の農場は指定農場への移動前には制限区域から豚を導入しないといった上乗せの措置が当然ございます。こういったこと。
    それから、当然導入した後は、導入した豚の経過観察をするための30日間という期間を設けているというようなことによって、こういった措置の複合的な実施によって日本への侵入のリスクというものについては管理できるのではないかと考えられます。
  • 山口委員
    ありがとうございます。
    もう一点お伺いしますが、バイオセキュリティレベルの遵守確認ということで、確認する獣医師は、資料の方で公的獣医官が460人で、民間獣医師も322人と記載してありますが、日本と比較して十分な人数なのか分からないんですが、養豚の獣医師はそんなにいるのかなと思いますが、そうだとすると実際にきちんとチェックできるような獣医師や、しっかり確認できる獣医師を育てるような研修や認定がしっかりしていれば問題ないと思いますが、どのような体制になっているのか教えていただきたい。
  • 沖田室長
    ありがとうございます。
    獣医のチェックとかということについての関与ですけれども、公的獣医官のみではなくて、民間の獣医師にも認定獣医という形で公的な役割を担っていただく認定を、当局の認定をするという形になってございます。
    豚専用獣医師とか、そういった知識がどういうふうになっているかということでございますが、基本的に民間の獣医師はいろいろなところで活躍をされておって、獣医としての資質は、まず基本的なことは備えられている。それから、その上で民間獣医師を認定するに当たりましては、当局が認定をする。当然クライテリアというか基準があって、それをちゃんと満たせるように。そのための研修をきちんとやると。この研修を受講することが条件になっております。
    研修の中身は当然、そういった公的な役割を担っていただくために必要な能力というか知識、技術というものがきちんと担保できるような研修を当局が実施をし、それを受講することが条件というふうになっておりますので、民間の獣医師を認定獣医師として公的役割を担っていただくに当たって、その水準は確保されているものというふうに考えております。
  • 松尾部会長
    ありがとうございます。
    それではウェブの方から、眞鍋委員から御意見をお願いしたいんですけれども、よろしいですか。
  • 眞鍋委員
    はい。
    先ほどの日髙委員のコメントはもっともかと思うんですけれども、特に野生の─野生というか、イノシシですね。ドイツにも最近出ていますし、やはりヨーロッパ─まあ、アメリカもカナダもそうですけれども、ヨーロッパから日本は結構たくさんの豚肉の輸入をしているということで、大きく国単位で駄目よということにしてしまうと、例えばドイツが駄目になると、デンマークの養豚場で飼っている豚肉がいっぱい日本に入っていますということになっていますけれども、結構豚はドイツでと殺しているとかというような事実もございます。
    ですから、科学的にちゃんと担保して、これは日本側がインスペクトというか査察もして、ちゃんとそのとき─まあ、刻々と変化すると思うんですけれども、ゾーニングをきっちりやっていくということは今後欠かせない条件ではないかと思います。
    これもあってはいけないことなんですけれども、アジアでも朝鮮半島、それから中国大陸にも蔓延状態でアフリカ豚熱が来ていますので、万が一日本国内に入った場合も日本国内のゾーニングということも考えながら、全て駄目というんではなくて、その時点その時点で清浄である場所を確認しながら、その中で現実的な対応をするということが避けられないように僕は思うんですけれども、いかがでしょうか。
  • 沖田室長
    眞鍋委員、ありがとうございます。
    眞鍋委員がおっしゃられたことの一つは、我々としてのポジションとしては、国際的なルールとして認められているゾーニングについて拒否をするのはやっぱり難しいということで、その中で科学的な知見に基づいて、リスク評価に基づいた適正なリスク管理をしていくということで、それによって眞鍋委員に御指摘いただいたような安定的な豚肉の供給というか、流通というか、安全な流通、こういったものを担保していく、確保していくことは今の状況ですと避けられないということは当然あろうかと思います。
    ですので、安全であるということはもう大前提ですけれども、その中で科学的な評価をやりつつ、いかに流通を確保していくかということはしっかりと考慮し、それを踏まえて今回のようなゾーニングについての適用を検討していくということは国としても必要なことではないかというふうに考えます。
  • 眞鍋委員
    おっしゃるとおりだと思います。
  • 松尾部会長
    ありがとうございます。眞鍋委員よろしいですか。
  • 眞鍋委員
    はい。私の方は以上です。
  • 松尾部会長
    ありがとうございます。
    それでは、次に佐藤委員から御意見をお願いしたいと思います。
  • 佐藤委員
    ありがとうございました。
    先ほど来、沖田室長などからもお話がありますように、国際的にゾーニングというのが認められている権利であるということで、それに関しましてハンガリー当局から要請があったことに関して私どもが科学的に評価をするというのは非常に大事なことだと思っております。そして、この非常に詳しい報告書を拝見いたしましたところ、ハンガリーにつきましてはEUルールの上乗せ措置を講じるなど、しっかりした防疫体制が整っているという印象を受けました。
    ところが、一方で野生イノシシにおけるアフリカ豚熱の感染が拡大しているということはやはり気になるところではありますけれども、ASF発生状況が大きく変化した場合には、必要に応じてハンガリー全土からの輸入を一時停止して、ゾーニング適用による輸入継続の可否について再検討を行うことにしているなど、また今日御説明、御提案がありましたように、日本側が設定する複数の上乗せ管理措置を課した上でハンガリーの一部地域からの輸入を再開したとしても、同国から日本へASFウイルスの侵入するということは回避できるのではないかと考えます。すなわち、科学的に考えて、問題ないのではないかというような意見を持っております。
    以上です。
  • 沖田室長 ありがとうございます。佐藤委員御指摘のとおり、野生のイノシシで広がっているという点、これについては我々もしっかりと、ハンガリー側にどういう状況にあるのかというのを常に監視をしながら、上乗せの措置の中で必要に応じて、状況に変化があった場合には日本側の独自の判断としてゾーニングの適用について再検討するということも、これもしっかりとやりながら、この懸念、不安のところにしっかり応えていきたいというふうに考えております。
  • 松尾部会長
    ありがとうございました。
    ほかに御意見、御質問ございますでしょうか。
    では、筒井委員お願いします。
  • 筒井委員
    今回ゾーニングということで、実際に国の中に病原体が存在しているという中での措置だと思うんですけれども、実際、これ要は病原体がある中でそういった防疫措置、上乗せ措置によってリスクを下げようということですよね。そうしますと、その措置の実効性をどのように確認、また担保していくかということが重要なんだろうなというふうに思います。
    そういった意味では、ハンガリーからの情報というのも一つ重要だと思うんですけれども、どうなんでしょうか。今コロナでなかなか難しいんですけれども、実際に始まったときに、やはり定期的に日本から査察に行った方が私はいいんではないかというふうに、措置の実施状況を確保するために、と思うんですが、そんなことは考えられていないですか。
  • 沖田室長
    ありがとうございます。
    筒井委員御指摘の点については、これは家畜衛生条件をどのように作っていくかということだろうというふうに思います。一般的な家畜衛生条件の形態でいいますと、こういった条件を作って、これこれがちゃんとなされているというのが、当然それが証明書に書かれてくるので、それができているかどうかというのは、まずは最初の段階では、今回やりましたように獣医組織体制がどうなっているかということをきちんと評価し、その上で大丈夫かというのをはかる。そして、さらには実際にこれが走り出した後も、日本側が必要と認めるときには現地に調査をするとか、あるいはデータ、必要なデータの提出を求めるというようなことを家畜衛生条件の中で入れるというのは、これはこれまでもほかの国でもやっていることですので、協議の中でそういったことも検討しながら対応していきたいというふうに考えております。
  • 筒井委員
    是非。完全な清浄国、病原体がない清浄国ではなくて、飽くまでそういった措置によってリスクを低減させているという意味からすれば、やはり日本側としてもそこの担保というものは積極的に取りに行った方がいいんではないかと思いますので、是非検討をお願いいたします。
    以上です。
  • 眞鍋委員
    私も筒井先生のおっしゃるとおりだと思います。
  • 沖田室長
    ありがとうございます。御指摘の点をしっかりと踏まえて、家畜衛生条件の協議をしていきたいというふうに考えております。
  • 石川動物衛生課長
    筒井先生から今御指摘のあった点ですけれども、正に我が国が今後ASF対策、防疫対策を考える上でも諸外国の事例といいますか、状況というのを把握するのは大変重要なことだと思っていますので、その一環として相手国との協議の中でどのような対応ができるかというのは前向きに検討していきたいというふうに思います。
  • 松尾部会長
    ありがとうございます。
    ほかに御意見は。
    日髙委員、お願いします。
  • 日髙委員
    これでハンガリーから豚肉が入ってきたということを前提にして、とにかく私たち養豚をやっている者にとっては、まあ、CSFがございますけれども、やはりASFというのは大変な脅威でございますので、そこは肉を使う人たちに対する教育というか、啓蒙じゃないですけれども、例えばハンガリーから日本に入ってきた豚に対して、使う人たちに対しても、こういうのがあって、もし生肉でした場合には豚に対して大変な、国内の豚肉が大変なんだよということをお知らせ願いながら、そして私たちも今度からエコフィードで加熱処理ということでされるわけですけれども、そこまでのものもしていただくと助かるのかなと思っております。
  • 沖田室長
    ありがとうございます。御指摘の点は非常に重要な点だと思っております。当然入れる際には、向こう側でちゃんとした家畜衛生条件を守って出してもらうというのは当然ですけれども、輸入した時点でも動物検疫所における検査も行います。そういったもので、まずその相互でリスクをできるだけ下げていこうというのがまず一つ。
    そして、御指摘のように、恐らくその肉自体が最終的にどこに行くかというのは、最後は分からないところがありますけれども、それが家畜の餌、エコフィードなどによって家畜の餌になるということも考えれば、農場段階で今飼養衛生管理基準でもそういったこと、先ほど一番最初に星野室長からの説明にもありましたが、そういった適正な管理、これは飼料として使う方についても適正な管理というものをしていく必要があると思います。
    輸入した時点でどのようなことができるかというのは、どういう方法があるか勉強したいと思いますけれども、この水際、まずやるということとともに、ハンガリーに特化した措置になるかどうかはちょっと分かりませんが、しっかりとした、使ったものが、あるいは危ないものが家畜の口に入らないような対応といったことについては、しっかりと対応していきたいというふうに考えております。
    ありがとうございます。
  • 松尾部会長
    ありがとうございました。
    ほかに御意見はよろしいでしょうか。
    ありがとうございました。それでは、当委員会としまして、ASFのゾーニングを適用したハンガリーからの生鮮豚肉の輸入再開については、事務局提案の上乗せ措置を講じた上で了承するということで了承したいと思いますが、よろしいでしょうか。
    ありがとうございます。
    それでは、全体を通して委員の皆様から御意見、御質問ありますでしょうか。
    特にないようですので、これで終了させていただこうと思いますが、事務局から何かございますでしょうか。
  • 沖田室長
    ありがとうございます。
    事務局から御用意をさせていただいた論点は以上になりますので、何もないようでしたら、これで閉会とさせていただきたいと思います。
    閉会に当たりまして、伏見審議官の方から御挨拶を一言申し上げます。
  • 伏見審議官
    伏見でございます。
    本日はお忙しいところ、ハンガリーからの生鮮豚肉輸入に係るリスク評価等について熱心な御議論をいただき、誠にありがとうございます。
    本日頂きました答申を踏まえまして、今後ハンガリー当局と家畜衛生条件協議を行うこととなりますが、部会及び小委員会の先生方に頂きました御意見が的確に反映されますよう協議を行ってまいりたいと思います。
    委員の皆様方におかれましては、今後とも御指導、御協力のほどよろしくお願いいたします。
    本日は、大変お疲れさまでした。
  • 松尾部会長
    それでは、これをもちまして食料・農業・農村政策審議会第48回家畜衛生部会を閉会いたします。ありがとうございました。

午後3時47分   閉会

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