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農林水産省

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令和元年度第6回畜産部会議事概要

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1.日時:令和元年10月10日(木曜日)13時21分~17時04分

2.場所:農林水産省第2特別会議室

3.出席委員:有田委員、砂子田委員、三輪部会長、前田委員、石澤委員、小野寺委員、金井委員、里井委員、藤嶋委員、松永委員、西尾委員(加藤委員、大山委員、小谷委員、剱持委員、須藤委員、築道委員の4名は欠席)

4.概要

省内より適宜説明。

 

【意見交換】

(前田委員)

酪農ヘルパー従業員の職場環境を向上させるため、酪農ヘルパー会社、もしくは、団体への支援を考える必要がある。

〇酪農ヘルパーのステータスを確立することを考えて欲しい。国家試験を設けるなど、酪農ヘルパーが安心できるような誇りのある職業になるようにできないか。

〇酪農経営の法人化が進んでいるが、多くの家族経営が生乳生産を支えている。理想があっても、札幌周辺から離れると人材確保が難しいという酪農家の話も聞いているということを申し上げたい。

〇豚コレラについては、ワクチン接種の環境は整ったので、農林水産省は各県で迅速な対応が取れるようにサポートをよろしくお願いしたい。

〇豚コレラの影響により中国では1.5~2倍の豚肉価格となっているが、日本ではここ2~3週間の豚肉価格が下がっている。豚コレラに対する風評被害の影響がないのか、心配である。

〇水際対策について、中国からシーズドポーク、ウィンナーが大量に輸入されていると思うが、検査体制、検査頻度を検討する必要はないのか、また、現地調査などを行う予定にないのか。

〇熊本県では港を掘り下げ、大型船も停泊できるようにしている。飛行機に比べ、船は多くの人が乗り降りするが、各県の港湾での検査体制を確認する必要があるのではないか。

 

(有田委員)

〇エコフィードのことで、現場に行くと生産現場は衛生的に管理されている。豚コレラが発生して、エコフィードも当日のうちに使い切ることや十分な加熱処理を進めるとも聞いており、今後、衛生管理が変わっていくと感じる。

九州の消費者と話をしたが、豚コレラに感染した豚肉を食べても大丈夫ということは理解している。ただ、豚コレラとアフリカ豚コレラに関する理解が一緒になると困るので、丁寧に現場への説明をお願いしたい。

〇企画部会で技術会議事務局から再生可能エネルギーを生産現場で進めるような技術を進めていきたいという話があった。今日の畜産にも関係するが、ドイツやデンマークへバイオマスの見学に行ったが、家畜排せつ物を使ったバイオマス発電を日本でも進められるのではないか、期待しているところ。

〇クーラーステーションについて。神奈川県の異臭発生で、生産現場、乳業メーカーを見学し、改善点を伺った。乳業工場への適切な配乳とあるが、さまざま大変なことがあると思うが、消費者としては新鮮な国産牛乳を飲んでいきたいと思っており、よい製品を供給していただきたいと思っている。

 

(石澤委員)

〇今日の説明では、この国の農業の形をどのように進めるのかというよりは、流れを見ていくという気がする。例えば、このまま酪農の担い手がいなくなった時に、酪農を新たにする人がでてくるのか。日本はどこからも物(食料)を持ってこれると思っているが、ここ最近の自然災害の状況など、どの地域でどのくらいの生産を行うのか、数字で表す必要があるのではないか。

〇畜産業は衛生管理など素人がやってできるものではない。いまこそ、経営ができる、畜産をできる後継者を育てる仕組みを国が作る必要。

〇豚コレラはアフリカ豚コレラと違い、予防が可能。ワクチンは農家自身が行うものなので、国の負担はないのではないか。もう少し、早めにワクチン接種の決断を行えば、税金の負担も減ったのではないか。豚コレラの発生を抑えたうえで、アフリカ豚コレラの対策に邁進しないといけないのではないか。

〇今回のワクチンの件を契機に、今後何かあった場合の指針を整理しとくべきではないか。

〇アフリカ豚コレラなど家畜疾病が発生し、生産が不安定となる畜産業を考えると、人工肉へ需要が流れる方向になるのではないか。人工肉で効率がいい生産という畜産業の本来の在り方を議論する時期がくるのではないか。

 

(小野寺委員)

〇生産目標について、先日、乳協の西尾会長から乳業メーカーとしての目標値を説明いただいたが、早く全体を示してほしい。酪農家が目標に向かって生産意欲をもって頑張れるような後押しをするような水準設定が必要。ただ大規模化するだけでなくて家族経営を後押しするよう、規模拡大だけでないことをしっかりメッセージで伝えていくことが必要。

〇牛乳と乳製品のバランスをどう考えて製造していくか。北海道では道外移出も行っているが、生乳需給が緩和してしまうのではないかという生産者の不安を持たなくていいよう、乳製品の用途ごとの指標を示していただきたい。

〇生乳需給の変動についての短期的な考え方と中長期的な考え方を認識して議論していただきたい。委託加工や調整保管、輸入乳整品との置き換えによる需給緩和に備えた需給安定のシステムをどう構築するのかが求められるので、国を含めた応分のコスト負担をどこまで持てるのかについて検討していただきたい。

〇生産拡大に向けては、補給金の交付数量が設定されているが、将来にわたりこれが十分な水準に担保されるのかが不安に思っている。特に増産していく生産者や継承していく方にとってこの問題が非常に重要。

〇北海道だけでなく、飼養頭数が増えてくるとともに糞尿処理が問題。持続可能な低コストでどう処理していくか。北海道だからできるのかもしれないが、しかしバイオマスも活用しているが、投資して本当に持続可能なのか、また返済をどうしていくのか地元の農協の組合長は心配している。環境に配慮したふん尿処理が大切で技術開発の取組もどこかに位置づけてほしい。

〇生乳の流通について、指定団体の機能の充実についていい(・・)(・)こどり(・・・)をしない、二股出荷をどうやって一本化していくのか。米のような自分たちの組織同士を壊すことがないよう、指定団体の機能を考えていかないといけない。

〇輸送コストの問題として、北海道では船で輸送もしくは産地パックといった対応をしているが、ドライバー不足や車不足等でコストが高くなっていることについて乳業を含めた全体の取り組みを検討願いたい。

 

(金井委員)

〇生産基盤について、規模拡大は重要だが、中小酪農もしっかり光を当てていく必要がある。そのためには省力化・外部化を徹底的に進めて欲しい。省力化については搾乳作業だけでなく、糞尿処理など、低コストとセットですべての作業を省力化して欲しい。

〇水田酪農について、栃木県のある酪農家では購入飼料を使わず、水田の稲わらを粗飼料として使って10,000キロを搾っているところがある。こうした都府県の水田地帯における新しい取り組みも検討していく必要があるのではないか。

〇畜安法関係については、年度途中に一方的な出荷変更がないように農水省には徹底した指導をお願いしたい。

〇集送乳の合理化について、二股出荷は、畜安法の本来の目的である需給調整や効率化には逆行しているのではないか。

〇需給調整機能の発揮を考えると、中長期的にどうするかが重要であり、年度ごとに出荷先を変更するのはどうなのか。例えば飼料用米については複数年契約を推進する方向となっているが、生乳についても複数年契約を結んで安定的に供給することも考えられるのではないか。

〇オーストラリアなどは干ばつで19年20年の牛肉の供給が厳しい、輸出用の生産がかなり厳しくなると聞いている。また、米中摩擦の問題やアフリカ豚コレラの問題等もあるなか、食料安全保障の観点から、次回で良いので国際的な畜産物の需給がどうなっているのかお示しいただきたい。

〇豚コレラについて、アフリカ豚コレラのリスクもふまえると飼養衛生管理の徹底が第一であり、また現場では防護柵の設置に取り組んでいるが、国と県で9割補助のところもあれば10割補助を行っているところもあると聞いている。緊急対策なので徹底してやってもらいたい。水際対策もお願いしたい。風評被害については、「豚コレラ」という名称について、「コレラ」とは関係ないとのことだが、名称も検討していただきたい。また、地域内の対応について自治事務として都道府県の指示で行っているが、国の責任で国の権限でしっかりやれるよう家伝法の見直しをお願いしたい。

 

(牛乳乳製品課水野課長)

〇(小野寺委員の意見に対して、)生産努力目標について、先日西尾会長から800万トンという数字を示していただいたので、数量目標については、生産者の生産意欲に繋がり、かつ、実現可能性も含め検証して示してまいりたい。また、用途別の目標を示してほしいとの要望は検討させていただきたい。

〇(小野寺委員、金井委員からの)需給緩和対策については、まず、補給金

の総交付対象数量を牛乳乳製品の需給状況等を考慮して決定した上で、各事業者の年間販売計画を精査して交付対象数量を配分することで需給に即した生産を促している。それに加えて、需給緩和時において、価格が下がった時は所得確保のためのナラシ対策を用意しており、いざという時に発動する調整保管も用意し、セーフティネットを整備している。その上で、さらに何か必要があるのであれば議論させていただきたい。

〇(小野寺委員、金井委員の意見に対して、)いいとこどりの話について、生

乳取引は年間契約を基本としており、年度途中の出荷先変更はあってはならない。これについては、9月に、契約におけるチェックシート並びに酪農家へのチラシを配布したところ。生産現場において、今回の制度改正がいいとこどりができるものではないということをきちんと理解いただいた上で、補給金制度を活用していただきたいと思っており、今後も指導していく。

〇(金井委員の意見に対して、)中長期的な安定生産ということで複数年契

約の話があったが、補給金制度は1年ごとであるが、農協単位での契約については複数年で結んでも問題ない。

〇(小野寺委員の意見に対して、)輸送コストの負担については、業界内で検

討していただくべきものと考えている。国としては、ミルクローリーの大型化やCSの再編等への支援を通じて、輸送コストの負担の軽減につなげて行きたい。

 

(畜産企画課伏見課長)

〇(前田委員の意見に対して、)酪農ヘルパーの関係について。酪農家の休日確保や傷病時の経営継続確保のためにヘルパーが大切だということ。ヘルパー業務を通じた酪農経営者の確保、新規就農者の育成という面も担っているので、引き続き支援をしていきたい。農林水産省でも学生インターンシップの受入、採用後の研修、人材コンサルタントを通じた定着等の事業も行っており、他に何ができるのかは御相談しつつ、進めていきたいと思っている。

ヘルパーのステータス確保は考えなくてはと思うが、一足飛びに国家資格というのは踏み込めない。

家族経営の人材確保が難しいというのも考えていきたいと思いますので、今、ヘルパーを通じて新規就農者ができるということが大事なことだと思っている。

〇(石澤委員の意見に対して、)後継者育成を国が行うことについて。県に農業者大学校もあり、後継者を育てる環境をつくるというのは、地域ごとの話なので、国としてはその面に対して支援を行っていきたいと考えている。

〇(金井委員の意見に対して、)畜産物の需給の話は次回に向けて考えていきたい。

 

(食肉鶏卵課冨澤食肉需給対策室長)

〇(前田委員の意見に対して、)豚肉価格は秋口に安くなる傾向にある。と畜頭数も1日あたり6万5千頭という状況にあり、昨年よりも多い。御心配のこともあるので、我々も価格は注視していきたい。

 

(動物衛生課下平補佐)

〇(前田委員の意見に対して、)ワクチン接種作業に入るが、県にどのような計画でワクチン接種を行うのか、聞いている。ワクチン接種で支障が生じないように農林水産省としてもサポートをしようと思っている。

〇豚コレラが人に影響ないとは周知しており、引き続き、周知していきたい。一方で、ワクチン接種後の豚肉安全性についても流通関係者の協力を得ながら、消費者の安心確保に努めていきたい。

〇中国からの豚肉について、正規で流通するものについては、抽出でPCR検査をかけており、正規流通では引っかかるものはない。一方で、検査体制の見直しは必要で、検証結果を受けて、適切な対応を行っていきたい。

〇船会社を通じて、持ち出しが禁止行為であることの周知徹底を図っている。加えて、フェリーがついた際に防疫官も派遣をするなどの対応を行っている。

 

(畜産振興課犬塚畜産技術室長)

〇(有田委員、小野寺委員の意見に対して、)ふん尿処理について。バイオマス施設の整備はお金がかかる。令和2年度に糞尿をペレット化して、利用促進する事業、土づくり対応型畜産環境対策事業というのを要求しており、糞尿を広域に、効率的に運ぶことができるものと考えている。

 

(飼料課関村課長)

〇H29年度に9万2千haと飼料用米の作付面積が増えたが、H30年度と今年度は減っている。ブランド化を進めて、安定的に供給できる体制を進めている中で、減少している部分を少なくするために、複数年契約も施策の一つと思っている。しっかりとマッチングを進め、安定的に作る形を進めるためにも、色々な方法を進めようとしているところ。

〇水田酪農の話については、スマート農業の研究開発に重点化しているが、基本的な研究も含め、いい優良事例があれば、紹介させていただきたい。

 

(砂子田委員)

〇(ヘルパーについて)今日も部会に出席するためにヘルパーに依頼をしてきた。ヘルパー制度のない地域もあるので恵まれている方だが、それでもヘルパーに依頼する際は半年前の夜12時までにFAXで送る必要がある。ヘルパーを経験後、地域で新規就農している人もいるので、良い面もあるが。仕事が合わなくて辞める人もいる。酪農家としてはもっと長く続けて欲しいと思うし、残念だと思う。

〇(畜産クラスターについて)補助をもらうため、無理な規模拡大をしている酪農家がいる。同じ時期に分娩が増えることで、事故が増え、導入した牛も健康に搾乳できないと聞いた。クラスターに頼りすぎないで返済計画を立てるように酪農家の意識も大事だと思う。

〇酪農をやりたい人は労働時間が長くても、生き物で時間が左右されてもやりたいと思うはず。大変ではあるが、生き物を自分で育てる魅力を知って、酪農に対するファンを増やしていかなければならない。

〇(第三者継承について)言葉は聞くが実際は大変。その土地に愛着を持った人から次の人に託すには誰かが間に入らなければ難しい。一方、今、大学同士で連携して交流会なども行っているところもある。学生の頃から酪農家になりたいと思っている人もたくさんいるが、受け皿が少ない。国や地域、農協等を含めてサポートしていなかないと今後に繋がっていかないのではと思う。

 

(西尾委員)

〇先般、日本乳業協会において「災害リスク管理対策」をとりまとめたが、「とも補償」のようなソフト対策も検討が必要でないかと考えている。

〇都府県の生乳生産が減少傾向の中、飲用向け生乳を北海道から移送しているが、輸送が限界に達している。そのような中、乳用後継牛が増加しており、都府県の受け皿づくりが必要。初妊牛価格が高騰している中、都府県の空き牛舎・スペースを有効活用してもらいたい。また、公共育成牧場の拡充や離農跡地での育成への転換等により育成基盤の強化も必要。

〇北海道から都府県への生乳供給の安定を図るため、飲用最需要期には学乳を含めた加工乳・乳飲料での代替供給の検討が必要。

〇都府県の飲用向け生乳を優先的に供給することにより、北海道ではバター等乳製品向け生乳が不足している。このため、飲用・加工向け双方のバランスを保った供給体制の検討が必要。また、道外移出分に係る輸送方法並びに追加コストの負担のあり方について検討や指導が必要と考える。

〇新たな生乳流通制度により生乳の出荷先が多角化していることから、需給調整について国がこれまで以上に監視機能を強化し、市場に混乱をきたさないよう指導していただきたい。

〇TPP11等により関税割当制度の実効性が低下していくことから、中長期的には需給緩和も想定。チーズ需要が確実に拡大していく中、需給緩和を未然に防ぐため、「国産チーズ生産奨励事業」を見直し、関税割当比率の緩和と併せ、直消用ナチュラルチーズの需要拡大等の目的に沿った対策に組み替えるなど、対応の方向性を明確化する必要がある。また、緊急時のセーフティネットとして、「ナラシ」と調整保管の他、効果的な需給緩和対策を検討・構築しておく必要があると考える。

〇指定団体の機能を維持するためには二股出荷など指定団体以外の事業者に出荷する生産者がいいとこどりをして、指定団体にそのしわ寄せが来ないよう、国には監視してもらうとともに、必要に応じて運用の改善を図ってもらいたい。

〇集送乳の合理化について、現在の酪肉近では「集送乳業務の指定団体への集約や一元管理への移行を進めるなど、指定団体の一層の機能強化と生乳流通コストの低減を図る。」とされている一方、新たな補給金制度との整合性に困惑している。集送乳の合理化という観点からこれらの考え方、方向性について改めて整理が必要。

〇国際化が進展している中、酪農だけでなく乳業も競争力強化が必要。輸出を視野にいれ中小乳業を中心に乳業再編は不可欠。乳製品工場は輸入乳製品との競争力強化の観点からも乳業間の連携により製造受委託の推進や協業型工場の新設も視野に入れた再編が必要。しかしながら、個々の独立した経営体を自主的に再編するのはハードルが高いので国による支援の継続が必要。

〇製造販売経費の目標は輸入乳製品の競争や国産乳製品の輸出の観点からも重要だが、生乳生産量が減少傾向の中では実現が困難。このため、生乳生産目標については、前回より高い水準にし、乳製品工場の稼働率を向上させられる目標設定が必要。800万トンについては生産量を毎年1%ずつ10年間伸ばせば達成可能な水準。

〇酪農・乳業による質の高い生乳及び牛乳乳製品の生産努力が毀損されることのないよう、「適正取引推進ガイドライン」等を踏まえた取引を推進していくため、行政には引き続き乳業者の自主的な取り組みを支援いただき、小売側への働きかけや指導もお願いしたい。

〇学校給食用牛乳は児童生徒の牛乳飲用習慣の定着化を通じ酪農振興にも貢献しているが、風味変化の問題も発生している。また、学乳事業の運用や取引のあり方等様々な課題があり、乳業としてはできる限り自主的に対応策の検討を進めていくが、行政には引き続き適切な指導をお願いしたい。

〇酪農・乳業は飼料生産を通じた国土の有効活用、食品残差やたい肥の利用により資源循環、雇用創出による地域の活性化など多面的機能を有している。消費者に対しこうした多面的機能の理解醸成は重要であり、酪農教育ファームや食育を推進する必要がある。

〇今後、我が国の人口が減少傾向と見込まれる中、乳業としては海外事業の拡大も重要と考える。ただし、輸出に当たっては、輸出先国の求める衛生条件がネックとなるのも多いことから行政当局間における輸出解禁や輸出条件緩和に向けた検疫協議も積極的に進めていただきたい。

 

 

(牛乳乳製品課水野課長)

〇「とも補償」については、生産者と乳業者でそういった仕組みが出来るのであれば、国としても何ができるか検討したい。

〇空き牛舎・スペースの活用については、先の資料で説明したとおり、生産基盤強化のためには有効な手段となり得ると考えており、引き続き必要な支援対策の検討を進めてまいりたい。

〇加工乳・乳飲料での学校給食用牛乳への代替供給については、飲用向けの最需要期における生乳の安定供給を図るための選択肢の一つとなり得ると考えるが、児童・生徒の体位・体力の向上を推進する観点から、学校関係者側の意見をよく聞いた上で検討する必要があると考える。

〇飲用向け・乳製品向け双方の需要を勘案した生乳供給のあり方については、昨年4月から始まった新たな加工原料乳補給金制度では、年間販売計画の提出を求める等、需給調整の実効性を担保するとともに、指定団体が条件不利地域における集送乳を安定的かつ確実に行う体制を整備したところ。引き続き、需要に応じた安定的な生乳供給が行われるよう、制度の適切な運用に努めてまいりたい。

〇北海道から都府県への輸送方法や追加コスト負担のあり方については、まずは業界内で検討していただくべきものだと考えているが、国としては、生乳流通経費の負担の軽減が図られるよう、引き続き、CSの再編やミルクローリーの大型化への支援を行ってまいりたい。

〇需給調整に係る機能を強化し、市場に混乱をきたさないよう、国で適切に指導支援して欲しい、との要望については、牛乳乳製品の需給状況等を考慮して補給金の総交付対象数量を決定し、各事業者の年間販売計画を精査して交付対象数量を配分することで需給に即した生産を促している。引き続き、需要に応じた安定的な生乳取引が行われるよう、酪農家の経営安定を図ってまいりたい。

〇国産チーズ生産奨励事業の見直しについて、国産チーズの高品質化、低コスト化や国産チーズのブランド化を推進するために実施しており、これらの事業の成果もあり、国産チーズの消費量は増加傾向にあり、当該事業についても生産現場からの要望も強いものと承知している。今後もこのような取組を進め、国産チーズの競争力強化を進めてまいりたい。

〇需給緩和時の対策の考え方については、資料でご説明したとおり。既にナラシと調整保管が措置されている中で、生産基盤強化対策を進める一方、新たな緩和時の対策を創設することは、ハードルが高いと感じる。西尾会長からは、生乳生産800万トンの需要はあるという力強いご意見をいただいており、乳業がしっかり処理いただけると期待している。

〇いいとこどりの問題については、先ほども申したとおり、生乳取引は年間契約を基本としており、年度途中の出荷先変更はあってはならないと思っている。9月に契約におけるチェックシート並びに酪農家へのチラシを配布したところ。生乳需給や生乳取引の状況を注視していくとともに、需要に応じた安定的な生乳取引が行われるよう、制度の適正な運用に努め、酪農家の経営の安定を図ってまいりたい。

〇生乳流通コストの低減については、これまで、集送乳等経費のプール化や運送契約の見直し、生乳検査体制の効率化等推進してきたところであり、これに資する貯乳施設の整備やタンクローリーの大型化に向けた経費の支援を行ってきたところ。

〇改正畜安法の下でも指定団体として、生産流通コストの低減を図ることは引き続き重要と考える。

〇輸出については、国産牛乳乳製品の更なる輸出拡大を推進するため、輸出戦略・体制の確立、商談会・マーケーティング活動等への支援、輸出環境整備への支援を実施しているところ。

〇乳業再編は乳業の競争力強化を図る上で必要と考えており、現状を踏まえた適切な目標を検討するとともに、補助事業や農業競争力強化支援法等による支援策を通じて乳業者の取組を促進してまいりたい。

〇生乳生産量の目標設定については、西尾会長から力強いご意見をいただいたが、これまでのヒアリングや本日の議論等でのご意見等を踏まえ、目標の設定を検討してまいりたい。

〇「適正取引推進ガイドライン」への働きかけについては、酪農・乳業の健全な発展を図る上で、牛乳乳製品が適正価格で取引されることが重要と考えている。一方で、牛乳は安売りの対象となりやすい品目でもあることから、「適正取引推進ガイドライン」等について、食料産業局とも連携し、小売り側を含めた関係者への周知・指導を継続してまいりたい。

〇風味変化については、業界団体とともに学校関係者も含め、引き続き理解醸成を推進してまいりたい。また、風味変化が発生した場合には、原因の究明及び対応策の検討が重要と考えており、当方としても衛生部局の調査に協力、連携してまいりたい。

〇輸出に関わる規制緩和等については、更なる輸出拡大を図るため、農林水産物・食品輸出促進を担う司令塔組織を農林水産省に創設し、輸出先国の輸入規制に対して政府一体となって戦略的に取り組む体制を構築することとしており、本臨時国会で法案を提出している。これらの取組により、これまで以上にスピード感を持って対応してまいりたい。

 

(藤嶋委員)

豚コレラへの対応が遅れているのではないか。中国ではアフリカ豚コレラの発生によって豚肉生産量が減少し、輸入が急増している。このままでは日本も海外産に置き換わるのではという危機感がある。日本の養豚全体で年間600万トンの配合飼料を消費しているため、養豚業界が成り立たなくなれば飼料業界も成り立たなくなると危惧している。来年のオリンピックによって訪日者数が増えることで豚コレラが更に拡大するのではいないかと心配している。

酪農ヘルパーの人材不足について、外国人の技能実習生を活用出来ないか。タイ、ベトナムなどの酪農が盛んな国の人材を生かせるのでは。優秀な実習生は5年間働けるはず。その間に日本人への技能の伝承をしてはどうか。

畜糞の活用について、バイオマス発電への活用は大規模で農家が集中している北海道しか出来ない。都府県の規模でも導入するために、国で導入や投資方法の研究を更に進めて欲しい。

飼料用米は全国で180万トンくらいの需要があるが、50万トンくらいしか供給されないので、もっと使っていきたい。先日、東北農政局生産部長に会った際にもお願いしたところ。ブランド米のある県は反応がいまいちで、青森県等は話を聞いてくれる。もっと農家を歩いて飼料用米の生産には国内の畜産を守る意味があることを啓蒙して欲しい。

 

(松永委員)

需給バランスで乳量制限がかかる状況で、酪農家は拡大や投資が難しい。明確な生産数量目標があったほうが投資や拡大の判断がしやすい。

後継者対策について、我々の農場では毎年若手の確保が出来ている。これは近隣小中学校への牧場開放や、花壇で堆肥を使ってもらう、インターンシップ生の受け入れなどの活動によるものと考えている。酪農についても、子供たちにどのように魅力を伝えて興味を持ってもらうかが重要である。

生産原価の削減について、乳牛の都府県での償却費が北海道より安いのは不自然ではないか。都府県の酪農家は初妊牛を北海道で買うが、放牧する場所もないため原価は上がっているはず。確認していただきたい。

食品残渣の活用について、TMRセンターやJAなどは自分たちの配合飼料が売れなくなることから否定的である。豊富にある食品残渣を正しく処理して活用すれば大きなコスト削減になる。

酪農版のマルキン制度を作ってはどうか。異常気象による飼料価格の高騰、原油価格上昇による飼料用トウモロコシのエタノール生産への転嫁、激甚災害など、多様化する問題への対処が必要になる。我々も応分の負担をするので搾乳が出来なくなれば半日で牛がダメになるという緊急性を鑑みた制度設計を検討して欲しい。

 

(里井委員)

一番の問題は人材不足である。「酪農のファンを作る」をキーワードに、魅力を発信していくべき。

豚コレラ、アフリカ豚コレラについて、名前が良くないとは思っていた。コレラとは違うものであるという説明を進める上で、消費者の気持ちに届くような対応が必要である。

 

(牛乳乳製品課水野課長)

〇乳牛償却費については次回の宿題とさせていただく。

 

(畜産企画課伏見課長)

〇酪農ヘルパー不足について、現状の把握を含めて対策を考えていく。酪農の農場において、外国人技能実習生は活用可能である。しかし、複数の牧場にまたがって活動する酪農ヘルパーは簡単には認められない状況。

〇クラスター計画について、無理な規模拡大を行っているケースは本来であれば採択されるべきではないもの。規模拡大を伴わない事業もあるため、活用を検討して欲しい。

〇酪農のファンを作るためには、中央畜産会のいきいきネットワークのような集まりが広まって行けばいいと思う。

〇酪農版マルキンについて、生産物としての生乳があり、どのようにマルキンを仕込むかが難しい。すぐに答えを出すことは困難である。何か提案があれば教えていただきたい。

 

(畜産振興課犬塚畜産技術室長)

〇畜産クラスター事業に関連して、畜産振興課では畜産経営体生産性向上対策事業で省力化を目的にした事業があるので、要望に併せてご相談いただきたい。

(飼料課関村課長)

〇飼料用米の安定供給が重要であると考えている。引き続き各県への説明を続けたい。9月15日の速報値では、青森県で4,764haで、ブランド米産地である宮城県でも4,871haと飼料用米の生産は多くなっている。宮城県では、供給先が決まっているなど生産の実状が見えにくくなっている可能性がある。更に生産拡大の方向で進めていきたい。

〇公共育成牧場のうち、3割の牧場が5割以下の利用率に留まっている。所有者がうまく活用出来ないのであれば管理委託の方向で活用促進を進めている。さらにICTの導入で機能強化を進め、利用率向上に努めていきたい。

 

(畜産振興課犬塚畜産技術室長)

〇食料産業局の事業になるが、畜産バイオマス活用の導入メニューのなかで、実現に向けた地域内での検討会の開催、プロジェクトの事業可能性の評価において、電力需給調整や、収益性の分析などがあるので活用していただきたい。

 

(動物衛生課下平補佐)

豚コレラとアフリカ豚コレラの違いについて、養豚農家への周知は行ってきたが、一般の方への説明に不十分な点があった。豚コレラという名称について今すぐに変更は難しいが、どういったアナウンスが出来るか考えていきたい。

豚コレラ対策での牧場周囲の防護柵の設置費用について、国から5割の補助がある。それ以上の補助は県の判断によるが、防護柵は個人の財産になるため、国による全額補助はしてこなかった。今後の飼養衛生基準の改正の中で農家の方にもお願いすることが増えるが、その中で我々がどこまで支援できるかしっかり考えていきたい。

アフリカ豚コレラの水際対策について、しっかり行っているところ。農家への指導や現場での防疫体制は地域に根付いた対応が必要。国の権限の範囲を考えていく必要がある。

岐阜での残飯の話があったが、肉を含めての非加熱での流通は確認できていない。食品残渣やエコフィードをどこまで活用出来るか、これはゴミ箱等への廃棄とも関連するが、しっかり取り締まりや規制をしていきたい。

 

~以上~

お問合せ先

生産局畜産部畜産企画課

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ダイヤルイン:03-3501-1083
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