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食料・農業・農村政策審議会 家畜衛生部会 第29回牛豚等疾病小委員会 議事録

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日時及び場所

平成31年1月30日(水曜日)15時00分~17時03分
農林水産省 第2特別会議室

議事次第

  1. 開会
  2. あいさつ
  3. 議事
    (1) 岐阜県における豚コレラの対応状況及び家畜衛生をめぐる情勢について
    (2) 口蹄疫、牛疫、牛肺疫に関する特定家畜伝染病防疫指針の変更について
    (3) その他
  4. 閉会

配布資料はこちら

議事録

午後3時00分 開会

  • 熊谷動物衛生課長
    それでは、定刻となりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会第29回牛豚等疾病小委員会を開催いたします。
    委員の皆様方におかれましては、本日はご多忙中にもかかわらずお集まりいただき、まことにありがとうございます。
    私は本日の進行を担当いたします動物衛生課長の熊谷でございます。よろしくお願いします。
    それでは、開会に当たりまして、消費・安全局長の池田からご挨拶申し上げます。
  • 池田消費・安全局長
    皆さん、こんにちは。消費・安全局長の池田でございます。
    委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、本日はお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。御礼申し上げます。
    開会に当たりまして、最近の情勢を少し述べさせていただきますと、ご案内のように、昨年9月以降、岐阜県の豚あるいはイノシシを飼養する農場、こういったところで豚コレラの発生が見られております。これまで7例確認をされているところでございますが、この7例目の防疫措置、これを早期に完了させるとともに、新たな感染拡大を防ぐために原因究明、そして飼養衛生管理基準、これの指導に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
    また、野生イノシシの豚コレラの感染事例でございますが、岐阜県あるいは愛知県で確認されております。これにつきましても、関係県と協力いたしまして、こういったものから養豚農家へ感染が拡大をしないように、対応に努めていきたいと考えております。
    これらの豚コレラにつきましては、後ほど事務局よりご説明をさせていただきたいと思っております。
    また、目を海外に移しますと、アジアで初めてのアフリカ豚コレラ、昨年8月ですけれども、中国で発生いたしまして、その後、最近モンゴルでも確認をされるというようなこと、あるいは口蹄疫も中国あるいは韓国、こういったところを初め、アジアで断続的に発生が確認されているというような状況でございます。
    近年、訪日外国人の旅行者数が増加してございます。したがいまして、人、物の往来がますます盛んとなっている中で、こういった越境性の動物疾病の侵入するリスクが依然として高い状況にあるわけであります。これに対応するために水際検疫、動物検疫におきましては、靴底の消毒、あるいは年末年始、あるいはこれからの春節など、人や物の動きが活発化する時期、こういったものに応じて、ポスターを使ってみるとか、そういった周知活動、検疫探知犬の増頭、こういった対策の強化を行っているところでございます。
    現在まで、こういった水際の対策強化の中で、中国から旅客が持ち込んだ禁止品の豚肉製品からアフリカ豚コレラのウイルスの遺伝子、これまでに7例検出されているような状況でございます。
    また、侵入防止ということでは、関係省庁、あるいは航空会社にも情報提供させていただきまして、協力をいただきながら、外国から到着する航空機内、これの中でのアナウンスによる制度の周知、こういった取り組みも実施しているところでございます。
    また、こういったものとはちょっと離れますけれども、国内の一般的な防疫でございますが、やはり飼養衛生管理基準、こういったものの徹底、そして飼養衛生管理機能向上ということで病原体の侵入防止に加えまして、生産性を疎外するような疾病の発生予防、あるいは蔓延防止、こういったものを図って、生産現場でのコスト削減、あるいは生産性向上ということに一層努めていこうというふうに考えておるところでございます。
    本日は、口蹄疫などの特定家畜伝染病防疫指針の見直しにつきましてご議論いただくわけでございますが、これは国内防疫の体制の維持・強化に資する重要な課題と考えてございます。委員の皆様方におかれましては、それぞれのお立場で忌憚のないご意見を賜りますよう、お願い申し上げまして、私の挨拶にかえさせていただきます。今日はよろしくお願いいたします。
  • 熊谷動物衛生課長
    ありがとうございました。ここで池田局長は公務の関係上、退席させていただきます。
    さて、現在、牛豚等疾病小委員会の委員数は9名でございます。本日は9名全員のご出席をいただいておりますので、食料・農業・農村政策審議会令第8条第1項の規定により、定足数を満たしていることをご報告いたします。
    続きまして、本日出席しております事務局を紹介させていただきます。
    国際衛生対策室長の沖田です。
  • 沖田室長
    よろしくお願いします。
  • 熊谷動物衛生課長
    課長補佐の髙木です。
  • 髙木課長補佐
    髙木です。よろしくお願いいたします。
  • 熊谷動物衛生課長
    畜産安全管理課の課長補佐の小佐々です。
  • 小佐々課長補佐
    よろしくお願いいたします。
  • 熊谷動物衛生課長
    動物衛生課の課長補佐の伴です。
  • 伴課長補佐
    伴です。よろしくお願いします。
  • 熊谷動物衛生課長
    課長補佐の大石です。
  • 大石課長補佐
    大石です。よろしくお願いします。
  • 熊谷動物衛生課長
    よろしくお願いいたします。
    それでは本日、予定では目途として16時30分までの会議を予定してございます。
    恐れ入りますけれども、ここでカメラのほうはご退室お願いしたいと思います。
    それで、本日の会議でございますけれども、農林水産省の会議におけるペーパーレス化の推進に伴いまして、本日の会議につきましてはペーパーレスにより実施させていただいております。お手元に配付しておりますタブレットの端末の使い方をご覧いただきながら、また、ご不明な点があれば、事務局にお声がけいただければと思っております。
    次に進行でございますが、本日の会議の進め方についてご説明させていただきます。
    まず初めに、議事の1として、事務局から岐阜県における豚コレラの対応状況及び家畜衛生をめぐる情勢について説明いたします。その後、議事2としまして、昨年11月5日付で農林水産大臣から諮問しました口蹄疫、牛疫、牛肺疫に関する特定家畜伝染病防疫指針の変更について、事務局から説明し、その後、委員の皆様方からご質問やご意見をいただきたいと考えております。
    それではこれからの議事進行につきましては、津田委員長にお願いしたいと思います。津田委員長、よろしくお願いいたします。
  • 津田小委員長
    津田でございます。よろしくお願いします。
    それではまず、議事の1番、岐阜県における豚コレラの対応状況、及び家畜衛生をめぐる情勢について、事務局から説明をお願いします。
  • 伴課長補佐
    動物衛生課で防疫企画班を担当している伴と申します。よろしくお願いします。
    まず私のほうから、岐阜県における豚コレラの発生対応につきましてご説明いたします。
    お手元のタブレットでいきますと、一番左側の資料1でございます。
    1ページ目でございますが、対応の表と地図をつけております。岐阜県におきましては、9月9日に1例目の発生がありまして、それ以降、本日まで、疫学関連農場の防疫措置を含めまして、7例の発生が確認されております。
    まず1例目ですけれども、丸囲み数字1のところですけれども、岐阜市内で、豚579頭を飼養する繁殖の一貫農場での発生がありまして、防疫措置につきましては9月11日に終了しております。搬出制限は9月29日、移動制限は10月10日に解除されました。
    その後、発生は1カ月以上なく通ったわけですけれども、野生イノシシでの感染事例が続いておりました。
    そのような中、11月16日に、岐阜市の公立の畜産センター公園で2例目が発生しております。豚は21頭の飼養のみということでしたので、防疫措置は発生日のうちに終了しまして、搬出制限は12月4日、移動制限は、同月15日に解除されております。
    2例目の搬出制限が解除された翌日の12月5日ですけれども、今度は岐阜県の施設であります畜産研究所で3例目の発生が確認されております。豚は約500頭飼養されておりましたけれども、7日には防疫措置が完了しまして、12月25日には搬出制限が解除、年明けの1月9日には移動制限が解除されております。
    12月中は発生が続きまして、12月10日には、初めてのイノシシの飼養施設での発生がありまして、15日には県の農業大学校での発生、25日には7,800頭ほど飼養している大規模農場での発生がありまして、それがこの表でいくところの丸囲み数字6になりますけれども、6例目の発生ということでございます。
    6例目の防疫作業に当たりましては、県が自衛隊のほうに災害派遣要請を行いまして、28日には防疫措置を完了しまして、年明けの16日には搬出制限が解除、26日には移動制限が解除されたところです。
    そのような中ですけれども、昨日29日、各務原市で1,600頭ほど飼養する一貫経営の農場で発生が確認されまして、現在防疫措置を進めているところです。殺処分までは終了しておりますけれども、ただ、本日、ご承知のことと思いますけれども、当該発生農場からの豚の移動があった疫学関連の農場でも疑似患畜が確認されまして、現在、追加的な防疫措置を実施しているところでございます。
    次のページでございます。
    岐阜県、愛知県における野生イノシシでの豚コレラ感染の確認状況でございます。
    9月14日に最初の陽性事例が確認されて以降、昨日まで108例の陽性確認が岐阜県ではございます。内訳では、死亡のイノシシが39頭、捕獲のイノシシが69頭となっておりまして、現状では捕獲イノシシでの陽性確認事例が多い状況になります。
    確認地域につきましては、地図の円が囲んでいる地域で主に確認されている状況ですけれども、昨年11月以降は、円から外れました東側のほうの地域でも陽性が確認されております。
    そのような中、昨年12月21日には、県境をまたいだ愛知県犬山市でも陽性個体が確認されておりまして、一昨日まで―これはちょっと数字が陽性6頭となっておりますが、最新の、昨日の状況では今8頭となっております。愛知県で陽性事例が8頭確認されております。
    次のページ、3ページ目でございます。今回の岐阜県での発生を受けまして、国のほうでは疫学調査チームを立ち上げまして、その後、拡大疫学調査チームということで、専門家の方々にも多く入っていただいて、県のほうと連携をとりながら疫学調査を進めているところでございますけれども、その調査結果を踏まえて、当省のほうで発出したプレスリリース、通知などをこの後、つけております。
    この3ページ目につきましては、2例目の発生を踏まえて発出した資料になりますけれども、疫学調査チームの結果を踏まえたものでございまして、ちょっと戻って2ページ目の真ん中あたりに、タブレットでいきますと、ちょっと拡大をしていただきたいと思いますけれども、2ページの真ん中あたりに丸囲み数字1とございますけれども、疫学調査チームの結果で、豚舎の周辺だけが飼養衛生管理区域に設定されていたことが判明して、また丸囲み数字2でございますけれども、センターの公園エリア内で感染野生イノシシが確認されていたが、共通の什器が使用されており、洗浄消毒が行われていなかったこと、丸囲み数字3としまして、豚舎に入る際に衣服の交換、長靴の交換が行われていなかったことなどが確認されております。
    これを踏まえまして、この通知の1~5にあるような飼養衛生管理基準の再徹底について通知をしております。
    続きまして、これが2例目の発生を踏まえた対応でございますけれども、8ページ目に飛んでいただきまして、これが6例目の発生を踏まえて実施した疫学調査の結果を踏まえた飼養衛生管理基準の徹底についてでございます。
    これも8ページ目の真ん中あたりに疫学調査の結果がまとめてありますけれども、丸囲み数字1からございます。衛生管理区域内に居住していた外国人の技能実習生の衛生管理区域専用の衣服及び靴の履きかえ、着がえなどが徹底されていなかったこと、また、丸囲み数字2として、豚舎に入る際に手袋及び豚舎ごとの衣服を着用していなかったこと、丸囲み数字3として、豚舎専用の長靴などの洗浄が不十分であったこと、丸囲み数字4として、野良猫が豚舎内外を出入りしていて、猫によると思われる子豚等の食べ跡があったことなどが確認されております。
    これを踏まえまして、9ページ以降に、また当省のほうから通知を出しまして、飼養衛生管理の徹底についての指導の通知をしております。
    1番目としては、衛生管理区域内の衣服及び靴の設置及び使用と、2番目として、畜舎及び器具の定期的な清掃または消毒、3番としては、野生動物等からの病原体侵入防止、また4番としては、教育訓練ということなんですけれども、特にこの中では、特に従業員が外国人であるような場合は、言語の違いなども考慮して、丁寧な教育訓練を行うことをお願いしております。また5番目は、飼養衛生管理の記録の保管、6番目としては、今回、消毒していない川水などを利用していたといったようなことが確認されておりますので、飲用に適した水を給与することなどの再度徹底ということで、県のほうにこういった通知を出して、またこういった内容につきましては、都道府県だけではなくて、関連する団体、業界、またマスコミの方々などにもこういったところにつきまして情報のほうを流させていただいて、広い分野で周知のほうをお願いしているところでございます。
    豚コレラに関するご説明は以上になります。
  • 津田小委員長
    ありがとうございました。それでは今の説明について、委員の皆様からご意見やご質問がございましたら、お願いします。ございませんでしょうか。
    よろしいですか。どうぞ、立花先生。
  • 立花委員
    今回の7例目の発生なんですけれども、12月の発生の後、1カ月が経過して出てくるということで、今の時点で発生する疫学的な何か理由みたいなものがわかるところはあるんでしょうか。
  • 伴課長補佐
    7例目につきましては、まさに今、拡大疫学調査チームのほうが現地に入っておりまして、詳細な農場の状況の確認と聞き取り調査などの疫学調査を続けているところですので、ちょっとまだどういった状況であったかというところの詳細な情報までは入ってきておりませんが、そういった情報が入り次第、当省のほうから、いろいろお知らせなり、プレスリリースなりといったようなところでわかってきたところについては、わかり次第、迅速に情報のほうは出していきたいと思っております。
  • 津田小委員長
    よろしいですか。
    どうぞ。
  • 中島委員
    中島です。一つ質問させていただきたいと思います。
    発生探知についてですけれども、今回7例目の発生になるわけですが、これまでの地域での対策が強化される中で、それぞれの豚舎、農場での発生の探知だとか通報だとか、そのあたりの情報はいかがなんでしょうか。
  • 伴課長補佐
    岐阜県のほうには、1例目の発生以降、こちらのほうからもそういった異常があればすぐ通報していただくような体制はとっておって、家畜保健所のほうにも1例目、2例目、これまでの情報のほうを岐阜県内の農家さんのほうには伝えていただいておる中で、今回、1例目から7例目までの発生が続いているわけですけれども、状況としましては、今、岐阜県内の農家さんは、毎日報告徴求という形で臨床症状、死亡の状況などは毎日定時の時間には家保のほうには上がってきてもらうようになっております。
    今回は、今わかっている状況としましては、豚のほうにちょっと、やはり異常が認められるということで、家保のほうには連絡が来たというところですので、通報の態勢については、岐阜県のほうは、当初の1例目はちょっと通報が明らかに遅かったということもございますので、そういったところについては、徐々に改善はしてきているような状況だとは思っております。
  • 熊谷動物衛生課長
    中島先生の質問の回答になるかどうかというのがありますけれども、やはりエリアとして非常にリスクのあるエリアで、バイオセキュリティー、つまり侵入を防止する取り組みがすごく大事だということで、わかりやすいのは、個体の臨床症状をどう日々チェックするかということだと思います。食欲が減退したり、体温が上昇したり、場合によっては血液を検査する場合もあるんですけれども。あとは、通常、養豚の場合、非常に多数を割と密集して飼っていますので、その中で死亡が出たときに、どうそれを判断する、あるいは必要に応じて科学的な分析をするかというのがすごく大事になってきております。
    実は7例目についてもほかの病気を疑ったケースが実はここ1週間、あるいは10日の中であったりしますので、その辺はこれからよく分析する必要があると考えておりますし、あと、もう一点あるのは、実はこれはまだ調査中ですけれども、この7例目関連で申し上げますと、エライザ陽性の個体があった、いわゆる抗体がある個体があったということですので、そうすると侵入時期はもう少し早かったということが推察されるようなことがありますので、まさに今入っている疫学調査チームの中で、どういった、いわゆる飼育されている状況の中での異常を感じ取るような事柄があったのかどうかというのは、これは日報などもチェックしながら、あと、あわせて、科学的な検査データ等、振り返って検証できる部分もありますので、その辺をよく精査して。
    ただ、やはり何も前兆なしに感染症が起こるということはありませんので、そういった意味では、そういった状況が今わかっている点でもあるということで、ちょっとご紹介しておきたいと思います。
  • 津田小委員長
    ありがとうございます。ほかにございますでしょうか。
    有川先生、どうぞ。
  • 有川委員
    2点教えていただきたいんですけれども、6例目の農場はかなり規模が大きかったと思うんですけれども、あの規模ですと、出荷先というと、屠場はそれなりの規模のところかなと感じたのですけれども、県外への出荷がなかったのかということですね。
    県外屠場への出荷がなかったのかということが1点と、それと今ちょっとおっしゃられたかもしれないですけれども、7例目の疫学関連農場の状態を見ると、どちらが先かというのは、もしかしたら、子豚が出荷されていますよね、関連農場。ということは、そこは屠場に出荷しているということですから、だとすると、もしかすると7例目が後だった可能性はないのかなというふうにも感じたんですけれども、その辺は何か情報がありましたら、お願いします。
  • 熊谷動物衛生課長
    最初に有川委員のご質問の後半のほうから先に説明します。
    それで、よくご推察のとおりで、実は抗体を持っていたのは、実は関連農場のほうです。それでただ、7例目本体のほうは、実は殺処分に入る前に採材、検体の採材をしていますので、それを検査してから、実はまだエライザを当てていない状況ですので、そのデータが明らかになってくることによって、抗体を持っている個体がいたのかどうか。あと、その分布がどの豚舎の位置関係だったかということ、そういった点がわかりましたら、また取りまとめて全体が取りまとめる前の段階でも、これまでも6例目、あるいはほかの事例でもできるだけ早くわかった情報をフィードバックすることによって、現在地域で生産されている養豚農家の方の参考になる情報にもなりますし、あと全国の養豚家にとっても参考になる情報になりますので、できるだけ早くデータと合わせてフィードバックしたいと思っております。
    あと、前段の大規模だったので出荷の関係について、ちょっとご説明します。
  • 伴課長補佐
    6例目の農場につきましては、愛知県のほうの屠場にも出荷はしておりました。もちろん出荷した屠場のほうで疫学的に関連がありそうな農場―同日出荷していた農場とか、ほかの農場につきましても、もちろん疫学調査のほうを実施して、監視して問題がないことを確認しているというところでございます。
  • 津田小委員長
    よろしいですか。
    小渕先生、どうぞ。
  • 小渕委員
    症状についてお聞きしたいんですけれども、感染しても症状を示さない可能性というのが今までの症例を見て、可能性が高くなってきているのかということの確認と、あと、この今回、私、家畜保健所ですので、飼養衛生管理基準の再度の徹底ということで、海外研修生の方を雇用されている大規模農場さんを中心に、ほかの県もそうですが、入っています。
    そこで、現場のほうで言われますのは、やはり農家さんのほうはかなり厳しく研修生の方に病気についての説明と、あとはほかとの交流をほぼシャットアウトするというような状態を雇用したときからとっているらしいんですけれども、それは畜産関係の研修の方ですね。畜産の農場を経営されている方は、病気についての知識もありますので、研修生の方に教育されているんですけれども、ほかの業種でもたくさんの方が入られています。そういうところへの教育指導というか、こういうことの周知というのは何かされているのかということをお聞きしたいです。
  • 伴課長補佐
    まず今回のウイルス株の臨床症状というところなんですけれども、確かに1例目から6例目までの事例で見ても、確かに臨床症状が明瞭な、まさに豚がバタバタ死ぬだとか、そういったところの明確な臨床症状はないというところではございますけれども、ただ、日々の健康観察の中で認められてくるような異常というところは、全ての事例で認められているところですし、また動衛研のほうで実施していただいたウイルスの感染試験のほうの結果でも、やはり豚が、非常に病原性が高くて豚がバタバタ死んでいくということがないにしても、元気消失だとか結膜炎だとか、そういったところ。あと異常産のほうも今回の事例では確認されておりますし、そういったところの日々の観察で異常を感知するというところがやはり重要なんだろうなというふうには思っております。
    そういった趣旨でこちらのほうからも飼養衛生管理基準の遵守というところの通知は出させていただいているところです。
    もう一つ、研修生のところを。
  • 大石課長補佐
    日頃から飼養衛生管理基準の徹底指導、ありがとうございます。
    外国人の研修生の方、今、非常に多く畜産現場、あとそれ以外の業種でも働いていらっしゃいます。先生、おっしゃられるとおり、畜産現場ですと、家畜の飼養者さん、皆様、飼養衛生管理基準を徹底させるということで雇用されている外国人の方にいろいろ教育ということをされていらっしゃるかと思います。
    その他の業種につきましても、私ども、いろいろ関係する団体といいますか、外国人技能実習機構であるとか、あと研修機構というところを通じて、畜産関係以外の業種の方も管理団体というところが、外国の方を雇用をあっせんするという職種がありますので、そういう方に情報提供してくださいというようなことで、いろいろなパンフレットであるとか、いろいろな多言語のチラシというものも提供させてもらっております。
    あと、送り出す外国の送り出し側、外国のほうにも、そういうチラシを送って、送り出す前に日本に来る前にはやってはいけないということはこういうことがありますよというルールを教えてくださいという依頼もしております。
    また、皆様もご存じのとおり、今年の4月以降、新たな外国人材受け入れ制度というものが始まります。そうしますと、労働力として多くの外国人が、さらに日本に来るということが想定されます。そちらの制度になりますと、いわゆる受け入れ団体というものがなく、いわゆる日本の企業、農家側が直接外国の方を雇用するということが想定されるというふうに聞いております。
    そうなりますと、なかなかいろいろな中間の方を通じて情報提供していただくというのが難しくなるのかというふうに思っておりまして、それについてもまたいろいろきめ細やかに、いろいろな情報ツールを使って情報提供していきたいと思っておりまして、その際には恐らく都道府県の方にもご協力をいただくということになろうかと思います。そのときにはまた、いろいろ一緒にやらせていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
    状況は以上です。
  • 津田小委員長
    ありがとうございました。
    よろしいですか。
  • 熊谷動物衛生課長
    1点だけ補足です。
    症状がわかりにくいというようなお話がありましたけれども、特に岐阜県下の場合は、この豚コレラが9月から、昨年9月からはやっているということで、そういった意味ですごく早い段階から探知する動きもある一方で、共通して出ているのは、食欲の減退というのがかなり顕著に出ています。あと、そのときに合わせて体温をはかると41度前後の高くなっている。
    今回の7例目も集団で食欲減退が広がって、あと体温をはかってみた、あと白血球を見たら、やはり1万を切るような個体が出てきた、それで数日して、死亡個体について蛍光抗体で扁桃を当てたらばっちり出たというケースです。ですから、集団としては異常が起こっていたと。
    あと、もう一つの6例目も最終的には食欲廃絶という個体も、種豚、大人で出てきましたので、実はそのステップの中では、先ほど中島先生がおっしゃったような、途中での、早期通報のところで異常を、シグナルがあったのを見逃したり、あるいはそれを別の病気と判断したりという、そういう経過があったものがあったということを申し上げておきたいと思います。
    あと、全国レベルというとリスクの度合いが違いますので、いわゆるこのエリアの、岐阜県のエリアにおいては、やはりより一層日々の健康チェックが必要な中で起こっていて、あと、それに気づくシグナルは出ていたというのを、振り返るとその記録からわかるようなケースもございますので、その辺をまさに今回の7例目についても、わかり次第情報発信していきたいというふうに考えております。
  • 津田小委員長
    よろしいですか。
    入江先生、どうぞ。
  • 入江委員
    今回、野生イノシシが媒介している可能性が高いということなんですけれども、それに対して、電柵とかワイヤーメッシュ、これを設置するというような指示を出しているわけですけれども、実際にはかなり、もう野生イノシシが入らないような状態にしていて発生しているような農場というのは、今までの事例であるんでしょうか。
  • 伴課長補佐
    6例目と7例目、7例目の状況は今、疫学調査をしておりますけれども、6例目の農場につきましては、そういった防護策のほう、しっかりやっていた状況ではあるんですけれども、やはりウイルスの侵入を許してしまったというところで、そうすると、直接的なイノシシからの伝播というよりかは、人や物といったところ、あるいはその間をつなぐ小型の野生動物などが入ったという可能性もあるかとは思いますけれども、今、疫学調査のほう、6例目も含めてまだ進行中でございますので、そういったところが明らかになってくれば、またこちらのほうからいろいろとお知らせしたいと思います。
  • 津田小委員長
    ありがとうございます。
    山川さん。
  • 山川委員
    すみません。今の質問と少し重なるところがあると思うんですけれども、イノシシ陽性例が多いようなところでの範囲の中で、こうやって発生した農場、かなり細かく日々観察されて、検査も出荷の前とかやられていたというところで入ったというなれば、何かイベントがあったとさっき課長がおっしゃいましたけれども、いうのは現場の感覚として何か聞こえてくるものがないのかというのと、あとやはりこれだけ調査して、イノシシが集中的に見つかっているようなところで、先ほどおっしゃいましたけれども、柵をつくるなり何なりの対策をされるのも大事だと思うんですけれども、やはりイノシシの密度をちょっと減らさないといけないんじゃないかと思うんですけれども、そのあたりをどのように考えて動き出しをしているかというところがあれば、教えてください。
  • 伴課長補佐
    最初にイノシシの密度の減少というところにつきましては、岐阜県、それと愛知県もそうですけれども、今、わなの数は相当ふやしておりまして、愛知県、岐阜県であれば300基以上ですし、愛知県のほうも100基以上の設置しておりますので、そういった積極的なわなの設置というところで、ウイルスの浸潤状況の把握とともに、個体数の削減、いわゆる密度の低下というところを目指しているというところで、そういった対策のほうは岐阜でも愛知でもやっているところです。
    それと、1点目のところ、すみません、現場のあれですか。
  • 山川委員
    我々、データをいただいて、こうではないか、ああではないかというのは簡単なんですけれども、やっぱり現場に行っているわけではないので、現場によってこうやってつぶさに監視していた人たちの現場感覚というか、現場でこういう何か異常がいつ発生したんじゃないかなとかいうような、そういった声は聞こえてこないのかなと思ってですね。
  • 伴課長補佐
    それは例えば、1例目か。
  • 山川委員
    そうですね。2例目、3例目以降に、やっぱりもう発生したとわかっている中で、かなりつぶさに毎日のように監視を続けられていたところもあり、そこで出たりということがあれば。やはり何というか、突然おかしくなって、そこに行って、そこから始めたと、いろいろ調査を始めたというわけではなくて、そこの出荷するときとかも、ずっと調査をされていたような7例目とかそういうところだったりですよね。
    私が言いたいのは、割とつぶさに経過を見られた中で発生しているところで、この辺に何かそういうおかしなイベントがあったんじゃないかというような、そういう現場の感覚で何か聞こえてこないのかなという、そこだけなんですけれども。
  • 伴課長補佐
    そうですね。疫学調査の一環にはなると思うんですけれども、そういったところは、今、拡大疫学調査チームの中で、出荷履歴もそうですけれども、詳細なヒアリング、そういったところを通じて今、調査をしているところなんですけれども、何かこれまで把握されていないところで何かおかしなイベントがあったとか、そういったところは今のところは聞こえてきてはいない状況ではございます。
  • 津田小委員長
    この件につきましては、私も入っているんですけれども、拡大疫学調査チームですね。今現在、7例目についても現在、調査中ということがありまして、そういったものがわかり次第、皆様方に伝えるということで、今のところまとめたいというふうに思います。
    特にご質問なければ、次に移りたいと思いますが、よろしいですか。
    じゃ、続きまして、最近の家畜衛生をめぐる情勢として、諸外国におけるアフリカ豚コレラ、今度はアフリカ豚コレラでございますが、これの発生状況及び我が国の対応状況について、事務局のほうからご説明をお願いします。
  • 髙木課長補佐
    津田先生、ありがとうございます。
    動物衛生課国際衛生対策室リスク分析班の髙木です。どうぞよろしくお願いいたします。
    最近の家畜衛生をめぐる情勢ということで、諸外国におけるアフリカ豚コレラの発生状況及び我が国の対応状況、特に水際措置について、少しお時間を頂戴してご説明させていただきたいと思います。
    お手元のタブレットの2番という番号がついておりますファイルを開いていただければと思います。
    それでは、1枚目からご説明させていただきます。諸外国におけますアフリカ豚コレラの発生状況と対策ということで、まず、EUの事例についてご説明させていただきます。こちらの1枚目に載せておりますのが、EUが設定しているアフリカ豚コレラのゾーニングを示した地図でございます。ちょっとそちらのスクリーンではわかりにくいかもしれないんですけれども、赤いところがパート3(ローマ数字の3)、野生イノシシと家畜豚、両方でアフリカ豚コレラの発生が確認されている地域です。ピンクのパート2(ローマ数字の2)というエリアが、野生イノシシのみで発生が確認されているエリアです。そして、青、パート1(ローマ数字の1)という地域が、野生イノシシでの発生地に近いエリアということで、リスクがあるエリアとして、ゾーニングの対象となっております。パート4(ローマ数字の4)、緑のエリア、これイタリアのサルジニア島なんですけれども、こちらに関しては、アフリカ豚コレラが常在化している地域ということで、緑色、パート4(ローマ数字の4)になっております。
    次、スライドお願いします。今の地図にもございましたとおり、近年、ヨーロッパにおきましては、東ヨーロッパから西ヨーロッパに徐々に発生が拡大している状況でございます。近年、過去2年ですね。2017年、2018年で申し上げますと、2017年ではチェコで野生イノシシ、ルーマニアで野生イノシシ及び家畜豚、昨年2018年はハンガリー、野生イノシシ、ブルガリア、野生イノシシ及び家畜豚、そしてベルギーの野生イノシシで発生が確認されております。
    次のスライドお願いします。次のスライド以降で、各国の状況を少し簡単にご説明させていただきます。まず、チェコです。チェコでは、2017年6月にズリーン県という地区で、死亡野生イノシシで発生が確認されたのが1例目となっております。チェコ当局は、周辺国からの労働者が持ち込んだ畜産物が原因ではないかと推察しております。
    これまでに、220件野生イノシシでの発生が確認されているんですけれども、その発生が、こちらの地図にあります赤い線で囲まれたエリア、こちらに集中しております。チェコは、その中でもさらに最もリスクの高いエリアをフェンス、電気柵とあとスメルフェンスといいまして、忌避剤のようなものを置いて、イノシシが嫌がるようなにおいを出す忌避剤を置いて、イノシシを外に出さないという対策を行って、その中でハンティング、狩猟を行って、野生のイノシシの個体数を減らすという対策を行いました。
    このような対策が功を奏しておりまして、発生がその赤い線のエリアに限局するとともに、昨年2018年4月以降は発生が確認されておりません。
    次のスライドお願いします。続いて、ベルギーです。ベルギーはEUでは最も直近で発生が確認された国となります。2018年9月、リュクサンブール県、こちらフランスとルクセンブルクの国境付近にある県なんですけれども、こちらの野生イノシシで感染が確認されました。
    ベルギーは、これまでに発生が確認されていたEU諸国からは、ちょっと地理的に離れた発生になるんですけれども、これに関してベルギー当局は、発生地域である東欧からベルギーにやってくるトラックドライバーが、お弁当というか、自分が食べる用に持ってきたサンドイッチ、そこに感染した豚肉が含まれていて、それをベルギーに来て、高速道路の駐車場、サービスエリア、パーキングエリアのようなところで投棄をして、野生イノシシがそれを食べたことによって感染したのではないかという推測を今立てているところでございます。
    ベルギーなんですけれども、かなり徹底した措置を講じておりまして、汚染地域、今こちらの地図にあります青のゾーン1(ローマ数字の1)とピンクのゾーン2(ローマ数字の2)というところで、ピンクのゾーン2(ローマ数字の2)というところと、青のゾーン1(ローマ数字の1)の一部を足したものが、発生直後に設定された汚染地区になるんですけれども、そちらの地区内で飼養されていました家畜豚は全て予防的に殺処分を行っております。その後、ゾーン2(ローマ数字の2)の周辺にフェンスを設置しまして、そこから野生イノシシが外に出ないようにという措置を講じて、中で狩猟と林業等の活動は制限するという囲い込みを行っております。
    そういった措置がこちらも有効だったのか、家畜豚での発生は現在のところ確認されておりません。これまでゾーン2(ローマ数字の2)のフェンスに囲まれたエリアの中でのみ発生が確認されていたんですけれども、本年1月に入ってから、ゾーン1(ローマ数字の1)、今こちらの地図でゾーン1(ローマ数字の1)となっているところで、よりフランスの国境寄りのところに発生が確認されまして、今、ゾーン2(ローマ数字の2)がさらに拡大している状況でございます。
    次のスライドお願いいたします。続いて、ハンガリーです。ハンガリーは、2018年4月に最初の事例が発生、確認をされております。こちらの地図で申しますと、青いプロットがされているエリア、ヘヴェシュ県という県なんですけれども、そこで初めての事例が確認されました。その後、ウクライナとの国境付近、こちらでいいますと、赤いプロットがされているエリアなんですけれども、こちらでも発生が確認されております。
    これまで138件、野生イノシシにおける発生が確認されているんですけれども、ハンガリーにおいては、全土で強化サーベイランスを行うとともに、野生イノシシの管理狩猟を行って、数を減らすという措置を講じ、また家畜豚への侵入対策としては、二重フェンスの設置や、豚生体を国内で移動する際には検査を必ず課すといった措置を行っておりまして、ハンガリーに関しましても、発生は野生イノシシのみで確認されており、また発生地域に関しましても、先ほどご紹介しました2地点に限局されているという状況です。
    次のスライドお願いします。続いて、ポーランドです。ポーランドに関しましては、以前、こちらの委員会でもゾーニングの適用についてご審議いただいたこともある国になりますけれども、現状について少しご説明させていただきます。
    ポーランドは2014年に初めての発生がベラルーシとの国境付近で確認されたところなんですけれども、その後発生が徐々に拡大しまして、現在は、ポーランドの西側5県で発生が確認されております。発生件数に関しましては、野生イノシシで、こちら3,179件と書いているんですけれども、本日また新たに報告がございまして、3,259件発生が確認されております。また、家畜豚では213件の発生が確認されております。
    ポーランドに関しましても、ここに示したようなさまざまな措置を講じて収束に向けて進めているところではあるんですけれども、農場のバイオセキュリティーの低さですとか、違法な豚の移動といったことが行われるとともに、また狩猟することによって、逆にイノシシが拡散してしまって、発生がさらに広がってしまうというようなことと、あとは、またやはり発生国からの労働者ですとか、旅行者が持ち込んだ豚肉によって、発生が拡大するといったさまざまな要因がございまして、引き続き発生が確認されているという状況です。
    次のスライドお願いします。続きまして、EUの非発生国における取り組みについて、少しご紹介させていただきたいと思います。
    まず、デンマークです。デンマークに関しては、当局によりますと、1807年以降、野生イノシシというのはデンマークの国内には生息していないということになっておりまして、現在は発見されたイノシシは全て殺処分するという措置を講じております。殺処分したイノシシは、アフリカ豚コレラの疑いとして通報された事例とともに全て、失礼いたしました。アフリカ豚コレラの検査を実施しております。さらに情報キャンペーンというような取り組みも行っているんですけれども、侵入防止というところにかなり徹底した措置を行っておりまして、現在、ドイツとの国境、こちらの地図に示してあります赤い線というか、ちょっとデンマークとドイツの国境のところに線が引いてあるかと思うんですけれども、こちらに67キロメートルにわたって、高さ2メートル、地上1.5メートル、地下0.5メートルのフェンスを今、150億円を投じて建設をしておりまして、完全にイノシシの侵入を防ぐというところに非常に徹底した取り組みを行っているところです。
    次のスライドお願いします。続いて、ドイツです。ドイツも非発生国でして、デンマークと同様、侵入防止に万善を期すということで、取り組みを進めております。
    ドイツに関しては、東欧との交通量が多いということを受けまして、ウイルスに汚染された物品が違法に持ち込まれるというところを非常に警戒しているところです。ですので、ここに示したような、多言語のチラシですとかポスターを作成して、そういったものを高速道路のパーキングエリア、サービスエリアに設置するなどして、情報キャンペーンを行っているということです。
    また、ここに記載しましたような、発生した場合の措置というのもあらかじめ定めて準備を整えているところだということでございます。
    次のスライドお願いします。続いて、フランスです。フランスは、隣国でありますベルギーで、特に国境付近での発生があったということで、非常に危機感を高めております。先ほどベルギーのところでご説明しましたとおり、さらにフランスの国境寄りで発生が1月になって確認されましたので、新たな措置としまして、1月18日に野生イノシシ減数ゾーン、観察ゾーン及び強化観察ゾーンというものを設定しております。こちらの地図で申しますと、白いエリアが野生イノシシ減数ゾーンです。青と水色のところが観察ゾーンというところになっておりまして、さらにそれに加えて、この赤と黄色のちょっとしましまのような色で示されている線が、今、フランスが建設中のフェンスです。43.3キロにわたりベルギーとの国境沿いにフェンスを設置し、ベルギーから感染イノシシがフランスに侵入するのを防ぐという取り組みを行っております。
    それ以外にも、こちらに示したような畜産業、林業に携わる方向けのポスターですとか、チラシを作成して情報キャンペーンを行っております。
    以上でEUの説明は終わりまして、続きまして、アジアの発生状況及び対策について、ご説明させていただきます。
    アジアは、ちょっとスライドを2つ先に進めていただきますと、中国での豚飼養頭数ということで、こちらにお示ししたんですけれども、中国は世界の養豚の中心地ということで、世界全体の飼養頭数の約半分が、左下の円グラフに示されておりますとおり、中国で飼養されているということで、アフリカ豚コレラの侵入が非常に警戒されていたところなんですけれども、昨年8月アジアで初めての事例ということで、中国での発生が確認されております。
    2つスライドを戻っていただけますでしょうか。現在の発生状況が、こちらの地図に示されているとおりです。中国においては、まず8月に遼寧省の農場において発生が確認されまして、その後中国全土に、こちらに示したとおり広がっており、現在、これまでに121カ所、19省2区4直轄市で発生が確認されております。さらに今年に入りましてから、モンゴルで発生が確認されておりまして、モンゴルに関しましては、本日までで6県9農場で発生が確認されております。
    次のスライドをお願いします。アジア各国では、中国から携帯品として持ち込まれた畜産物からアフリカ豚コレラウイルスの遺伝子が検出されるという事例を多く確認しておりまして、台湾では漂流してきた豚の死体からもウイルス遺伝子が検出されるというような事例が確認されているところです。このような状況を踏まえまして、各国アフリカ豚コレラの侵入を強く警戒して、水際検疫の強化を行っているところです。
    次の次のスライドで、こちら先ほどご説明しましたとおり、旅客の手荷物からアフリカ豚コレラウイルスが確認されているということで、こちらで写真にお示ししましたのが、台湾で押収されて、約250万円の罰金が課された携帯品の事例です。
    次のスライドお願いします。中国の防疫対応なんですけれども、中国は発生農場から半径3キロを疫区、半径10キロを脅威区というふうに設定しておりまして、疫区内の全ての豚を殺処分し、消毒措置を行うという措置を講じております。その結果としまして、1月14日時点で91万6,000頭がこれまで殺処分されております。発生農場及び疫区は、厳格に封鎖され、上にも書きましたとおり、消毒措置が行われております。
    次のスライドお願いいたします。中国の発生にかかる疫学情報なんですけれども、中国当局の発表によれば、中国で発生しているアフリカ豚コレラウイルス遺伝子は、グルジア、ロシア、ポーランドで発見されているウイルスの遺伝子配列と99.95%相同ということで、国内の感染経路なんですけれども、これは現時点までに判明しているもので、人や車両の移動によるものが46%、食品残渣の給餌によるものが34%、豚や豚肉製品の地域を超えた運搬によるものが19%というふうに当局は分析をしております。国内にこれだけ広がってしまった要因として、当局の調査の結果では、こちらに挙げているとおりなんですけれども、中国国内で、非常に豚が長距離輸送がされること。また、中国には小規模農場が非常に多くて、バイオセキュリティーレベルがあまり高くないということが大きな要因の1つではないかというふうに中国当局は分析を進めているところです。
    それに小規模農場もそうなんですけれども、次のスライドお願いします。一方で、大規模農場に関しても、コンプライアンスが徹底されていないという調査結果も出ております。こちら中国の当局が、直近で発生しました2事例の、大規模養豚場で発生しましたアフリカ豚コレラの事例について、調査を行った結果を取りまとめて発表したものなんですけれども、それぞれ獣医師が不足しているですとか、人や車両の消毒を厳密に行っていなかったというような問題点が見られるとともに、実際発生した後も当局に迅速な報告を行わなかった。検査をきちんと行わなかった。また、当局の立ち入り検査を拒否した。データの改ざん、データの提出拒否など、さまざまな問題点が確認されるということで、中国当局は調査をしております。
    次のスライドお願いいたします。次、モンゴルなんですけれども、モンゴルは先ほどご紹介しましたとおり、現在までに6県、9農場、こちら全て裏庭養豚、裏庭農場で発生が確認されております。発生要因や対策については、現在情報収集を行っているところです。
    次のスライドお願いします。続いて、これらのアジアや欧州での発生を受けた日本の対応ということで、動物検疫、水際措置の対応について、簡単にご説明させていただきます。
    昨年の8月、中国での発生が確認されて以降、動物検疫強化期間ということで設定させていただきまして、水際検疫の強化、出入国者への注意喚起といったことを動物検疫所、農林水産省で取り組んでおります。検疫探知犬による探知活動、家畜防疫官による口頭質問を行うとともに、広報キャンペーンということでポスターを置いたりですとか、メディアを通じた呼びかけ等々を行っております。
    次のスライドお願いいたします。今、申し上げましたポスターなんですけれども、先生方の後ろにちょうど現物が置いてあるかと思うんですけれども、旅行客が増加する時期に合わせまして、今でいいますと、春節、今年は2月4日~2月10日というふうに設定されているということですが、春節に合わせまして、このような中国語でのポスターをつくって、空港ですとか、そういったところに設置、各空海港に設置しております。こちら、赤い線で囲っているんですけれども、罰金についても明確に記載して、持ち込んだ場合には、そういうような罰金が科されるということを積極的に周知を行っているところです。
    次のスライドお願いします。先ほどもご紹介しましたとおり、中国から来日する旅客の携帯品からアフリカ豚コレラウイルスの遺伝子が検出されるという事例が各国で確認されておりまして、日本でもこれまでに7例、こちらのスライドの右下に写真をつけて掲載しておりますけれども、7例の事例が確認されております。こちらの事例については、広く周知して注意喚起を行うとともに、またその上に書いてございます外国人技能研修生や留学生の受け入れ団体にも周知活動を呼びかけるといった対応を行っております。
    次のスライドお願いします。最後に、アフリカ豚コレラ発生時の輸入停止措置なんですけれども、現在、野生イノシシ、家畜豚いずれの発生であっても、発生国全土から豚生体、豚肉、豚肉製品等の輸入を停止するという措置をとっております。2014年以降、ポーランド、チェコ、ハンガリー、ベルギーといった国から豚生体、豚肉、豚製品の輸入を停止してきております。
    今後、安全かつ継続的に輸入を行うためにということで、国境措置について検討を行っていきたいと考えておりますので、またその際には先生方のご意見を聞かせていただければと思います。
    以上です。どうもありがとうございました。
  • 津田小委員長
    ありがとうございました。欧州から中国までの非常に幅広い範囲でのアフリカ豚コレラの情報をご説明いただきました。
    これまでの説明につきまして、委員の先生方からご意見やご質問ございましたら、お願いします。
    芳賀先生、どうぞ。
  • 芳賀委員
    大変参考になるご紹介ありがとうございました。
    いろいろお聞きしたいことがあるんですけれども、まず、ベルギーの事例ですかね。お聞きしていたヨーロッパの中では、これだけ先ほどトラックドライバーがという何か推測とはいいますけれども、結構特定できている事例、これだけなのかなと思ったんです。何かその辺の背景があるのかということを、ちょっと教えていただけますでしょうか。
  • 髙木課長補佐
    ご質問ありがとうございます。ベルギーの事例につきましては、私どももちょっとこの推測の根拠というものを今当局に問い合わせているところでして、当局からこのような推測が行えるというような情報提供を受けているところなんですけれども、1つその根拠ですとか、どういった調査を行って、この推測が行われたのかというところは、まだ情報収集を行っているところですので、また詳細が判明いたしましたら、先生方にもご説明させていただければと思います。
  • 芳賀委員
    ありがとうございます。
    続いていいですかね。いくつかあるんですけれども、それから、ヨーロッパで結構フェンスがつくられているというの、これ何かアメリカの国境の話を思い出しちゃったりしたんですけれども、結構こういうのが実際に行われているということについては、高さが1.5メートルというのは、大体それでもう防げるというところもあるんですかね。実際には、そういったことが日本でも特定のエリアだけで入った場合の話ですけれども、今のCSFのお話とちょっと混同しちゃうといけないんですが、そのエリアのイノシシの広がりを防止することができるのかとか、その周囲をハンティングをして数を減らすといったような対策がとれることの参考にならないのかなと思って、ちょっとその辺のご検討をされているようでしたら教えていただければと。
  • 沖田室長
    ありがとうございます。国際衛生対策室長、沖田でございます。
    フェンス、確かにご紹介しましたとおり、フランスで。一番最初はたしかデンマークだったと思います。デンマークが最初にこの政府の心配から国境のところで張るということを言っていたというふうに記憶していますが、こういう例がたくさん見受けられます。
    ただ、本当にこれが効くのかどうかというところは、効果もうちょっとちゃんと見ないといけないと思います。フェンスを張っても広がってしまう。例えば、ベルギーで先ほど説明しましたとおり、ゾーン2(ローマ数字の2)というところで張ってみたんだけれども、実はその外にぽつぽつと出て、それもフランスの近いところに出てしまったというようなこともあります。ですので、張ったから大丈夫ということではないんですが、一方で、そういうことをしたことが成功の一因になるんではないかと考えられるところもあります。ハンガリーだとか、チェコですね。こういったところは、フェンスを張ることによって、うまいこと野生のイノシシだけ、しかも1限定地域というんですかね、そういう限定された地域でとまっているということもありますので、効果が全くないというわけではないと思いますが、どのくらいの効果があるのか、それとあとは費用対効果ですね。費用がすごいので、そういうものもしっかりと見る必要があると思います。こういったところはヨーロッパ諸国から我々もいろんなチャンネル通じて情報をきっちり収集していきたいというふうに考えているところです。ちょっと直接それが国内に生かせるのかどうかというところまでは、まだあれですけれども、情報収集はしっかりしたいと思っています。
  • 入江委員
    それに関連して、いいですか。
    私、豚のほうの飼養管理の専門家なんですが、多分、普通オウソクだと1.何ぼぐらいあるんですが、それぐらいだと、野生のイノシシって飛び越えてくるというのが常識なんですね。ですから、1.5だけではなくて、この写真にあるように、メッシュが下のほうに引いていますね。それは物すごくイノシシとか嫌がるんですね。そこを乗り越えていこうとしないですね。それがあるかないかで大分で違うと思いますので、多分、それもあるとちょっと違うのかなと思いますね。メッシュだけでも大分違うとは聞いているんですが、1.5だけでは、ちょっとそこまで行けるのかなという印象です。私の。
  • 津田小委員長
    よろしいですか。まだありますか。では、もう1回。
  • 芳賀委員
    もう一つだけいいですか。すみません、続けてで申しわけないです。最後のところ、日本の水際検疫のお話なんですけれども、すごく現場の方々、一生懸命されていると思うんですが、1点ちょっとお聞きしたかったのが、罰則規定なんですけれども、これは今、どういう根拠でされているのかとか、やはり予防する観点で言うと、持ち込んじゃいけないよというところで、罰則規定というのは結構大きい影響があるのかと思うんですけれども、ほかの国と比較して、そういうあたりが日本の場合はどのような仕組みになっているのか。それがどういう効果を期待できるかといったあたりが、ちょっとご説明いただけるとありがたいと思うんですが。
  • 沖田室長
    ありがとうございます。
    罰則規定、もちろん、法律上規定されているものでございますので、これを使うというのは法律上の当然のことなんですが、今現在は、こういう携行品として持ち込まれたものについては、とにかく、持ち込まないことを第一にしていますので、罰則を適用することを目的にしてはいません。罰則を適用するというよりは、これを持ち込ませないことをしっかりやろうということで、旅行客が空港におり立って、そこの場面で例えば、その方に口頭質問をして、畜産物は持ち込めないことになっているんですが、持っていないですよねと。もしあるとすれば、そういうのをお持ちであるならば、動物検疫所のカウンターに行って相談をしてくださいと、検査を受けてくださいと。そこで禁止品があれば、それを収去するという形でやっています。そういうのにきちんと応じていただいた場合には、これは特にそこで罰則を適用するということではないんですけれども、やはり罰則規定というものについても、これをどういうふうに抑止力として上手に使うかというのは、検討をしていく必要があるんではないかと思います。例えば、諸外国では先ほど台湾の例がありましたけれども、台湾ではすごく高い罰金を科すというようなことで、基本的に抑止効果として使うというのが考え方だと思います。
  • 津田小委員長
    じゃ、佐藤さん。
  • 佐藤委員
    動物検疫所で携帯品からPCRで陽性になったというお話があったんですけれども、現時点ではPCRだけで、ウイルス分離されている例は今のところないということでよろしいでしょうか。
  • 沖田室長
    ありがとうございます。7例のうち、上の3つ、最初の3つにつきましては、ウイルス分離を試みたんですけれども、ウイルス分離できなかったという結果になっております。下の4つについては、現在実施中という状況です。
  • 津田小委員長
    立花さん、どうぞ。
  • 立花委員
    今のと同じ関係なんですけれども、今アフリカ豚コレラの遺伝子が畜産物、持ち込まれた携帯品から出てきているということで、私たちとしては、これはもう本当に氷山の一角なのかなということで、今現在、日本国内に来られるインバウンドの方も含めて、次、日本で出るのは、こういう関係から国内で発生するのではないかということで、今のこの対応で本当に平気なのかということも含めて、であれば少しランクアップして、きつくやってもらわないと、発生してしまうんじゃないかなという危機感があるんですけれども、そこら辺はどうでしょうか。
  • 沖田室長
    ありがとうございます。我々もこの携帯品の部分については、大きな懸念を持っておりますので、ここをいかにしっかりととめるかということをいろんな手だてを考えているところです。例えば、先ほどの資料の中でご紹介をしましたように、やはりこの検疫探知犬による探知活動、これはもちろん限界はあるところですけれども、そこは効率的に使いながら、ふやせるところはふやして、実際に増頭をしてやろうというふうに今やっているところです。春節に向けて、臨時にですけれども、数をふやして、検疫探知犬を充てる率をふやそうということでやっていますし、それから検疫探知犬だけでカバーし切れない部分は、口頭質問ですね。例えば防疫官による口頭質問を、これまでは貨物の検査もあり、それから携行品の検査もありという形で、動物検疫所が対応しているんですけれども、貨物の検査の部分、これはしっかりと衛生条件を守って輸入されているものについては、病気を広げるおそれというのはそれほど高くないというふうに。むしろそれよりも携行品に傾注すべきで、力を入れるべきという判断もありまして、そういうところに弾力的に力を移して、この春節を迎えるに当たって、その穴があかないようにやるというような形で強化策については、いろいろなことを考え、また、実施できるものはもう既に実施しているという状況でやっています。思いは委員と同じでございます。この部分から漏れて入らないようにということを、しっかり対応していきたいというふうに考えています。
  • 津田小委員長
    それでは、次の議題もありますので、次に移らせていただきたいと思います。よろしいですか。
    それでは、続きまして、議事の2番目でございます。口蹄疫、牛疫及び牛肺疫に関する特定家畜伝染病防疫指針の変更につきまして、事務局のほうから説明をお願いいたします。
  • 伴課長補佐
    動物衛生課防疫企画班の伴です。私のほうから、このお手元のタブレットでいきますと、資料3-1~3-6までの資料を使いまして、ご説明のほうをさせていただきます。
    まず、資料3-1をご覧ください。まず、私のほうから、今回の防疫指針の変更の経緯とそのポイントについて説明させていただきます。
    まず、1番の今回の見直しの背景でございますけれども、家畜伝染病予防法の第3条の2に基づきまして、防疫指針は少なくとも3年ごとに見直すことになっております。今回、前回の改正が平成27年でございましたので、3年が経過したということで、昨年11月5日の家畜衛生部会で口蹄疫、牛疫、牛肺疫、この3つの防疫指針の変更について、農林水産大臣から諮問したところでございます。
    次に、2番目の口蹄疫の防疫指針の変更の方針でございますけれども、ポイントが4点ございます。まず、1点目としましては、異常家畜が発見された際に、昨年末に新たに承認されました抗原検出キットの使用を可能とする点になります。(2)、2番目としましては、口蹄疫である可能性は低いものの、念のために経過観察が必要とされた家畜につきましても、動衛研での検査を実施する事項を追加するということになります。
    3番目としまして、1番目で申し上げました抗原検出キットにつきまして、移動制限区域の家畜や発生農場と疫学関連のある家畜につきまして、キットを使って陽性となった場合には、動衛研での確定検査を待たずに疑似患畜とする旨を追加したいと思っております。
    最後に、4番目でございますけれども、これまでも、防疫指針上、記載のありました野生動物の対応についてですけれども、感染拡大防止のための詳細な措置を追加することを予定しております。
    次に、2ページ目になりますけれども、牛疫のほうでございます。牛疫の防疫指針でございますけれども、動物衛生研究部門からの情報によりますと、現行の防疫指針で規定しているELISA法、抗原検出ELISAにつきまして、牛疫の撲滅後、これまでキットを製造配布してきました英国のパーブライト研究所が、当該キットの製造を中止したということでございまして、キットの輸入が不可能になっておりまして、また、国内での製造につきましても、FAO、OIEといった国際機関から許可が得られていないということだそうで、国内製造が不可能ということになっております。このため抗原検出ELISAを防疫指針から削除したいというふうに思っております。
    なので、結果としまして、抗原検査法としては、ウイルス分離検査とPCRといった遺伝子検査を実施することになるということでございます。
    また、(2)としまして、この抗原検出ELISAの削除に合わせまして、本法を用いた患畜の判定方法に係る関連項目を削除したいというふうに思っております。
    次に、4番目、牛肺疫の防疫指針でございますけれども、家畜の所有者から異常家畜の届け出がありまして、直ちに家畜防疫員が農場に立ち入る症状としまして、これまでは防疫指針上、複数の家畜に40度以上の発熱及び疼痛性の強い発咳、呼吸困難、泌乳停止、複数の家畜の種牡家畜がいるということを規定しておりましたけれども、それに加えまして、これも動物衛生研究部門からコメントをいただいておりまして、これに加えまして、複数の家畜の四肢の関節に急速な腫脹が見られ、また、首の前方への伸長及び屈曲が困難である旨の症状を追記したいと思っております。
    また、解剖検査の結果、病変部位をデジタルカメラで鮮明に撮影する剖検所見としまして、これまで肺の大理石紋様の病変ということを指針上規定しておりましたが、それに加えまして、繊維素析出を伴う顕著な四肢・頸椎の関節炎、及び関節周囲炎が確認された場合を追記したいと思っております。
    また、5番目としまして、今後のスケジュールでございます。
    本日ご議論いただいた結果を踏まえまして、家畜衛生部会に報告しまして、同部会からの答申をいただいた後に、速やかに防疫指針の改正の手続に入って施行したいというふうに考えております。
    具体的な変更点につきまして、資料3-2でございます。タブレットで3-2のほうをクリックいただきまして、ご覧くださいませ。
    具体的な変更点につきまして、説明したいと思います。白丸が防疫指針本体の変更点、黒丸が本体の防疫指針を補足する技術的な事項について記載します留意事項ということになります。
    まず指針の構成ですけれども、前文から始まりまして、第1から第16までの構成となっております。前文につきましては、今回は実質的な内容の変更はございません。
    第1の基本方針ですけれども、これは鳥インフルエンザ、豚コレラなどのほかの防疫指針との整合性をとっておりますけれども、国は、動衛研等が実施する口蹄疫に関する研究を推進していくということを明記したいと思っております。
    第2は、発生時に備えた事前の準備ということになりますけれども、これにつきましては、野生動物対策についてですけれども、留意事項(局長通知)のほうに、都道府県は、野生動物対策に係る連携及び協力の体制の整備に努めるということを明記したいと思っております。
    第3は、白丸ですので、指針本体の改正になりますけれども、異常家畜の発見及び検査の実施ということで、これにつきましては、別資料を準備しておりまして、それが資料3-3でございます。
    資料3-3が、今回の改正のポイントとなります口蹄疫の疑い通報があった場合の対応につきまして、左側に現行の体制、右側に今回の見直し案を並べてございます。
    まず現行の体制、左側のほうですけれども、異常家畜の届け出が都道府県にあった場合、都道府県から動物衛生課、当課のほうに一報した上で、農場に立入検査を実施します。その際、臨床検査、箱でくくってありますけれども、臨床検査、写真撮影、疫学調査を実施しまして、その結果を動物衛生課へ報告することになっております。
    その結果をもちまして、当課が動衛研と協議を行いまして、その後の流れでございますけれども、丸囲み数字1から丸囲み数字3までございますが、まず丸囲み数字1が特定症状を確認されないということで、完全に口蹄疫を否定する場合。丸囲み数字2につきましては、口蹄疫が疑われるということで、検体を動物衛生研究部門に送付する。丸囲み数字3が、口蹄疫の可能性は高くないものの、念のために経過観察をするという場合です。ただ、この丸囲み数字3の経過観察の場合につきましても、昨年5月に発出した通知に基づきまして、化学的任意性を証明するということで、検体を動物衛生研究部門に送付することの対応を取っております。
    最終的には、動衛研での検査結果を踏まえて患畜等の判定を行うのですけれども、否定された場合であっても、都道府県で類症鑑別を実施するという体制に現行としてはなっております。
    今回の見直しにつきましては、右側でございますけれども、赤字記載のところが改正のポイントになります。
    今回、承認されました抗原検出キットを、この左側の現行のフロー図に入れる形になるのですけれども、まず都道府県が農場からの異常の届け出を受けまして、動物衛生課に報告後に立入検査を実施する。その際に、都道府県が口腔内などに好発部位に水疱が確認された場合などに、必要に応じて都道府県の判断でこのキットを使うというところ、これが赤字記載のところでございます。
    その結果につきましては、キットを使った場合であっても、臨床検査、写真撮影、疫学調査の結果を踏まえて、動物衛生課が動衛研と協議を行いまして、都道府県段階でキットを使用していない場合につきましては、必要に応じまして、改めてキットの使用を都道府県に指示します。
    そういった結果を踏まえて、最終的には、この左側のところの丸囲み数字1から丸囲み数字3の指示を行うということになります。
    また、これまで通知に基づく対応としていました経過観察を行った場合の検体送付につきましても、赤字記載のところのように、指針に位置づけたいというふうに考えております。
    その後、検体が送付された以降の流れについては、現行のフロー図からは、変更はございません。
    ご参考までですけれども、委員の皆様の机上に配布しました紙の資料がございますけれども、今回承認されたキットの概要につきまして、一枚紙のほうを配っておりますので、ご参考までご確認いただければと思います。
    資料のほうに戻りますけれども、資料の3-1に戻っていただきまして、すみません、資料3-2です。失礼しました、資料3-2でございます。
    資料3-2の第3をご覧くださいませ。
    第3のところの白丸の上3つにつきまして、今、別資料のほうで説明させていただきました。それに加えまして、第3の黒丸のところでございます。黒丸が留意事項のところですけれども、検体材料の採取時に、口蹄疫ウイルスの散逸、検査室の汚染を防ぐために、採取時に病変部を触った手で周囲の物品に触れることなどによる汚染の可能性に十分注意することを明記したいと思っております。
    また、材料の採取に用いた器具、抗原検出キットの前処理後の材料、残余資財などについても消毒の上、持ち帰って、滅菌、焼却などの適切な廃棄を行うということを明記したいと思っております。
    続きまして、3-2の2ページ目、第4でございますけれども、第4の病性の判定についてでございます。
    病性の判定につきましては、これも抗原検出キットに関連した変更ですけれども、これまで移動制限区域内の続発事例とか疫学関連家畜につきましては、臨床症状が明瞭である場合には、それをもって疑似患畜としてとしていたところですけれども、これに追加しまして、移動制限区域内の農場または疫学関連家畜を飼養する農場で、キットで陽性になった場合につきましても、疑似患畜とする旨を追加したいと思っております。
    次に、第5の病性判定時の措置でございますけれども、これは野生動物関係の留意事項ということでありますけれども、患畜、疑似患畜が発生した場合、動物衛生課のほうから環境省及び発生農場から10キロ圏内にある都道府県の家畜衛生部局に連絡することを明記したい。
    また、連絡を受けた都道府県家畜衛生部局は、野生動物担当部局や関係する猟友会等に連絡するということを明記したいと思っております。
    次にその下の第6でございます。発生農場における防疫措置ですけれども、これも野生動物対策の関係ですけれども、発生農場に由来する汚染物品につきまして、埋却等による処理を行うまでの間、野生動物が接触しないように隔離・保管するということでございます。
    第7につきましては、変更はございません。
    第8につきましては、移動制限区域及び搬出制限区域の設定ということで、野生動物に関係する指導事項になります。
    1つ目の黒丸につきましては、移動制限区域内において、野生動物と家畜の接触が想定される場合、家畜防疫員は接触防止のための畜舎出入り口の囲障の設置、飼料等の野生動物からの隔離・保管について指導することを追加します。
    また、2つ目の黒丸でございますけれども、家畜防疫員は、都道府県の野生生物担当部局に対しまして、野生の偶蹄類を含む野生動物の死体は、埋却保管などにより適切に処理して、現場に放置しないように関係者に協力を依頼するということでございます。
    第9から第14につきましては、変更はございません。
    3ページ目になりますけれども、第15の発生原因の究明でございます。これにつきましても、野生動物関係の追加になります。
    1つ目につきましては、都道府県の家畜衛生部局は、野生生物における感染確認のため野生生物担当部局に対して、野生の偶蹄類の死体が発見された場合、生体が捕獲された場合に、家畜衛生担当部局に連絡することについて、猟友会などの関係者に協力を依頼するとともに、これらの野生偶蹄類の検体の採材に協力することを依頼すること。
    2点目の黒丸につきましては、野生動物の感染確認検査によって、陽性が確認された場合ですけれども、都道府県の家畜衛生部局が確認地点から10キロ圏内の家畜の所有者に対して、消毒終了後、少なくとも21日間、報告徴求を実施する。
    また、野生生物担当部局に対して、同じ期間に同じ区域内で発見された偶蹄類の死体の焼却、埋却などによる適切な処理を依頼するということを追記したいと思います。
    16につきましては、実質的な変更はないということで、最後にその他でございますけれども、今回、口蹄疫対策における野生動物対応マニュアルというものを豚コレラの指針に準ずるような形で作成しております。
    それにつきましては、資料3-3の次の3-4でございます。資料3-4の一番最後になりますので、資料でいきますと、3-4の65ページになります。65ページでございますけれども「参考」という形で、口蹄疫対策における野生動物対応マニュアルというものをつけております。これですけれども、まずマニュアルの1番、発生前の事前準備でございます。事前準備としまして、(1)ですけれども、都道府県の野生生物担当部局や猟友会等の関係機関との連携・協力体制を構築すること。
    (2)として、野生動物の生態学、感染症の専門家をリストアップして、連絡体制の構築に努める。
    (3)として、都道府県の家畜衛生部局が野生動物担当部局と連携して、検討・調整を進める事項としまして、丸囲み数字1 野生動物から口蹄疫を撲滅するための措置。丸囲み数字2として、地理的範囲の検討。丸囲み数字3として、それらを実施する機関・団体との調整。丸囲み数字4として予算措置で、丸囲み数字5として、人的資源の調整といったところを挙げてございます。これが事前の準備ということで、次に2、これが家畜で患畜または疑似患畜が確認された場合の対応ということです。
    (1)としまして、動物衛生課が環境省に連絡して、発生農場及び疫学調査により、口蹄疫の感染源となり得ると推定される地点から10キロの区域に及ぶ都道府県の家畜衛生部局への連絡ということです。
    (2)が、66ページのほうになりますけれども、(2)としまして、周辺の野生動物に対する感染確認検査ということになります。原則としまして、半径10キロ以内の区域において、ウイルスの感染確認検査を実施するということになります。採材対象としましては、アのところになりますけれども、死亡した偶蹄類の野生動物及び捕獲された偶蹄類の野生動物ということで、検体はイに書いてあるとおり血清ということで、採材期間は、移動制限解除までの期間を考慮しまして、少なくとも21日間として、野生動物における感染の状況を踏まえて、期間の長さを検討するということにしております。
    また、採材の対象区域でございますが、エに書いておりますけれども、原則として発生農場及び感染源となり得ると推定される地点を中心とした10キロ以内の区域内としておりますけれども、必要に応じて拡大・縮小ができるということにしております。
    丸囲み数字2でございますが、家畜衛生部局は、野生動物担当部局に対して、区域内で死亡した野生動物が発見された場合などに家畜衛生部局に連絡するように、猟友会などの関係機関に協力依頼するということにしております。
    丸囲み数字3・4につきましては、動衛研に検体を送付して、血清抗体検査を実施するということにしております。
    (3)でございますけれども、(3)が、野生動物群におけるウイルス拡散防止対策についてということでございまして、丸囲み数字1として、死体や捕獲動物の焼・埋却による適正な処理、丸囲み数字2として、発見場所の消毒、丸囲み数字3として、防疫着などの消毒などを実施することにしております。
    次に、野生動物で口蹄疫の陽性検体が見つかった場合ということで、それが3番からになります。
    (1)の連絡体制は、家畜で発生した場合と同様ということで、次に(2)の確認場所の消毒でございますけれども、必要に応じて確保地点を再度消毒すること、また、公道上で陽性が見つかった場合は、これも必要に応じてということですけれども、通行の制限または遮断を行うこととしております。
    次に(3)でございます。これが67ページのほうになります。
    (3)が、野生動物におけるウイルスの感染確認検査ということで、都道府県の家畜衛生部局は、原則として野生動物を確保した地点から10キロ圏内を浸潤状況確認調査区域としまして、区域内の死亡または捕獲された野生動物の血清の抗体検査を実施します。実施機関は、口蹄疫の検査ですので、動物衛生研究部門ということになります。また、対象期間につきましては、消毒終了後少なくとも21日間としまして、採材対象区域は浸潤状況確認調査区域内としますけれども、専門家の知見などを踏まえまして、必要に応じてその区域の拡大・縮小を行うこととします。
    (4)でございますけれども、ウイルス拡散防止対策ということで、家畜で発生した場合と同様、焼・埋却などの適切な処理・消毒などの対応をとる。
    最後に(5)でございます。家畜での発生を早期に摘発するための対策ということですけれども、丸囲み数字1としまして、都道府県は浸潤状況確認調査区域内の農場への立入検査を行って、臨床検査の結果、異状があれば、検体を採材して、動衛研に検体を送付する。
    また、放牧を行っている場合にあっては、放牧の中止などの指導を行う。
    丸囲み数字2として、都道府県は、区域内の農場に対して、消毒終了後少なくとも21日間、死亡状況や臨床症状などの報告徴求を実施するということでございます。
    口蹄疫の指針につきましては以上になりますけれども、続きまして、牛疫の防疫指針についてでございます。
    概要につきましては、最初の資料3-1でご説明させていただきましたけれども、具体的な変更箇所につきましては、資料3-5でございます。上のタブで資料3-5をクリックしていただきますと、牛疫の防疫指針の見え消し版を載せております。
    これの具体的な変更箇所は5ページになります。
    5ページ目でございますが、5ページ目の5番、動物衛生研究部門による検査というところで、その中で、キットの入手が不可能で国内製造も困難であるということで、抗原検出ELISAを削除しております。これ、黒のバーで削除しているところになります。
    また、この削除の関係で、関連するところとしましては、今度、6ページ目になりますけれども、6ページの第4の1番ですね。病性の判定方法というところがございます。これも黒で消しておりますけれども、丸囲み数字2のところで、抗原検出ELISA法による検査というところを削除しております。
    それと7ページ目でございます。7ページ目の患畜、患畜の判定方法ですけれども、患畜の判定方法で、丸囲み数字3で抗原検出ELISAによる検査を、これも削除ということで消しております。
    最後に牛肺疫になります。牛肺疫は、今度、資料3-6になります。
    資料3-6でございますけれども、変更箇所は2ページ目になります。第3、異常家畜の発見及び検査の実施の1番、家畜の所有者から届け出を受けたときの対応ということで、直ちに家畜防疫員を農場に派遣する症状としまして、複数の家畜に四肢の関節の急速な腫脹が見られ、また、首の前方へ伸長及び屈曲が困難などの特徴的な姿勢が見られることという、この丸囲み数字1の赤字で記載したところ、これを記載しております。
    また、3ページ目でございますけれども、3番の検体の送付のところです。3ページ目の(1)でございます。これまでの肺に大理石紋様の病変を確認された場合ということですけれども、それに加えて繊維素析出を伴う顕著な四肢・頸椎の関節炎及び関節周囲炎というところのこの赤字で記載したところを、これを記載しております。
    以上、口蹄疫、牛疫、牛肺疫の防疫指針の改正につきまして説明させていただきました。
    私からは以上です。
  • 津田小委員長
    ありがとうございました。
    それでは、今の特定家畜伝染病防疫指針の変更についてのことについて、委員の皆様からご意見等ございましたら、よろしくお願いします。
    どうぞ、有川さん。
  • 有川委員
    経過観察中の抗原検出キットの利用の件なんですけれども、実際、一昨年、うちのかなりの農場で、大きな農場で、疑う事例があって、すぐに届けをして、複数の牛房でそういう症状が出ていたということで、検査、動衛研でも回されたと思うのですけれども、それで、陰性ですという結論をいただいたのですけれども、ただ2週間、経過観察ですという話になって、陰性なのに2週間の経過観察というのはすごく現場としては混乱するというか、ストレスになるのですけれども、ただそれはやむを得ないというのは理解しているのですけれども、そのときの現場の対応としては、シンショウは、その農場を見ていた獣医師というのは、3日間、そこしか見せないようにするんです。ほかには行くなということで。
    4日目以降は、やりくりができなくなるので、1日の診療の最後にその農場を見るようにという措置をとって、2週間の経過観察が明けるのを待つという状態なんですけれども、今回、途中で検出の検査ができるということになった、都道府県で。もうちょっと早目に一回していただけると、早目に異常があれば検出、検知ができますし、また現場としても陰性なら陰性でストレスにもならないので、そのタイミングというのは、どのように考えられているのかなとお聞きしたいのです。
  • 伴課長補佐
    経過観察の期間なんですけれども、現在、特に必ずしも2週間というところはございませんので、例えば資料3-4でございますけれども、経過観察のところが、ページでいきますと、経過観察は20ページですね。ここに、特に経過観察の最長2週間ということで、これ、21ページの(1)に記載がございますけれども、最長2週間ということですので、口蹄疫が完全に否定されたような場合であれば、必ずしも14日間、2週間、経過観察、見る必要はございませんので、そこは、口蹄疫の判断につきましては、当然、県と当課と動物衛生研究部門の三者の見解ということになりますので、その結果2週間も必要ないということであれば、当然それを短縮することができますので、そこについては、しっかりとその状況に応じた対応ということになりますので、そこは否定されれば大丈夫だということになります。
  • 有川委員
    検査は、例えば1週間とか10日とか、もうこれでいいかなという最後の判断のための検査ということになるのですか。
  • 伴課長補佐
    最終的な口蹄疫の否定は、それはもちろん動物衛生研究部門での検査ということになりますので、当然、研究ビョウ間ということであれば、当日、当然到着してすぐ検査結果が出るということもございますし、考えられ得るとすれば、口蹄疫以外の類症鑑別で何か疾病が疑われるということもあるかと思いますけれども、そこは基本的には都道府県での類症鑑別の検査、それも必要があれば動衛研に依頼するということもございますけれども、まず第一は口蹄疫の否定というところですので、そこにつきましては、動衛研の検査結果もございますし、今回、新しく抗原検出キットもございますので、それも使った上で、ということもあると思いますので、そこは、指針の期待どおり、最長2週間だけれども、口蹄疫の否定ができれば、当然1日、2日という短縮もあり得るということでございます。
  • 有川委員
    ルーチンで2週間は2週間で別に構わないと思ったのですけれども、途中で例えば1週間目に検査が挟まると、ちょっと安心できるのかなというところがあったものですから、そういうルーチングは考えていなくて、最長ということなので、それは状況に合わせて1週間にしたりとかということ。その判断のための検査を最後にやりますよという理解でいいですか。
  • 伴課長補佐
    最後にやるというのは。
  • 有川委員
    今回の抗原検出キットの利用というのは、とりあえず1週間目でやってもいいよというレベルの話ではなくて、最終判断として2週間で経過観察を切るための。
  • 伴課長補佐
    いえ。むしろ、これ、資料でいきますと、3-3のフロー図がございますけれども、今、想定している使い方としましては、異常通報があったときに、当然、動物衛生課のほうに連絡はあるのですけれども、県が立ち入って、臨床検査の一環として、抗原検出キットの使用を可能とするということですので、その陰性の確認のためというよりも、最初の立入検査のときに使うということをむしろ想定しておりますので、経過観察があった場合の対応につきましては、経過観察があれば必ず動物衛生研究部門に検体は送付されますので、そこで確実に陰性を確認できるということなのですけれども、回答になっていますか。
  • 有川委員
    わかりました。
  • 津田小委員長
    佐藤さん。
  • 佐藤委員
    同じようなところで、抗原検出キットが初発のところで、もうすぐにこれを使うという、可能であるというふうにおっしゃっているのですけれども、今まで臨床検査、写真撮影というのが、疫学調査というのが必須になっていたわけですよね。ここに抗原検出キットが可能であるとするということは、通常の状態で家畜保健所なりにこのキットを常備しておいて、初発のときにこれを使いますよということで、動物衛生課のほうに話をして使うということになるわけですね。
  • 伴課長補佐
    そうですね。あくまで疑いがあれば、我々のほうには必ず報告がありますので、それをもって立ち入って、抗原検出キットだけでは、当然わかりませんので、あくまで臨床検査、写真撮影、疫学調査といったものと同じ並びで、抗原検出キットも使えますよということでございますので、通報が、我々にも報告があった上で立ち入って、その結果については必ず動物衛生課に上がってくるという、これが大前提でございますので、これを外れるところでの使用は考えていないということでございます。
  • 佐藤委員
    その辺のところを、この指針の中に、防疫指針の中にはっきりと明記しておいたほうがいいのかなと思っていまして、例えば13ページのところ、どのタイミングで使うって、今おっしゃったようなことをはっきりと動物衛生課に連絡をとりながら、キットを使うというようなところ、明記しておいたほうがいいのかなという感じがしておりますけれども、その辺はいかがでしょうか。
  • 伴課長補佐
    それにつきましては、資料3-4の13ページでございますけれども、(1)に家畜防疫員が農場に到着した場合の対応ということで、そこに最後に赤線で書いているところがまず1点、好発部位に水疱が確認された場合などに、必要に応じて使用するということで、その後の結果についても、(3)のところですけれども、都道府県の畜産主務課が抗原検出キットの結果などを添えて、直ちにうちのほうに報告するということが記載されておりますので、うちのほうとしましては、すみません、もう一つその前提がありますね。すみません。9ページでございますけれども、第3の1の9ページでございますけれども、これがフロー図でいくとこの一番上のところなのですけれども、都道府県が家畜の所有者、獣医師などから、疑いがあることについて報告を受けた場合には、動物衛生課に報告するというところの記載がございますので、我々としましては、ここの第3の1のここの流れで、先ほど私が説明したところが、全て網羅されていて、それがこのフロー図に落ちているというところですので、このフロー図を、例えばこの防疫指針の中に、参考資料として入れるということもできるかと思っておりますので、そういった対応でさらに明確になるのかなという気はしておりますけども。
  • 佐藤委員
    そのように整備していただいて、勝手に使うとか、そういったことがないように、ぜひしていただきたいというふうに思います。
  • 伴課長補佐
    はい。わかりました。
  • 津田小委員長
    ほかに。
    どうぞ、中島先生。
  • 中島委員
    今のご意見にかなり重なるところがあるのですが、私もこのイムノスティックのキットの使い方に関して、扱い方と、感度と特異度のいわゆる検査精度とかに関わってくると思うのですが、現場でできる検査として、プラスになったときにどう判断するとか、マイナスになったときにどう判断するとか、このあたりは、解釈と使い方をきちんと明記しておいたほうが、誤解が防げるのではないかなというふうに思います。
    例えば集団の発生の蓋然性を確認するためであれば、例えば5例以上検査して、これが1例でも陽性だった場合には、どういうふうに判断するかとか、陰性だったときにマイナスとしていいのか、どう判断するのかとか、そのあたりが、使う中で、検査する人によって誤解が生じると、その後の対応の乱れが生じたりすることがあると思いますので、このあたり大事かなと思います。もし検査の精度に関して、何か情報があれば教えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  • 伴課長補佐
    検査の精度のほうにつきましては、このキットの感度につきましては、承認を取った日本ハムさんからの情報によりますと、感度のほうが77.5%、特異度については100%というようなデータはいただいております。
  • 津田小委員長
    山川さん、補足。
  • 山川委員
    キットについては、動衛研と民間とで共同開発しておりますので、その辺の情報を詳しく説明しますと、今、おっしゃったとおりなのですが、基本的には、ウイルス抗原というのは、水疱の上皮の内側にあるので、それをまず材料とすることというのが前提になっています。
    水疱の上皮が破けた後のびらんだとか潰瘍だとかというところをぬぐってしまうと、検出率ががくんと下がってしまう。先ほど77%とおっしゃったところは、PCRが陽性を100%とした場合の77%でありますので、これは材料がよろしければ、さらに感度が上がります。80%を超える。大体1ミリリットル当たりに104~106のウイルスが入っていれば検出できる。実際には2滴ほどなので60マイクロリットルほどなので、102~103の間ぐらいのところがぎりぎりの感度になりますので、どう考えてもPCRよりは感度は落ちる。ただ、材料が適切に捉えれば、かなりの確率で拾うことができますし、偽陽性の心配をされていたので、唾液の混入等の問題を解決するために、添加液とかを改良してきたのですけれども、それでかなり偽陽性も抑えられるということがわかっておりますので、これは適切な使い方をされれば、かなりいいところまで行けると思います。
  • 津田小委員長
    ありがとうございます。
    この検査キットにつきましては、これが例えば陰性証明のような形で勝手に使われても困りますし、それから例えば続発のときに、現在、写真判定だけでやっているのだけれども、そこにこういうのを加えることで客観性が出るというような使い方ということを、きちんとこういった指針、それから製品の取扱説明書にも明記してということにされているというふうに思いますので、今日、今、先生たちからあったことについては、今の事務局からの答えでご理解いただけるのかなと思いますが、ほかにご質問ございますでしょうか。
    どうぞ。
  • 立花委員
    今の関係なんですけれども、家畜保健衛生所のほうで使うというのが前提かなと思うのですが、この入手のルートというのでしょうかね、販売というのでしょうか。一般の臨床の先生方のほうにも入手可能なものなのかどうか。そこら辺の使い方はどうなっているのか教えてください。
  • 伴課長補佐
    こちらで入手している情報ですと、キットの使用上の注意のほうに、この製品、キットにつきましては、国が定める特定家畜伝染病防疫指針に基づき使用することというような記載がされるというふうに聞いておりまして、結局、この防疫指針に従って使うということですので、この防疫指針につきましては、あくまで都道府県がやるものということで、先ほどの指針の改正案にも書いてあるとおり、都道府県が必要に応じて利用する、使うということですので、この指針に沿った扱い方ということであれば、これは都道府県か家畜防疫員が使うということになるというふうに思っております。ですので、一般の臨床の獣医師さんが使うということは、使用上の注意からはできないというような形になると思います。
  • 立花委員
    一般の人は絶対買えないという理解でいいですね。例えば販売ルートとか入手についての法的な縛りとか、そういうような規制があって、というのは、それが例えば一般に流れたときに、普通の農場で、心配だからすぐ使っちゃうというようなことも想定の中にはあるのかな。そのときに、このキットのルートはどういうふうになるのかなということを聞きたいなと思ったのです。
  • 伴課長補佐
    使用上の注意の縛り、よろしいですか。小佐々さん。
  • 小佐々課長補佐
    畜水産安全管理課の小佐々です。
    使用上の注意には、指針に基づいて使用することというのを、もう既に入れていただくようにしているのですが、販売ルートについては、確かに先生おっしゃるとおり、懸念はあるかと思うのですが、メーカーからは、家畜保健衛生所さんにしか売りませんというような言葉はもらっています。
    ですので、一般の獣医さんが「ください」と言ったとしても、メーカーが断るということになると思います。その根拠としましては、使用上の注意に書いてありますとおり、防疫指針にのっとって使わなければいけないものなので、一般の獣医さんが手に入れたとしても、その指針にのっとって、使うことはできませんので、意味がないとは言いませんが、指針にのっとっていないので使えないということになります。
  • 津田小委員長
    よろしいですか。
    ほかにないようでございましたら。
  • 立花委員
    先生、まだ。
  • 津田小委員長
    もう一回。
  • 立花委員
    もう一つ野生動物との関係のマニュアル、新たにつけ加えられているのですけれども、これ、書いてあるとおり、そのとおり、正論かな、やることについてはそのとおりかなと思うのですが、そのオペレーションというのですかね、現場での回しなんです。家畜衛生部局、それから衛生担当部局ということがあって、実際、都道府県でいけば、家畜保健衛生所と環境生活というか、どこになるのかあれなんですけれども、現場では、鳥インフルエンザの関係でやっと連携ができているような状況があって、野生動物の関係は、決して自立している組織ではないところがあるものですから、ここではきれいには書いてあるのですけれども、現場に行ったときに、例えば万が一発生したときには、こういうふうに書いているような状況には現場ではなかなかいかない。
    例えば家畜保健衛生所は、発生した場合については、家畜のほうにエネルギーを注ぎますから、野生動物のほうにはここら辺まで手を加えることがなかなか難しいというのが、現状としては出てくると思うのですが、ただ、一つ一方では、野生動物の関係は無視できない、きちんとやっていかないと、続発があるというような懸念もありますから、そこら辺の対応、難しいのかなとは思うのですけれども、万が一出たときには、この対応をどのように考えて、都道府県段階でどのように考えて進めていくべきなのかというのが、悩ましいところかなと思っているんです。そこら辺どういうふうにお考えか、教えてください。
  • 伴課長補佐
    野生動物対策についての連携・協力というところなんですけれども、我々もなかなか岐阜、愛知の件でも難しいという話は聞いているのですけれども、まず、中央省庁のお話でいきますと、環境省と当省、農水省の関係なんですけれども、今回、豚コレラの岐阜の事例が出て以降、当省と環境省の間でも適宜情報の共有、連携というところをずっとやってきております。
    必要に応じて、当省からの依頼に基づいて環境省のほうから、岐阜県、愛知県、あとその周辺の県に対しては、環境部局と農政部局との連携を強化してくれということで、環境省ルート、当省だけではなくて、当省から家畜衛生部局だけではなくて、環境省から都道府県の環境部局のほうにも、そういった連携の依頼なりの通知というところが出してもらっているといったようなところは、まずやっているところです。
    家畜衛生分野において、野生動物を介した農場への病原体の侵入というところが、やはり最重要というところなので、そういった家畜への病原体ウイルスの侵入防止というところでは、今回のマニュアルはご理解いただけたところだと思うのですけれども、そういったマニュアルを環境部局だけでやることもできませんし、家畜衛生部局だけでやることもできないというところは、ご理解いただけるところかなと思うのですけれども、そういった現場での連携というところにつきましては、都道府県の実情に応じた対策、やり方というところがあるかと思いますので、そこにつきましては、各都道府県の中でもしっかりと打ち合わせ会議などを通じて、連携・協力していただきたいと思っております。
    そういった中で、例えばこういった事例については、環境部局が主体的にやっていくんだということも当然あるかと思いますし、そこは先ほどおっしゃっておりましたとおり、野鳥の鳥インフルエンザのときの事例があるかと思いますので、そういった事例も参考に、現場での対応の仕方というところは、事前にご検討いただきたいとは思っております。
    繰り返しになりますけれども、農水省と環境省のほうも、今回の豚コレラの事例も踏まえて、情報の共有といったところはしっかりできておりますし、打ち合わせといったようなところも、こちらもやって、今後の対策というところでは我々のほうもさらに検討を進めていきたいと思っております。
  • 立花委員
    ぜひ国というか省庁関係の連携も含めてしっかりやっていただきたい。現場では、書いてあるとおりには、本当にいかないというのが現実としてありますので、そこら辺も含めて、今後、どういうふうにして持っていったらいいのかというのを考えていきたいというふうに思います。
  • 津田小委員長
    ほかにございますでしょうか。
    今の件につきましては、農水省のほうからも、環境省含めてしっかり連携していただきたいというふうに思います。
    ほかにご意見ないようでしたら、今回、口蹄疫、牛疫及び牛肺疫に関する特定家畜伝染病防疫指針の見直しにつきましては、事務局から説明いただきました変更点について、本委員会として了承することとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。その旨、家畜衛生部会に報告したいと思います。
    今後の進め方につきましては、事務局のほうからご説明をお願いします。
  • 伴課長補佐
    ありがとうございます。
    今後の進め方でございますけれども、事務局のほうでもう一度変更点なり微修正するところはないかというところは、改めてチェックさせていただきまして、その上で、都道府県のほうに意見照会したいと思います。都道府県のほうから意見照会を踏まえた上での最終案というものを委員長のほうに、再度ご確認いただいて、それを家畜衛生部会のほうに、委員長のほうからご報告いただきたいと考えております。
  • 津田小委員長
    それでは、事務局はそのやり方で速やかに作業を進めていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。
    ありがとうございました。
    最後ですけれども、全体を通しまして、委員の先生方からご意見、ご質問等何かございますでしょうか。
    特にないようでしたら、このあたりで終了させていただきたいと思います。
    事務局のほうから何かございますか。
  • 沖田室長
    本日は、時間が予定よりも長くかかりましたけれども、多くの議題について熱心にご議論いただきましてありがとうございました。
    本日議論いただいた口蹄疫、牛疫、牛肺疫の特定防疫指針、家畜伝染病防疫指針の変更につきましては、国内における家畜の伝染性疾病の発生防止のために極めて重要な取り組みだというふうに思っております。引き続き国内防疫の徹底に努めてまいりたいと考えておりますので、委員の皆様におかれましても、今後ともご指導、ご協力のほうをよろしくお願いしたいと思います。
    事務局からは以上でございます。
  • 津田小委員長
    ちょっと時間も超過してしまいましたけれども、それではこれをもちまして食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会第29回牛豚等疾病小委員会を閉会いたしたいと思います。
    どうもありがとうございました。

午後5時03分 閉会

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