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農林水産省

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令和元年度第6回畜産部会議事録

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1.日時及び場所

日時:令和元年1010日(木曜日)13301704

会場:農林水産省第2特別会議室

2.議事

開会

〇伏見畜産企画課長
それでは、定刻になりましたので、畜産部会のほうを始めたいと思います。

ただいまから、食料・農業・農村政策審議会、令和元年度第6回畜産部会を開催いたします。

委員の皆様方におかれましては、本日はご多忙にもかかわらずお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

私は、当部会の事務局を承っております畜産企画課長の伏見でございます。本日もよろしくお願いいたします。

それでは、三輪部会長に議事を進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

〇三輪部会長
部会長の三輪でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。座って失礼いたします。

本日でございますが、水田生産局長にご出席いただいておりますので、初めにご挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

挨拶

〇水田生産局長
皆さん、こんにちは。生産局長の水田でございます。

第6回畜産部会の開会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げたいと思います。

委員の皆様方におかれましては、日頃から農林水産行政、とりわけ畜産行政の推進に当たりまして格段のご理解とご協力を賜っているところでございまして、この場をおかり申し上げまして厚く御礼を申し上げたいと思います。

まずは、台風15号などの自然災害、相次いで発生しております。特に千葉県におきまして大規模な停電によりまして甚大な被害が確認されているところでございます。被災された方々には心よりお見舞いを申し上げたいというふうに考えております。

農林水産省といたしましては、10月1日に、台風15号などを対象といたしまして、この災害の緊急対策を発表させていただいているところでございます。早期に営農が再開できるよう、引き続き全力で取り組んでまいりたいと考えております。

また、9月26日でございますが、日米の貿易協定が最終合意に至ったところでございます。最終合意では、農林水産品に係る日本側の関税につきましてTPPの範囲内とすることができました。本日、この日米貿易協定のことにつきましても、その合意につきまして概要をご説明させていただくことにしておるところでございます。

さて、前回の部会におきまして、酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針、酪肉基本方針でございます。それから家畜改良増殖目標、この2つについて諮問をさせていただいたところでございます。熱心なご議論をいただいたところでございます。

本日はテーマごとの議論ということで、今回、酪農・乳業を主要なテーマといたしまして、そのご議論をいただきたいというふうに考えております。

これまでのヒアリングの中でも、酪農・乳業の課題、いくつか提示をいただいております。主なものといたしましては、都府県酪農の生産基盤の強化というのがございますし、また2つ目といたしましては、経営の継承をどういうふうにしていくのかというのがございます。そして3つ目といたしましては、需給調整機能の重要性ということについてもお話をいただいておるところでございます。また、これ以外にもさまざまなご意見を賜っているところでございます。

この酪肉近の見直しを通じまして、これからの酪農・乳業に明るく前向きなメッセージというものが伝えられたらというふうに思っておりますので、委員の皆様の忌憚のないご意見をお願いいたしまして、私の挨拶とさせていただきたいと思います。ぜひ今日もよろしくお願いいたします。

〇三輪部会長
水田部長、ありがとうございました。

それでは、撮影のほうはここで終了とさせていただきます。

それでは、早速でございますが、議事を進めさせていただきます。

まず事務局より、本日ご出席の委員のご紹介、委員の出欠状況の報告、配付資料の確認などについてお願いいたします。

〇伏見畜産企画課長
それでは、部会長から、委員の方々を順にご紹介させていただきます。

一部の委員の方はおくれていらっしゃるということでございますが、まず部会長の三輪委員からご紹介させていただきます。三輪委員でございます。

〇三輪部会長
よろしくお願いいたします。

〇伏見畜産企画課長
続きまして、有田委員でございます。

〇有田委員
よろしくお願いいたします。

〇伏見畜産企画課長
続きまして、石澤委員でございます。

〇石澤委員
よろしくお願いいたします。

〇伏見畜産企画課長
続きまして、小野寺委員でございます。

〇小野寺委員
よろしくお願いいたします。

〇伏見畜産企画課長
金井委員でございます。

〇金井委員
よろしくお願いします。

〇伏見畜産企画課長
それで、すみません。里井委員が、途中部会長が交代いたしますので、そちらの位置に座っておりますが、里井委員でございます。

〇里井委員
よろしくお願いいたします。

〇伏見畜産企画課長
それで、須藤委員と砂子田委員は少しおくれて参りますので、本日は出席ということを聞いておりますので、ご紹介をさせていただきます。

西尾委員でございます。

〇西尾委員
よろしくお願いします。

〇伏見畜産企画課長
藤嶋委員でございます。

〇藤嶋委員
よろしくお願いします。

〇伏見畜産企画課長
前田委員でございます。

〇前田委員
よろしくお願いします。

〇伏見畜産企画課長
最後でございますが、松永委員でございます。

〇松永委員
よろしくお願いします。

〇伏見畜産企画課長
なお、大山委員、加藤委員、剱持委員、小谷委員、築道委員におかれましては、所用によりご欠席というご連絡をいただいております。

審議会に関する規定では、委員及び議事に関係のある臨時委員の3分の1以上の出席がなければ会議を開き議決することができないと定められておりますが、本日は全体で17名のうち12名の委員にご参加いただいておりますので、規定数を満たしていることをご報告いたします。

それでは、資料の確認に続けて移らせていただきます。

お手元のタブレットPCをご覧ください。上のバーのところに資料の一覧、資料の1から7の資料の計8個のPDFファイルが表示されているでしょうか。

もし表示されていない場合、また、議事進行中に不具合がある場合には、お近くの事務局までお申し出いただければと思っております。

以上でございます。

〇三輪部会長
ありがとうございました。

本日でございますが、先ほど課長のほうからご説明いただきましたように、私は、大変恐縮でございますが、所用につきまして1415分頃に中座させていただければと思います。どうぞご了解いただければと思います。その後の進行につきましては里井委員にお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。

本日でございますが、前回諮問されました酪肉近家畜改良増殖目標の見直しに向けて、特に本日は酪農・乳業中心に議論をしてまいりたいというふうに思います。

また、昨今のところでございますが、私の私見で大変恐縮でございますが、豚コレラの問題が日本全体の大きな問題になっておるというところでございます。家畜衛生部会及びその下の疾病小委員会等で、いろいろとご議論をいただいているというふうにも聞いておりますが、ぜひ農林水産省の皆様におかれましても、我々畜産部会におかれまして、畜産農家の方が安全・安心して営農を続けられる、もしくは再開できるような後押しを微力ながらでもさせていただければと思いますし、消費者の方々のそういう不安感の払拭といったところも含めて、やれることは全てやっていきたいなというふうに思いますので、ぜひ委員の皆様におかれましても、そんな形でご協力いただければ幸いでございます。

それでは、本日の畜産部会でございますが、前回ご要望いただきました資料3の国際化の進展状況から、資料7のただいま申し上げました豚コレラの対応につきまして、一括して事務局よりご説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

関連資料説明

〇伏見畜産企画課長
それでは、私のほうから、資料3に基づきまして国際化の進展状況の説明をさせていただきます。すみません。座ってやらせていただきます。

この国際化の進展については、前回の部会の中で金井委員、部会長の方からも、国際化についてご説明した方がいいというご意見がございましたので、資料自体は農林水産省のホームページに掲載されておりますが、まず少し、3枚目と言った方がいいんでしょうか。全部で29枚あって、経済連携交渉の状況についてということで、まず、どういうことが今起きているかということを基本的なものからご説明させていただきます。これは国際部の方で作ってホームページに掲載されているものでございます。

次の4枚目というか、右下には1ページと書いてある「EPA・FTAとは」とございます。これについてまず、その前に、WTOという、聞いたことがあるというか、もう十分ご承知の方もいらっしゃると思いますが、世界貿易機関は、これは世界の164カ国・地域が加盟しておりまして、貿易自由化、全ての加盟国に対して同じ関税の適用を行っている機関であるということで、そういう機関でございます。

これに対して、本題のEPA(経済連携協定)・FTA(自由貿易協定)とは何かということで、これは上の箱の中に書いてありますが、二国間または数カ国間で取り決めをするものであるという整理になっております。じゃ、EPAは何かといいますと、1つポツが下になっておりますけれども、関税の原則撤廃に加えて、知的財産の保護、競争政策、人の移動、技術協力などの幅広い分野を含む協定でございます。

では、ちょっと上に戻りますけれども、FTAは二国間で関税を相互に原則撤廃という取り決めをするというものでございまして、それが下の箱に書かれております。

続きまして、右下のページでいうと2ページ目というのか、5枚目という、これはEPA(経済連携協定)の現状ということで、全体の把握という意味で、世界を見渡してみますと、赤丸というか、例えばTPP12だったらオレンジですので署名済みとか、その下のTPP11であれば発効済みとか、いろいろ分かれておりますけれども、くくりがされておりますので、こういうくくりであるということで、あと下の方にアジア地域包括的経済連携というRCEPとか、ASEANとかGCC、これは湾岸協力理事会、いろいろな経済連携、EPAがあるということをご認識いただければと思っております。

続きまして、次のページでございますが、EPA(経済連携協定)の現状(交渉中等)ということでございます。これは全部で7つのものを示しておりますけれども、これはご紹介ということで、韓国から始まりましてトルコまでで、それぞれ交渉が開始されたのがいつかということで、交渉中のものと理解していただければよろしいかと思っております。

次のページでございますが、EPA(経済連携協定)の現状(発効済・署名済)ということで、ここが、全部で18の経済連携協定(EPA)が発効済み、あるいは署名済みということで整理されているものでございます。決して短期間で終わるということはほとんどないという見方をしていただければいいんですが、このように、いろいろな交渉等を続けた上で発効、その後署名がなされるという理解をしていただければよろしいかと思っております。

続きまして、世界におけるEPA・FTAをめぐる状況でございます。

それでは、なぜEPA・FTAが急速に増えているのかということが1つ目の丸に書いてありますが、世界のグローバル化が進んで、国と国との関係が密接になっており、多国間の協定を補完するものとして、1990年代以降、EPA・FTAの数が急速に増加しているという整理になっております。

それで、EPA・FTAを締結する際のルールということで、「原則関税撤廃」となっておりますけれども、貿易額全体のおおむね9割程度以上が関税撤廃されるということで、これを少し覚えておいていただきまして、今、その下のところに、201812月までに309の発効件数になっているという整理でございます。

それでは次のページですが、TPPという言葉をよくお聞きになって、もうご理解されている方もいらっしゃると思いますが、TPP協定の意義と特徴ということで、TPP協定そのものは、2013年7月に日本が交渉に参加いたしまして、201510月にはアトランタで大筋合意をされた。翌年の16年2月にはオークランドで署名がされた。それで2017年1月に日本がTPP協定を締結したということでございまして、このTPPというのは、21世紀のアジア太平洋にフェアでダイナミックな「一つの経済圏」を構築する試みということで、こうすることによって、下の円グラフ等ございますけれども、世界のGDPの約4割、36.3%ということになっておりますけれども、人口の約1割強を占める巨大な経済圏を作ろうというものでございます。物品関税ではなく、中小企業も含めた我が国の海外展開を促進するルール、約束を数多く実現する新たなルールを幅広く幅広い分野で構築するということが、この協定の目的になっております。

下の右側のほうでは、投資、貿易円滑化、知的財産、それに原産地規則とありますけれども、1つ上の知的財産の中に、皆さん、GIという地理的表示の保護というところも含まれているということをご認識いただきたいと思っております。

次のページでございますが、じゃ、TPP11協定についてということで、最初は12カ国でTPP協定を合意したんですけれども、ここに書いてあるとおり、トランプ大統領になりまして、2017年1月に、TPPの締約国になる意図がないということで、そういう通知をしてきました。これを受けまして、アメリカを除くTPP署名11カ国において201711月に合意をして、2018年3月8日に署名をしたということで、日本は、もうご承知のように、6カ国の締結が完了した段階で半分以上ということですので、TPP1120181230日に発効しているということでございます。

次のページでございます。

じゃ、全体の状況、主な品目の合意内容はどうであったかということですが、先ほどのちょっと覚えておいてくださいというのは、関税撤廃というのがルールになっていて、ほとんどというか、9割以上という中で、日本は農林水産物の約2割、18%が関税撤廃の例外で認められているということで書かれております。関税撤廃率は82%にとどめているということでございます。

それで、その中で重要5品目と言われて右側の方に書いてございますけれども、牛肉、豚肉等が入っている中で、国家貿易制度や枠外税率の維持、関税割り当てやセーフガードの創設、長期の関税削減期間の確保等、有効な措置を獲得するということで、下の左側のものを見ると100%とか9798%になっておりますけれども、日本だけ農林水産物82%という関税撤廃率にとどめているということも頭の中に入れていただければと思っております。

続きまして、次のページでございますが、TPPは何も輸入だけではございませんので、輸出ということで、輸出の分野においても日本の品物を11カ国に持ち出すということで、牛肉などは全ての関税撤廃を獲得しているということで、日本は一方で関税を守りつつ、下の左側のほうですけれども、牛肉は、例えばカナダであれば現行の税率が26.5%、6年目には撤廃する。メキシコは、こちら、枠外とか枠内と書かれておりますけれども、10年目には撤廃するということで、こういうはずみをつけて、右側の下側でございますけれども、2019年の今年の目標でございますが、輸出額の1兆円を目指すということでございます。

次のページでございますが、日EU・EPAについてご説明します。

この意義はTPPと同じと、簡単に言ってしまえばそうかもしれませんが、ちょっと語弊があるかもしれませんけれども、日EU・EPAは2013年4月から交渉が開始されまして、2011年7月に大枠が合意されました。それで、12年に交渉妥結を確認いたしまして、18年7月17日署名と、実際に発効されたのは、今年の2月1日に発効されているという状況でございます。

今度は、先ほどのTPP11と同じように整理をいたしますと、EUも我が国にとって重要なグローバルパートナーであるということで、EUは総人口約5億人いまして、世界のGDPの22%、我が国にとっては主要の貿易投資相手国になる。農産物でいえば貿易相手国になるという意味だと思いますので、そういう整理をしております。

次のページでございますが、日EU・EPA、全体の状況、主な品目の合意内容ということで、ここで箱の中を見てみますと、米というのが先に出ておりますけれども、その次に、麦・乳製品の国家貿易制度とか、その下の豚肉の差額関税制度といった基本制度の維持、関税割り当てやセーフガードなどの有効な措置を獲得しているということで、これもTPPと同じように、守るべきところは守るということで合意内容ができているということで、下に豚肉とか牛肉とか、そういうものが、チーズとか右側に整理されて、細かい内容については、すみません、時間が限られておりますので、後でご覧いただければと思っております。

次のページでございますが、やはり日EU・EPAについても輸出というのがポイントになりますので、ほとんど全ての品目で同じように関税撤廃を獲得しておりまして、即時撤廃されているというのが下側の左側に書かれております。これも2019年目標の輸出額1兆円に達するための有効な手だてになるんではないかということがありますが、ただ、ちょっと豚肉と鶏肉に米印がついておりますけれども、まだ輸出解禁に向け協議中の品目はありますので、EUのほうに限っていえば、すぐに出せるものではないということは一言添えさせていただきます。

1ページ飛ばしまして、今度は「『日米貿易協定』の最終合意について」という紙がございます。

ポイントだけ申し上げますと、この紙に書いてあるのは、9月26日に最終合意をしたということで、農林水産大臣のほうから談話という形でお話をさせていただいております。実際に新聞等でもご覧になったと思いますけれども、10月7日、日本時間では10月8日に日米が正式に署名をしたということになっておりますので、その最終合意のときに、2つ目のところに書いてございますけれども、日米貿易協定についても、過去の経済連携協定で約束した市場アクセスの譲許内容が最大限との考え方のもと、粘り強く交渉に取り組んできたということで、3つ目に書いてあります、最終合意には、農林水産品に係る日本側の関税について、TPPの範囲内というとすることができましたということが書かれております。具体的には、脱脂粉乳・バターなど、TPPでTPPワイドの関税割り当て枠が設定されている品目について、新たな米国枠を一切認めていませんということ、それに「さらに」と書いてございますけれども、牛肉についてTPPと同内容の関税削減としまして、2020年度のセーフガード発動基準数量を、昨年度のアメリカからの輸入実績より低い水準にしましたということが書かれております。

今後、農林水産業の発展について重要な輸出の促進についても意義ある成果を獲得することができたということで、例えば「まず」と書かれてございますけれども、牛肉については、現行の日本枠200トンという量と複数国枠を合体しまして、複数国枠の6万5,005トンへのアクセスを確保したということも書かれております。

このTPP11、日EU・EPA協定に続きまして、日米貿易協定の最終合意によりまして新たな国際環境に入ったということ、農林水産省としては、農林水産漁業者を初めとする国民の皆様の懸念と不安を払拭するため、合意内容について説明を尽くしていくということで説明会等をやっているところでございます。また、強い農林水産業・農山漁村を作り上げるために、我が国農林水産業の生産基盤を強化するとともに、新市場開拓の推進等万全の対策を政府一体となって講じてまいりますということを農林水産大臣の談話として書いております。

それ以降、日米協定における農林水産品の交渉結果ということが載っけられておりますけれども、先ほど申し上げたとおり合意内容というのが書かれておりますが、TPPの範囲内ということでございまして、それが細かく書かれております。

一番最後のページに、一番最後のページまで飛ばして申しわけありませんが、「総合的なTPP等関連政策大綱改訂に係る基本方針(案)」というのがございまして、このことによって、ちょうど中段のところにありますけれども、中段よりちょっと上ですね。TPP11、日EU・EPA及び日米貿易協定により、我が国は、世界のGDPの59%、貿易額23兆ドル、人口13.4億人の巨大市場を構築したということになります。

それと、既に総合的なTPP等関連政策大綱を改訂するということも書かれておりますので、今後その手続を進めていくとともに、先ほど申し上げたとおり、日米の貿易協定については説明会等を各地で開いていくということでございます。

非常に雑駁でございますが、私のほうからは以上でございます。

〇水野牛乳乳製品課長
続きまして、資料4をご覧ください。牛乳乳製品課長の水野でございます。

「本格的議論のための酪農・乳業の課題」という表紙になっている資料をめくっていただきますと、目次がついてございまして、58ページまでに及び、大変大部になってございます。簡潔に説明していきたいと思いますけれども、少々ご辛抱いただければと思います。

それでは、資料の3ページ目、まず酪農の位置づけ及び役割というところからご説明させていただきます。

まず、酪農は、我が国の農業産出額の約4割を占める畜産の中で、約4分の1を占める重要な産業となってございます。酪農から生産される生乳については牛乳乳製品の供給だけではなくて、乳牛のおなかを借りた肉用子牛の供給にも一定の貢献をしているところでございます。

1枚めくっていただきまして、生乳の需給構造の変化でございます。これは、5年ごとに10年の変化を見ているものでございますけれども、牛乳乳製品の需要は、飲用牛乳等が減少したものの、乳製品は堅調に推移し、約1,200万トン程度で安定的に推移している状況でございます。

他方で、国内の生乳生産が減少傾向で推移してございます。平成20年度では795万トンでございましたけれども、直近、平成30年では728万トンとなってございます。このように減少しているところでございますけれども、特に脱脂粉乳・バターを見ていただきますと、10年間で約40万トンが減少している状況になってございます。

以上のように、乳製品の需要の増加や国内生乳の供給不足ということを背景といたしまして、輸入乳製品、一番右の枠でございますけれども、増加傾向で推移しているところでございます。

1枚めくっていただきまして5ページ、これは需給のギャップを示してございます。生乳需要量に対して生乳供給量が不足してございまして、需給ギャップが生じているところでございます。この不足分は追加輸入により対応してございます。

資料で見ていただきますと、黄色で囲っているところが、いわゆる国家貿易でカレントアクセス以上に輸入をしている数量を生乳に換算したものでございます。おおむね20万トン前後で推移しているかと思いますけれども、これが需給ギャップでございます。

1枚めくっていただきまして、生乳生産量と道外移出量の推移を見たものでございます。生乳生産量は北海道を中心に増加傾向で推移してございますけれども、都府県は、ご存じのように一貫して減少して、全国的に見ても減少傾向で推移してございます。その結果、都府県の飲用需要を補う形で、北海道からホクレン丸等を通じて、都府県への生乳や産地パックの移出が増加しているということでございます。こうした点を見ても、都府県の生産基盤の強化が大きな課題になっていることが読み取れるかと思います。

続きまして、牛乳・乳製品の需給動向の推移でございます。先ほども申し上げましたけれども、飲用の需要は、人口減少に伴って減少傾向で推移してきましたが、近年、高齢者を中心に健康需要、健康機能が着目されたということがあって、平成27年度からは微増傾向で推移してございます。引き続き、このような飲用需要の維持・拡大を図っていくことが重要となっているところでございます。

続きまして、乳製品の需要でございます。チーズ、生クリーム等で拡大している中で、生乳生産量の減少により輸入量が増加していると、先ほども申し上げたところでございますけれども、輸入量が増加しているところ、今後需要に応じた生乳生産を確保することにより、輸入量で補っている需要を国産に置きかえていくことが必要となってございます。先ほど申し上げた需給ギャップのところで、追加輸入が20万トンほどありましたけれども、当面はそれを国産に置きかえていくことが重要ではなかろうかと思ってございます。

1枚めくっていただきまして、チーズの需給状況でございます。チーズの国内消費は順調に右肩上がりで推移してございます。一方、輸入チーズが国内消費量の約8割を占めてございまして、これは輸入乳製品全体の7割を占めている状況でございます。

海外と国内のチーズ向けの乳価を見てみますと、海外の生産者乳価というのは、需給によって若干変動はありますけれども、平均しますと40円から50円程度で推移しております。他方、国産チーズ向けの乳価というのは、近年の生乳需給が極めて逼迫していたこともありまして上昇傾向で推移してございます。右のグラフにあるように、直近の国産のチーズ向乳価はキロ73円のところにありますけれども、これぐらいのギャップが生じているということでございます。

先ほどもありましたように、国際環境が変わってまいりましたので、今後輸入チーズとの厳しい競争というのを強いられる中で、国産チーズの高品質化、または製造コストの削減に取り組んでいかなければならないと思っているところでございます。

続きまして、加工原料乳への支援による経営安定と需要構造の構築でございます。これは補給金制度と経営安定対策の話の図を示したものでございますが、割愛させていただきます。

続きまして、参考で、生乳の需給安定を図るための支援策ということで、先ほどのナラシに加えまして、右の下にALICによる調整保管というものもお示ししているところでございます。これらによってセーフティーネットとしての機能を果たしているところでございます。

次に、酪農経営の概況でございます。11ページ以降から始まりますけれども、12ページをご覧になっていただきたいと思います。

生産基盤強化に向けて直面する課題ということで、4つの絵を示したところでございます。資材等の高騰や労働力不足、長時間労働とか国際環境の変化、また環境対策など、さまざまな課題に直面していますので、こういった課題を複合的に解決していくことが重要となっているところでございます。

1枚めくっていただき、乳用牛の飼養頭数・戸数の推移でございます。これは以前の資料でもありましたので割愛させていただきます。

続きまして、14ページの酪農の就農と離脱の状況でございます。酪農は、担い手の高齢化、後継者不足等を背景といたしまして経営離脱が続いている状況でございます。離脱の主な要因といたしましては、下の離脱要因というところにございますように、高齢化・後継者問題がグラフで44%と最多になっているところでございます。離脱者の年代を見ると、60代の方の離脱が約半数近くを占めてございます。また、規模別で見ますと、50頭未満の方の離脱が約85%という状況になっているところでございます。

1枚めくっていただきまして、こういったことを受けまして、都府県と北海道に分けて資料を構成しているところでございます。まず都府県の経産牛の飼養頭数の規模別酪農経営戸数と生乳生産量のグラフをお示ししているところでございます。都府県の平均規模が43.4頭でございますが、それを下回る経産牛40頭以下の層というのは、戸数で約7割を占めてございます。ただ、生産量は約3割と一定のシェアを持たれております。一方、100頭以上層、大きなところですけれども、戸数でわずか5.7%でございますけれども、生産量で約3割を占める状況でございます。こういうことを踏まえますと、生産基盤の維持・強化という観点からいえば、一部の層だけを捉えるのではなくて、中小含めて何かしらの対策を打っていく必要があると言えると思います。

1枚めくっていただきまして、16ページでございます。今度は都府県の後継者の確保状況というところで資料をまとめてございます。経営主の年齢が60歳以上で後継者がいない経営については、戸数の約4分の1で、生産量の約1割がそういった経営によって賄われているということで、これは資料の絵のところに経営主年齢と経営主年齢60歳以上の酪農家の後継者確保状況というところの一番右のところに「60歳以上」、「いない」というところがありますけれども、ここが戸数で25.6%、生産量で12.9%という状況でございます。一方、60歳未満と60歳以上で後継者のいる経営の合計が約7割ありまして、生産量で約8割以上を占めている状況にあります。

1枚めくっていただきまして、先ほどの続きでございますけれども、経営主の方が60歳未満及び60歳以上で後継者がある、いわゆる担い手と言われる方々の経営を規模別に見ますと、経産牛40頭以下の小規模層が約6割を占めている状況ですので、引き続きこういった方々には、規模拡大や生産性の向上に取り組んでいただかなければいけないと思っているところでございます。資料の真ん中のグラフのところが、まさにその層の状況を見たところでございます。

一方、後継者のいない経営については、40頭以下の規模層の約9割、これは一番下のところに書いてございますが、約9割を占めて、逆に41頭以上の層というのは約1割と少ない状況でございます。

こういった後継者不在層の経営資産は、経営規模が一定以上の方については、できる限り担い手を見つけていただいて、第三者への経営継承などを図っていただくことが大事だと考えているところでございます。また、平均以下の経営層につきましても、第三者への経営継承は当然のことながら、繁殖や育成への転換を図るなど、経営資産の有効活用が重要ではないかと思っているところでございます。

1枚めくっていただきまして、18ページでございます。引き続き都府県の状況でございます。これは都府県の牛舎の中にどれぐらいの空きの状況があるかを見たものでございます。先ほど申し上げた、今後の担い手である60歳未満及び60歳以上で後継者のいらっしゃる方の経営の牛舎には約3万頭の空きスペースが存在しているところでございます。一方、こういった空きスペースがあるのですが、生産を維持・拡大する上での障害を下に書いてございます。労働力不足や農地不足、資金不足等が挙げられているということでございますので、やはり労働負担の軽減や、飼料生産の外部化、乳牛の導入コストの低減を図る対策を取り組んでいかなければいけないということが読み取れるのではないかと思っているところでございます。

めくっていただきますと、今度は北海道の状況でございます。北海道は平均規模77.7頭以下である経産牛80頭以下の層が、戸数で約7割を占めてございます。生産量では約4割と一定のシェアを持たれているところでございます。一方、100頭以上の大規模層は、戸数では約2割でございますが、生産量では約4割と、80頭以下層と同程度のシェアを持たれている状況になってございます。

1枚めくっていただきますと、今度は後継者の確保状況でございます。経営主が60歳以上で後継者がいない経営は、戸数、生産量でも約1割、生産量は5.1%で、小さいものとなっているところでございます。一方で、60歳未満、60歳以上で後継者のいらっしゃる経営は約8割以上を占めてございまして、生産量の約9割を占めている状況になってございます。

1枚めくっていただきますと、これも都府県と同じように分析してございます。経営主の年齢というのが60歳未満及び60歳以上で後継者がいらっしゃるような経営を規模別に見ますと、経産牛80頭以下の小規模層が約7割を占めてございますので、引き続きそういった方々には、規模の拡大や生産性の向上に取り組んでいただく必要があると考えているところでございます。

一方、後継者のいない経営につきましては、80頭以下層が約9割を占めているという状況でございますので、後継者不在の経営資産について、平均規模以上の方については第三者への経営継承を図っていただくことが重要でございますし、平均規模以下の方については、これに加えまして、繁殖・育成への転換など、経営資産の有効活用が必要ではないかと思っているところでございます。

続きまして、酪農経営の課題でございまして、23ページをおめくりいただきたいと思います。生乳の生産コストの推移でございます。生産コストは流通飼料費の上昇等により増加傾向で推移してございます。乳牛償却費も、北海道、都府県ともに上昇傾向で推移しています。都府県では、流通飼料費がコストの約半分を占める状況でございます。

1枚めくっていただきますと、経営規模別の生産コストの収支でございます。物材費は大規模層になるほど低下傾向になるのですけれども、規模拡大による積極的な投資に伴う償却費の増加によって、北海道で見ますと80頭以上の規模層で増加傾向にあるところでございます。これは29年度のデータでございますけれども、平成29年度において受取乳価、乳代で生産コストを賄えない層というのが一定程度存在するところでございます。この赤の線を越えているところが、まさに生産コストを賄えていない層でございます。

1枚めくっていただきますと、小規模層の経営の状況でございます。北海道では30頭未満層、都府県で20頭未満層については、経営コストは賄えるけれども家族労働費は賄えない状況に先ほどあったと思いますけれども、小規模層は、稲作とか野菜等の複合経営の割合が他の階層に比べて相対的に高く、酪農以外の収益の割合が高い状況にございます。特に北海道の20頭未満層は、作物栽培による収入が全体の3割を占めているところでございます。

1枚めくっていただきまして、26ページ、自給粗飼料の活用状況でございます。北海道では粗飼料を全て自給で賄っている経営が大宗を占めている。下の表でございますと北海道の青いところでございますけれども、こういったところが大宗を占めている一方で、粗飼料全てを購入で賄っている経営というのは、大規模になる方ほどTMRセンターの利用割合が高い傾向にあります。これは右側のグラフに、例えば100頭以上層で見ますとTMRセンターの利用割合が84.4%になっているところでございます。

他方で都府県でございます。これは全て購入、また4分の1の自給の割合というのは非常に高く、この下のグラフで右の黄色と薄い青のところでございますけれども、割合が高く、大規模になるにつれて購入粗飼料への依存度が高く大きくなっている一方、TMRセンターの利用割合は、北海道と比較するとほとんどの層で低い状況になってございます。

続きまして、輸入粗飼料の動向でございます。粗飼料の輸入量は、年間180万トン~200万トン程度で推移してございます。あと、乾牧草の輸入価格というのは、円安の傾向や新興国における需要が堅調な中、主な輸入先である米国の国内需要が増加していることから、直近では40.5円で推移しているところでございます。

1枚めくっていただきまして、次は飼料費の低減に向けた取り組みということで、試算をしているものでございます。北海道において生産性の低い牧草地を改良することで、自給飼料の供給量が増加して、購入飼料費が約2割低減すると試算してございます。資料の右にあるとおり、そういった試算をしますと、10年間で約1,536万円の収入増につながるということでございます。

続きまして都府県でございますけれども、自給飼料の割合を10%向上した場合、飼料費が4%、生産コストで2%低減し、搾乳牛1頭当たり1万6,086円低下するという試算になっているところでございます。

1枚めくっていただきまして、29ページでございますけれども、良質かつ低廉な配合飼料の供給に向けた取組でございます。農業者だけでは取り組めない、対応できなかった「良質かつ低廉な農業資材の供給」を図るために、農業競争力強化支援法に基づきまして、配合飼料製造業を営む農業資材業者の事業再編の促進や、取引条件の見える化、銘柄集約等の取組を推進しているところでございます。

1枚めくっていただきまして、次に乳牛償却費を低減させる取組でございます。乳用雌牛に和牛精液を授精または和牛受精卵を移植することは、分娩時の事故率の低減や副産物収入の増加といったメリットがございます。乳用雌子牛の生産頭数が更新や増頭の需要に比して少ないため、初妊牛価格が上昇し、償却費が上昇することによって生産コストが上がるということでございますので、乳用雌子牛を増やす必要がございます。このため、優良後継雌牛を効率的に生産できる性判別精液の利用を促進してきてございまして、これは左の下のグラフに書いてございますように、生まれる雌子牛が乳用子牛の全体の約6割を占める状況になってきているところでございます。

31ページでございます。同じように乳牛償却費を低減させる取組で、これは供用期間の延長について示してございます。供用期間の延長は、乳牛償却費の低減に有効でございますけれども、現在は残念ながら短縮傾向にあり、供用期間の推移というグラフがございますように、現在3.32になっているところでございます。供用期間を延長するためには、産次による乳量の変化が小さく、泌乳持続性が高い乳牛への改良を進める必要がありまして、それに伴う生涯生産性の向上、長命連産等も期待されるところでございます。また、廃用・淘汰牛の月齢を見た場合に、3産以降に廃用される乳雌牛の割合の低下と、後継牛確保にも資するに出生後1カ月未満の事故率の低下が必要でございます。このため、飼養・衛生管理技術の向上が大変重要な鍵になっているところでございます。

1枚めくっていただきまして、次は1頭当たりの乳量でございます。経産牛1頭当たりの乳量は、遺伝的能力評価に基づいて選抜することで改良効果が上がって、増加傾向で推移してございます。現在、1頭当たり約8,600キロほどになってございます。

めくっていただきまして、労働時間でございます。労働時間削減に向けた取組ということで、酪農経営においては、皆様ご存じのように、他の畜種や製造業に比べて労働時間が非常に長い状況にございますので、さらなる雇用、もしくは労働時間削減が必要となってきているところでございます。左の下の1人当たりの年間労働時間を見てもらえばわかりますように、酪農は製造業に比べても200時間ばかり多いという状況になってございます。労働時間削減に向けては、飼養管理の省力化につながる機械化や、外部支援組織を活用することが重要な要素となっているところでございます。

続きまして、その外部支援組織の一つでございます飼料生産支援組織の活用でございます。まずは、自給飼料生産を外部(コントラクター)に委託する動き、飼料調製を外部化する仕組み、TMRセンターの設立が加速しているというグラフを示してございます。左上のほうがコントラクターの資料でございまして、右上がTMRセンターの資料でございます。

1枚めくっていただきまして、労働環境の改善という点では酪農ヘルパーの取組が大変重要でございます。酪農ヘルパーについては、酪農家の休日の確保や傷病時の経営継続に不可欠な存在となっているところでございます。現在、酪農ヘルパーの利用組合がカバーする地域というのは全酪農家戸数の89%まで拡大してございます。これは全酪農家の約7割がヘルパーを利用する状況につながっているところでございます。ただ、要員数は年々減少傾向にございまして、大変残念なことではございますけれども、3年未満で退職する専任ヘルパーが約5割を占めている状況になってございますので、ヘルパー要員の確保・定着というのが大きな課題になっているところでございます。

続きまして、預託・育成牧場を活用した分業化の取組でございます。酪農家の負担軽減を図るためには、公共牧場を活用した乳用牛の預託や先ほども出てきたTMRセンターによる育成預託事業などの実施が重要でございます。地域の関係者が連携して後継牛を育成して酪農家へ供給していくことが大変重要な取組になってございます。また、自給飼料基盤が非常に脆弱な地域、都府県はそうでございますけれども、粗飼料の生産が盛んな地域への乳用牛の広域預託し、後継牛の確保をする取組も現在進展してきているところでございます。

続きまして、ICTやロボット技術の活用等による生産性の向上、省力化の推進でございます。よく見られている資料かもしれませんけれども、分娩間隔の短縮や子牛の事故率の低下、労働負担の軽減を図ることが大変重要でございます。このため、ICT等の新技術を活用した搾乳ロボット、一番左が搾乳ロボットでございますけれども、あと発情発見装置や分娩監視装置等の機械化の導入を支援して、できる限り酪農経営における生産性の向上と省力化を推進しているところでございます。

続きまして、家畜排せつ物の関係でございます。生乳主産地の北海道や栃木県、熊本県といった上位の1・2・3位の県等においても、耕地面積当たりの家畜排せつ物の発生量というのは全国平均並みであるわけでございますけれども、家畜排せつ物処理に問題を抱えている地域や経営も見られるところでございます。特に酪農では、家畜排せつ物をスラリー散布することが多くございますけれども、悪臭等が大変問題になっているケースもあるということでございます。スラリー散布の場合は発酵熱が発生しないので、強害雑草の種子が死滅しないことも課題となってございます。このため、今後、持続的な酪農経営を行っていく場合には、スラリーの土中施用や堆肥化、円滑な施用が可能な処理方法への転換を地域ぐるみで進めていくことが大変重要になってございます。

続きまして、集送乳の合理化でございます。

40ページをご覧ください。指定団体の会員組織の現状でございまして、都府県の指定団体は、平成12年に1県1団体からブロック化を図ってきたわけでございます。これによりまして、広域での余乳調整と乳価交渉力の強化を目的に広域化してきたわけでございます。

右側の出荷経費については、各経由団体を少なくすると経費が少なくなるというグラフを右示しているところでございます。

1枚めくっていただきまして、指定団体の状況でございます。酪農家の戸数は、都府県を中心に10年間で4割減少して、1単協当たりの平均受託戸数が非常に小さな地域もございます。新しい法律のもとでは、集送乳調整金を出してございますけれども、条件不利地域における集送乳を確保しつつ、集送乳の合理化を進めていくことが大変重要な課題となっているところでございます。

めくっていただきまして、クーラーステーションの関係でございます。指定団体の集送乳の合理化と同様に、クーラーステーションの再編整備等を通じた集乳・送乳の合理化・効率化が重要となってきております。これまでも効率化のためにCSの統合等を図ってきたところでございます。

次に、合理化目標達成に向けた指定団体の課題を整理しているところでございます。指定団体の広域化を通じ、色々と錯綜していた送乳ルートの合理化や集乳の一元化等によりまして、集送乳コストの低減に取り組んできてございますけれども、近年、燃油が高騰や酪農家の戸数の減少から、集送乳コストというのは横ばいで推移しているところでございます。今後も、燃油の高騰や輸送事業者の人件費の増加、農家や乳業工場の点在等によって、こういったものに適切に対応しながら集送乳経費の負担の軽減に努めることが大変重要な課題となっているところでございます。

次に、1枚めくっていただきますと、適正な生乳取引の確保でございます。ご案内のとおり、平成30年4月に、現在の畜産経営安定法に基づいて新しい加工原料乳生産者補給金制度ができたわけでございますけれども、補給金の交付対象の範囲を従来の指定団体以外にも出荷される加工乳にも拡大したということでございます。

下にございますように、第1号事業者の中に指定事業者がございまして、今は酪農家の方々から乳業へ直接搬入したり、これはチーズ工房がそうでございますけれども、酪農家の方がチーズ工房でチーズを作って消費者に直接販売するような取組が行われてきているということでございます。

1枚めくっていただきますと、このように新しい法律になってき、いろいろ課題がございますけれども、生乳流通の大宗を指定団体が担うという構造自体に大きな変化は起きていないと思ってございます。現在でも指定団体のシェアは、下で見てもらえばわかりますように、平成30年で95.9%、約96%になってございますので、大変大きなシェアを占めているところでございます。

他方、この制度により、生乳をどこでもいつでも好きなように販売できると誤解されているようなケースもございまして、年度途中の一方的な出荷先の変更など、、いわゆる「いいとこどり」と呼ばれるような事例も生じていることは承知してございます。そういう意味では、制度の趣旨を改めて徹底するとともに、酪農家の皆さんの契約意識、これは年間契約が基本ということは常々言っていますので、契約遵守の意識啓発が大変重要になっているところでございます。

続きまして、46ページ以降が乳業再編と消費拡大等でございます。乳業をめぐる状況ということで、47ページをご覧いただければと思います。

我が国の乳業の製造出荷額というのは、平成29年で2兆7,734億円と、これは食料品製造業全体で見た場合には約1割と、大変大きな割合を占めているところでございます。ただ、中小乳業は経営状況が厳しく、高度な衛生水準を備えた施設での再編・合理化を進めていかなければいけないと考えてございます。また、工場数も減少傾向で推移して合理化が図られてきているものの、飲用牛乳の工場は依然として数が多く、前回酪肉近で立てた目標のラインを上回る形で推移しているということでございます。

この右にありますように、乳業全体の収益性を見ていただければ、全体としては改善傾向で推移しているものの、中小乳業は食料品製造業の平均を大きく下回っている状況でございます。こういった点からも、引き続き中小乳業の再編・合理化を推進して、競争力強化を図っていかなければいけない状況にあるのではないかと思います。

続きまして、48ページ、乳業再編・整備に関する生産性向上の事例でございます。乳業再編につきましては、私ども国としましても、強い農業づくり交付金等の補助事業によりまして、複数の事業者による工場再編を支援しているところでございます。そして、先ほども出てきた農業競争力強化支援法が施行されて以降、昨年12月に乳業で初めて事業再編計画を認定した事例も出てきているところでございます。

次に、めくっていただきますと、これは参考になっていますけれども、HACCPの衛生管理の制度化でございます。食品衛生法が改正されまして、HACCPに沿った衛生管理というのが来年6月1日から義務化されます。こういった制度化に対応した工場の衛生管理技術の徹底というのが重要な課題となっているところでございます。特に中小乳業は、HACCPに沿った衛生管理の取組が大きな課題となってきているところでございます。

続きまして、国内のナチュラルチーズの製造状況でございます。国内のナチュラルチーズの生産は、約9割が北海道で作られているところでございます。近年は、乳業メーカー以外でもナチュラルチーズの生産に取り組む人たちが増加しているところでございまして、それを象徴するように、工房の数は平成22年~平成30年にかけて約2倍となって、平成30年現在で319戸のチーズ工房が存在しているところでございます。国産ナチュラルチーズの競争力の強化を図るために、国としてもチーズ工房等による生産性の向上、具体的には施設整備への支援や技術研修、品質向上、ブランド化等に向けた取組を支援させていただいているところでございます。

続きまして、同じように国産チーズ、ナチュラルチーズでございます。国内では、日本人の嗜好に合ったチーズの製造やチーズの消費拡大、生乳の需要拡大を図るために、関係の団体ではチーズコンテストを開催されているということでございます。毎年、多くのチーズ工房の方々が参加されているところでございまして、昨年度は第3回JAPAN CHEESE AWARDということで、大臣にも出席していただきましたけれども、78工房から233のチーズが出展されました。また、海外のコンクールにも出てございまして、モンディアル・デュ・フロマージュというコンクールに36品出品して、3品がゴールド、3品がシルバーを受賞し、非常に品質も評価されているところでございます。こういったこともありますので、国としましても、国内コンテストの開催や海外コンテストへの参加も含めまして、展示試食会の開催等、国産チーズの品質の向上・需要拡大に向けた取組を支援しているところでございます。

続きまして輸出の関係でございます。牛乳・乳製品の主な輸出先というのは、香港、台湾、ベトナムでございます。品物を見ていただきますと、これは下にありますけれども、大変大きな割合を占めてございますのは育児用の粉乳、いわゆる粉ミルクでございます。粉ミルク、アイスクリームなどが大変輸出品目としては大きなウエートを占めて、順調に伸びている状況になってございます。

続きまして、1枚めくっていただきますと、消費者の理解醸成の取り組みでございます。これはまさに酪肉振興法、酪農牛及び肉用牛の振興に関する法律、この酪肉近をまさに書いている法律でございますけれども、その法律に基づきまして、学校給食の学乳の話も書いてございます。学校給食用に安定的かつ効率的に安全で品質の高い国産牛乳を供給することによりまして、児童・生徒の体位・体力の向上を図るということと、生乳需要の維持・拡大、一定程度の国産生乳の維持・拡大を図っているところでございます。

昨今、特に学校給食牛乳において生乳の風味変化を訴えられることによりまして、供給に影響があるケースが散見されるところでございます。これについては厚生労働省とも連携いたしまして、日頃の衛生管理の徹底、また発生時の原因調査を求める体制を今構築しているところでございます。酪農・乳業関係団体においても、風味変化の理解醸成に取り組んでいただいているところでございます。

続きまして、業界における取組を少しご紹介させていただきたいと思います。一般社団法人のJミルクでは、乳業者に拠出していただいた基金をもちまして、乳用牛の輸入、後継牛育成に対して助成してもらっているところでございまして、2018年には770頭の牛を、この基金を活用して輸入しているところでございます。

また、酪農教育ファームの取組については、中央酪農会議で酪農教育ファーム認証制度を創設いたしまして、教育関係者と連携しつつ、全国段階における食育イベントの参加等々、理解の醸成を図っているところでございます。

最後でございますけれども、まとめとなってございます。今まで述べてきたことを3枚にまとめているものでございます。

まず、酪農を担う人材の確保と持続的な酪農経営の確立でございます。繰り返しになりますが、まず都府県では40頭以下層というのが戸数の約7割、生産量で約4割を占めていて、今後の担い手でも、約6割が平均規模を下回る状況にございますので、引き続き、経営の規模拡大や生産性の向上は、持続可能な酪農経営に向けては大変重要なことでございます。

他方、後継者のいらっしゃらない経営については、飼養規模が平均規模以上の層は、先ほども申し上げたように担い手を見つけてくるといった第三者ヘの経営継承が大変重要でございます。また、平均規模以下の層については、こういったことに加えまして、繁殖・育成への転換を図っていったりすることも重要ではないかと思っているところでございます。さらに、酪農経営の第一線から退く酪農家の方々につきましては、大変知見をお持ちだということもございますので、できれば酪農ヘルパーやコントラクター、育成牧場の外部支援組織の一員となっていただいて、地域の酪農を下支えする存在になっていただければと思ってございます。

先ほど述べましたように、今後の担い手が経営する牛舎の空きスペースは今3万頭ほどあります。これを有効に活用していくことが大変重要なことでございますので、こういったところをいかに活用していくかが大きな課題となっているところでございます。

続きまして、生産コストの削減と生産性の向上でございます。

生産コスト削減のためには、生産費に占める割合が高い飼料費や乳牛償却費の低減、また1頭当たりの乳量の向上といった家畜能力の向上を図っていくことが重要でございます。また、こういった飼料費の低減とともに、家畜排せつ物の適正処理と利用の促進を図るために自給飼料生産を推進していくことも大変重要なことでございます。また、家畜の改良、飼養管理技術の高位平準化等によりまして乳牛償却費の低減を図りながら、性判別技術の普及定着、後継牛の効率的な確保と副産物収入の確保を推進することが必要となってきているのではないかというところでございます。

最後に、流通の課題と対応方向でございます。集送乳においては、酪農家の点在化に加えて輸送環境が悪化しているという中で、集送乳経費の増加が課題となっておりますので、引き続き合理化が必要でございます。

また、乳業の再編・乳製品の製造ということでございますけれども、中小乳業を中心とした飲用工場の再編や北海道の大手乳製品工場を中心とした処理能力の確保、特にチーズ製造の拡大を推進していく必要があるのではないかと考えてございます。

消費拡大のところでは、HACCPの制度化や風味問題など、品質確保に向けた対応、飲用習慣の定着化、酪農への理解醸成を通じた消費拡大、輸出拡大をあわせて推進していく必要があるのではないかと考えてございます。

以上、雑駁でございましたけれども、私からの説明は終了したいと思います。

 

〇形岡畜産総合推進室長
畜産総合推進室長の形岡でございます。

私から、資料5を用いまして、食料・農業・農村政策審議会企画部会における議論についてご説明、ご紹介させていただきます。

資料5、2ページほど進んでいただきますと「現行基本計画の検証とこれを踏まえた政策の方向(案)」というものがございまして、「(食料の安定供給の確保に関する施策)」というものがございます。こちらは、先月9月19日に開催されました企画部会、第78回というものなんですけれども、そちらの資料になります。

1ページ目に飛んでいただきまして、タブレット上は5ページというふうに出るところでございますけれども、こちらが食料の安定供給の確保に関する施策の全体像でございまして、大きく分けて6つの項目で構成されております。具体的には、1つ目、国際的な動向等に対応した食品の安全確保と消費者の信頼の確保。2つ目、幅広い関係者による食育の推進と国産農産物の消費拡大、「和食」の保護・継承。3つ目、生産・加工・流通過程を通じた新たな価値の創出による需要の開拓。4つ目、グローバルマーケットの戦略的な開拓。5つ目、さまざまなリスクに対応した総合的な食料安全保障の確立。6つ目が国際交渉への戦略的な対応という形で整理されております。

これらの中で畜産に関する箇所についてかいつまんでご説明いたしますと、右下の番号でいうと3ページ、タブレット上は7ページと出ているところでございます。

1つ目の国際的な動向に対応するものでございますけれども、左側の点線の四角のところに生産段階における取組というものがございますけれども、国内の未利用資源を肥料原料として利用拡大するため、肥料登録に必要な公定規格を設定する。食品残渣加工肥料などが掲げられています。その2つ下のポツのところの後段ですけれども、資料の安全確保手法(GMP)のガイドラインを策定し、飼料関係事業者に対し導入を推進しますということ。その下のポツの後段ですけれども、動物用医薬品の承認審査の迅速化。さらにその下のGAPの普及拡大というのがございます。

製造段階における取組というところでは、HACCPに沿った衛生管理の導入義務化に向けて導入・高度化を支援するといったことでございまして、右の段をご覧いただきますと、今後の主な政策の方向でございますけれども、真ん中付近に全ての飼料関係事業者におけるGMP導入推進。その下のところでは、動物用の抗菌剤の農場単位での使用実態を把握する仕組みの開発などが掲げられてございます。

これらに関しましては、意見交換の場におきまして、中家委員から、GAPに関してなんですけれども、JAグループにおいて取り組みが進められているけれども、現在のところGAPに関しましてはなかなかまだ進んでいないという現状がご指摘されました。

次のページにいっていただきますと、幅広い関係者による食育といったものでございますけれども、左側の上の四角のところ、国産消費拡大に向けた国民運動「フード・アクション・ニッポン」について、生産者と消費者が都心で交流する「ジャパン・ハーヴェスト」や、国産の販路拡大の「フード・アクション・ニッポン・アワード」等の活動を1万社を超える推進パートナーと連携して推進といったものが紹介されております。

2ページ進んでいただきまして6ページのところ、グローバルマーケットの戦略的な開拓といったものがございます。

左側の1つ目の四角の一番上、輸出先国の規制等の移出促進阻害要因を緩和することにより輸出環境を整備するといったものが掲げられております。

これに関する意見交換におきましては、西村委員より、グローバル戦略が誰にとってのグローバル戦略かわかりにくいということ、日本ブランドではなくて、地域ブランドの消耗戦になってしまっているというご指摘がございました。

また、髙島委員からは、日本のよさをローカライズしていくことが、日本のいいものをブランディングしていく上での重要性であるといったことがご指摘されましたが、また同時に、流通業者とを生産者が一体となっていないのではないかという現状がご指摘されました。

次のページ、7ページ、総合的な食料安全保障の確立のところでございます。

左側の上から2つ目の四角のところ、輸入穀物等の安定的な確保について、輸入相手国との良好な関係の維持・強化、小麦、飼料穀物の適正な備蓄水準の確保、海外農業投資などが掲げられています。

それに対しましては、右側の政策の方向としましては、輸入相手国の物流・インフラの状況など、幅広い情報の収集、穀物輸入商社・ユーザー等、関係者との幅広いネットワークづくりというものが掲げられております。

これに関する意見交換におきましては、中家委員より、輸入穀物について、安定供給という意味ではリスクが高まっているということ、生産基盤の弱体化や世界的な異常気象による災害、人口増、あるいは輸入がとまったときはどうなるのか、安定供給リスクがあるということを国民にどう知らしめていくかが重要であるというご指摘がありました。

同じページの左、下から2番目、動植物防疫措置の強化というところ、家畜伝染性疾病や植物病害虫の海外からの侵入防止、国内の家畜防疫体制の強化、国内における植物病害虫の発生予防といったところで、その右側にございます水際対策等の強化による越境性動物性疾病の侵入防止及び農場バイオセキュリティーの向上などが指摘されております。

こちらも意見交換におきましては、中家委員より、家畜伝染病について、特に豚コレラについてやはり心配であるということや、アフリカ豚コレラが韓国でも発生していることから、グローバル化が進んでいる今、水際対策の徹底が重要であるといったことがご指摘されています。

しばらく飛んでいただきまして、29ページの次、タブレット35ページのところでございます。こちらの資料は、ちょうど昨日、10月9日に開催された第79回企画部会の資料になりまして、右下の1ページと掲げられているところ、タブレット上で37ページのところですけれども、全体像といたしましては8つで構成されています。力強く持続可能な農業構造の実現に向けた担い手の育成・確保、女性農業者が能力を最大限発揮できる環境の整備、農地中間管理機構のフル稼働による担い手への農地の集積・集約化、担い手に対する経営所得安定対策の推進、構造改革の加速化や国土強靱化に資する農業生産基盤の整備、需要構造等の変化に対応した生産・供給体制の改革、コスト削減や高付加価値化を実現する生産・流通現場の技術革新、(8)番が気候変動への対応等の環境政策の推進といったものでございます。

この中で、(6)番のところで(ア)、米政策の後段のところで、飼料用米等の戦略作物の生産拡大、(イ)畜産クラスター構築等による畜産の競争力強化というものが掲げられております。特にこの(6)に関しましては、資料の8ページ、タブレット上44ページのところでございますけれども、大きく掲げられておりまして、現状といたしましては、3つ目の丸のところ、飼料用米の多収品種の作付割合は年々増加している。約7割の生産者が5ヘクタール以上の層によって担われているということが示されております。

課題といたしましては、飼料用米については多収品種の導入が進んでいるものの、栽培技術等の確立がおくれていて、単収は横ばいになっているといったことが指摘されております。

それから、9ページ、次のページですね。畜産クラスター構築等による畜産の競争力強化ということで、現状は、地域の推進力となる経営、地域を支える経営、あるいは外部支援組織等が役割分担・連携することで、地域全体の収益性向上を図る取り組みの拡大、性判別精液や受精卵移植等の推進による、乳用後継牛や肉用繁殖雌牛の飼養頭数を増加などが掲げられております。また、担い手の高齢化等を背景に比較的小規模な農家を中心として経営離脱が続いているということ、酪農におきましては、労働時間は他畜種に比べて比較的長いということ、搾乳ロボット等のICT関連機械の導入・活用を通じた労働負担の軽減、飼養管理の高度化が必要であるということが掲げられておりまして、課題といたしましては、生産基盤が回復傾向にあるが、引き続き生産基盤を強化するとともに、既存の経営資源を次世代に継承することが重要であること、労働力不足の中、労働生産性の向上や作業の外部化が重要であること、水田を活用した飼料作物等の国内飼料資源の有効活用や気象リスクの分散を図る必要があるといった課題が示されております。

これらにつきましては、もう少し細かく、20ページのところですね。タブレットでいうと56ページに当たるところ、飼料用米などのところですけれども、左の2つ目の四角のところ、産地に対して継続的に需要に応じ応じた作付を働きかけ、そして飼料用米を活用した畜産物等のブランド化を推進・拡大する。そのための方向性として、右側ですけれども、飼料用米を活用した畜産物等のブランド化や複数年契約等による長期安定的な取引の拡大といったものが掲げられております。

その次のページ、21ページのところにおきましては、畜産クラスターに関することが書かれておりますけれども、今後の政策の方向としては、規模拡大や収益性向上による生産基盤の強化、労働負担軽減・省力化によるロボットなど先端技術の普及・定着、生産管理の徹底効率、効率性の向上により経営の改善に資するGAPの普及・定着、それから、農業と外部支援者組織との役割分担や連携、生産管理情報などのデータに基づく家畜改良を行うための取り組み、飼養管理技術の高度化、離農情報と非農家を含む継承希望者のマッチング、それから、水田を活用した飼料生産、子実用トウモロコシ等の生産・利用体系を普及、定着させる、未利用資源を活用した国産飼料利用や家畜排せつ物利用を促進、気象リスク分散型の草地改良やドローン等の活用による公共牧場の効率化、農業競争力強化法に基づき、配合飼料製造業等の再編、畜産物の付加価値向上や輸出の促進に資する取り組みやプロモーションの推進といったものが掲げられています。

これらに関しましていくつか議論がございまして、特に担い手確保に関しましては、大山泰委員より、現在は、農業以外の職業でも従業員が次々に転職する売り手市場であって、大企業でも人材の確保に相当の力を割いていることから、農業においても人材確保には相当の努力をしなければならないというご指摘、柚木委員からは、畜産や園芸も施設を有しているため、円滑な経営継承が重要であること、そのためのマッチング体制をどう構築するかが重要であること。

それから、担い手確保の中でも、特に農業の魅力につきまして、中家委員からは、最大の魅力は安定した所得であることが指摘されまして、また同時に、図司委員からは、安定した所得のほかに、ライフスタイルへの合致、あるいは地域との関連性、そこに役割が感じられることというものもあるのではないかというご指摘がございました。堀切委員からは、子供たちがなりたい職業として農業が挙がっていないこと、農業そのものが職業という枠に入っていないのではないか。もっと魅力的な農業の姿を発信すべきとのご指摘もございました。

また、農地の確保に関しまして三輪委員から、食料が必要だという中、使われていない農地があること、現在の技術水準では人手をかけないで加工用のものや飼料生産ができること、国土保全や安全保障の観点から、荒廃地でこれらの作物の生産を進めることも大事ではないかというご指摘がございました。

以上が企画部会における議論のご報告でございます。

続きまして、資料6でございます。「国民からの意見・要望の募集について」というものでございます。

こちらは、本件酪肉近基本方針と家畜改良増殖目標の検討に関しまして、国民からの意見募集をするということで、いわゆるパブリックコメントの実施についてでございます。

パブリックコメントは、前回の酪肉近基本方針を策定した際にも実施したことと、現在の企画部会においても、この議論におきまして実施されることを踏まえまして、今次の基本方針策定におきましてもパブリックコメントを行いたいと考えております。

具体的には、募集期間は本年10月中旬から来年、令和2年1月末までの間とといたしまして、ホームページ等において告知をして取りまとめます。

また、2にございますけれども、これまでの畜産部会で実施した関係者ヒアリングなどで把握された現場の声などもあわせまして、国民からのご意見、ご要望としてまとめまして、畜産部会における議論に活用することとしております。

以上でございます。

〇熊谷動物衛生課長
動物衛生課長の熊谷でございます。

前回の部会で石澤委員からご要望のございました豚コレラへの対応について説明させていただきます。資料ナンバーは7でございます。よろしくお願いいたします。

資料7で、少しページを2つほど飛ばしていただきますと、右下に1ページと書いてございますが、豚の絵が描いてある資料でございます。上段に豚コレラの特徴と、また近隣国での発生状況、さらに我が国での発生状況をまとめてございます。

上段の豚コレラについてご説明します。この豚コレラ自体は、豚とイノシシだけが接触によって感染する病気でございます。それで、飼育豚、農家で飼われている豚に関していいますと有効なワクチンが存在しております。

それから、中段の近隣諸国の発生状況でございますけれども、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、南米の一部の国々で発生。特にアジアにおいては、これまで日本だけが豚コレラが発生していない国でしたけれども、全ての国・地域で豚コレラの発生が確認されております。現在日本は、OIEでステータス評価というのがございまして、清浄国というステータスが現在保留中の状態になっているということでございます。

それで、現状の発生状況でございます。これが大事な点ですけれども、昨年9月に岐阜県で26年ぶりに発生が確認されました。その後、愛知県、三重県、福井県、埼玉県及び長野県ということで、現在6県での発生確認がなされておりまして、144,000頭の殺処分に至ってしまったということでございます。このような拡大の様相を見せたということでございます。

それで、あわせて今回のケースの特徴的な点は、野生イノシシでの陽性確認が広い範囲で見られているということで、現在申し上げました上記の6県に加えまして、群馬県、石川県、富山県、滋賀県においては、イノシシだけにおいてですけれども、陽性が確認されている状況でございます。

それから、最近、韓国あるいは中国での発生が確認されてメディアでも話題になっておりますのが、下段のアフリカ豚コレラでございます。これは、名前は似ていますけれども全く違う病気でございます。アフリカ豚コレラは、同じく豚とイノシシに感染するわけですけれども、こちらの場合はワクチン、あるいは治療法がないということ、あわせてですが、野外、環境中というということで、ダニの中でもウイルスが増えるという特徴がございますので、まさにアフリカ豚コレラの侵入は許してはいけないということで、現在東アジアでは、日本と台湾とタイ、この3カ国・地域のみがアフリカ豚コレラの感染が見られていない国・地域になってございます。

中段に海外の状況も掲げております。実はヨーロッパの中でも、ロシアはもちろんですけれども、東欧、東ヨーロッパ、さらに野生だけですけれどもベルギーでも陽性が確認されるという状況に至っております。国際的に、この病気の対策が極めて重要になっているということ、また、中国では豚肉の価格が高騰し始めたという情報もあります。それぐらい家畜の中で、養豚の中では大変殺傷能力も強くて感染力の強い病気になってございます。

次に2ページでございます。右下に2と書いてある資料でございます。

この中で、野生イノシシ対策、これは豚コレラ、またアフリカ豚コレラの対策に共通しております。今取り組んでいる対策としましては、左側に捕獲の強化、数を減らすということで、捕獲地域を重点的に設定しまして、具体的には7万頭から9万頭ということで捕獲して殺す、そういう作業を、目標を掲げて、また頭数をふやして取り組んでいるということでございます。

それから、銃による猟も効果的に実施するということと、あわせてICTわなというのは、これは猟友会の方がわなを仕掛けて見に行くわけですけれども、その中に、空のときには出向いたけれども見つけられなかったという状態になりますので、ICTということで、捕獲していますという情報が、例えば携帯電話なりに届くようになって、効率的に作業が進めるということで、こういった取り組みも行ってございます。

また、陽性が確認されていない県でも、サーベイランスということで家畜保健衛生所の検査を重点的に現在行ってございます。

それから、右側の囲みでございますけれども、これは野生イノシシに食べさせるワクチンということで、現在、東日本・西日本へのさらなる拡大を防ぐということで、ワクチンベルトを作って散布してございます。また、この広がりに応じて、このエリアについては見直すという作業を現在進めておりますし、また、一番最後の丸ですけれども、より効果的な方法ということでワクチンベルト、空中散布ということで、これは具体的にはアメリカの場合、狂犬病の対策として、ワクチンを空中からまいて対応するという、アライグマなどの野生動物に免疫を与えると、こういったこともなされていますので、そういったことも研究しながら、具体的にさらに効果的な対策を今検討しているところでございます。

次、3ページでございます。3ページ、感受性動物対策。これがまさに今、予防的ワクチン、飼育豚、養豚農家の方々が飼っている豚へのワクチン接種についての、現在防疫指針の改定ということで、ちょうど今日の午前中に家畜衛生部会が開催されまして答申をいただいたところでございます。そういう意味では、これから具体的に、この地図でもワクチン接種推奨地域ということで想定で、現在10県、群馬県まで入れて10県ということになってございます。具体的には、野生イノシシで陽性が見つかっている地域、それから、それによって発生が確認されている県ということになりますけれども、現在、第1次の指定としては、この10県が想定されて今回の答申を受けましたので、必要な手続、官報掲載と同時に示すことになるかと考えてございます。

それから、大事な点として流通制限。ワクチンを打った場合の流通制限ということで、一番下に掲げてございます。生きた豚、精液、受精卵については、接種地域内での制限をかけるということが基本でございます。一方で、肉そのもの、あるいは肉製品については制限はかけないということで、これは専門家の先生方のご意見も踏まえまして、むしろ感染を絶つという意味では、飼料の加熱処理の遵守と、あと野外の放棄防止。これは、野外でイノシシが、例えばごみの中に肉製品が残っていたときに感染が成立し得る。リスクとしては低いのですけれども、そういった食べ残しが含まれていた場合に感染原因となるということですので、この2つの観点で、飼育豚に関しては飼料の加熱処理をしっかりする、2つ目としては、野生イノシシ対策としてゴミ箱をしっかり設置して、野外に肉製品の食べ残りをポイ捨てのような形にならないようにということで、関係省庁も協力して現在取り組んでいくということで、これによって、肉製品、あるいは肉の流通制限を回避するということで専門家のご意見をいただいたところでございます。

それから、4ページでございます。4ページは感染経路の遮断ということで、これは、イノシシあるいは豚にうつる前の段階を遮断すればいいわけですので、具体的に養豚農家の場合は、外からウイルスを持ち込むリスクを減らすという意味では、野生イノシシなど野生動物の侵入を防ぐということで、現在全国に4,300ほどの農場があるわけですけれども、調査によると、3,100戸の農場がまだ柵の設置がなかったということでございます。これは、イノシシがいない地域も当然ありますので、その差が出てくるわけですけれども、現在400戸、これ、岐阜、あるいは愛知など、これまでに豚コレラの関係で対策を既に設置した農家もございますので、こうした2,700ほどの農場を対象に、補助事業を通じて野生動物からの侵入防止という柵の設置を進めてございます。

3つ目の丸にありますように、県あるいは市町村が上乗せした場合につきましては、特別交付税措置ということで、総務省との相談により5分の4の上乗せ措置がございますので、最終的に、こういった事業形態の場合、1割の負担で柵の設置ができるというような形になってございます。全国で今、この作業を、できるだけ早く設置できるようにということで進めてございます。

最後の4つ目の丸でございますけれども、先ほど触れましたように、ごみのポイ捨てのようなものを回避するということで、現在、環境省など、国交省とも協力しまして、公園であったりキャンプ場であったりゴルフ場、こういったところで食品残渣が循環しないようにということで、ゴミ箱対策なども依頼して取り組んでいるところでございます。

それから、水際対策を2枚にわたってご説明させていただきます。6ページでございます。

日本に入れさせないということで、現在、空港でお見かけした方もいらっしゃるかもしれません。検疫探知犬の配置ということで、その増頭を行うということ。あわせて、違法な持ち込みをする場合、これはソーセージとか肉まんのようなもの、ギョウザのようなもの、こういったものがございます。こういったものを持ち込もうとした場合に悪質なケース、これ、1回目は警告書という形で交付させていただいて、複数回、あるいは1回目であっても大量に入れるようなケースについては、これまでもそうなんですが、既に4事例の逮捕事例まで出ております。こういった事例を、例えばベトナム、あるいは中国語でニュースによって、あるいは観光協会のメディアを通じて発信することによって、抑止力ということで非常に効果が出てきておりますので、関係機関の協力も得ながら、この罰則が適用されるということ、あと、逮捕に至るまでのケースがあるということを現在発信しながら、日本に入れさせない対策を取り組んでいるところでございます。また、犬だけでなくて、家畜防疫官、職員による口頭質問も進めてございますし、国際郵便物の中に、先ほど言ったような肉製品が含まれている場合がございますので、日本郵政とも協力して、協力を得ながら摘発、また入れないような取り組みということで摘発しているところでございます。

それから、次のページ、7ページでございます。

7ページは、現在発生の県、黄色で示してございます。それで、斜線で示していますのが、イノシシのみで陽性が認められている県でございます。これは参考資料としてご紹介させていただきます。

私の説明は以上でございます。

〇里井部会長代理
ありがとうございました。ここからは私が進行を務めさせていただきます。

非常に多岐にわたりご説明いただきましたので、まず少し、ちょっと10分ほど、委員の皆様、ご休憩いただきまして、その後、今の説明に基づいて委員の皆さん方から順にご発言を賜ろうと思います。

大体の流れですが、5名の委員の先生にまずお話を伺い、軽く休憩を挟んで、さらに5名の皆様と、前半、後半に分けて流れていこうと思います。

今ちょうど15時3分でございますので、切りよく15分からということで、10分間の休憩をとらせていただきます。よろしくお願いいたします。

午後3時03分休憩

午後3時15分再開

〇里井部会長代理
それでは、15分になりましたので、議事を再開させていいただきます。

本日のメインテーマは酪農・乳業についてとなっておりますので、このテーマを中心に委員の皆様からご発言を賜ろうと思います。

挙手の順にしようかなと思ったんですが、こちら、いつも名前の順番なので、有田委員から。

まず、前田委員がたしか今日ちょっと早目にということでしたので、前田委員、お一人伺って、有田委員から5名の先生にお話を伺おうと思います。

じゃ、まず前田委員、よろしくお願いいたします。

〇前田委員
皆様、お疲れさまです。

今日は乳牛のことが中心であります。豚のことも後で申し上げたいんですけれども、まず、私が以前、前々回で話題にも出たんですけれども、人材の確保が今日もテーマになっていましたが、ヘルパーの会社、あるいは団体なのか、そちらのほうにどのような支援ができるのだろうかということで、それをまた掘り下げて考える必要があるのではないかと思いました。

従業員さんの労働条件の改善はとても重要なことだと思います。それは、経済的な問題がありますので、どこまでできるかはさまざまな事情があると思いますけれども、何でも国に頼っていいかわかりませんが、その辺のところで、国のほうで支援をする方法が何かないのかということをちょっと思っております。

それから、国家試験等、これも出た意見でありますけれども、改めてヘルパーさんのステータスの確保をどうやって確立するかということを進めていただきたいと思います。安心して誇りを持って働ける職場に環境作りをしていただきたい。

酪農家さんの法人化も進んでいるとは思いますけれども、多くの家族経営が支えているというふうに伺っております。家族経営では、理想はあってもなかなか、北海道でも札幌周辺はいいけれども、ちょっと離れるとなかなか人材の確保が難しいという酪農家の奥様たちのお話も常々伺っております。その辺のところを、私としてはちょっと今日申し上げたいなと思います。

それから、ワクチンの件、すみません。豚コレラの件で、今日は丁寧な説明ありがとうございました。やっとです。やっとワクチン接種が打てる環境が整いました。あとは都道府県ごとに議論されると思いますけれども、農水省におかれましては、各県が迅速な対応ができるようにサポートをよろしくお願いいたします。

この数日、そのワクチン接種が決まった以降、複合的な理由があるとは思うんですけれども、ずっと豚価が下がっております。特にこの2週間、3週間、とても豚価が低迷しております。中国では1.5倍、2倍の価格になっているのに、なぜ日本ではそういうことが起きているのかというのが、とても何でだろうという思いがあります。当然いろんなことがあると思いますけれども、もしや風評被害が何かあらわれているのか。あるいは、これからは風評被害のほうもとても心配しておりますので、価格が正常な動きじゃないことになっていくと、とても心配です。この辺をどうか配慮いただいて、どういうふうにマスコミを通すのかちょっとわかりませんけれども、手を打っていただきたいと思います。

それから、病気を入れないということにつきまして、中国からとか、大量のシーズニングポークとかウインナーの製品等が日本のほうには大量に入ってきております。特にウインナーとか、それがどれだけ調べられているのかなという不安があります。今現状どんな検査をされているのか、今後それ何か手を打つ計画があるのかどうか。もう少し頻度を上げるべきじゃないかとか、あるいは現地に行って、原料がどういう形でそこに持ち込まれているのかというのをお調べいただく必要があるのではないかというふうに思っております。

最後になりますけれども、こちらの今日の資料にも入れないということで、飛行場、空港や飛行機でのアナウンスとか、いろんなことをされているということでありがたく思っているんですけれども、水際対策と言うごとく、港ですね。港湾のほうのことがあまり触れられていないんですけれども、例えば熊本では今度港を大きくしまして、深く掘って大型船が来るようになります。それが量も船も大きいものが来て、飛行機以上に大量の人が一遍におりてくるので、これをどうやって検査するのかというのは大変難しい問題だと思います。何とか各県のほうに港があって、そういうものがある県には、その辺の確認も各県にしていただければありがたいなと思います。

以上のことをご質問及びお願いいたしまして終わります。

〇里井部会長代理
前田委員、ありがとうございます。

では、引き続き有田委員、お願いいたします。

〇有田委員
いろいろとご説明ありがとうございました。

私は昨日行われました企画部会にも、出席しておりまして、今日は畜産関係ということで、一番やはり気になりますのは、私が日頃かかわっていますエコフィードという飼料関連です。消費者団体、消費者ですけれども、そういうところに関心を持って関わっています。見学に行きますと、非常に衛生的に生産現場はされています。飼料の管理もしっかりされています。ただ、1頭目の豚コレラが発生した時に、その畜産家の飼料の管理状況などはどのような管理をされていたのかと思っていました。衛生的に搬入し、その日のうちに使っているということを聞いてはいますが、今後は必ず加熱をするなどを徹底して、さらに管理状況を改善することを進めていくということも伺っております。豚コレラ、アフリカ豚コレラを水際でとめる努力をされているということも十分理解しています。今朝も九州に住む友人、一般消費者ですが、話をしてきました。全ての消費者が理解しているかどうかは別にしても、友人は豚コレラは食べても大丈夫というのは知っていました。消費者側はある程度理解しております。しかし、アフリカ豚コレラと一緒になってしまうと困るとも思っていましたが、日頃そういうことにかかわっている人ではないですが、十分理解をしておりました。情報を丁寧に、また現場でも対策を確実に進めていっていただければ、私たちも自信を持って現状を伝えていけます。それから、今日の中では触れられませんでしたが、気候変動への対応等の環境政策の推進というのが昨日の企画部会の中でありました。再生可能エネルギーの推進、バイオマス資源の活用を国産で、それぞれの生産現場のところで新しい技術で進めていく、100%生産現場で今後進めていきたいというような説明もされて、非常に心強く思いました。農業の力になるのではないかと感じました。今日の畜産にも関係していると思います。10数年前にドイツやデンマークに、私もバイオマスの関係で見学にも行きました。ふん尿を使いエネルギーとして使用していましたが、もう随分前から導入して、不具合も出ていました。しかし、今では、においも含めて、日本ではまた改善して進めていけることに期待をしています。

あとはもう一つは、クーラーステーション。これは資料4の神奈川の給食において、異臭が発生して、そのときには、その生産現場、それから、乳業メーカーにも見学に行き、改善点も伺ったりしました。この資料にも、乳業工場の適切な配乳ということも書かれていますので、今後もいろいろと大変なことも生産者の方もあるとは思います。消費者としては新鮮な日本の牛乳を引き続き飲んでいきたい、利用したいと思っております。大変な状況だとは思いますが、良いものを生産していただく事を期待しております。よろしくお願いいたします。

〇里井部会長代理
有田委員、ありがとうございました。

石澤委員、お願いいたします。

〇石澤委員
資料の説明を2時間ぐらいいただいて、非常によくわかりましたけれども、やはり企画部会の中でも出ていますように、この国の農業の形をどのようにするのかという一番大事な部分が、少しこの文章の中には、何か農林水産省がちゃんとやっていくんだということよりも、流れを見ているというか、そういうようなことにしか聞こえない部分ばかりが目立つような気がしますので、もう少し、例えば、この酪農というのを本当にこのまま今の状態で担い手がいなくなったときに、本当にこの国は酪農を新たにやる人が出てくるのかなと。

恐らく、日本という国は、どこからでも物を持ってこられると思っているかもしれませんけれども、ここ最近の自然災害の状況とかを見ていったときに、しっかりどの地域でどの程度のものをやっていくのかというのを、もう一度数字をしっかりあらわしていく必要があると思います。

それと、教育に関しても、恐らくもう畜産というのはかなり難しい状況。難しいというのは、素人がぱっとやって、牛がかわいいから飼って牛乳を搾るんだとか、肉牛を育てるんだなんていうことをやっても、もうここまで衛生管理から、全ての部分で厳しい状況で、素人がぽっと来てやれるような状況ではなくて、今こそそういう方々を育てる、経営がしっかりできる方々を育てる、あるいは酪農、あるいはそういう肉牛畜産ができる後継者をしっかり育てる仕組みを国が今やらないといけないような気がします。

日本というのは、どちらかというと隣近所との陸続きではなくて、万が一何かあって本当に孤立した場合、どうなるのかということをしっかり考えていく必要があるので、まずは、せっかく酪農の部分に国が一生懸命力を入れる、肉牛の部分に力を入れているわけですから、その部分からだけでも始めていただきたいと思います。

それと、豚コレラの話は皆さんされているので、あまり言うべきではないんですけれども、もう一度、先ほど説明がありましたように、今発生している豚コレラというのは予防が可能なやつで、実はもう、ワクチンをやるのは農家の人たちが自分たちでやるわけですよね。そうすれば国が負担する必要はほとんどないはずなんですね。もう少しこの辺の決断を早目にしていただいてやっておけば、税金の負担というのは少なくて済むような気がします。

ただ、これをしっかり押さえておいた上で、アフリカ豚コレラに我々は邁進していかないと、あっちもこっちもとやっているだけの余裕は今ないんじゃないかなと思います。アフリカ豚コレラは本当に、このままの状態でいくと、先日も私、お話ししたかもわかりませんけれども、もしかしたら人工肉とか、そっち方向に動いていく可能性も、中国なんかは一生懸命それをやっているようですけれども、畜産の本来のあり方というのがそれでいいのかどうなのか、その辺も議論しなければいけない時期が来るような気がします。私は、やはり自然、農業という流れからいくと、畜産業というのは非常に大事なものだと思いますので、人工肉だけでやって効率がいいということで本当にいいのか、これはもう一度議論していかなければいけない部分になると思います。

ちょっと話題がそれますけれども、ぜひ今回のワクチンの件を契機に、今後いろんなものがあったときの指針というか、方向性みたいなやつをしっかり作っておくべきじゃないのかなと。例えば、今までもこういうので壊滅することができた病気とかは、今ワクチンを使っていなくても、そのときには復活させることができるとか、例えば鳥インフルエンザとかアフリカ豚コレラとかはまた別だと思いますので、そういうものをしっかり見きわめておかないと、いろいろ忙しくて大変な思いをするのはやはり農林水産省の皆さんだし、それで、もう気持ち的にも落ち着かなくなるのは農家の皆さんですので、この辺を、ぜひ整理していく時期が来たような気がしますので、今後とも、大変だとは思いますけれども、よろしくお願いします。

以上です。

〇里井部会長代理
石澤委員、ありがとうございました。

小野寺委員、お願いいたします。

〇小野寺委員
今日は非常に丁寧な説明ありがとうございました。

後継者の問題とかヘルパーの問題、いろんなこと、北海道が一番直面しておる問題でありまして、その部分についても今日は細かく説明をいただきましたので、私のほうから個々に申し上げることはございませんけれども、生乳生産の関係についての酪農・乳業についての4番目の資料の中から、特に北海道の酪農家として、そして北海道が今直面している問題について何点かお話を申し上げて、いろいろご検討いただければなというふうに思ってございます。

特に生乳生産についての説明があったんでありますけれども、いわゆる北海道の持続可能なこの酪農業をどういうふうに発展・確立させていくのかという部分については、今、北海道で我々、酪対を中心に議論をしているところでありますから、この部分については非常に今日の説明にもありましたんですけれども、ただ、生産目標について、それぞれ、先般も乳業メーカーの西尾さんからも乳業メーカーとしての目標値も説明されましたけれども、これらについての生産目標、これを早く全体的に、乳業メーカー、そして酪農の発展のために、酪農家がやはりこの目標に沿って、やはり生産意欲を持って頑張れるような、そういった後押しをする水準設定というのが非常に必要だという議論がございます。これはただ単に大規模化するばかりではなくて、やはり若い後継者の方々の家族経営を後押しする意味でも、このことについてはやはりしっかりと、規模拡大が一辺倒だけじゃないということをきちんとメッセージで伝えていくことが必要ではないかなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。

また、牛乳と、それから乳製品のバランスをどう考えて製造していくのかという、こういった部分、生乳と加工乳の、これらの乳製品の用途ごとの指標というのをきちんと示していただくことが、北海道全体での生産や何かを考えた場合には、道外移出や何かのことについての今の取り組みもございますけれども、やはりここをしっかり組み立てておいていただかなければ、需要と供給が個々のグラフでも出ておりますけれども、非常に不安定な中で生産が行われていて、どこでいつ加工乳にかわってしまうのかというような、そういった生産者の方々の不安を一つ持たなくてもいいような部分をきちんと作っていただければなということが一番であります。

そしてまた、その際、生乳との需給の変動に関しての短期的な部分での考え方と、それから中長期的な考え方を、いろんな要因が存在する中で、時間軸をかけて、もう少しこの議論をしていただければなというふうに思います。このことは、北海道の全体の生産にとって非常に重要視されることであるというふうに思っておりますので、今回の酪肉近の構成の中では、いろんな要因で短期的、あるいは需給に変動し得るという観点を課題として、もっと認識をしていただければなというふうに思ってございますので、お願いをいたしたいと。

それから、委託加工とか、あるいは調整保管、それから輸入乳製品との置きかえに関する需給緩和などに備えた需給の安定の仕組みをどう構築するのかということが、一番生産者、そしてまた北海道の団体に求められることでありますので、この辺については、ぜひとも国を含めた関係者による応分のコスト負担をどこまで持てるのかということを、さらに検討を加えていただきたいなということがございます。

これには、生産拡大に向けて補給金等の交付をいただいているわけでありますけれども、将来にわたってこれが十分な水準に担保されるのかどうかということを、生産者の方々は非常に不安に思っておる部分もあります。この問題は、いわゆる増産をする方々にとっては非常に重要な問題でもありますし、それから、我々JA団体として、生産者、新規就農者、あるいは新しく継承していただく方々にとっても、この辺の乳価の問題がどうなっていくのかということが一番重要な問題であります。いろんな考え方は、それは人それぞれにあるわけでありますけれども、どうやって所得をやはり確保して酪農生産がなり得るのかということを十二分に議論をいただいていっていただきたいと思います。

また、北海道ばかりではない、府県もそうですけれども、飼養頭数が増加するとともに、問題なのはふん尿処理の問題であります。この問題については、今日の説明の中にもございましたけれども、やはりもっともっと持続可能なふん尿処理のあり方、いわゆる低コストでどうやってふん尿処理を行えるのかという、いろんなことが議論はされておりますけれども、全てやはりコストが相当かかるということで、今北海道でもバイオマス発電等も行われておりますけれども、今一番投資をして、本当にこれ、持続可能に、そしてまた、それらの返済をどうしていくのかということを、各農協の組合長さん方は非常に心配をしております。それは、言うことは非常にいいわけでありますけれども、なかなかそこにITC農業と同じでコストがかかっております。いわゆるその問題について、特に環境に配慮した、このふん尿処理問題、技術開発に向けた取り組みも、しっかりとどこかで位置づけをしていただかなければ、非常に量が多くなるということになって、ただ散布すればいいということではありません。悪臭だとかいろんな問題をこの中で将来に向けて対策を打っていただきたいという問題があります。

それともう一つは、最後でありますけれども、生乳の流通の問題であります。指定団体の機能の充実について、今日もここで説明をいただきましたけれども、今、2社、3社のそういった指定団体を受け取った団体がございます。そういったことをこれからやっていく中で、やはり「いいとこどり」をしない、二股出荷の「いいとこ」を、どうやって今後それらを一本化させていくのかという考え方をしっかりやっていかなければ、やはり米と同じように、それぞれ自分で自分の組織を壊してしまうようなことにならない、そういったためにも、この指定団体の機能というのはしっかりと考えていかなければならないというふうに思いますし、特に北海道から輸送の問題でありますね。輸送のコスト、このコストをどういうふうに負担していくのか。今でもやはり船で輸送しているわけでありますけれども、それから、もう一つは産地でパックをして輸送する。この輸送のコストが非常に近年、いろんな畜産ばかりではなくて農産物全てがコストが高くなってくる。ドライバーがいない、あるいは車がないという、国鉄、JRがどうだという、いろんな意見がありますから、この部分について、乳用としての、これは全体での取り組みを一つご検討いただければなということでお願いをいたしたいと思います。

以上です。

〇里井部会長代理
小野寺委員、ありがとうございました。

では、金井委員、続いてお願いいたします。

〇金井委員
私から、まず生産基盤の強化について申し上げます。

今後の大きな環境の変化というのは少子高齢化と国際化の進展だと思います。資料におきましては、規模拡大に取り組んでいくとなっておりますが、少子高齢化については、農業分野だけではなくて、色々な業界すべてに関連するなかで、単に規模拡大というだけではなく、やはり中小規模についてもしっかり光を当てていく、位置づけていくことが重要であり、今、逆に言えばチャンスでもあります。資料にもありましたけれども、搾乳ロボットなどの省力化技術の導入や、外部化を徹底的に推進してもらいたいと思います。基本計画でもICTやロボット、AI、スマート農業などと言われておりますが、そういうことも含めて、搾乳作業のみならず、ふん尿処理も含めてすべて自動化していくとか、徹底してすすめていただきたいと思います。ただ、こういうことは、前回も申し上げましたが、低コスト化がセットだと思います。

また、生産基盤でいいますと、都府県においては、以前から水田酪農というものに取り組んでおり、栃木県のある酪農家においては全く購入飼料を使わずに、水田の稲わらを粗飼料として給餌し、乳量も1万キロを超えています。こうした稲わらを使った方法などについても、都府県の特に多い水田地帯で普及させていくことも含め、ご検討、ご研究してもらえればと思います。

続きまして、畜安法関係であります。先ほども「いいとこどり」の問題がありました。年度中に一方的な出荷先の変更というのは、絶対にないよう、農林水産省から引き続き徹底した指導をお願いしたいというふうに思います。

集送乳の合理化につきましては、団体再編の話は資料にございましたが、二股出荷が制度的に認められているなか、これからの物流の問題等々を考えますと、二股出荷を認めることが本来の目的である需給調整や効率化に反しているのではないのかと思っており、なかなか難しいかもしれませんが、工夫が要るのかと思います。

需給調整機能の発揮につきまして、用途別需給の安定をはかり、消費者に安定的に供給するという観点からしますと、中長期的にどうするかということの観点が大事だと思います。年度ごとに出荷先を変更するということが果たしてどうなのか、例えば、今回の概算要求で飼料用米の複数年契約という話が出ておりますけれども、そうした複数年契約のようなことに取り組み、安定的に供給していくという方法も考えられるのではないでしょうか。

続きまして、日米貿易交渉について資料をお出しいただきましてありがとうございました。次回で良いですが、決定内容に加え、実体の経済の問題として国際的な畜産物需給がどうなっているかということもお示しいただければと思います。

例えばオーストラリアは干ばつで、この19年、20年の畜産牛肉の供給がかなり厳しくなると、輸出も生産も厳しいと聞いています。また、米中の貿易摩擦の問題、これは穀物の問題に関連しますし、中国のアフリカ豚コレラの問題もあると思います。全体の肉の需給や国際穀物情勢などを含めて、食料安全保障の観点から、一体どのような状況になっているのかお示しいただければありがたいと思います。

最後に豚コレラについてであります。アフリカ豚コレラもあるなかで、飼養衛生管理を徹底するというのが第一でありますし、現在、生産現場におきましても、防護柵の設置などを進めているところであります。防護柵については9割まで補助をしていただくような形になっておりますが、県間で9割だったり10割だったりすることもあるようなので、緊急課題として、徹底してやってもらいたい、10割でやってもらいたいという意見も聞いています。

海外から入れないということも大事であります。水際対策、やることはたくさんあると思います。例えば、ゴルフクラブとかゴルフシューズ、また、日本に帰ってきてマットが乾いていることもあり、オーストラリアなどではうろうろしていると、何か持っているか職務質問をされます。そうしたレベルの徹底した水際対策をやっていただきたいと思います。

風評被害の問題もございます。これは本当に大事な話でありまして、一つありますのが、昔のBSEのときもですが、「豚コレラ」という名前がよくないと思っております。すでに定着しておりますが、よくよく検証していただき、豚コレラもアフリカ豚コレラも人間のコレラとは関係ないとも聞いておりますので、検討いただきたいなと思います。

家畜防疫については自治事務の部分もあり、都道府県の知事の判断ということもございますが、やはり国の責任で、国の権限でしっかりやってもらうことが大事かと思いますので、ぜひ家伝法の見直し含めてご検討いただければと思います。

以上です。

〇里井部会長代理
ありがとうございます。

では、5名の先生方にお話を伺いましたので、一度マイクを事務局のほうに戻そうと思います。よろしくお願いします。

〇水野牛乳乳製品課長
牛乳乳製品課長でございます。何点かご意見等をいただきましてありがとうございました。

まず、小野寺委員から、北海道の持続可能な酪農の話で生産努力目標のお話をいただきましたけれども、これはまさに西尾会長のほうからも800万トンという以前示していただいた数値もございます。こういったことも踏まえて、どういったものが適切なのか、まさにこれから議論していかなければいけないと思ってございます。それはできる限り酪農家の皆様方にとってやりがいのある数値であるべきだと思ってございますし、そういった目標が立てられればと思っているところでございます。

また、その際に用途別の目標も示すべきだというお話でございますけれども、その点については、ちょっと検討させていただきたいと思ってございます。

需給変動の点を何点かご質問いただいたと思いますけれども、緩和対策の話かなと思っているところでございます。

まず、今の制度自体は、生乳需給に関していいますと、需給状況を勘案して補給金の総交付対象数量を決定しまして、各事業者の皆様方に年間販売計画を示していただいて精査して、その上での交付対象数量を配分して、需給に即した生産を促している仕組みになってございます。それに加えまして、前回も申し上げたと思いますけれども、もし価格が下がったときの所得確保ということでナラシを用意させていただいてございますし、いざというときの調整保管も整備させていただいているところでございます。こういったことを踏まえて、酪農家の所得の確保という点について、セーフティーネットを設けさせていただいているところでございます。

その上で何が必要なのかということについては、またいろいろご議論もあろうかと思いますので、引き続き議論させていただければと思っているところでございます。

金井委員と小野寺委員から、指定団体といいますか、今回の制度の「いいとこどり」のお話が何点かございました。まさに、これは前回もご説明したかもしれませんけれども、年度途中で出ていくというのは、年間契約を基本としている生乳取引においてはあってはならないことであります。これについては、9月にしっかりと私どものほうからチェックシートと、酪農家さんへのパンフレット、チラシを再度配布させていただいたところでございます。

できる限り生産現場の皆様方が、今回の制度はそういったものではない、ということをきちんと理解された上で、この制度を活用していただきたいと、我々としては思っているところでございます。今後ともそういったことが起こらないように、できる限りの指導等をしていきたいと思っているところでございます。

先ほど金井委員から、中長期的な観点でエサ米では複数年契約の例があるということでございました。生乳も、補給金の制度は1年単位で見ていますけれども、酪農家さんと農協の単位では複数年で結んでいただいても、それを否定しているものではありません。複数年契約が本当に定着していくのであれば、我々としても、そういったものがいいのかどうかというものも含めまして、周知等もしていきたいと思います。事実上、契約自体は複数年結んでいただいても、全く問題はないということでございます。

小野寺委員から移送コストの負担のあり方の話がございました。この移送コストの話というのは、まず業界内で本当は話し合っていただくべき課題だと思ってございます。私どもといたしましては、例えばその移送コストの削減につながるように、ミルクローリーの大型化への支援やCSの再編整備の支援といったことを通じて、できる限り移送コストが下がるように今でもやっているところでございます。今後もそういったことを引き続きやっていきながら、コストの削減につなげていければと思っているところでございます。

私からは以上でございます。

〇伏見畜産企画課長
前田委員、中座するということなので、酪農ヘルパーの関係、ご意見了解いたします。

それで、酪農家の休日確保とか傷病時の経営継続に貢献するためにヘルパー業務は大切であるということで、それはヘルパー業務を通じた酪農後継者の確保、新規就農者の育成という役割も担っていると思っていますので、引き続きやっていきたいと思っています。

細かい話をすれば、今、農林水産省でも学生インターンシップの受け入れとか採用前後の研修、人材コンサルタントを活用した採用定着、残念ながら定着してない部分もございますけれども、それに対する事業等もやってございますので、ほかに何ができるかというのを、引き続きいろいろご相談しつつ考えていきたいと思っています。

あと、ヘルパーのステータス確保というのは考えなければいけないと思っていますが、一足飛びに国家試験というのは、ちょっとそこは踏み込めませんので、そこも考えさせていただきたいと思います。

あと、家族経営では人材確保は難しいということでありますので、その辺についても何ができるかということを考えていくつもりでございますので、今、ヘルパーということを通じて、後継者ができるとか新規就農者ができるというのは大事なことだと思っております。

以上でございます。

次、石澤委員のほうから、後継者を育てる仕組みを国がという話なんですけれども、これも、いきなり国ということではということもございますけれども、県のほうには農業者大学校とかございますし、後継者を育てていくというのは、そういう環境を作るというのは、その地域地域のお話でもあると思います。国としてもそういう面に対しては支援をしていきたいと思っておりますので、そういうことも含めて考えていきたいと思っております。

あと、金井委員の国際的な食物需給の流れというのは、次回に含めて資料を考えさせていただきたいと思っています。

以上でございます。

〇望月食肉鶏卵課長
食肉鶏卵課でございます。前田委員の豚価のご心配、状況だけ少しご報告させていただきたいと思います。

豚価、大体秋口安くなるということで、今回も屠畜頭数6万5,000頭を1日当たり少し超えるような状況ということだと思います。昨年よりも少し多いぐらいということだと思いますので、ご心配の点、あると思いますので、私どももしっかり価格のほうは見ていきたいというふうに考えております。

〇熊谷動物衛生課長(下平課長補佐)
前田委員からご質問いただきました件、動物衛生課のほうからお答えさせていただければと思います。すみません。ちょっと、課長の熊谷が中座いたしましたので、私、代理ということで、課長補佐をやらせていただいています下平と申します。よろしくお願いいたします。

まず、ワクチンの接種というふうに舵を切る決断をしたということを踏まえて、県にこれからいろんな接種作業等をいただくことになりますけれども、県から当然資材、人員等も含めて、どういった計画を立てていくか、不足があるかということを今丁寧に聞いております。県のほうでそういったワクチンを接種していく中で支障が生じないように、農水省としても全力でサポートをさせていただければと思っております。

あともう一点、風評被害のご指摘をいただきました。これまでも豚コレラウイルス、人間に影響のあるものではございませんということはポスター等でお示しさせていただきました。一方で、不適切な表示等につきましては、現場で適切にご指導等をさせていただいたところでございます。これからそのワクチンの接種ということに伴いまして、またそういった懸念といったものも出てくると思いますので、そこはまた丁寧に説明を繰り返すとともに、流通等もいろいろとご協力いただきながら、皆様の安心感をしっかりと確保したいというふうに考えております。

あと、中国からの豚肉の件でご質問いただいたかと思います。今、中国産のものにつきまして、正規の輸入されるものにつきましては抽出検査でPCRをかけております。これまでのところ、遺伝子が含まれているようなものというのは、正規の輸入品という扱いでは見つかってはいないというのは事実でございます。

一方で、当然検査体制というものは常日頃から見直す必要があると思っておりますので、検証結果も含めて、今やっている検査の結果も含めまして、どういったものが適切なのかどうかというのは、随時見直しさせていただければと思っております。

〇犬飼畜産振興課長
有田委員と小野寺委員から、ふん尿関係の処理という話でお話をいただいたと思うんですが、前田委員、よろしいですかね。

〇里井部会長代理
恐れ入ります。前田委員へのご回答、他にないでしょうか。大丈夫で……。港の件と、あとウインナーの件というのは、さっきの中国のというのと共通で大丈夫ですか。港湾の件と。

〇熊谷動物衛生課長(下平課長補佐)
失礼いたしました。船からフェリー等で日本に来られる海外旅行客の方、一部持ち出しというようなことが懸念されているかと思います。今、船会社を通じまして、持ち出しそのものを禁止する、そもそも日本に持ってこられないものですので、禁止行為であるということの周知徹底を図っているところではございます。また、加えてフェリー等につきましても、家畜防疫に必要な場合には派遣等をさせていただくような形で、フェリーからの持ち出しがないような形で万全を尽くしたいと思っております。

〇里井部会長代理
ありがとうございます。

犬飼課長、よろしくお願いします。

〇犬飼畜産振興課長
ふん尿処理、堆肥関係のお話を2ついただいたところですが、ふん尿処理は、確かに大切ですが、バイオマス施設だとかなりお金がかかります。

前回も少し紹介させていただいたんですが、令和2年度の予算要求に向けて、土づくり対応型畜産環境対策支援事業を要求しておりまして、これは何かといいます、ふん尿をペレット化して水分を飛ばすと運びやすいし、広域的にも運べる。運ぶコストも安いということで、この利用促進のための事業を仕組んで予算要求をしています。今後、この事業が活用できると、たい肥の発生する地域と使用する地域の偏在がありますので、かなり広域的に運べるのではないかということで考えております。

以上です。

〇関村飼料課長
先ほど飼料用米の話が少しありましたけれども、ちょっと補足をさせていただきます。

飼料用米は平成29年に9万2,000ヘクタールまで増えたんですが、30年度、今年度は若干減少してございます。ブランド化を進めて安定的に供給する体制を作るということで進めている中で、減少している部分を少なくするために、複数年契約というのは非常に重要な方策の一つだと思っております。やっぱりしっかりマッチングをして安定的に作っていただく形を進めていくためにも、いろいろな方法を今進めていこうとしているところでございます。

それと、金井委員のほうから水田酪農の話がございましたけれども、今研究開発は、スマート農業に重点化しておりますが、そういったような基本的なところでの研究も、こちらの方でいろいろ調べまして、優良事例がありましたらご紹介をさせていただきたいと思います。

〇里井部会長代理
以上で大丈夫でしょうか。

本来でしたら、ここで5分間の休憩をとも思ったんですけれども、あと4名の先生方ですので先に……。休憩なしでも大丈夫ですか。このままでも大丈夫ですか。

では、砂子田委員から順番に、またご意見をお願いいたします。

〇砂子田委員
今日の会議、ちょっと遅刻したんですけれども、今日は午前中から、ここの会場を3つも入れかわって会議に参加しているので、同じような話題がたくさん出てきて、私自身はすごく勉強になっています。午前中、動物衛生、家畜衛生の会議で豚コレラの話を聞いて、私自身、豚のことをあまりよくわからなかったというのもあって、今日ここで見た資料が一番わかりやすかったです。

豚コレラとアフリカ豚コレラの違いというのが、こういう違いなんだということも今日初めて知ったというか、恥ずかしいんですがそういうこともあって、それって、多分一般の人って同じようなことだと思うんですよね。なので、私も今後伝えていかなければいけないし、そういう意味では、何かもうちょっと言い方があってもいいのかなというのは個人的には思いました。

今日は酪農とか乳業のことの話がすごく多くて、私自身北海道で酪農をやっているので現場の話をしたいなとすごく思うんですけれども、私自身、今50頭ちょっとの搾乳牛を抱えていて、北海道の中では7割に入る80頭以下の酪農家なんです。今は、私自身、酪農をやってもう12年、13年目ぐらいなんですけれども、初めは30頭ぐらいの規模から始まって、一人で牧場経営をやっていたという時代があるので、そのときに、それでも私は、小さな子牛をとり上げて、その子牛が親になるまで全部自分で見たいと思ってやっていたというのがあったんですけれども、そうすると、やっぱり体力的にも限界があって、何年かたってから育成預託を始めたりしたんですよね。そうすると、やっぱり時間にも余裕ができたりとか、気持ち的にもちょっと楽になって、それでどんどん生乳生産は上がってきたなという印象があります。今は結婚して旦那さんと一緒に牧場経営しているんですけれども、TMRセンターとか、センターでコントラを使っているので、そういうことだったりだとか、あと育成預託も今もやっているんですけれども、そういうのもあって、平均乳量が8,600と今言ってたんですけれども、うちは1万2,000キロぐらい絞っています。それで収入を得ているというのも実際あるので、そういう意味では、搾乳に特化したというか、そういう意味で経営が回していけたりもするんじゃないかなというふうに思っています。

あと、ヘルパーのこと話なんですけれども、今日も私ヘルパーをとってきたのはきたんですが、実際地域差があるし、都道府県で考えると、ヘルパー制度がない地域ももちろんあるので、私のほうは恵まれているほうなのかもしれないんですけれども、ヘルパーをとるときは、とりたい日の半年前の月に、夜12時にファクスを送らないと、その日をとれないというぐらい争奪戦なんですよね。ファクスも、もう話し中ばかりだったりするので、すごく大変なんですよ。平日はまだとりやすかったりはするんですけれども、こういう会議とかも、もう日にちが決まったらすぐ教えてくれと言わないと、その日がとれないぐらい結構大変なんですよね。

今日言われたとおり、勤めて3年未満で5割の人がやめているというのも事実で、やっぱり、実際ヘルパーをやって、その地域で新規就農している人というのもたくさんいるので、そういう意味では地域的にはいいこともたくさんあるんですけれども、それでも、ただただ何か合わなくてやめるとか、何かその仕事が大変だからやめるという人も中にはたくさんいるので、そういう意味で、酪農家としてはもっと長く続けてほしいし、やっと慣れてきたのになと思う人たちも見てきているので、すごく残念な現状だなというふうに思っています。

そして、クラスター事業のことなんですけれども、これは結構私の酪農仲間ともいろいろ話すことがあって、クラスター事業で規模拡大するというのもすごくありがたいことではあるんですけれども、本来酪農経営をしていく上で、こういう補助があるからラッキーというか、ありがたいと思ってやっている人と、あと、片や、こういう補助が入るから、何かちょっと無理な規模拡大をしているような酪農家さんも実際に見ていて、規模拡大している酪農家さんだと、やっぱり無理に同じ時期に分娩がいっぱいあって事故がいっぱい増えて、導入した牛もそんなに健康に搾乳できない牛も見ている。そういう話を聞いてきたりとかするので、その取り組み方というか、クラスターに頼り過ぎないで返済計画を立てるだとか、何か酪農家自体の意識みたいなものもすごく大事なんじゃないかなと思っています。

でも、酪農って、やっぱり労働時間が長いだとか、先ほど石澤さんも言っていたんですけれども、誰でもできないというのが酪農の仕事だったりするというんですけれども、でも、酪農をしたくてやっている人って、そこに魅力があるから、多分労働時間が長くても、動物で生き物で時間が左右されてもやりたいと思うと思うんですよ。大変だけれども、そういう生き物を自分で生まれ育てていけるというか、その魅力があるということを知ってもらったり目指してもらうような、酪農に対するファンみたいな、そういう人たちを増やしていかなければいけないんじゃないかなと。それが酪農の魅力だったりやりがいだったりとか、そういうことは、私たちも含めて、いい仕事なんだよということを何か伝えていきたいなというふうに思うし、今やっている人こそ、そういうことも感じながらやってほしいなというのも私の思いではあります。

あとはもう一つ、最後なんですけれども、第三者継承って、結構皆さん言葉としてはよく聞くとは思うんですけれども、実際問題、大分結構大変なことだと思うんですよね。新規就農の人たちを見ていても、やっぱりその地域とか、この牛舎とか、そういうここの場所に愛着を持ってやっていた人たちから次の人に託すということだから、その継承の仕方って、やっぱり誰かが間に入らなければいけないし、やっぱりずっと住んでいた人の思いがすごく強いので、違うふうにこのところを使われたとかって、すごく嫌なことを言われるときもいっぱいあるんですよね。そこをもうちょっと何か、どうしたらいいのかわからないですけれども、地域とうまく連動してうまくやっていったほうがいいと思うし、今、大学生とかも、畜産の大学同士で連携して、交流会とかもすごくたくさんやっていて、大学生の頃から私は絶対酪農家になりたいと思っている若者がすごくたくさんいるんですよね。そういうのは私自身すごく嬉しいことなんです。だけれども、新規就農ができる受け皿がすごく少ないような気がするんですよね。その現状を何かもうちょっと国だったり地域だったり、農協さんも含めてサポートしていかないと、今後につながっていかないんじゃないかなというふうに思っています。

以上です。

〇里井部会長代理
砂子田委員、ありがとうございました。

西尾委員、よろしくお願いいたします。

〇西尾委員
本日は、さまざまな関連資料のご説明をいただきまして誠にありがとうございました。

私のほうからは、酪農・生乳流通について、本日は意見を申し述べさせていただきたいと思います。

初めに、このたびの台風によって被害を受けられました酪農・乳業関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げたいと思います。

先般、日本乳業協会においても災害リスク管理対策を取りまとめました。そして、その中でも触れましたが、改めて、とも補償のような災害発生時の対策の検討も必要ではないかなと考えるところでございます。

さて、第4回畜産部会のヒアリングでも申し上げましたけれども、乳業者といたしましては、我が国酪農の最大の課題は、言うまでもなく生産基盤を維持・強化することにあると考えておりますが、本日は、その酪農生産基盤の強化とも関連しますが、需要に応じた生産、そして需給の安定、これに加えて生乳流通の合理化などの観点から、大きく4点にわたって意見を申し述べさせていただきたいと考えております。

第1が、需要に応じた生産及び需給の安定についてでございます。

都府県の生乳生産の減少傾向に歯どめがかからない。このような中、飲用向けの需要に対して不足する生乳を現在北海道から移送をしておりますが、運べる量がほぼ限界に達しているというのが実情でございます。一方で、官民を挙げた努力によりまして乳用後継牛が増加しつつあります。そのようなことから、都府県におけるこれらの受け皿作りを行うということが、生乳生産の維持・拡大にとって喫緊の課題であると考えております。

先ほどの関連資料の説明の中でもありましたけれども、初妊牛価格が高騰する中で、都府県の酪農経営においては、空き牛舎、スペースが多くなっていると考えております。このような中では、まずは牛舎を埋めていただく、生産基盤を有効に活用していただくというのが重要であると考えております。例えば公共育成牧場の拡充とか、離農者跡地の育成事業への転換・活用など、乳用牛の育成基盤の強化も必要であると考えております。

それと、北海道から都府県向けの生乳供給の安定化を図る観点から、飲用向け生乳の最需要期、この期間におきましては、学校給食用牛乳を含めた加工乳、乳飲料での代替供給ということも検討する必要があると考えております。

一方、これまでの都府県への飲用向けの生乳、これは最優先に供給をしてきたわけですけれども、このことにより、北海道の乳製品工場においては、強い需要のある国産バターなどの乳製品向け生乳が不足をしております。このため、飲用向け、乳製品向け、双方の需要を勘案したバランスを保った生乳供給のあり方について検討が必要であると考えております。

加えて、都府県への飲用向け生乳の供給が増加する中で、輸送方法、それから需給調整にかかわる追加コスト、この負担のあり方についても検討や指導が必要ではないかと考えております。

新たな生乳流通制度により生乳の出荷先が多角化をし、需給調整の責任主体、この数が増加していることから、国はこれまで以上に需給調整にかかわる監視機能を強化していただきたい、そして市場に混乱を来さないように適切に指導・支援をしていただきたいと考えております。

また、TPP11などによる乳製品の輸入の増加、関税の段階的削減に伴うチーズ関税割り当て制度の実効性低下などにより、何の備えもない場合、中長期的には需給緩和という事態も想定をされます。チーズの需要は着実に拡大をしていくと考えておりますが、こうした事態を未然に防ぐために、直消用のナチュラルチーズの需要拡大、この攻めと、関割制度の実効性低下による需給緩和の防止という守り、この両方の観点から、国内乳業メーカーに製造余力のあるチーズの生産に生乳を仕向けるなど、対応の方向性を明確化する必要があると考えております。例えば、チーズ向け生乳の高品質化を支援している国産チーズ生産奨励事業、これを見直し、関税割り当て比率の緩和を含め、こうした目的に沿った対策に組み替えるということなどが考えられます。それからあわせて、緊急時のセーフティーネットの構築という観点から、いわゆるナラシと補助事業としての調整保管事業のほか、より効果的な需給緩和対策を検討しておく必要があると考えております。

これが1点目です。

それから、第2点目に生乳流通の合理化についてでございます。これにつきましては指定団体や乳業者が自主的に対応することが基本となると思いますが、乳業者としての基本的な認識、考え方について意見を申し述べたいと思います。

指定団体は、生乳の安定供給、生乳流通の合理化、安全・安心な生乳の確保、そして災害発生時などの緊急時の対応など、さまざまな重要な機能を担っております。安全で高品質な牛乳・乳製品を消費者の皆様に安定的に提供する上で、こうした機能を適切に発揮できる指定団体は、乳業者にとっても大変重要な存在であると認識しております。

国会決議にもあるように、こうした指定団体の機能を維持するためには、新たな酪農制度のもとで、二股出荷などにより指定団体以外の事業者に生乳を出荷販売する生産者が「いいとこどり」をし、指定団体に支援要請が行くことがないよう、国にはしっかり監視していただくとともに、必要に応じて運用の改善を図っていただきたいと考えております。

また、酪農経営体数が減少傾向にあり、特に多くの都府県においては、もう酪農家は点在しているとしか言いようがない状況になっております。このような中で生乳を購入する立場からも、集送乳の合理化は喫緊の課題であると認識をしております。

こうした認識のもと、現行の基本方針においても、集送乳業務の指定団体への集約や一元管理への移行を進めるなど、指定生乳生産者団体の一層の機能強化と生乳流通コストの低減を図ると定められておりますが、誤解を恐れずに言えば、酪農・乳業としては、こうした基本方針が示されている中で、国が示した新たな酪農制度、指定団体及びその一元集荷機能を事実上廃止するということについては、整合性、それから集送乳の合理化という観点から、改めて整理をする必要があるのではないかと考えております。

一方、TPP11や日EU・EPAなどにより国際化が進展をしているわけでありますが、輸入乳製品に対抗するためには、酪農ばかりでなく乳業としても、品質、それからコスト面での競争力、この強化が必要であると考えております。さらに今後、我が国の人口が減少傾向で推移するということが見込まれておりますので、輸出を視野に入れた場合、さらに衛生面での高度化、稼働率の向上が必要であります。そのためにも乳業の再編は不可欠であると考えております。

また、乳製品工場については、輸入乳製品との競争力強化の観点からも、乳業間の連携による製造受委託の推進や、協業型工場の新設なども視野に入れた再編を検討する必要があると考えております。

しかし、個々の独立した経営体を自主的に再編するというのは非常にハードルが高いと考えておりますので、国による支援を継続していただくということが必要だと思っております。

また、国が毎回設定する製造販売経費の目標については、輸入乳製品との競争、それから国産乳製品の輸出という観点からも非常に重要であると認識しておりますが、実際、生乳の生産量が減少傾向を続けている中では実現が困難であります。したがって、こうした観点からも、生乳の生産目標については、前回よりも高いインパクトのある水準に設定し、乳製品工場の稼働率を向上させることにより、その達成が可能となるよう、整合性のある目標設定が必要であると考えております。

ちなみに、ヒアリングで申し上げた800万トンという目標でありますが、これを達成するためには、生産量を毎年1%ずつ10年間伸ばしていけば達成可能な水準であると考えております。

それから、3点目に、消費者ニーズへの対応について基本的な考え方を申し上げたいと思います。

乳業者としては、消費者の皆様に安心して国産の牛乳・乳製品を選んでいただけるように、生産者による高品質な生乳生産を前提として、引き続き品質の向上に努めてまいりたいと思っております。

来年6月に施行されますHACCPの制度化への対応としては、各種講習会の開催を通じて、衛生管理水準の向上に今後も努めてまいりたいと思います。

また、牛乳・乳製品の消費行動や嗜好の変化に柔軟に対応して新商品の開発などを進め、乳に対する価値の維持・向上に努めてまいりたいと思います。加えて、酪農・乳業による質の高い生乳及び牛乳・乳製品の生産努力が毀損されることがないよう、適正取引推進ガイドライン等を踏まえた取引を推進してまいりたいと思っております。引き続き、行政には小売り側への働きかけ、それから指導もお願いをいたしたいと存じます。

一方、学校給食用牛乳については、児童及び生徒の牛乳飲用習慣の定着化を通じて酪農の振興にも貢献しておりますが、子供は味の変化に敏感であることから、しばしば風味変化の問題が発生しております。また、地域により、学乳事業の運用や取引のあり方にさまざまな課題が生じております。酪農・乳業としては、できる限り自主的に対応策の検討を進めてまいりますが、行政には引き続き適切な指導をお願いいたします。

酪農・乳業は、牛乳・乳製品の生産を通じて国民の食と健康に貢献しているほか、飼料生産を通じた国土の有効活用、景観の形成、食品残渣や堆肥の利用などによる資源循環への貢献、雇用の創出による地域の活性化などの多面的な機能を有しております。酪農の地位向上による後継者の確保、乳の価値向上、さらには風味変化問題発生の抑制のためにも、消費者の皆様に対して、酪農を持つこうした多面的な機能についての理解醸成を図る活動は大変重要であると思っております。引き続き、酪農・乳業関係者による酪農教育ファームや食育活動を推進する必要があると考えております。

最後に、国際環境の変化への対応について申し上げます。

国際化の進展に対応して、酪農・乳業としては、生乳から製品までの品質の維持・向上を図るとともに、革新的で我が国ならではの新商品の開発を図り、消費者の皆様から選ばれる牛乳・乳製品を生産していく必要があると考えております。

また、価格競争力のある輸入乳製品との競争力、これを確保するためには、酪農・乳業のコスト低減努力も必要であると考えております。

こうした取り組みに加え、乳業工場の衛生水準の向上や再編にも取り組み、輸入乳製品に対する競争力の強化に努めてまいりたいと考えております。

一方、国内の生乳生産が減少傾向で推移し、需要を満たしていない中で、我が国酪農・乳業が優先的に取り組むべき課題は、生産基盤の強化と、それに伴う国内の消費者の皆様への需要に応じた牛乳・乳製品の安定供給だと考えております。

しかしながら、今後我が国の人口が減少していくということが見込まれる中で、乳業としては海外事業の拡大も重要であると考えております。海外の現地生産に加え、我が国の高品質な生乳で生産された牛乳・乳製品の輸出も重要であると考えておりまして、まずは地理的に近いアジア諸国、この地域に向けた活動を中心に展開をしているところであります。

ただ、輸出に当たりましては、民間企業の努力も当然必要でありますが、輸出先国の求める衛生条件がネックとなっていることがしばしばあります。行政当局間における輸出解禁や輸出条件緩和に向けた検疫協議も積極的に進めていただくようお願い申し上げます。

以上、乳業者として4点にわたり意見を申し上げました。ありがとうございました。

〇里井部会長代理
西尾委員、ありがとうございます。

続きまして、藤嶋委員、よろしくお願いいたします。

〇藤嶋委員
お疲れさまです。ちょっと時間が押しているようなので、私のほうからは短く、今日の印象といいますか感想を述べたいと思います。それから、私としては、飼料米に関する今のお願いというのを、ぜひ農林省の皆様方にも聞いていただければと思っております。

まず酪農・乳業でございますけれども、すばらしいですね。やっぱり年寄りがチーズとかミルクを飲むようになって、肉もそうなんですけれども、ブロイラーも牛肉も健康のために需要が安定している。私、立場上いろんな畜種を見ておりますけれども、酪農と乳業が一番未来があるなと、今日はもう感心いたしました。

一番ボラティリティーといいますか、安定性がないのが豚価、それからブロイラー、最も最悪が卵でございまして、ちょっと相場がいいと、すぐクラスター事業とか言って作り出してしまう、増産する、相場が崩れる。これって消費者に対する裏切りですよね。この辺が、私は乳業と酪農というのは非常にバランスがとれて、この前の前も申し上げたと思うんですけれども、需給関係が非常にすばらしいなというふうに思っております。

その中で、朝ドラでやっていましたよね。あれで結構酪農をしたいという女子がいるんですよ。私たち、新卒を採っていますから、今、女子がすごく元気です。私たち、養豚業をやっているんですけれども、募集したら女性がいっぱい来るんですよ。「豚ちゃん大好き」っていう、ぜひ頑張ってください。これは明るい酪農・乳業に対する印象でございます。

それから豚コレラなんですけれども、世界的に見て、皆さん、見落としておられるのは中国。中国って50キロ豚を食べるんですよ。日本の3倍です。その割には、4億頭いた豚が約1億頭ぐらい死んじゃっているかな。これ、何をしたかというと、早いですよ、中国は。もうヨーロッパと契約して輸入物を入れている。それから、南米にも行って手当てしている。これは何を意味するかというと、我々、もう国内畜産、養豚が守れなければ、すぐにカナダ物、アメリカ物、ヨーロッパ物で埋まっちゃうんですよね。自給率がもう50%を切っておりますから、これは私は大変な危機だと思っております。

新しい農林大臣さんが来られてワクチンを許可していただいたのでほっとしておりますけれども、やっぱり立ち上げが遅いですよね。もっともっと、末端はもっと深刻です。私たちは5月の段階で、長野県を越えて群馬県に来るだろうと戦々恐々としておりました。実は、養豚業界は600万トンの配合飼料を使います。これが、もう養豚業が成り立たなくなれば飼料業界も成り立たなくなる。それぐらいの危機感で、私たち飼料工業会の理事が集まりまして、こういう危機感を共有化していたわけですけれども、ぜひともアフリカ豚コレラ、英語ではアフリカン・スワイン・フィーバーというんですよね。コレラとは言っていないと思っているんですけれども、この辺のネーミングの仕方を含めて、これは絶対に守っていただかないと、日本の畜産、養豚業はつぶれてしまうだろうという危機感を飼料工業会としても持っておりますので、ぜひ対策のほどよろしくお願いしたいと思います。

ましてや、来年はオリンピックで、いろんなすり抜けた人たちが来て、いろいろな商品を持ち込んで、これ、避けて通れないだろうという危機感を持っておりますので、何とか、もうお尋ねするのは行政にしかお願いができませんので、よろしくお願いしたいと思います。

それから、酪農で畜産ヘルパーの問題が出ましたけれども、これ、技能実習生というのは使わないんですか。

〇砂子田委員
外国人。

〇藤嶋委員
はい。これ、酪農はオーケーでしょう。養鶏だと農場はだめなんですよ。GPセンターとかすごい制限があって、乳業と酪農はオーケーなはずです。だから、ヘルパーというよりか……

〇伏見畜産企画課長
酪農はオーケーです。

〇藤嶋委員
オーケーですよね。だから、ぜひこれを推進されたらいいんじゃないかと。

〇砂子田委員
酪農家はそうですけれども、ヘルパーを……。

〇小野寺委員
ヘルパーは使います。

〇藤嶋委員
使えるんですか。

〇砂子田委員
ヘルパーは、でも、言葉があれじゃないと伝達ができないからということですよね。

〇藤嶋委員
だから、その辺をやっぱり行政に引っ張ってもらって、例えば技能実習生だったら大使館に連絡してもらって、ベトナムとかタイとか、乳業・酪農は盛んになりつつありますよね。その技能実習生の交換という名目のもとに勉強してもらって、優秀な実習生は5年いられるはずですから、その間に日本人の人も採って技能の伝承をされたらどうかなというのも感じました。これは参考意見でございます。

それから、畜ふんの件なんですけれども、北海道興部町で大規模なバイオマスの事業をやっていますよね。これって北海道でしかできないんですよ。あれだけの規模で酪農をやっておられる農家の密集というのがないんでね。これはもう多額の興部町の補助のもとに成り立っているんですけれども、なかなかそれ以外の都府県とか九州とかは規模が小さいんですよ。だから、これをぜひ行政の方にお願いして、イニシャルコストというか最初の投資が高いんです。だから、この辺の投資の仕方もぜひ研究していただければなと思っております。もう堆肥は本当に、この前の前も申し上げた大変な問題になっておりまして、ぜひ行政の力をかりないと解決しないと思っております。

それから最後に、長くならないように飼料米でございますけれども、これ、全国で、冷静に見ていますと180万トンぐらいの需要があるんです。ところが、今いただいているのが50万トンで、何とかもっともっと飼料米を使っていきたい。この前も飼料工業会の関東支部会に行きまして、東北農政局の生産局長さんにお願いをしました。やっぱり地域間格差があるんですね。ブランド米をやっている人は、なかなか飼料米に向いてくれません。それのほうが高く売れますから。宮城、秋田というのは飼料米に関心を示さないんです。示してくださるのは青森県なんですよ。青森県というのは、やっぱりお米が普通の食用では売れないのかどうかわかりませんけれども、この辺をやっぱり農林水産省の方に啓蒙していただいて、農政局の生産局長さんにお願いしたんですけれども、農家を歩いていただいて、飼料米はこうやって国内畜産を守るためにも重要だということを啓蒙していっていただければと思っております。

今、需要の3分の1程度しか手に入りませんし、価格では、もうすぐに飼料米を諦めて食用にいってしまいますので、これはしようがないんですけれどもね、どっちが儲かるかという話なので。その辺のことを息長く啓蒙していっていただければと感じております。

以上でございます。

〇里井部会長代理
藤嶋委員、ありがとうございました。

では、続きまして松永委員、お願いいたします。

〇松永委員
今日、資料をいっぱい見まして、よくできているなと本当に感心いたしました。

僕は、昨日は釧路、おとといは帯広で初妊牛の導入に行ってきましたが、その中で都府県の生産者のよく聞く言葉が、やっぱり牛乳というのは需給バランスで乳量制限されるんで、拡大や投資がやりにくいという声をよく聞くんです。特に最近は牛乳の生産量が回復してきて、そういう話がいろんな人の中で出ているもので、なかなか投資しにくい。前々回から日本乳業協会の西尾さんが言っていたように、800万トンなら800万トンを必ず生産物は今までどおりとりますよというようなはっきりした目標を、やっぱり国のほうが出してくれると、いろんな投資とか拡大がしやすいというような、そういう意見も聞きました。

後継者対策について、やっぱり人材確保というのは大変難しい問題なんですが、私のとこは毎年2~3人の地元の学生が必ず就職するようになっているんですよ。これはどうしてかというと、やっぱり小学校のときから子供たちに牧場を開放して、私は出前授業でも行きますし、地元の益田市内の小中学校の花壇には全て私のところの堆肥で花とか野菜を作っています。そういうことによって、子供たちというのはすごく興味を持ってくれるんですよね。それから、中学校、高校のインターンシップというのは必ず受けるようにしているんですよ。これによって、若い子たちが酪農、あるいは子牛生産に興味を持って入ってきます。先ほどの話と同じですが、やっぱり中心は女性です。男性は全くだめです。

そういうのが現状ですが、やっぱり後継者対策というのは、自分が自分の子供たち、あるいは酪農をやろうとする人たちに魅力をどうやって伝えられるかということに、僕はかかっていると思うんですよ。

それともう一つは、雇用の場合においても、酪農は束縛時間が長いんですよ。実労8時間かもしらん。だけれども、6時から夜の7時までですよと、昼の間休んでもいいですよというのは今の若い人には通じないんですよね。やっぱり雇用できる環境というのを作るのも大事じゃないかなと思います。

それから、生産原価の削減についていろいろ書いてありましたが、ここで一番不可解なのは、乳牛の償却費が北海道より都府県の方が安いというのが、僕はちょっと不自然だなと思うんですよ。というのは、都府県の人たちは初妊牛をよく北海道に買いに行くんですよね。北海道ほど放牧する場所もない、原価は上がっているはずなんです。それに都府県のほうが産歴が少ないはずなんですよ。なのに、この計算を見ると、北海道が100キロ当たり1,839円で都府県が1,505円と、300円以上償却費が安いというのは不思議だなと僕は思いますね。

それからもう一つ、国として今、やっぱり食品残渣の飼料化というのも大いに推進してほしいと思うんですよ。私のところは毎日40トンぐらいの食品残渣の飼料を乳酸発酵させることによって今やっているんですが、いろんな酪農家がやりたいんだけれども、例えばTMRセンターやJA、あるいは酪農協とかあるんですが、やっぱりそういう人たちは、自分たちの配合飼料が売れなくなるから無理だと断られる。でも、今豊富にあるおからを初めとした食品残渣を飼料化して、それを生じゃなくて安定化した餌にすると相当コストが安くなってくるような気がいたします。

それからもう一つですが、景気対策の中で、やっぱりこれだけ異常天気、それも世界的に起こってくると、急に穀類、あるいは乾草類がとれなくなる。あるいは、原油はどんどん上がると、アメリカではどんどんトウモロコシをエタノールにかえていくという形の中で、私は酪農版のマルキン制度を確立したらどうかなと思いますね。やっぱりこれからの搾乳の中で買い取り価格は決まっている。でも、初妊牛が高騰することによって減価償却費も上がってきている。異常気象によって餌が異常に上がる可能性もある。それと、去年の北海道におけるブラックアウトとか今回の台風15号みたいな震災、激甚震災があったときぐらいはマルキン発動が出るぐらいの政策を作るべきじゃないか。それはなぜかというと、肥育も養豚も、1日、2日、1週間出荷できていなくても問題はないんですが、搾乳の場合は、半日搾らなかったら、もう牛がだめになるんです。それも考えた新マルキン制度というのを酪農部門の中でも考えてほしいな。

まるっきり国におんぶに抱っこじゃなくて、生産者も積み立てる。それで国の予算を使ったマルキン制度というものは、これからの酪農の中では僕は必要な問題になるんじゃないかな、そんな思いがします。

以上です。

〇里井部会長代理
松永委員、ありがとうございました。

委員の皆様にご意見を賜りまして、私、ちょっとフードジャーナリストの意見として少しだけ述べさせていただいて、事務局の方に回答のマイクを戻そうと思います。

今日、私も朝から畜産のほうの家畜衛生部会、そしてこれと受けてきましても、やっぱり人だなということをすごく感じます。本当に一番問題になっているのが、12ページにございました4つの課題と挙げられている中でも、やはり離農してしまうという問題が、どなたももうやはり一番ご苦労されている点なんだなというのを痛感いたしました。

そんな中で今日、酪農のファンを作るというキーワードをいただきました。例えば農業でも、農業女子プロジェクトというのがすごく魅力になっています。テレビの影響ですとか、いろんな影響がある中、やっぱり何か酪農、砂子田委員もあれだし、前田委員もいらっしゃいます。何か酪農女子というのを、もっと私もジャーナリストとして、何かいいキーワードとしながら、酪農の魅力をもっとつなげていければ、離農からの脱却につながる一手にならないかなと期待をしています。

あともう一つが、ぜひ国の方も離農しないような対策といたしまして、機械化できるハード面というのは、よりスピーディーで、それから効果的な対応、これを迅速にお願いしたいということ。そして、ソフト面は本当に丁寧な対応がしていただけたらなというのを実感いたしました。

あと、細かいことなんですけれども、今日、「私だけかな、これを思っているの」と思っていたんですが、豚コレラとアフリカ豚コレラの名前ですね。以前も狂牛病とか鳥インフルエンザとか、何かやっぱり騒動があったときというのは、キーワードがどうしても前に前に出ていってしまう。それが結果、消費者の方にも影響され、豚価の下落もそうですし、買い渋りみたいな行動につながっていきがちなんですね。ですので、お国の仕事ではないような印象はあるんですけれども、ぜひ情報だけが先に行かないように丁寧な説明、アフリカ豚コレラはこんなふうに違うんだよということも踏まえて、例えばその情報も、「ホームページに書いてあるよ」だけではなく、もっと横の方やいろんな方々と連携しながら、消費者、それから生産者の方の気持ちに届くような対応をしていただけたらなというのが実感です。

以上、私も含めて5名の委員の方からの意見といたしまして、事務局にマイクをお戻しいたしますので、よろしくお願いいたします。

〇水野牛乳乳製品課長
たくさん質問をいただきました。まず、砂子田委員、里井委員からもありましたとおり、酪農ファンをたくさん増やしていくということは大変重要だと思っていますし、そういう意味では酪農教育ファームのような取組の裾野がもっと広がっていって、それを通じて子供たちへの理解醸成を図りながら酪農のファンを増やしていく取組はこれからも続けていかなければいけないと改めて認識しているところでございます。

それから、西尾委員からいろいろいただきまして、大変ありがとうございます。

まず、とも補償でございますけれども、今回の災害について、一言申し上げますと、生乳廃棄そのものは面倒を見られないことは当然のことでございますけれども、搾乳の行為に対して補塡をする、補助をするということで支援を申し上げているところでございます。それ以外にも、畜舎の補改修や死亡した乳牛の代替牛の導入費についても支援させているところでございます。その上で、そういった前提に立って、仮に生産者と乳業者の間で、例えばとも補償という制度ができるということであれば、国としても何ができるか検討するべき課題ではないかと考えてございます。

空きスペースについて、都府県の酪農経営で牛舎の空きスペースが多くなっているということでございます。これは資料の説明でも述べましたけれども、まさにそのとおりでございまして、そこに牛を入れていって生産基盤強化を図っていくことは喫緊の課題であろうと思ってございます。

それから、飲用向けの最需要期に学校給食用の牛乳を含めた加工乳、乳飲料の代替供給について検討する必要があるのではないかということでございます。代替供給については、飲用向け生乳の最需要期に生乳の安定供給を図るための選択肢の一つとなり得るものとは考えてございますけれども、児童、生徒の体位・体力の向上を推進する上で、学校関係者の意見もよく聞きながら進めていかなければいけない課題であると思ってございます。

北海道、都府県、輸送方法でございますが、需給の調整に係る追加コストの負担のあり方について検討・指導が必要ではないかということでございます。これは小野寺委員からもございましたけれども、まず生乳流通コストの負担のあり方というのは業界内で検討していただくべきものであろうと考えてございます。それに加えまして、国としては、生乳流通経費の負担の軽減を図るために、引き続きミルクローリーの大型化やCSの再編等について支援をしていきたいと思ってございます。

これまで以上に国の需給調整に係る監視機能を強化して、市場が混乱をしないよう支援していくべきではないかということでございますけれども、生乳需給に関しましては、改めまして牛乳乳製品の需給状況を勘案した上で、給付金の総交付対象数量を決定して、各事業者の年間販売計画を精査した上で交付対象数量を配分するということで、需要に即した生産を促しているところでございます。引き続き、需要に即した安定的な生乳取引ができるように、酪農家の経営安定を図ってまいりたいと思っているところでございます。

また、ナラシと調整保管の他により効果的な需給緩和対策を検討・構築していく必要があるのではないかということでございますけれども、これは小野寺委員からもございましたけれども、既にナラシと調整保管が措置されている中で、生産基盤強化対策を進める一方で、新たな需給緩和時の対策を創設するというのは、正直なところ、現時点ではなかなか難しいと思っているところでございます。

西尾委員からも、800万トンの需要はあると力強いお言葉をいただいているところでございますので、まず乳業さんでしっかりと処理していただけるのではないかと考えているところでございます。

「いいとこどり」の話がございました。これも先ほどもお答えしたとおり、やはり年間契約を無視したような「いいとこどり」はあってはならないことでございます。しっかりと我々としてできることをやっていきたいと思っているところでございます。

新しい制度の下での酪農制度の考え方や対応の方向性について、しっかりと整理をする必要があるのではないかということでございますけれども、この改正畜安法自体は、何も指定団体の集荷機能を否定しているわけでは全然ございません。まさにその指定団体の集荷機能を認めた上で、新しい生産者が自己の工夫によって色々な販路を開拓することについて、促せるものは促していくという制度でございます。そういったところをしっかりと踏まえた上で、制度の周知徹底を図っていきたいと考えてございます。

乳業再編についてもご質問、ご意見いただきました。乳業再編は、当然酪農の競争力強化を図る上では、最大限必要なことだと思ってございます。現状を踏まえた適切な目標を今後も設定したいと考えてございますし、できる限り、我々としては補助事業も用意させていただいていますし、新しい農業競争力強化支援法で支援することもできますので、そういったツールを通じて再編整備をより推進していきたいと考えているところでございます。

800万トンの目標については、前回もいただいているところでございますので、力強いご意見だと思ってございます。これについては、実現可能性も含めた上で、どういった目標が大切なのか、生産者がやる気が出る目標にしなければいけない、というのは大前提でございます。そういった実現可能性も踏まえて検討してまいりたいと思っているところでございます。

適正取引推進ガイドラインのことについてご意見いただいたと思います。酪農・乳業の健全な発展を図る上では、やはり牛乳乳製品が適正な価格で売られることが大変重要だと考えてございます。

一方で、牛乳というのは安売りされる商品になっているところでございますので、この適正取引推進ガイドラインを通じて、食料産業局とも連携しながら、小売り側に対する関係者への周知徹底をより図ってまいりたいと思っているところでございます。

風味変化について、業界団体さんとともに、我々としても一生懸命取り組んでいるところでございますが、引き続き業界と足並みを揃えてやっていきたいと思っているところでございます。

輸出解禁に対してネックがあるのではないかということでございますけれども、これはまさに私ども、今臨時国会で法律を出して輸出促進を図っていこうとしているところでございます。その中で政府一体となって戦略的に取り組むわけでございますけれども、そういった輸入規制についても、政府一体となって、厚労省も含めまして一生懸命取り組んでいきたいと考えているところでございます。

私のほうからは以上でございます。

すみません。乳牛償却費が都府県と北海道で、都府県のほうが安くなっているのは間違いじゃないかということでございます。これは後で確認させていただきたいと思います。

〇伏見畜産企画課長
それでは畜産企画課のほうから、ヘルパーの関係、地域差があるとか、とりたい日にとれないという話をはっきりとお聞きしましたので、今どういう現状であるかというのを含めて、何らか対応するべきことがあれば考えていきたいと思っています。

あと、ヘルパーの話で、私は先ほど途中で軽率に話をしましたけれども、正確に言うと、酪農を営んでいるところに実習という名目で技能実習生としては入れますし、その人が勉強されて、特定の者になって、そういう形で入っていくというのはオーケーであるということですが、ヘルパーのほうは、正確に言いますと、その技能実習生が、技能実習というか、実習生で海外から来てヘルパーをやる場合に複数の農家に行くというのは、まだ技能も定まってない中でいろんなところに行くというので、技能実習生がオーケーというわけではないですし、ヘルパーのほうではいいですよというのは簡単には言えないということですので、ちょっと「大丈夫です」なんて言ってしまって、間違った答えを出してしまい申しわけありません。

それとあと、クラスター事業。規模拡大はいいが、無理をしている人がいるということはそうかもしれませんが、ちょっとその話を聞いてショックなんですけれども、クラスター計画をきちんと出していただいて、それで協議会の中でしっかりともんでいただいて、それで出してきていると思っております。実際そういう方がいると、それは無理しているということで、本来は採択されるべきではないということですから、その辺についてもきちんとやっていきたいと思います。無理をしている方がクラスター事業ではなくて、畜産部内、いろんな事業がございますので、規模を拡大しないまでも使える事業はございますから、そういうものをうまく使っていただくのも一つの方向ではないかなと思います。

あと、砂子田さんと、里井さんから出ました、酪農に対するファンを作るというのは、これ、簡単に今アイデアはないんですけれども、私、中央畜産会がいきいきネットワークというのを組んでおりまして、そこの集まりに行くといつもすごい刺激を受けるので、そういうものがどんどん広がっていって、ファンができればいいんじゃないかなと。一番わかりやすくて、農家の女性の方々が元気になっているとみんな元気だと、もう元気過ぎて怖いぐらいなんですけれども、そういうところを見ていただければファンができていくし、広がっていくんじゃないかなと思っています。

最後に、松永委員のほうから非常に難しいお話で、マルキンというお話がありました。今、非常に難しいと言ったのは、乳牛の場合は生乳が生産物である中で、どうやってマルキンを仕組むかというのが全くちょっとイメージできないものですから、ここは今提案がございましたので、考えはいたしますけれども、ちょっとすぐに答えが出る問題ではないと思っていますので、また松永委員のほうから何かご提案があれば教えていただければと思います。

〇犬飼畜産振興課長
今の関連で、伏見課長から、クラスター事業以外のいろいろな事業があるというご紹介があったんですけれども、畜産振興課の事業で畜産経営体生産性向上対策というのがございます。これは労働力負担軽減とか省力化を目的にしておりまして、規模拡大の場合はクラスター、省力化とか労働負担軽減のほうは今ご紹介した事業で取り組んでおりますので、いろいろな事業がありますので、ご要望に合わせてご相談していただければ、こちらもご紹介できるものがあると思います。

〇関村飼料課長
飼料課から2点ほど、ご説明させていただきます。

1点目は、藤嶋委員から飼料用米の件でございますけれども、畜産部門では、やはり安定供給をしていただくというのが重要なので、各県に出向いて水田活用の担当部局と一緒に説明会をやっておりますので、今後も引き続き周知徹底に努めてまいりたいと思います。

それで、ちょっと今の状況をご説明しますと、9月15日現在の速報値でいうと、青森県、4,764ヘクタールの作付があるようでございますが、実は宮城県も結構ありまして、4,871ヘクタールと、ほぼ同じぐらい実はやっております。多分供給先が決まっているところとかもあるから見えづらいところもあるかと思いますが、しっかりやっているところもありますので、さらに拡大という方向で詰めてまいりたいと思います。

ちなみに、青森県も主食米でいいブランドがあるので、そこのところはご承知いただければと思います。

〇藤嶋委員
宮城と秋田のほうが有名。

〇関村飼料課長
それと、もう一点、西尾委員から公共育成牧場の件でありました件でございますけれども、公共育成牧場は、確かにポテンシャルはまだあって、夏季の利用状況でいくと、3割の牧場が5割未満の利用率のところがあるようでございます。所有者がうまく使えないのであれば、管理委託をする方向で活用促進というのを進めていまして、そういったところにICTの管理機器を入れて機能強化をするということも進めていく方針で今考えておりますので、さらに利用率拡大に向けて進めていきたいと考えております。

〇犬飼畜産振興課長

藤嶋委員から、北海道での特別な関係だということで、投資の仕方についてご発言がありましたが、食料産業局の事業になりますが、家畜排せつ物の畜産バイオマスの有効活用によるバイオマスプラント等の導入を支援しますという事業がございまして、そのメニューの中で構想支援というのがあります。そこにエネルギーを使おうとしている地域内の関係者、市町村とか農協、畜産経営者の方を集めて検討会をやって、プロジェクトの事業可能性の評価をするというメニューがございます。その中で事業評価は何かといいますと、電力供給の調整とか、熱利用先の検討とか、あともう一つ、収益性の分析というのもございますので、そのような事業を活用していただければと思います。

〇熊谷動物衛生課長(下平課長補佐)
動物衛生課でございます。

すみません。何点かご質問いただいたものを漏れていたようで、改めてご説明させていただければと思います。

さまざまな先生からご意見いただきました、豚コレラ、アフリカ豚コレラがそもそも違う病気であるというところのご理解、正直申し上げれば我々のアナウンスが悪かったのかなと思っております。病気の違い等につきましては、養豚農家の皆様にはパンフレット、リーフレット等で周知をしているつもりではあったんですけれども、それ以外の方々に、こういった病気がどういうものなのか、何に注意すればいいのか、特に水際から侵入するということもあって、特に一般の方への周知というところがやはり多かったというようなご指摘をまさにいただいたところでございますので、そういったところ、どういったことができるか。名称の変更等も含めて、今の時点ですぐに名前を変えるというのも、なかなか歴史のある部分もあって、すぐには困難かと思いますけれども、どういったことがとれるか、あるいはどういうようなアナウンスができるかということも考えながらやらせていただければと思います。

あと、柵の補助に関してご意見をいただいたかと思います。今、国の方では5割、残りを県によっては全額補助していただくようなところもあるかなと承知しております。なかなか柵そのものにつきましては、個人の財産ということもあって、一律で国のほうで全部というふうには当初言っていなかったところではございます。ただ、今後、飼養衛生管理基準の見直し等々も含めて、農家の方々にしていただかなくてはならないこと、さまざま増えていくとは思いますので、そういった中で、我々のほうでどこまで支援できるのかというのはしっかり考えさせていただければと思っております。

あと、家伝法、自治事務という中で、国家防疫という国の権限をしっかりと発揮すべきではないかというようなご意見もいただきました。現状につきまして、水際というところで国の権限をしっかりさせていただいております。一方で、地方自治という形になりますけれども、実際の農家の方への指導、あるいは現場での防疫体制につきましては、やはりどうしても地域に根づいた活動が必要になってきてしまいますので、国としては、大枠の方針ですとか、まさにワクチンではないですけれども決断をさせていただいた上で、それを円滑に地方自治という中で運営をいただいているという形になっております。

これがどこまで国の権限をおろすかと、国が権限を持ってやらせていただくかというのは、これからの議論、まさに今回の豚コレラのワクチンのタイミング等も含めて検証作業をした上で、どこまで何ができるか、何をすべきかというのは、これは改めて考えなくてはいけないのかなと思っております。

あと、有田委員のほうからご指摘ございました、岐阜での残飯の話があったかと思います。肉を含むような形での無加熱、非加熱での給与というのは今のところ確認できてないかなと思うんですけれども、一方で、今回ワクチン接種をする中で、ワクチン接種の食肉の流通については、しっかりエコフィードなり残渣の管理をした上であれば、食肉としての流通はよいのではないかというような意見をいただいているところでございますので、今後どのような形でしっかりと残渣の飼料などへの活用というのがどこまでできるか。これは当然ゴミ箱等の廃棄とも関連しますけれども、ここをしっかり取り締まりといいますか、規制なりで縛っていければなというふうに考えています。

〇有田委員
よろしいですか。今のご回答というか、説明に対して一つ意見。

〇里井部会長代理
有田委員、お願いいたします。

〇有田委員
ご回答ありがとうございました。

乳牛と養豚と、それぞれ生産現場でお忙しいので、違う業種については情報がなかなか入ってこないというのは仕方がないと思います。傾聴して意見を取り入れて、寄り添いながら進めていきますというご回答はいいと思います。けれども、実際、これまでも消費・安全局の方が奔走されてていることを承知しています。消費者団体向けにだけでなく、冷静で適切な対応を促すための情報提供を行っているからこそ、マスコミが取り上げ、テレビのニュースなどで、輸入現場での水際のチェックの状況が流れていると思っています。ニュースでは、中国から豚肉の加工品を持ち込もうとする人に対して、検疫を行い水際でストップしているというのが再三流れています。足りなかったという、それは必要な回答の姿勢だとは思います。けれどもそれでは何もやってなかったようにも見えます。大変努力をされていると理解しております。以上です。

〇里井部会長代理
ありがとうございます。

ほかにご意見はないでしょうか。

〇渡邊畜産部長
畜産部長の渡邊でございます

今日は、酪農と乳業の課題につきまして分厚い資料を提出させていただきましたけれども、非常に熱心なご議論をいただき本当にありがとうございました。

今日いただいた意見を踏まえまして、石澤さんに、今日の役所側の説明は方向性が出ていないというお話もいただきましたけれども、まさにこれからですね。今日いただいた意見や何かも踏まえまして、酪肉近の酪農部門を今後どうするのかという方向性を役所としてもお示しをしたいと思いますので、今日だけじゃなく、まだ最後のときにも、またもう一回この議論をもしやっていただけるならやっていただく機会があると思いますので、そういうご意見を踏まえて、しっかり進めてまいりたいと思います。

どうもありがとうございました。

〇里井部会長代理
ありがとうございました。

ちなみに、豚コレラの名前はもう変えられないということですよね。これ、私の意見ですが、「ですよね」ぐらいで、あれです。

〇熊谷動物衛生課長(下平課長補佐)
ちょっと、今すぐというのは難しいかなとは思っております。

〇里井部会長代理
すみません。わかっていて聞いたので、すみません。

ほかにご意見がないようでしたら、すみません、ちょっと5分ほど過ぎてしまいましたが、皆様、本当に長時間にわたりまして熱心にご審議いただきましてありがとうございます。まだまだこれからも部会は開催されますので、ぜひ皆様からの積極的なご指摘、ご教示いただければと存じます。

事務局さんから最後、何かないですか。

〇伏見畜産企画課長
すみません。次回は肉用牛・牛肉を主なテーマとして議論をいただきたいと考えております。日程は11月上旬を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。

〇里井部会長代理
長時間にわたりまして、皆様、本当にありがとうございました。また11月上旬、よろしくお願いいたします。

これにて部会を終了させていただきます。

ありがとうございました。

午後5時04分閉会

 

 


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