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農林水産省

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令和元年度第2回畜産部会議事録

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1.日時及び場所

日時:令和元年5月30日(木曜日)

会場:農林水産省4階第2特別会議室

2.議事

(1)開会
(2)挨拶
(3)委員紹介
(4)資料説明
(5)意見交換
(6)閉会

3.概要

開会

〇猪上畜産企画課長
それでは、定刻になりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会、令和元年度第2回畜産部会を開催いたします。

委員の皆様方におかれましては、本日はご多忙中にもかかわらずお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

私は、当部会の事務局を承っております畜産企画課長の猪上でございます。本日はよろしくお願いいたします。

開会に当たり、枝元生産局長より挨拶がございます。

枝元生産局長、よろしくお願いいたします。

挨拶

〇枝元生産局長
おはようございます。

第2回の畜産部会の開催に当たりまして、ご挨拶申し上げます。

委員の皆様方におかれましては、日頃から農林水産行政、とりわけ畜産行政の推進に当たりまして、格別のご理解、ご協力を賜りまして深く感謝を申し上げます。

現在、次期の酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針を視野に、この畜産部会におきまして、畜産農家をはじめ関係する方々から現場のご意見を頂戴して論点を整理しているところでございます。

第1回の部会では、「肉用牛」をテーマにご意見を頂戴いたしましたけれども、本日は「酪農」をテーマに現場の皆様のご意見を頂戴したいというふうに思っているところでございます。

今後の酪農・肉用牛生産が目指すべき姿を、現場の声、また、それを踏まえた委員の皆様方のご意見を頂戴しながら、しっかりと検討していく所存でございます。

当省の審議会もペーパーレスが定着してまいりました。本日も皆様の活発なご議論をいただきますように、よろしくお願い申し上げます。

〇猪上畜産企画課長
ありがとうございました。

それでは、議事を進めていただく前に、部会長である三輪委員から一言ご挨拶をいただければと思います。

〇三輪部会長
皆さん、こんにちは。部会長を務めております三輪と申します。本日はどうぞよろしくお願いします。

今回、第2回畜産部会という形になります。先ほど局長のほうからもお話もございましたように、今年の畜産部会は、農業者の皆様からしっかりとお話を聞いた上で議論を進めていくという形をとっております。

第1回の内容等につきましては、いろんな形で農林水産省より公表、発表いただいておりますが、私自身、全国の畜産農家さん、酪農家さんを回っておると、こういうような取り組みは非常にすばらしいというお褒めの言葉も多数いただきました。

やはり現場の方々のお考えであったり課題であったりというところに寄り添って考えていける部会として、今後の方針を出していくような形で、皆様方のご意見をいただければというふうに思います。

それでは、座って失礼いたします。

本日の第2回部会でございますが、時間がいつもどおり限られている形でございますので、皆様方に活発なご議論をいただくとともに、円滑な議事進行ご協力をいただければ幸いでございます。

それでは、引き続き議事を進めさせていただきますが、その前に撮影のほうはここで終了とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

それでは、委員紹介に移らせていただければと思います。

事務局より本日ご出席の委員の皆様のご紹介と委員の出欠状況について、報告をよろしくお願いいたします。

委員紹介

〇猪上畜産企画課長
それでは、私から本日ご出席いただいている委員の方々を順にご紹介させていただきます。

まず部会長の三輪委員でございます。

〇三輪部会長
よろしくお願いいたします。

〇猪上畜産企画課長
有田委員でございます。

〇有田委員
よろしくお願いいたします。

〇猪上畜産企画課長
石澤委員でございます。

〇石澤委員
よろしくお願いします。

〇猪上畜産企画課長
小野寺委員でございます。

〇小野寺委員
よろしくお願いいたします。

〇猪上畜産企画課長
金井委員でございます。

〇金井委員
よろしくお願いします。

〇猪上畜産企画課長
小谷委員でございます。

〇小谷委員
よろしくお願いします。

〇猪上畜産企画課長
須藤委員でございます。

〇須藤委員
よろしくお願いします。

〇猪上畜産企画課長
藤嶋委員でございます。

〇藤嶋委員
よろしくお願いします。

〇猪上畜産企画課長
前田委員でございます。

〇前田委員
よろしくお願いします。

〇猪上畜産企画課長
松永委員でございます。

〇松永委員
よろしくお願いします。

〇猪上畜産企画課長
宮原委員でございます。

〇宮原委員
よろしくお願いします。

〇猪上畜産企画課長
なお、ほかに大山委員、加藤委員、釼持委員、里井委員、知久委員、築道委員におかれましては、所用によりご欠席というご連絡をいただいております。

審議会に関する規定では、委員及び議事に関係のある臨時委員の3分の1以上の出席がなければ、会議を開き議決することができないと定められておりますが、本日は17名のうち11名の委員にご参加いただいておりますので、規定数を満たしていることをご報告いたします。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

本日の畜産部会の開催の趣旨でございますが、先ほど枝元局長にご挨拶いただきましたように、次期酪肉近を視野に農業者等、畜産関係者の現場の方のご意見をいただくと、それを踏まえて論点を整理しているというところでございます。

私自身、先ほど申し上げましたが、今回はその第2回でございます。やり方については、前回同様という形になっておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日ご参加いただいている4名の方々におかれましては、非常にお忙しい中、またお暑い中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。御礼申し上げます。

本日のヒアリングご協力者の4名の方々につきまして、事務局よりご紹介をよろしくお願いいたします。

〇猪上畜産企画課長
それでは、本日のヒアリングご協力者の方々をご紹介させていただきます。

ヒアリングご協力者の選定に当たりましては、北海道と都府県、大規模法人経営と家族経営、さらにはヘルパー等の外部支援組織といった視点から、4名の方にお越しいただきお話を伺うこととしました。

まずお一人目は、岩手県の久慈平岳牧場の田村英寛様です。

久慈平岳牧場は都府県の大規模経営であり、牛乳・乳製品工場の設立、堆肥センターの運営に携わるなど地域の酪農を牽引されたほか、新規の農業就業者を雇用し、地元の就労機会の創出に貢献されております。

お二人目は、千葉県の加茂牧場の加茂太郎様です。

加茂牧場は、都府県の家族経営であり、加茂様は小学校の教諭から酪農家へ就農されました。耕作放棄地の利用や稲作農家との連携により、自給飼料の確保に取り組まれております。

3人目は、北海道のノーザンスカイの山下益雄様です。

ノーザンスカイは、酪農家と畑作農家の協業法人であり、畑作農家の技術を生かした牧草地の土づくりや畑作物を組み込んだ輪作体系による草地更新を行うなどにより、良質な牧草生産を実現されております。また、堆肥を畑に還元し、麦稈は敷料にするなど法人内で耕畜連携を完結されております。

4人目は、北海道のファム・エイの廣木聖隆様です。

ファム・エイは、複数のJAと委託契約を締結している酪農ヘルパー組織であり、農協とタイアップして酪農のヘルパー利用を浸透・定着されております。また、従業員寮を完備するなど、福利厚生の充実による酪農ヘルパー要因の雇用環境を充実されております。

本日ヒアリングにお越しいただいた方々の紹介は以上でございます。よろしくお願いいたします。

〇三輪部会長
ありがとうございました。

さて、本日の議事の進め方でございますが、まず今ご紹介いただきました4名のご協力者の方々から、それぞれ10分程度で経営の概況、経営の課題、それに対する対応、農政全般に対するご意見、ご提言等について、ご自由にご説明をいただければと思っております。そちらを踏まえまして、委員の皆様からヒアリングご協力者の方々へのご質問及びご意見をいただくという形で進めさせていただければと存じます。

最後に、全体を通して全員の方々にご意見をいただく時間を設けられればと思っております。

なお、全体で2時間を予定しておるところでございます。

それでは、早速ではございますが、ヒアリングのほうに移らせていただければと思います。

それでは初めに、田村さんよりよろしくお願い申し上げます。

資料説明

〇田村氏
皆さん、おはようございます。

私は、岩手県の久慈平岳牧場の田村と申します。本日は、このような貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございました。

時間が限られておりますので、早速資料に沿ってお話をさせていただきます。

まず私の牧場について紹介します。

当牧場のある洋野町は、岩手県の最北端で太平洋に面し、「あまちゃん」の舞台になった久慈市に隣接しております。当管内は、県内でも有数の酪農地帯として、長年地域経済を支えてきました。しかし、高齢化と国際的穀物相場の高騰による飼料価格の高止まり、そして東日本大震災の影響により酪農家の離農が進み、生乳生産量も減少が続いているのが現状でございます。

頭数、施設などは、スライドに書かせていただいておりますが、私は昭和50年に就農いたしまして、スタートが乳牛8頭から現在の1,100頭まで拡大をしてきたというところでございます。

本日は、久慈平岳牧場としての酪農経営の立場、もう一つは岩手県酪農連絡協議会という県内の酪農生産組織の会長という立場も踏まえてお話をさせていただきたいと考えています。よろしくお願いいたします。

経営の特徴をいくつか説明します。

牛舎施設は、フリーバーンですが、牛床をロータリーで毎日切り返し、堆肥化を促進することから、コンポストバーンと呼ばれています。牛は好きな場所でリラックスでき、牛床には大量の敷料、おがくず、戻し堆肥を敷き牛の快適性を確保するとともに、乳房炎、蹄病の発生も防止しています。フリーストールと比べ牛の寿命が長くなることから、この方式を採用しました。屋根は暑熱対策のため、一般の牛舎より高く、輻射熱の影響を受けにくい構造になっています。

右下の写真は、搾乳施設です。800頭搾乳に対応するため、一度に50頭を搾乳できるロータリーパーラーを導入しています。ロータリーが1回転する約15分間のうちに50頭の搾乳が終了します。800頭の搾乳が1回4時間で終了します。

牛の足にはセンサーが取りつけられ、異常乳、乳房炎と判断された牛は搾乳が行われず、正常乳と混合されることはありません。当牧場では、一日3回搾乳を実施し、年間7,700トンの生乳生産を目指しています。右下の写真は、パーラー、出口のソートゲートで、治療牛や種つけする牛を自動で振り分けることができます。

バルククーラーは、800頭搾乳に対応するため、生乳保冷タンク16,000リットルを2台設置しております。上段の右は、冷凍機関係です。氷水、アイスビルダーといいますけれども、製造して、生乳を瞬時に4℃以下に冷却することで、鮮度と風味を維持することができます。

下の段は、排水処理関係です。搾乳室、処理室の洗浄水は排水処理施設に集められ、高度処理され放流されます。100%植物由来の水処理、資材を利用する水処理システムを導入しました。水質のみならず環境に配慮したシステムを採用しています。排水は、ほぼ無色透明の水となっております。

ふん尿処理関係ですけれども、牛舎内のフィードレーン側のフリーバーン部分は、多くのふん尿が排出されます。このふん尿は、定期的にスクレイパーで集められ、自走式堆肥発酵装置で副資材と混合され、堆肥化されます。この堆肥は、飼料畑への還元や牛舎内の敷料として再利用しています。

下段ですが、牧場の敷地内に外国人技能実習生の住宅を建て、暮らしてもらっています。フィリピンから受け入れています。牛に優しく、環境に優しく、人にも優しい農場を目指しています。

駆け足で恐縮ですが、当牧場の特徴については以上とさせていただきます。

今後、酪農経営をしていくに当たって、課題なり不安に感じていることを4つ挙げさせていただきました。労働力の確保。酪農後継者の就農の減少。国産飼料基盤の確保、拡大。安定的で安心できる生乳出荷に向けてということです。

1つ目の課題は、労働力の確保です。

現行の酪肉近にも課題として取り上げられていますが、高齢化、後継者不足による離農に歯どめがかかっておらず、深刻な状況です。当牧場の規模では、従業員等の外部労働力がないと成り立ちません。現在、3回搾乳をしているので、本来8時間おきに搾るのがベターなのですが、現状の労働体制ではこれを実現できていません。8時間ローテーションが組めるだけでも乳量は違ってくると考えています。

フィリピンからの実習生を労働力としてカウントするのはどうなのかというご意見を言う方もいますが、そういうふうにしないと仕方ないというのが実態であります。家族以外の人たちにも安心して働いてもらうには、労働環境の整備が必要です。

今回、改正入管法により外国人労働者を受け入れる場合、農場側で気をつけなければならないこと、何か準備すること、また行政等で何か支援制度があれば、ぜひご指導いただきたいというふうに思います。

酪農ヘルパー制度については、県内において、当牧場のように従業員を雇用して経営をしているところは少なく、多くは家族経営です。県内には14のヘルパー利用組合がありますが、どの利用組合もヘルパー要員が足りないという課題を抱えています。

家族経営を維持するには、ヘルパー制度は重要な役割を果たしています。傷病時だけでなく、最近は育児、介護による利用の増加、酪農家の休日への意識も変化し、月に1日ぐらいは休みたい等、そのように感じています。

国の事業で傷病時の負担軽減や要員確保の取り組みなどの支援はいただいています。また、県や関係機関等の協力を得ながら自立した組織になるため、利用料金の値上げ、合併等に取り組んでいますが、そもそも要員が足りません。待遇面での課題、職業としての認知度不足、酪農ヘルパーという職業の将来への不安もあり、いろいろな問題を抱えているのがヘルパー制度の実態です。

関係者内外に酪農ヘルパーという職業の認知度をもっと高めて、ヘルパー制度をみんなで支援できるような環境整備が必要なのではないかと思っています。本日は、北海道のヘルパー会社の社長さんも来られているということですので、勉強させていただければというふうに思っております。

2つ目の課題は、酪農後継者の就農減少です。

新規就農者等、また第三者継承時の負担軽減等は、国や関係機関から多くの支援があります。ここで申し上げたいことは、一番近くにいる息子や娘が後を継いでいないということです。

親は、口では継がせたくない、子供にも同じような苦労はさせたくないと言うかもしれませんが、子供が継いで喜ばない親はいません。ただし、継がせる側にも継ぐ側にも不安は当然あります。うちは、たまたま2人の息子が後継者となって牧場に入ってくれました。しかし、後継者といっても、いきなり牛舎に入って何ができるわけでもありません。ですけれども、給料は発生するわけです。

新規就農者への支援策等はとても重要ですが、酪農家の息子や娘が継ぎやすい環境に向けた支援策が何かあれば、大変助かるのではないかと思います。非農家であれ後継者であれ、担い手支援という視点が必要なのだと思います。

親元就農に対しての支援はあるといいますけれども、縛りがかなり強くて、なかなか現状に合っていないというのが実態かというふうに考えております。

3つ目の課題として、国産飼料基盤の確保、拡大を挙げました。

当牧場は、購入飼料型の経営です。自給飼料だけでは、この頭数を飼えません。頭数を増やしたときの一番の課題は、ふん尿処理なのです。大規模経営のふん詰まりの状態にならないようにするには、還元先が必要です。

岩手県全体で見た場合、自給飼料が中心の経営になっています。県民性もあると思いますが、飼料基盤に見合った頭数で経営をしています。県内、特に私のいる県北エリアは山です。平らな場所はあまりありません。傾斜地です。そこで申し上げたいのは、草地造成に関してです。公共事業の2分の1の補助事業はまだありますが、かつては県や市町村からも支援がありました。酪農の多面的な機能、国土保全という価値をもっと国民に宣伝し、作業効率のいい飼料基盤の確保、拡大しやすい環境づくりへのさらなる支援を期待しております。以前のような75%の補助事業の導入を、ぜひお願いしたいと思います。

最後ですけれども、現行の酪肉近を作ったときから大きく変わったのが、改正畜安法による新たな補給金制度です。このグラフは、岩手県の生産者の出荷量別の分布です。小規模農家が多く、搾乳50頭未満の生産者が9割です。その9割の生産者が6割の乳量を支えています。また、岩手県で生産される生乳のうち、約半分は県外、関東以西に販売されます。岩手県は本州一面積が広く、中山間地に酪農地帯があります。集送乳の距離も長く、販売のために多くの経費がかかります。

このような岩手の事情もありますが、需給調整の視点からも、個人が好き勝手に生乳を売ることは牛乳の安売りの助長につながるのではないかと、大変不安に思っております。生乳需給は変動します。過去に緩和したときに、減産型計画生産を経験しました。とてもつらい出来事でしたが、みんながぐっと耐えてきたことで一定の乳価を維持することができたというふうに思っております。

いわゆる「いいとこ取り」で今いろんな話題になっていますけれども、それについては、やはり検証して、是正すべき点は是正していただきたいというふうに思っております。

簡単ですけれども、以上で私の発表を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〇三輪部会長
田村様、ありがとうございました。

それでは、続きまして加茂様、よろしくお願いいたします。

〇加茂氏
こんにちは。千葉県の八千代市から参りました加茂牧場の加茂太郎と申します。本日は、このような機会を与えていただきまして、大変ありがとうございます。

時間も限られておりますので、早速お話のほうに移らせていただきたいと思います。

当牧場の立地でございますが、典型的な、いわゆる東京のベッドタウンでございます。駅前は、たくさんのマンションが建ち並び、大きな国道もすぐそこにございます。私の牧場も駅まで車で5分程度ということです。本日この会場も、家を出てから1時間少々で到着できるというような立地にございます。実際、今日も朝、家を出たのも8時過ぎでございますので、割と委員の皆様より近かったりするのかななんて思っております。

さて、現在の搾乳頭数でございますが、うちのほうは総数で今130頭になります。そのうち搾乳牛は約80頭ほどでしょうか。私と家内、それから義父と正社員、専業のアルバイト、それぞれ1名ずつの5人で運営をしております。

飼料畑に関しては、全部で約7.5ヘクタール程度を管理しております。そのうち、自己所有地に関しては1ヘクタールのみで、残りの6.5ヘクタールは全て借地です。デントコーンを一部、二期作で生産しておりますので、延べにしますと10町歩ほどでしょうか。

また、市内及び近隣の水稲農家さんと連携をいたしまして、全部で10ヘクタールほどの飼料米、もしくはイネWCS等を生産していただきまして、飼料として活用をさせていただいております。また、立派な堆肥施設はございませんが、工場から出る白土ですとかコーヒーのドリップかす等々を副資材にしまして、切り返しで堆肥を生産しております。

コーヒーかす等は消臭効果もあるようで、地域の環境にも配慮しながら堆肥の生産をしているという現状でございます。その堆肥については、ほとんど全てを自己の圃場に戻し入れて、自給飼料の生産に利用をしております。

また、餌のほう、飼料も輸入品の購入に頼ることなく、ほとんどを自給飼料、もしくは食品の残渣というもの、いわゆるエコフィードというものに有効に活用させていただいて、極めて低コストで運営ができるようになっております。実際、現在の搾乳牛1頭当たりの飼料コストは、うちは大体、今800円から900円程度でしょうか、極めて安いのではないかと自負をしております。

私どもの八千代市というところですけれども、もともと地元に普通のメーカーですけれども、興真乳業さんという乳業さんがあるのですが、そこがもともとは興真牧場さんという牧場さんであったことから、かつては市内に100軒を超えるような酪農牧場があったというふうに聞いております。現在は実際、市内でも13軒まで、その軒数を減らしております。

理由としては、ほかの地域と同様ではございますが、後継者の問題、それから立地から来る周辺の環境の問題、それから臭気等の苦情、困難な経済状態というようなことでありましょうか。他地域の方と比べますと、恐らく環境に関する廃業の理由というのが割と多いのではないかというふうに感じます。実際、私が就農してからも多くの仲間が廃業を余儀なくされてまいりました。

さて、私自身のことでございます。

私は全くの非農家の出身でございます。妻と結婚するまでは牛舎にいるのが雌の牛だけということも知らないような、本当に本当の素人でした。自分でも将来農業を生業とするなんということは、夢にも思わずに育ってきたような、本当の非農家の出身でございます。

結婚後も十数年間、小学校の教員を続けておりましたが、父、義父の体調の不良等によって牧場の経営が危ぶまれるような状況に陥りました。それを見て、私のほうから父に申し入れまして、就農をいたしました。ですので、まだ今年で14年目になります。年はちょっといっておりますが、まだまだ14年目の経験のまだ少ない酪農家でございます。

ただ、当時、父が体を壊していたこともありまして、無謀にも就農2年目には、すぐに経営全般を任されるというような状況になりました。当然うまくいくはずもなく失敗を繰り返しまして、試行錯誤の連続でありましたが、たくさんの牧場を見せていただいたり、研修会等々に参加する中で知識を会得しまして、仲間とか家族の支えに励まされながら何とか続けてまいりました。

そんな中、それぞれ見てきたいろいろな状況を鑑みて、自牧場のあるべき姿というものを考えてまいりました。単純なことです。サラリーマンよりも豊かな生活をしなくてはならないだろうという結論に達しました。

具体的にそうなるためにはどうすればいいかということで、目標達成の具体的な方策の一つとして、余裕のある生活を営む上では絶対に不可欠だと。そして、高齢化していく両親のことも考えて、必ず将来は雇用を確保しようという目標をまず1つ立てました。

ただ、そのためにはどれだけの頭数、乳量が必要か自分なりに計算いたしまして、その場合のふん尿の処理ですとか育成牛や乾乳牛の管理場所の確保等々、計画的に進めてまいりました。

これは私が父から受け継いだ当時の牧場の航空写真です。本当に左上の灰色の搾乳牛舎しかないという状態でございます。それが十数年たちまして、今は搾乳牛舎も増築しましたし、そこに哺育舎であるとか堆肥舎であるとか、実はこの写真の後にも中央下段に見えるようなタワーサイロも撤去いたしましてありませんし、その跡地には乾乳舎も建てておるというような感じで、順次計画的に進んでまいりました。

2つ目の自分の計画としまして、牛の健康を損なわずにコストを下げるために、自給飼料の増産はもちろん、エコフィードを有効に使っていくことにしました。土地柄、都府県の割と市街地でもある我々のところは、人がたくさん住んでいる分、やはり食品の工場もたくさん近くにございますので、比較的容易にそういうものを手に入れることはできるのですが、エコフィードについては、コストが下がるという反面、現在では企業の、いわゆるCSR活動の一環であるとか、それからいわゆる産業廃棄物のコストカットのために生産されているという実態があるように思います。

ですので、その餌としての品質の基準が我々酪農現場の意識とはちょっとずれてしまうということが多々あります。そのために、低価格で安定した品質を保つのがなかなか難しい、それから1年を通して安定した量を確保するということも困難な状況になっています。実際、今日に至るまで数年、10年ほどエコフィードを使っておりますが、この問題がなかなか解決されずに取引をお断りするというような業者さんも複数あったことも事実でございます。

3つ目ですが、自分の仕事である、そして家族の生活の糧でもあるこの酪農という仕事、自分で最初は本当に素人から始めましたが、自分でも素晴らしさに気づき、それがどれだけ素晴らしいのか、それからどれだけ社会に必要なのか、消費者の皆さんに知っていただく努力をしようということで活動をしてまいりました。

多くの仲間が廃業していった理由の一つとして、酪農のこと、牛のこと、そういうことを一般の方に知らせずに誤解を受け、また酪農家側もそれを知っていただく努力というのを怠っていたというような一面も否定できないかと思います。

私は、教育ファーム活動というものを通して、小学校への出前授業、それから牧場への出前受け入れ等々、積極的に今まで行ってまいりました。年を追うごとに、それから回数を重ねるごとに深まり、そして広まってきた実感がございます。今では、年に二十数回、学校にお邪魔をしております。ただ、それも全てのご要望にお応えができないということもありますし、学校現場の食育の関心の高まりに、なかなか十分対応できずに心苦しく思うことも何度もございました。

さて、私ごとき短いキャリアの人間が申し上げるのは、いささか生意気ではございますが、時間も限られておりますので、最後にいくつかご提言という形でまとめさせていただきたいと思います。

畜安法の改正によりまして、私たち酪農家は、ある一定の条件で製品を自由に売り渡す先を選ぶことができるようにはなりました。資本主義経済としては当然のことなのかなというふうに納得できる部分はありますが、反面、また将来、牛乳の需給関係に問題が生じたり、またはほかの外的要因によって、私たちの生産した牛乳が販売しにくいというような状況になったとき、私どもの団体の交渉力の低下などというようなことにつながらないのかなという漠然とした不安もございます。

業界全体の団結力が失われないように、そして不公平というものが起きないように、出荷先に関するルール等々を明確化して、きちんとした形で運営いただけるようにご配慮いただきたいと思います。

2つ目でございますが、世界に誇れる食育基本法というものを我が国は持っております。その上で、実際学校に行っていて感じることですが、ぜひ教育現場である学校に関連の予算をつけていただけるとうれしいなというふうに思います。

学校には、いわゆるゲストティーチャーを呼ぶような予算は、現実的にありません。牛を連れていくためのリスクを補うような予算も当然ございません。現在は、酪農の関係団体等々の理解醸成の予算を充てていただいて運営をしておりますが、なかなか難しい現状もございます。スーパー食育スクール等々の取り組みは存じておりますが、できればどの学校でも取り組めるようなご配慮をいただければ幸いでございます。

実際、学校にいた私の経験からも、農業、酪農、畜産等々の実態を教室を飛び出して理解を深めていくということが、間接的に業界の衰退を食いとめるということにつながるなというのは実感をしておりますし、信じております。

もう一つ、同時に教科書に酪農を初めとする畜産関係の記述が過去はございましたが、今はなかなか少なくなっておりますので、それももし復活できるとうれしいなというふうに思っております。

3つ目でございますが、労働環境の改善ということです。たくさんの牧場の運営状況を見ますと、都府県の平均値であります、いわゆる40頭搾乳というところでも、実際、昨今政府が推し進めております働き方改革というところを考え合わせますと、それとはほど遠い、極めて厳しい労働環境にあるという実態があるのではないでしょうか。今の労働基準では、40頭程度の搾乳でも家族経営では最低1名以上の雇用は必要かなというふうに実感をしております。

私は、運よく自牧場の敷地の中で増頭し、生産を伸ばし、雇用を得ることができましたが、多くの都府県の酪農家は、既に自牧場での増頭、増築等々は手いっぱいである場合が多い、それが難しい状況にある方のほうが多いのではないかというふうに思います。

現在でもたくさんの補助事業等々、支援をいただいてはおりますが、多くの酪農家が雇用レベルになるように、雇用できるレベルになるために、もう一段、所得向上の方策をお願いできれば幸いです。

4つ目でございますが、先ほども出てまいりましたエコフィードの安定供給ということです。企業側から見れば、飼料として活用できるように加工するためには、施設設備を設置するコストが多く必要になります。そのために、絶対量が足りなくて、使いたいと思ってもなかなか使えないという酪農家がたくさんおります。昨今話題となることも多い、いわゆる「食品ロス」の解消にもつながりますし、飼料の自給率、それもエコフィードを使うと上げることができます。食品メーカーがもっと積極的に取り組んでいけるように、働きかけをお願いしたいなというふうに思います。

最後でございますが、後継者の問題です。私、個人的には、親子間継承に頼る時代はもう過ぎ去ったのかなというふうに思っております。第三者への経営移譲のハードルを下げる政策を、ぜひお願いしたいと思います。

居抜きでの運営譲渡は、急を要する場合がほとんどでございます。生き物相手ですから、当然だとは思います。ただ、それを受ける側の人材の育成確保は、一朝一夕ではできません。必要な費用、人材、今日の明日で用意しなくてはいけないということも多々あるように聞いております。

私も実際、現在、第二牧場の運営ができるように活動はしております。既に先方の牧場さんとはお話をして、当事者間同士ではほぼ合意に達しているのですけれども、その先方の牧場さんが過去に補助事業を受けているというような実態がございまして、簡単に経営の移譲ができないというような現実もございます。

その件に関しては、地元の県市、行政のお助けをいろいろいただきながら、徐々にいい方向には進んでおりますが、なかなか歯がゆい思いをしている実態もございます。具体的には、農の雇用の拡大の運営ですとか条件のハードル、それから金利も低い資金調達、圃場施設のスムーズな継承等、ぜひお願いしたいなというふうに思います。

学校が終わったばかりの若い新規就農希望者では、確実な堅実な運営をしていくのは正直難しいのではないかというふうに思います。既に実積のある運営をしている我々現場の酪農家がクッションとなって中間に入ることで、外部からの新しい後継者を有効に業界に招き入れることができるのではないかというふうに思っています。そして、このことは同時に、牧場に就農した労働者のキャリアアップの一つにもなるのではないかなというふうに考えております。

以上、早口で多々生意気を申し上げましたけれども、私からのご提案とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

〇三輪部会長
加茂様、ありがとうございました。

続きまして、山下さん、よろしくお願いいたします。

〇山下氏
おはようございます。

私は、北海道大樹町から参りました農事組合法人ノーザンスカイの山下と申します。

私の住んでいる大樹町は、北海道東部にありまして、十勝南部に位置し、東は太平洋、西は日高山脈に接し、農業や酪農を中心とした町であります。

その中におきまして、平成26年6月に酪農家、畑作農家5戸でノーザンスカイという農事組合法人を立ち上げ、11月に稼働いたしました。現在は、役員5名、家族従業員3名、外国人実習生5名、この5名は全部、ベトナムの方々です。パートが3名の16名で牧場を運営しております。

飼養頭数におきましては、経産牛450頭、未経産牛375頭。平成30年の出荷乳量としましては、4,134トン。畑は、牧草が132ヘクタール、デントコーンが80ヘクタール、てん菜20ヘクタール、小麦40ヘクタールとなっております。

このノーザンスカイを立ち上げた経緯といたしましては、今まで個人経営でしていたものが、規模拡大によりまして労働力不足、建物の老朽化、後継者の年齢的な問題による施設投資をしたときの負債償還、そういう思いで、なかなか個人経営での投資ができないという形でなっておりました。そこで、みんなで固まって法人を立ち上げることによって、なるべく投資を抑えるような考えができましたので、5戸で立ち上げた次第であります。

また、法人を立ち上げた理由としましては、私たちが住んでいる町の土地が、小作地でして、町内でも企業法人さんが結構ありますので、そちらの土地に対しての希望が多々ありまして、なるべく自分らの地域の土地は自分らで守るということでやっていこうと考えておりました。

法人経営に当たりまして、何か問題、心配事は、自分らが経営するに当たりまして、さっきも話したとおり、企業法人さんが結構、もう既に3個ほど立ち上がっておりまして、JAさんのほうでも、その立ち上がりに対していろいろとアドバイス、知識も持っていましたので、特段立ち上げに対する心配はなかったのですが、同じく僕らの牧場と同時に町内でもう一個、企業法人さんが立ち上がったということで、何か同じことをやるのではなくて、どこか違うところを進めなければならないということで、建物とかは皆さん同じなんですが、やっぱりパーラー施設だとか附属施設のものに対して、同じ法人さんとは違うものをということで考えて、そこがやっぱり悩みのところでありました。

法人になってから投資のことになるのですが、自分たちは今まで個人で経営していたときと法人として何が変わったかというと、法人では、みんなの考えで投資の順番、それをどれが優先してどれを後でやらなきゃならないかという順番ですね、それが一番の問題で、そこでやっぱり個々の、今まで個人でやっていた親方の考えの違いというのがありまして、それも順番、優先順位を決めるということが一番内部でもめることで、考えなければならないことでした。ですが、やっぱり役員さんで話をすることによって、その理解が進むということになったと思います。

私たちの牧場で畑作兼業ということをしたのですが、なぜそれをしたかというと、さっきも話しましたとおり、5人の役員さんのうちで畑作の方が2軒、2名の方がいましたので、全部酪農にするというよりも、私たちの住んでいる場所が大樹町でも内陸のほうにありますので、畑作物が大樹町内でも収穫のいい地域でありました。そこで、役員の方々に話をして、畑作の人もぜひ続けてみたい、そういうことを話されたので、やっぱり知識のあるものをうまく利用して経営の役に立たせなければならない、そういう思いで畑作部門をそのまま残したような形になります。

やはりそういうこと、ただ単に酪農という一つの企業だけでは、モチベーションというのが上がらないと思います。最初のうちは法人経営で、普通の法人だという感覚で仕事を進めようと思ったのですが、やっぱり自分は畑作をやっているんだ、畑作を少しでも経営に役立てたい、頑張って新たに収量や品質を上げたいという意識がありましたので、その意識があるものに対して抑えることはできない。ということで頑張ってもらって、経営の一助にしていきたいと思ったので、今の畑作部門を残しております。

今後の課題としては、今こうやって畑作部門を持っているのですが、土地の取得が今大変難しく、規模拡大が難しいということですね。あと、ふん尿処理、今、畑作部門ですごくいいなと思っているのは、小麦やてん菜などは堆肥の購入が幾らでも投入できるという利点があります。それで、私たちの堆肥等は、ほかの畑、主にそういう畑に対しては多く投入しています。

その輪作体系の中で、この5軒の畑を集めたときに、地力の差というのがすごくあらわれまして、それを甘く見ていたと言ったら変ですけれども、何でもまけばいいという考えでやったのですが、最終的には牧草をまいても2年や3年で雑草の繁茂が多くなり、最終的には早く違うものをまくような形になってしまっています。

これからの今の課題としては、畑の地力を大体どの畑も同じようにしていかなければならない、そのように考えております。そのため、やっぱり輪作というのは、なかなかいい畑には輪作でうまく回るんですけれども、やっぱりそういう弱い畑、そういうものに対しては、堆肥の投入を多くできる、そういう作物にどうしても振り分けていかなければならないので、なかなかうまくいかないのかなと。でも、これからうまくやっていかなきゃならないのかなというのが、今の私たちの課題であります。

もう一つ、ふん尿対策で、私たちの施設を作ったときに、シートラグーンをつくりました。スラリーのシートラグーンですね。それをつくったのは、もともと私たちはバイオガスをやりたかったんです。バイオガスをやって、今のスラリーの臭気対策を何とかしなきゃならない。一般の農家と同じようにスラリーをまいて町を臭くしていいのか、どこかで私たちが手を加えて、先頭になってそういう臭気対策をしなければならないのではないかと思い、バイオガスを考えてシートラグーンにしたのですが、送電線や変電所の絡みで、いまだにバイオガス発電はできていません。

大樹全体でも6戸の方が個人でもバイオガスをやるという申請を上げていますが、いまだに進んでいないというのが現状でありますけれども、十勝全体でも、やっぱりほかの町村の方々もバイオガスには手を挙げているんですけれども、なかなか問題があって進んでいないのが現状です。

また、今後支援していただければというのが、これは個人経営もそうなんですが、環境負荷軽減や国産チーズ事業において、こういう事業はなくならない、より一層残してもらいたい。というのは、やっぱりこういう事業があってこそ、我々もそうですけれども、農家もそうです。ただ、自分たちの町の個人農家に対しては、今はすごく乳価もいいし個体販売もいい、副産物もいいということで、経営的にはいいんですが、先ほどもお二方からありましたけれども、後継者がいても営農させない。なぜさせないかといえば、やっぱり負債。これからの負債を考えると、なかなか息子たちには経営をさせられない。そのことによって、大樹全体でも施設の更新が進んでいないんですね。

老朽化が進んで後継者もいなければ、必然的に離農は進んでいくと思います。後継者にうまく入ってきてもらうためには、やっぱりそういう政策が私は必要だと思います。自分の仲間たちも息子がいて、そこそこいい年になって、でも後継者としては迎えていない。息子がやらないからという人もいるし、違う牧場で働いている息子さんもいます。そういう息子さんがいるのに、どうして後継者として迎えられないのかというと、やっぱり行く先々の経営というのが心配の種だということをよく聞きます。

そのためには、やっぱりそういうものに対して今までどおりにお願いしたいというのは現実だと思います。私たちの牧場でもそうなんですけれども、やはり今、5人の役員さんがいますけれども、後継者という方がいないんですね。いないといえばあれですけれども、後継者は私の息子しかいない。あとは、今まで個人経営で独身だった人が、この経営によって結婚された方が2人いまして、ですが、やっぱり奥様は牧場というよりは専業主婦、外部の仕事、なかなか酪農には足を向けてくれないのが現状なんです。

これからも、やっぱり農家に対してのいろいろな支援、そういうものがあれば、今後の農業経営の後継者問題、あと労働力問題、それをうまくクリアできれば、今後また酪農が進んでいくんではないかと思っております。

簡単ではありますが、私の説明をさせていただきました。ありがとうございました。(拍手)

〇三輪部会長
山下さん、ありがとうございました。

それでは、最後になりますが、廣木さん、よろしくお願いいたします。

〇廣木氏
こんにちは。北海道道東の中標津町にて酪農ヘルパー会社の運営をしております有限会社ファム・エイの廣木でございます。

私は、説明は不慣れでございますので、聞き取りづらい部分も多々あろうかと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。

まず当社の会社の概要であります。

当社は、平成元年6月20日に設立いたしました。現在、4組織、2つの農協、2つの利用組合で組織しております。その組織の中から役員、取締役1名と監査役1名を出していただいております。取締役につきましては、私と株主であります2名が加わって、6名というふうな体制で行ってございます。

また、従業員については、正社員30名、臨時職員11名、それから青年と書いていますけれども、後ほど説明いたしますけれども、7名、このほかにパート7名、ここに書いてあります合計55名でやっております。

それから、資本金であります。これも4組織より1株5万円、各組織から60300万円で、4組織ありますから1,200万円と個人120株の600万円、合わせて1,800万円となっております。

それから、事業については酪農ヘルパーのほかに生乳検査業務、3農協より委託を受けて、体細胞、抗生物質、個体識別等の事務も含めてパートがやっております。

次に、酪農ヘルパーと書いております。各位様にはご理解されていることと思いますが、酪農家の休日に搾乳、哺育、育成牛の世話、また餌の給餌、それから除ふん、清掃など農家が日常行う仕事を代行する職業でございます。酪農ヘルパーは、農家の財産を預かり、留守中、生き物の発情や牛の状態を観察し、状況に応じて獣医さんに連絡したり、そういうことも現在あります。今は農家にとってなくてはならない職業になっております。

参考ですけれども、作業時間が一般的に朝5時から9時ごろ、4時間です。それから、夕方4時から8時、これが大体の時間なんですけれども、ちょっと特殊な時間帯での作業になりますので、なかなか人が集まらないというのが現状でございます。

次に、生い立ちでございます。

昭和50年代、うちの管内でございますけれども、各農協で利用組合というものを組織しておりました。青年部を中心に行っていたわけですけれども、将来先が見えないというのですか、そういうこともあって、昭和63年、JA計根別というところですけれども、地区別懇談会で専門の酪農ヘルパーをつくってほしいという要望が上がりました。どうやって集めるかということでありましたけれども、農家を離農している方々がいる会社を当たってはどうかというのが最初でございます。

その矢が当たったのは、清掃会社をしていた光栄さんという会社でございますけれども、そこにお話ししたところ、承諾を受けたので、平成元年に中標津農協、計根別農協の2組織でスタートいたしました。

その後、平成3年に上春別利用組合、それから平成22年には標津農協さんが加わって、根室管内の約半分512戸、そのうち参加しているのが500戸というのが今の現状でございます。参考までですけれども、根室管内1,115戸の酪農家が今おります。

次に、酪農ヘルパー事業でございます。

表にありますとおり、右下の組合員よりヘルパーに来てほしいということを受けましたら、農協または利用組合に連絡して当社に申し込むと。当社からは組合員のところに出役するというのが順序でございます。逆に、精算については当社から各組織を通して組合員さんのほうに請求を出すという流れでございます。

また、当社は業務委託契約という方式でやっております。これは1年、年間260日を基準に、例えば5名契約するというと、1,300日の1組織に与えられる日数ですので、それを使うのは自由に使っていいよというふうになろうかと思います。現在、今その契約しているのが22名になります。

それから、次に稼働推移と書いていると思いますけれども、ちょっと字が小さくて見づらいとは思いますけれども、通常対応というのは、今言いました委託契約している日数を通常対応と言っておりますし、特別対応というのは、この契約日数、委託契約日数を超えたものについて書いておりますし、傷病対応については、国の事業に沿って病気、けが、冠婚葬祭、地区行事等で使った場合の数字でございますし、もう一つ、青年対応と書いていますけれども、これについては、その地区、4地区ありますけれども、今使っているのが2地区でございます。これについては、非農家やうちらのOB、また検定員さんとか、そういう方々が行っております。この数字を見たとおり、ピークは平成26年1万309.5日というのがピークでございました。このときの職員が40名おりましたので、まだ本当からいけば余力があったというふうに思っております。

稼働構成でございます。

これについては、平成12年の表があろうかと思いますけれども、通常で65%、特別15%、人数もいたということで特別の対応ができました。それから、傷病も9%、青年で11%、普通に大体、人がいれば契約分以上はできたわけでございますけれども、平成30年を見ると、約8割については、契約の範囲内に終わっている状況であります。人が不足していることで、特別等は対応し切れないというのが現状であります。

利用形態ですが、平成15年は1名対応54.7%、2名対応については45.2%、3名対応0.1%とあります。平成30年、逆に見ると1名対応が65.5と、2名34、3名が0.5と、こういうふうになっていますけれども、1名対応が増えてきているのが事実でございます。理由としては、当地区も家族経営、約6割強は家族経営でございます。家族の中で休みをとりたいということもあって、今申し込みはありますけれども、なかなかとれないというのが現状でございます。

次に、ヘルパー職員でございます。これも平成25年は43名だったか、これが一番ピークでありましたけれども、それ以後については、うちの会社の場合、新規就農、それから農場スタッフ、開業ヘルパー等もありますので、平成30年末は24名ぐらいにまで減っております。

それから、課題を4点だけ挙げさせていただきました。

1つ目については、今お話ししたとおり、需要はありますが人員がそろわないということで、現在、農業人フェア、学校訪問、各種イベントに積極的に参加しておりますが、酪農ヘルパーの認知度は低く苦慮しております。当社独自の就職に向けて、今、修学資金制度を考えております。昔は国もやっていただいていたのですが、現在はありませんので、独自でそれらの今対応をしている最中でございます。

2つ目、働き方に工夫とありますが、地元にはヘルパー経験者や酪農経験者、そういう主婦の方がかなりおります。ただ、主婦の方も問題があって、先ほど言ったとおり時間が早朝、夕方ということで託児所的なものが、そういう預かるところがないということもあります。これを何とかやれば、そういう人たちも働いてくれるのではないかなというふうに思っていますので、それらも課題として挙げてございます。

3つ目の社員の定着化でございます。どうすれば長く勤めてくれるのかということですけれども、当社でずっと見ていると、なかなか早い子は何カ月、いても十数年でほとんどがやめているという現状でございます。給料を上げる場合には、農家の理解も必要になります。それからいくと、非常に難しい問題かなというふうに思っていますし、今の状況でいけば、休みも来年から働き方改革で変わろうかと思いますけれども、有休の消化もあります。それらをどういうふうにするかというのも、これからの問題なのかなというふうに考えております。

4つ目でございますけれども、基本的作業内容の統一ということで、今日は酪農家の方もおられますけれども、農家のやり方というのはさまざまでございますので、ある程度、部分的には統一していただくと、ヘルパーにそこの農家のことばかりを教えなくても、今はその農家に合わせてやっていますけれども、そうでなくて、ある程度は基本があって、こうやればいいんだよというような、職員にも教えやすいと思って、これは組合員さんの協力も必要だと思いますので、ちょっと時間はかかろうかと思いますけれども、これらについても農協を通してやっていきたいなというふうに思っております。

最後でございます。当社は、酪農ヘルパーを経験して、いろんな農場を見ることができますので、新規就農を目指す方については、担い手創出にも力を入れて地域貢献したいと思っております。そのためには、一部の関心事ではなく、広く酪農ヘルパーの認知度向上に努め、全国各地から多くの方を受け入れしてまいりたいと思っておりますし、多くの移住者、また働くところがあるという安心感も含めて、人材確保に今後も努めてまいりたいと思っております。

以上をもって、私の発表とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

意見交換

〇三輪部会長
廣木さん、ありがとうございました。

それでは、ただいま4名の皆様方からプレゼンをいただきました。こちらを踏まえまして、各委員の皆様方からご質問、ご意見をいただければと思います。

お時間の関係もございますので、一問一答という形ではなく、3名ないし4名の委員の方々からご質問いただきまして、そちらに対してまとめた形で4名の方からお答えいただくというのを3巡させていただくような形で進めさせていただければというふうに思います。

それでは、早速ではございますが、ご意見、ご質問等のある委員の方については挙手をいただき、ご発言いただければと思います。よろしくお願いいたします。

有田委員、お願いいたします。

〇有田委員
どうもありがとうございました。

最初にお聞きしたいのは、当然、牧場経営などをされている方はご存じのことだとは思うのですけれども、まず田村さんには、課題の中の2で「縛り」という言葉をおっしゃったので、そこをもう少し詳しく教えてください。

次に加茂さんは、食品残渣の安定供給のことをおっしゃったのですが、食品残渣、エコフィードは、いわゆる認証などをしていない近くの残渣を集めてきて、飼料をご自分でつくられているのでしょうか。もしくは工場などで作られた認証されたエコフィードを使用されているのかどうか、確認をさせていただきたいと思いました。

それから、山下さんは、バイオガスのことをおっしゃったのですが、配電網との関係で進んでいない、これはこういう農業とは別の分野で、もう少し国が動いてくれれば何とかなるのでというふうなお話をされたのでしょうか。

廣木さんには、女性の労働力としての評価についてお伺いしたいと思います。先に、山下がおっしゃった農事組合法人にしてから結婚をされた方が2名いらして、奥さんが関わってくれないので、労働力としては頼りにならないようなお話をされました。そういう話ですと、女性がパートのような形で安い労働力として、例えばファム・エイさんもそうですが、パートとして安くても何かちょっと合間に働いてくれれば何とかなるというお考え方なのでしょうか。そもそも、組合法人になって結婚ができたのは、そういうことをしなくてもいいから結婚を決断された女性もいるのではないでしょうか。それから、またファム・エイさんのほうに戻るのですが、主婦が、もちろん保育などで支援をすれば働きたいと思う方もいらっしゃるかと思います。けれども、私が気になったのは、時給の問題、ヘルパーさんの男女比は、圧倒的に女性が多いのかなと。人が不足している原因ももろもろあると思うのですが、何が原因とお考えか詳しく教えていただきたいと思いました。

〇三輪部会長
ほかにご意見、ご質問ございますでしょうか。

よろしくお願いします。

〇須藤委員
私は同じ酪農家でございまして、大変興味深いプレゼンをしていただきまして、4名の方、大変ありがとうございます。

私はお聞きしていまして、5点ほどポイントがあるのかなというのを思いまして、1つは、共通項として後継者の問題。2つ目は、酪農の周知、理解。3つ目として、飼料の問題。4つ目として、畜安法改正によるところの今後のなりゆきですね。5つ目として、これはヘルパー問題を最後にご発言いただいた廣木さんにお聞きしたいんですけれども、お聞きというかお願いをしたいんですけれども、酪農ヘルパーの関係ですね。ということで5つなんですけれども、まず1つ目の後継者ということは、これはもう農業全般なんですけれども、酪農にとって、本当に皆さんおっしゃるように、もう必要不可欠。せがれじゃなくても、もう雇用でも何でもいいわけです。もうそういうことで、人材を確保するということが、もう至上命令であるという意味合いであると思います。

そういった中で、皆さんご苦労されているという中で、では国は何ができるか、私たちが何ができるかというところでの判断を委ねたいというふうに思っています。そこの話をまず1点、ちょっとお聞きをしたい。

2点目の酪農の周知、理解というのは、団体なり国なりがもうかなりやられております。しかしながら、不十分であるというところでの加茂さん、教育ファーム等も含めた、今もう酪農家が立ち上がるぞというところになっているという、加茂さんにしても、本当にそれがボランティアで楽しくやれているのか、逆に、やはりボランティアだけでは、これはこれだけの事業としてやれない、やはりそれなりのインセンティブなり、そこでの所得がなければ続かないと思うんですよね。ですから、そういうところでの酪農に対するバックアップを自治体、国なりが応援するというのは当然のことだと思っています。ですから、その辺のところを3名の皆様にどうしたらいいのかというのをお聞きしたい。

4つ目の畜安法の関係なんですけれども、昨年動きまして、酪農が民主化をして自由に販売、流通、加工もできていると。これはおっしゃいましたように、当然だとは思います。しかしながら、一方で田村さんがおっしゃいましたように、それが無差別に、いろいろ動いて価格の低迷を招くというところに大変危惧をされていると。

私たち酪農家は、やはりもっとそこら辺を考える必要はあると思っています。ただ、両方、両刃の剣といいますか、難しいところがございまして、自由というところは当然かち取らなければならない。しかしながら、ルールを守るというところでの苦慮をするというところで、やはり知恵をしぼらなきゃならないという時期に来ていると思います。

今、もはや酪農は衰退産業ではありません。もう生産過剰に今なりつつあります。それはもう北海道さんを示してみれば、クラスター事業等も含めた進展によりまして、あと性判別精液ですね、そういった技術により雌牛がどんどん今加速しています。ですから、今、牛乳がどんどん生産される状況、基盤ができたんですね。

ですから、私たちは今、酪農バブルと言われているぐらいの収益性があります。しかし、2~3年後はまた地獄に落ちるのかという意味合いもちらほら、今あります。ですから、なぜといいますと、そこはやはり生産過剰になるんじゃないかと、また生産調整が始まるんじゃないかという危惧でございます。その辺も含めて、お三方にちょっとお聞きしたい。

最後のこの酪農ヘルパー問題なんですけれども、これはさっきも冒頭申しましたように、家族経営でも雇用ができるか、1名でも2名でも、そうであればヘルパーは要らないわけですね。しかれども、それだけの力がなければ、当然ヘルパー制度といいますか、「ヘルパー」という名前は私は大変嫌なんですけれども、酪農のエキスパートとして、やはり国がもしやるのだとすれば、それだけの待遇をヘルパーにしてやって、ヘルパー制度というものをちゃんと生かしていくということが必要であるというふうに思っています。

しかし、それがだめであれば、民間で事業としてやると。これは徹底的にやるというのも一つだと思います。その両面をやはり考える必要があるのではないかなと、これは廣木さんにお伺いをして、お願いをしたいと。

以上でございます。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

ほかにご意見のある委員の方。では、松永委員、お願いします。

〇松永委員
私も須藤さんと同じように、酪農をやっている一人として質問させていただきたいと思います。

まず久慈平岳牧場さんには、排水処理の件で、最近、大型畜産に対しては消防法も排泄処理法も大変厳しくなっている中で、浄化槽を通常の2分の1、3分の1の大きさにすることで電気消費量とか二酸化炭素排出量を減らすことができるという、こういう発表がありましたけれども、多分800頭の搾乳がいれば48トンぐらいの浄化槽が必ず保健所が求めてくる大きさだと思うのですが、どうしてこういう小さなもので許可ができたのかというのを、まず聞きたいと思います。

それから、加茂牧場さんには、やはり僕らも畜産をやっていても、サラリーマンより豊かな生活をという夢というのは、誰でも持ってやってきていると思うんです。私もサラリーマンの経験がありますが、この豊かな生活とはどういう思いで豊かな生活を打ち出してきたのかというのを教えてもらいたいと思います。

牛と酪農家を学校へというのは、大変素晴らしいことで、私も常に中学校、高校の生徒たちのインターンシップとか、いろんな見学を受けることによって、毎年高校生が牧場に入ってくるようになる。やっぱり子供たちに理解してもらえるというのは、僕はすごく大変なことだと思います。

それから、ノーザンスカイさんには、差別化に苦労しましたと。それは他の法人とは違うものをつくる、なぜ違うものをつくる必要があったのかというのをお聞きしたいのと。もう一つは、畑作と畜産農家の協業というのは、本当に理想的な協業体系ですが、これは完全協業なんでしょうか。それとも畜産部門と畑作部門を分離した形の協業事業なのでしょうか、そちらをお聞きしたいと思います。

以上です。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

もう一方いただいた上で。では、金井委員、お願いします。宮原委員は後ほど。

〇金井委員
すみません、須藤委員と若干関係して。

全般的に、都府県の田村さん、加茂さんにお尋ねしたいのは、生産基盤の問題があって、前向きな意味で、これから維持拡大していくためにはどうしたらいいかという具体的な話をもう少し聞かせていただきたいなというふうに思います。

さまざまな事業が今措置されていますが、例えば施設の問題とか堆肥舎の問題、あと後継牛の確保の問題とかがありますが、前向きに基盤を拡大していくという意味で、まずはそこを教えていただきたいと思います。

あわせまして、指定団体の話であります。先ほどもありましたけれども、畜安法の改正によりまして、非常に将来について不安があるということが共通の話で出てきたのだと思います。私どもからしますと、共販体制や指定団体の機能というのは極めて重要だと思っておりますが、生産者のほうから見た場合に、この指定団体に対して期待することとか、そういうことがあれば教えていただきたいと思います。

また、加茂さんからは公平なルール、不公平を是正する公平なルールの明確化という話がございましたが、具体的にどういうルールというのがあったらいいのかというのがありましたら教えていただきたいと思います。

以上でございます。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

それでは、今のご質問を踏まえて、まず一度、4名の方々からお答えをいただければと思います。

それでは、田村さんからよろしくお願いいたします。

〇田村氏
まず最初の質問の縛りとはどういうことを指しているかというふうなお話、ご質問ですけれども、いわゆる次世代人材投資事業という事業があります。準備型、経営開始型というふうな事業があって、それぞれ活用をしているんですけれども、私が言ったのは、新規就農、いわゆる新たに農業をやる方に対しては、非常に扱いやすい事業であると。ですけれども、実際の後継者、農業後継者、我々酪農後継者、息子、娘が継ぐ場合に、酪農家であれば酪農を継ぐのではなく、新たな畜産、例えば肉牛を入れなさいとか、そちらのほうに誘導されるんですよね。

書き物上は、親元就農もオーケーですと書いてあるんですけれども、我々地元に帰ってそういうお話をすると、それはちょっと対象外ですねというふうなお話を、県からも町行政からも大体そういう答えが返ってくるんですよ。その辺が、私はこの事業の内容と食い違っていると。ここを実態に合ったような形にぜひ、つまり新規就農者が勉強して就農するのはもちろんいいですよ。ですけれども、実際の後継者がやりたいけれども、そういう支援がなされない。つまり、さっきも言いましたけれども、知らないで農家に戻ってくる。だけれども、生活費が必要ですよ、給料も必要なわけですよ。そこの部分を新規就農と同じような支援をしてもらえないかということの話でしたので、よろしくお願いします。

あと、畜安法に関してですけれども、私は酪農を18歳からやり続けていまして、今までも需給調整をやってきた牛乳の流通の法律が、こんないいものはないと。つまり、農業の中で計算ができる経営は、酪農しか残っていなかったというのが私の考えであります。それは乳業者なり生販連の努力によってなされたものだというふうに思っています。それが突如として直接取引ができると。

売り手市場の場合はもちろんいいと思いますよ。だけれども、先ほど委員さんもおっしゃったように、これから買い手市場に変わっていった場合に、当然値下げ合戦が始まると思うんですよ。そこがある意味、非常に怖いなと。乳業さんがもしそういうことに対して、大きな酪農家と手を組んだり、そういうふうなことをした場合には、私は乳価の下げがどんどん加速すると。ある意味、ヨーロッパとかそういうところでも同じことではないんですけれども、結構な乱高下があるというのが現状だと思います。その辺を非常に心配しているということで、話をさせていただきました。

指定団体に何を期待するかということですけれども、やはり今までどおりの需給調整という部分をしっかりとぜひやっていただきたいと。私は必ず必要な組織だというふうに思っております。この部分は絶対壊してほしくないなというふうに思っております。

あと、排水処理に関しての質問でしたけれども、うちらは今、日量50トンぐらいの排水が出ます。洋野町はウニとアワビの、いわゆる日本でも有数の産地ということになっていまして、私は山なんですけれども、海まで20キロ程度なんですよね。そういう部分で、漁協ともいろんなそういう提起をしながらやっていますけれども、ここに書いてある、浄化槽は通常の2分の1から3分の1の大きさにする。これは通常であれば大きな浄化槽をつくってやるんですけれども、うちらはタンクを埋設しまして、いわゆる一旦、排水を絞ります。いわゆる固液分離を最初にします。それから浄化するということで、大きさをある程度の大きさに抑えられたということで、これはリセルベータ処理ということで市場とか漁協関係とか、魚とかそういうものを処理している会社ですけれども、そこからの指導を得て、こういう形にして、現状的には写真にもあるとおり、原水、中間処理水、処理水ということでほとんど無色透明の、保健所も年2回来て検査しているし、全く問題がないというふうなことで今やっております。それぐらいでしょうか。

あと、飼料基盤は、我々内地酪農は、ある意味、買い餌酪農が主流というふうに思っているかもしれませんけれども、岩手の場合はそうじゃなくて、自給飼料が主体の酪農をやっています。私もかつては、そういう酪農のスタイルでしたが、規模拡大するとともに、いわゆる購入飼料の比率がどんどん上がっています。

そういう中で、やはり多頭化することによって、ふん尿処理という部分が大変になってきます。今、非常に餌が高騰している、こういう時代に、我々の地域はまだまだ開発の余地が残っています。そういう部分で山林を草地化するということには、今非常に林地開発という制度によって網がかかっていまして、簡単に民間がやるということはなかなかできません。

そういう中で、国の助成を得ながら、草地基盤をどんどん増やして、自給飼料の確保を目指したいというのが地元の考えですので、そこをぜひ発表もしましたけれども、今2分の1の助成事業はありますけれども、県とか市町村が前はそれに対してプラス25%の補助があったんですけれども、今は全くないというふうなことで、なかなか草地造成が困難になっているというのが現状ですので、何とかその辺を国として考えていただけないかというふうなお願いでございます。

私からは以上です。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

続いて、加茂さん、よろしくお願いします。

〇加茂氏
何点かご質問をいただきました。漏れ落ちがあったらご指摘いただきたいと思いますけれども、まずエコフィードの関連でございますが、いわゆるA飼料の認定を受けたものを全て使用しております。現在、エコフィードを使っている、いわゆるかすですね、食品の残渣を使っている酪農家は、私の知る限りでは全て認定を受けたものを使っております。当然のことかとは思いますが。

ただ、話にはそういう地元の、例えば豆腐屋さんが出したもの等々を使っているなんという話を聞いたことがございますが、実際、先ほどお話の中で申し上げたとおり、A飼料としてちゃんと認定を受けているものであっても、エコフィードに関しては生産者と我々酪農家の意識がずれる、とても水分が安定しなかったりとかいうことがあるので、実際それが認定も受けていないような状態だと、本当にもう成分とか状態が日々変わりますので、ほとんどの酪農家はそういうことはないかなというふうに思っております。

それから、教育ファームに関することですけれども、私も当初は、多少手弁当で行ったりしたようなこともございますが、現在はほぼ全ての活動に対して、いわゆる日当、ギャランティーをいただいておりますし、若い酪農家を一緒に連れていく場合でも、彼らにきちんと一日分の日当をお払いして、交通費なり日当なりをお払いして続けております。

自分が学校にいたからよくわかるんですが、日本の教育システムは、学校でやることだからただでしょう、ボランティアでしょうみたいな空気が流れているのも現実ではございます。学校からお願いしたのにお金をもらうってちょっとどうなの、みたいな空気があるのも現実でございます。

ただ、それでは我々がプロとしてプロの仕事でお話を伺うのに、やっぱりそこはボランティアではなかなか長続きしないだろうということで、些少ではありますが、我々は一応若い子たちにもお金をしっかりお払いするということでさせていただいております。

ただ、原資がやっぱり限られておりますので、私どもは仕事を1日休めばヘルパーの話も出てまいりましたが、1万5,000円とか2万円とか3万円とかという実際のヘルパー代をお払いしなければならないわけです。それを自分で出して、なおかつボランティアで学校に行くというのは、これは現実的に難しいということで、ボランティアではやらずにきちんとギャランティーを発生させるようにはしております。

あと、後継者のことに関して簡単にですが、私のほうでも、例えば今、酪農牧場に就職をして、その後、牧場を経営したいというような、外部から後継者になりたいというような人については、ある程度経験をしてしまうと新規就農者ではなくなってしまったりするような現状もあります。いただける補助等々が、現場で働いているがためになくなってしまうようなこともあるやに聞いておりますので、まずそういうことは撤廃をしていただいて、例えば農業全体では、認定農業者のようなシステムはございますけれども、例えば認定の人材育成牧場的なものをつくるとか、そういう認定制度があったりするといいかなというふうに思います。

お話の中で、農の雇用等々の拡大なんというお話を申し上げましたが、将来我々の後継者になってくれるような人に対しては、そういう農の雇用事業なんかを少し拡大して、長くそういうチャンスがいつ来るかわかりませんので、自分のところで育てられるような仕組みがあるとうれしいかなというふうに思います。

それから、サラリーマンより豊かなということで、その定義はというようなお話かと思いますけれども、既に私も自分が酪農家になって、既に仕事としては相当カッコイイ仕事だなと実感をしました。これは個人によって思いはいろいろあるかと思いますが、あとは、やはり実際に必要なところは収入とお休みと、あと一番大事なのは社会的地位だなというふうに感じました。

お休みに関しては、我々についてはお休みを買えるだけの、つまり雇用できる、もしくはヘルパーをとれるだけの収入をもっと上げればいいわけです。それは我々も頑張っていますが、やはり社会的地位を上げると、人にうらやましがられるような仕事にするような努力を我々はしていくということで、お話も申し上げました。それで、教育ファーム活動等々もやっておるということです。人が「牧場主、カッコイイよね」と言われれば、きっと子供たちも、うちの仕事を継ぎたいなと思うんじゃないかなと、単純に思っています。

あと、畜安法の件に関しては、これも私もお話の中で申し上げましたが、現在は売り手市場でございますので、いろいろな考えの方がいらっしゃいますし、それに対応できる法改正かなとは思いますけれども、やはり状況が変わったときにどうなるのか、農協に戻ればいいやというような安易な考えで目先単価の高いほうへ行かれる方もいるやに聞いておりますし、場合によっては、牧場の中のバルクの安全性を二又出荷によって、ある片方の集乳のほうの検査で生乳の安心を担保しているというような方もいるやに聞いております。そういうことも含めて、将来的に団体としての力を失わせないような、いいとこどりをさせないような仕組みづくりをお願いしたいところでございます。

漏れ落ちがあるかもしれませんが、以上でございます。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

続いて山下さん、よろしくお願いします。

〇山下氏
バイオガスの話ということでありましたが、国がということでお話がありましたが、バイオガスというのは再生可能エネルギーであって、FIT法でありますよね。それで、今のバイオガスの発電をしたいというふうな話をされても、北電さんのほうで取り扱ってくれない。それでは何のためにFIT法があるのですかと。僕たちは、FIT法で売電して収入を得るという目的じゃなくて、施設を維持するための、施設維持のためのFIT法の金額、本当の目的は臭気対策であるんです。

それで、再生可能エネルギーという法律がある中で、そういうふうに動かないのは、ちょっと自分たちのやりたい方向とうまくいっていないのではないかというので、お話しさせていただきました。

あと、奥さんの話なんですが、ちょっと話がつながっていないというか、ちょっと違うふうに思われたのかもしれないですけれども、今までの酪農経営、農業経営は、結婚してもらえれば、単純に奥さんが労働力というふうに見られる時代でしたよね。今、我々は法人をつくって、奥様を安くとかじゃなくて、普通のサラリーマンの奥さんと同じように、旦那さんが普通の酪農家でも、別に絶対会社で働かなきゃならないとかという決めつけをつけることはしなくてもいいという感覚で申し上げたところです。

別に、やっぱり農家のお嫁さんに来るということになると、私も働かなきゃならないんじゃないかとか、親と同居とか、そういう問題があると思うんですけれども、そういうことが法人だからないということもないとは思うんですけれども、家の家業を一緒に労働しなくてもいいというふうな考えを持って嫁いでくれるという、一つの考え方の違いだと思っています。

牧場の差別化という話があったんですが、その当時、ちょうどさっきもお話ししましたが、同じ町内で法人ができまして、建物とかも同じ業者ということで何もかも同じだと、せっかく多額の投資をしているのにおもしろみがないと。それなら搾乳施設だとかをもう少し変えて違うものにしていかないと、せっかく建ててもあそこと同じ建物と同じ機械だよねという話になってしまいます。

そうなると、同じ投資をしたのに見合わないというふうに考えましたので、なるべくお互い大樹の町の中なので、どういう施設にするのかというのが情報として入ってきたときに、同じことをしたくないということだけで考えて、逆にそれをやってしまうと、施設投資の金額が上がる場合があるのですけれども、それでもやはり同じことはしたくないという思いで差別化を考えました。

畑作、酪農の協業法人かという話でしたが、今のところは協業でやっております。ただ、今後、世界情勢の問題等で、ビート、小麦は直面する作物だと思っています。そこで、やはり自分らも法人を立ち上げてまだ4年、機械とかも前の畑作時代に使っていた機械を今現在使っています。もしこれが今後、問題がなく作付できるのであれば、機械等の更新等も考えていかなきゃならないのかなと。それによって畑作部門の売り上げが上がってくれば、また別組織として考えていかなきゃならないのかなというふうに考えています。

あと、酪農の周知という話がありましたけれども、私たちのところでは、今、高校生の修学旅行生の食育絡みで、1泊で酪農の研修、修学旅行のスケジュールの一環として入ってきて、酪農の経験をさせています。それは、本州の高校の修学旅行の一環なので、なかなか牛を触ったことがないという子が結構大半で、こちらもそういう未経験の子を指導するのは難しいかなと思ってはいるんですが、これも食育の一環だと思ってお手伝いをさせていただいているところです。

以上です。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

続いて、廣木さん、よろしくお願いします。

〇廣木氏
私のほうから、1つ先ほど女性のパートのお話をしたかと思いますけれども、これについては、やっぱりうちの元OBとかは、牛が好きでヘルパーになった方がおられます。それから、主婦でもやっぱり酪農上がりなので、ちょっと子供さえ見てくれれば働きたいんだという方が電話でかなりありましたので、これも考え方によっては、労働力不足ですから、そういう人たちも半日でもいいですから働いていただくと、農家のためにはなるかなという考えで先ほど申し上げました。

それからもう一つには、待遇改善のお話もされたと思いますけれども、これは非常に難しくて、たまたま先ほども私が発表したとおり、役員は農協の役員にしていただいていますので、組合員に周知するのは各4組織の役員さん方が協力していただくということで、昨年ですか、昨年については乳価が100円台の乳価、北海道もなっておりますので、こういう上がったときにチャンスということで、料金を上げさせていただきました。うちは4時間、4時間の8時間で2万2,000円、頭数割とかそういうのが一切ありませんので、2万2,000円、2,000円上げさせていただいた。それによって、社員のほうの待遇も少しは、昨年ですけれども、改善して、社員については納得してくれた部分もあるのかなと。私どものほうからそういう説明もして、納得していただいたというふうに思っていますし、今、国のほうも2分の1補助で研修を受けて2年間、3万何がしの補助金がありますけれども、これについても入ってきたからすぐできるというわけではありませんので、うちらも3カ月間は無償で農家の見習いみたいな、うちの先輩ヘルパーがついて、見習いで行っているのも現状あります。

その中では、いろんな経費もかかるので、待遇をすぐ改善してと言っても、なかなか難しさもあります。それから、先ほど少しお話ししました休みの関係ですけれども、うちらの場合、人数が少ないと、今も月8日間の休みをやっておりますので、それも8日間が、もし有給で最低10日ありますから、入ってすぐでありますので、10日ありますので、半分とらせたりすると、まだまだ人員不足に陥る部分がかなり出てくるというふうに思っています。

来期で、来年からうちらの中小企業も実施しないとならないというふうに思っていますので、そこら辺については、年内にはその対策も兼ねて進めたいなというふうには思っております。

以上です。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

大変恐縮でございますが、お時間がかなり押しているところでございますので、残りの6名の委員の皆様方には、まとめてご質問、ご意見をいただく形でお願いできればと思います。重ねて恐縮でございますが、簡潔なご質問にご協力をいただければ幸いでございます。

それでは、宮原委員、よろしくお願いいたします。

〇宮原委員
乳業協会の会長をやっております宮原でございます。

発表されました酪農家の皆さん、生乳生産に大変ご尽力いただいていることを乳業者として心から感謝申し上げます。

その上で、今、生乳生産基盤強化、需給安定というのが酪農乳業界の大きな課題でございまして、先ほどの金井委員のご質問と重なるのですけれども、やはり都府県の生乳生産減少という北海道とのアンバランスが、目前の大きな課題でございます。先ほども田村さんから岩手県は50頭以下の酪農家が90%というお話がありまして、近隣の方、そういう家族経営の方の今の本当の実情と、それから今後、都府県が生産を維持していくのに、田村さんからは課題が4つ、加茂さんも5つ挙げられているんですけれども、その対策についてご意見をいただければと思います。

それから、北海道のほうも、生乳生産は戻ってきてはおりますが、やはり5年、10年先のことを考えると大変厳しくなるんじゃないかなと思いますので山下さんには北海道のほうからということでご意見をいただきたい。

最後に、酪農乳業は、いつも車の両輪に例えられますので、乳業者として酪農家、生産者の方に何か貢献できること、あるいは乳業に期待することがありましたら、皆さんからご意見を伺いたいと思いますので、お願いします。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

続いて、前田委員ございましたら、よろしくお願いします。

〇前田委員
ヘルパー制度について、各発表の中でありましたけれども、特に一番大きいファム・エイさんのところですけれども、全体で55名、そして正社員が30名ということで、これから社員さんに残っていただきたいという取り組みの中で、それだけ人数がいらっしゃるから組織化をされて、例えば役職であるとか仕事が明確になっているとかキャリアプランがあるとか、その中で研修制度があるとか、何かやりがいにつながるような、そういうものが役職手当もそうでしょうけれども、何かそういうものが最近は進んでいるのか、もう既にあるのかということをお尋ねしたいと思います。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

続いて、藤嶋委員、お願いいたします。

〇藤嶋委員
時間も押しておりますので、簡潔に申し上げますと、皆さんの現場の声は大変参考になりました。集約的におっしゃっているのは、SDGsといいますか、持続可能型な酪農事業にどう持っていったらいいか。その中で大きく取り上げますとエコフィードの問題、一つは飼料の問題ですね。これはやはり飼料工業会のほうでも取り上げて、ぜひ検討していきたいというふうに感じました。

それから、2番目は省力化のためのスマート技術ですね。自動搾乳ロボットとか、今結構導入されていると思いますけれども、自動の環境制御システムとか餌寄せのロボットとか、その他バイオガス発電、環境問題ですね。これに対する一つの方向性というのも、やっぱり行政と一体となって出していくべきだろうなというふうに考えました。

大所高所の話で申しわけございませんけれども、あとは、それはふん尿処理、環境問題に対する大きな方向性を生産者と行政と一体となってやっていくということかなというふうに感じました。これは質問ではございませんけれども、感じたことを申し上げました。

ありがとうございました。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

続いて、小谷委員、お願いいたします。

〇小谷委員
ありがとうございます。

皆さんのお話を伺って感じたことは、やはり家族経営が基本であるということで、田村さんのお話では、飼料基盤に見合った頭数での経営ということと、草地造成の重要性を改めて感じました。

それから、そのためにも酪農ヘルパーという存在が今まで以上にますます高まっていると、須藤委員からもありましたけれども、名前の印象ですとか改めて酪農のエキスパートであり、大事な存在であることをもっと知ってもらいたいと思いました。

質問としては、加茂さんの酪農教育ファームについて、私は以前シンポジウムに出たことがあって、今日も皆さんのお話で総合的に感じたことは、酪農に対する、国民の理解が大事だということと、同時に意外と農家自身の子供や家族への理解が実は欠けているという話を聞き、内外にむけて、もっと理解してもらう必要があるだろうと思いました。この20年で酪農家は半減したけれども、酪農教育ファームをやっている牧場は減っていないというデータを以前聞いたことがありまして、つまり、周りに広める食育的なことも担っていますが同時に、親が酪農教育ファームをやっていると、子供が継いでいるという例を聞いたんです。

つまり、加茂さんが酪農教育ファームという取り組みを、いわゆる搾るという生産の仕事以外に、世の中にこの仕事を伝えるんだというミッションのようなものを持っているから、続けているのではないかと。あるいはその誇りが周りに伝わるから後継していく人もいるんじゃないかと。ご自身の経験とか感想の範囲でも構いませんので、教えていただきたいと思いました。

以上です。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

続いて小野寺委員、お願いいたします。

〇小野寺委員
今日お話をいただいて、非常に酪農家の方々が自分だけのことだけでなくて、お金のことだけじゃなくて、やはり将来の日本の畜産の後継者をどう育てていくのかということを、本当に今日ヘルパーのお話もお聞きした中で、やはりこれだけ生産者の方々が担い手のことを考えているということは、私は非常にこれからの畜産産業において非常に大事なことでもあるし、これをぜひ続けていただきたいなということと、やはり生乳は安定をさせるためにみんながどうしていくのかということを、しっかり皆さん方一人一人が考えて、そしてまた家族経営があって農業経営がちゃんと成り立つようなことをどういうふうにしていくのか。特に、若い担い手の人たちが就農しても、先ほども給料の問題もありましたけれども、今そこに一歩踏み出せない、やはり家族経営があるんですね。

それは畜産の畜舎を直したりなんかをするために多額のコストがかかる。それは全てが建築法だとかいろんなものが出てくるわけですけれども、そういったものを、やはりこれから十分皆さん方、それから農政に考えていく必要があるのかなというふうに思ってございますし、また、先ほど外部の労働者の問題、特にこのヘルパーの待遇の問題、これはやっぱりヘルパーというのではなくて、農協の職員というような形の中の待遇ぐらいで、しっかりとそれらを取り組むJAなりが考えていかなければならないというふうに私も聞かせていただいて、そう思いました。

また、家畜のふん尿対策ですね。これはやはり皆さん方が大規模になればなったで、その問題もありますし、それから都市近郊で酪農を続けるためには、やはりふん尿問題の処理の問題、そういった問題でやはり北海道当たりでも、先ほども山下さんのほうからお話がありましたけれども、バイオマス発電の、これほど再生エネルギーが可能なエネルギーを地元の電力会社が買わないということではならないというふうに思っています。これをやはり何とか行政の力で動かすという、そういったものをぜひやっていただければなというふうに考えましたけれども、よろしくお願いいたします。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

続いて石澤委員、お願いいたします。

〇石澤委員
今日は、皆さんの酪農のお話を聞かせていただいて、本当にありがとうございました。

特に、私は酪農は一番国から重要視されて、恵まれている産業だというふうに思っていたんですけれども、現場のお話はいろいろ課題があるなと思いましたけれども、これは日本の農業そのもの全般につながる課題じゃないかなと思っています。その中で、一番のポイントというのは、やはり国は、この国の食料をどのようにしていくのかということを本当はしっかり考えていただくべきじゃないかなと思います。

今日、話はあまり長くできませんけれども、今までもお話をしていましたけれども、やはり自給、それでどの程度国内での基盤をしっかりしていくのかということを考えていくべきだと思います。

それと、ポイントとしては、やはり教育じゃないかなと思っていまして、人材を育成するとか労働力を確保するとかという観点ではなくて、やはり農業をやることに対する誇り、自信みたいなやつというか、やっぱり我々は食料をつくっているんだという、そういう誇りをちゃんと育むような教育というのが必要な気がしますので、ぜひ私はもう一回、国が教育に力を入れて、教育機関をつくるべきじゃないかなというふうに思っています。

それで、最後に一番畜産をやっていると困るのがふん尿です。私は2010年ぐらいにイタリアとかヨーロッパで干ばつがあったときに、バイオマスのスラリーというか、ふん尿を使ったところだけが干ばつになっていなかったという実態を見たことがあります。

やはり日本でも、その部分も頭に入れて、先ほどお話がありましたけれども、ただ電気を安くするという、太陽光とはまた違う部分とかはあるので、全般的に国の地力を高めていく上でも、私はバイオマスのところについては、もっと違った観点での協力が必要な気がしますので、皆さんのお話を聞いて本当は質問をいっぱいしたかったんですけれども、皆さんがいっぱい質問しましたので、ぜひ今日は畜産部の方、農林部の方々にその辺をお考えいただいて、ぜひ農林水産省から発信していただければなと思いますので、よろしくお願いいたします。

〇有田委員
すみません、一言だけ簡単に。

先ほど誤解をしていたわけではなくて、私もいろんな畜産現場に見学に行きます、家族経営とか大規模経営。その中で問題点を表面化したくて、そういう質問をしましたので、格好いいとか教育の問題とか、本当にそういうに思っているのかは、ちょっとそこは誤解したわけではないということだけ、お伝えしたいと思います。ありがとうございました。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

あと、私からも簡単に2点、こちらは農水省の皆さんへのお願い事項になります。

先ほど須藤委員であったり小谷委員からもご意見がありましたが、やはりヘルパー制度のヘルパーの名称等については、ぜひいろんな形でご検討をいただきたいなと、名称を変えるなり愛称をつけるなり、もしくはヘルパーというふうなことの内容等について、周知徹底いただくようにと。先ほど廣木さんよりご指摘いただいたような、地位向上というのは非常に重要だと思っております。

介護業界等を含めて、例えば公的もしくは民間の資格があって、それを得た人がキャリアアップしていくとかというのもありますので、そういうようなことを含めて、ぜひ誇りを持ってヘルパーをやっていただき、それで畜産、酪農を支えていただくような形のご検討をいただければというのが1点です。

あともう一点ですが、先ほどの後継者の問題だったり、もしくは事業承継のところですね、いくつかの制度が運用上、もしくは規定上、ボトルネックになっているんじゃないかというご指摘をいただきました。例えばハードでいくと、補助金を受けると譲渡制限であったり、目的外利用の制限が補助金適化法等であるというところでありましたり、新規就農のところでは親元就農と、実質的な適用除外されているとありましたので、大変恐縮ですが、少し網羅的にいろんなパターン、親元就農であったり新規就農であったり、もしくは事業承継等のところでの課題について、俯瞰的に一度整理をいただければ幸いでございます。

それでは、4名の方々にご回答をいただければと思います。

それでは、田村さんからよろしくお願いいたします。

〇田村氏
府県の対策ということなんですけれども、我々岩手県を見ている限り、酪農家の戸数はまだまだ減るというふうに、どうしても捉えざるを得ません。それは一番の問題は、やっぱり老齢化ですね。それと、小規模農家が多いために、やはり経営がなかなか困難であるというふうな、この部分の中でまだまだ酪農家が減るというふうな認識は持っています。

それで、やっぱり対策ということになりますけれども、現状、いろいろな皆さんの話もあったんですけれども、最終的にはやっぱり経営ですから、いかに収益を上げるかというふうなことが一番の課題になると思います。

ただ、今、例えば施設整備するとか、そういう人材だけでない投資、機械の更新とか、非常に今、全てのものが上がっている状況にございます。そういった意味で、なかなか家族経営の中で、そこに踏み切れないというのが現状なのかなというふうに思いますし、例えば増頭するといっても、今乳牛1頭100万の時代です。これを導入して採算をどう合わせるかという、こういう問題もあります。

そういう部分で、時間はかかるかもしれませんけれども、やっぱり若い後継者を育成して、しっかりとした草地基盤を確保して、安定した経営に持っていくと。長い目での投資が必要ではないかというふうに私は思っております。

あと、乳価の話であれですけれども、乳価算定の労働費というのが、我々は県の協議会等で話題になるんですけれども、酪農家一人当たりの人件費が20万以下での算定になっているんではないかというふうな、そういう話を聞いていますけれども、もしそういうのであれば、何とかこの辺も是正をしていただきたいなというふうに考えるところであります。

最終的には、生活が全ての過程にかかっていますので、やはり安定した経営というのが最終目標になるかなというふうに思っております。

あと、乳業者として何か乳価以外に貢献できることはないだろうかということですけれども、これは非常に私は難しいなと思います。いろんな基盤整備等々の形で、乳業メーカーさんから拠出していただいて、輸入牛とかそういうふうなこともやっていただきましたけれども、なかなか全ての農家でそういう恩恵があったかといえば、なかなかそうではないというふうなこともあるし、全ては白い牛乳なわけですから、それを安定的に買っていただいて販売していただくということが、乳業者に対して我々はぜひお願いしたいことだというふうに思っております。

以上です。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

続いて加茂さん、よろしくお願いします。

〇加茂氏
まず宮原委員のほうからいただきました都府県のこれから生き残っていくためのというふうなお話でございましたが、やはり最初のプレゼンでも申し上げましたように、一番は経営継承がスムーズにいくように、つまり既に都府県では新規の牧場をつくるということは、なかなかもう難しいという事実がございます。

今ある牧場、そこに牛がいたということそのものが資源であるというふうに私は思っております。それをうまく家族内継承に限らず、広く継承できるような仕組みが必要なのかなというふうに思っておりますし、同時に、そこで牧場が経営を続けていけるためには、家族型経営が基本でございますので、先ほど雇用があればヘルパーは要らないのではというようなお話もいただいたかと思いますが、実際にはそうではなくて、家族型の牧場では、雇用が複数というのはなかなか難しいところがございます。

1名程度の雇用では、ヘルパーはまだまだ必須でございます。私自身も首都圏、いわゆる市街地酪農でございますが、地元のヘルパー組合の代表もやったことがございますが、極めて必要とされておりますし、それがなければ私ども、先ほど市内で13軒と申し上げましたが、それも恐らくもう続いていないんではないかなというふうに推察されます。

やはりヘルパーさんは、なかなか人材不足ではありますけれども、首都圏は割と旧畜産学部系の大学がまだたくさんありますし、私も教育ファーム関係で学生との交流もたくさん持っておりますが、事実として、その大学生たちがヘルパーを目指すということは残念ながらございません。やはり問題としては、身分の保障、対価ということは別にしても、やっぱり身分の保障というのはすごく大きいのかなというふうに思っています。

酪農ヘルパー組合としても、やはり運営をスムーズに補助をいただいていますが、なかなかその補助の運営も難しい、市街化という我々のような都市部ですと、距離がどうしても近くなってしまうので、そうすると補助対象でなくなったりとか、いろいろ地域、地域で問題が違うかと思いますので、ぜひその辺も柔軟に対応をいただければなというふうに思います。

それから、乳業者への期待、意見ということでいただきましたが、やはり牛乳と、それから酪農の価値を高めるような努力を、ぜひ生産者とともにしていただきたいなというふうに常々思っております。酪農家は酪農家でやっております。乳業者さんは乳業者さんでやっていただいているのはよく存じておりますが、消費者から見ると、みんな牛乳屋さんの仲間でございますので、できれば同じ方向を見て一緒に進めていただけると大変ありがたいかなというふうに思っております。

それから、教育ファームに関してのご質問をいだきましたけれども、実際教育ファーム活動を積極的にやっている牧場、もちろんこれは数字をとったわけではございませんが、一緒にやって活動している全国の仲間のところには、ほぼ100%の確率で後継者がおります。

私の家も、私の息子に私はやれと言ったことは今まで一度もないんですが、当然のようにやる気満々で牧場に入るようでございます。ただ、私のほうが今年大学を卒業するんですが、いろいろな見聞を広めるためにも外の世界に行きなさいと言って、私がだめだよと言ったぐらいなので、やる気でおるようでございます。

やはり地域の方との交流も深まりますし、たくさん牧場に人が入ってくることは、もちろん防疫のことはしっかりしますが、入ってくることで自分たちの仕事を見てもらうということで、仕事の価値というか見ばえというか、そういうことも含めて向上させようという気概はどうしても大きくなっていきますので、そういうふうに交流して努力している親の姿を見てくれることで、ある程度子供たちもカッコイイなと、私はすぐ「カッコイイな」というキーワードを使うんですが、カッコイイと思ってくれているのかなという自負はございます。

総じて、そういうことが自分の牧場、それから自分のところの後継者に限らず、地域の酪農力というものを失わせないということにつながるのかなと、それを日本中でやっていれば結局全体の力が維持されるということになりますし、教育ファームをやっている牧場には、実は雇用も集まりやすいという実態もございます。観光牧場に就農、就職を希望していた畜産系の学生が、我々のような、学校に牛を連れていくのを、いわゆるモーモースクールと言ったりするんですが、そういうところで一緒に手伝ってもらったりすると、これがやりたかったですと、消費者と近く酪農の価値をお話しできる、これがやりたかったので、ぜひ仕事をさせてくださいというような感じで、私のところに限らず、仲間の牧場でも雇用が比較的とりやすいような実態もございますので、今後もこういう活動は続けていきたいなというふうに思っています。

以上でございます。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

続いて、山下さん、よろしくお願いします。

〇山下氏
5年、10年後の北海道の生乳生産はどういうふうに考えているかというお話をいただきました。

現在のところ、北海道は生乳は伸ばしておりますが、都府県と同じように、やっぱり離農がどんどん増えています。離農のほか、今後離農を考えていく中で、建物の老朽化、後継者問題等々あると思います。ただ、やっぱりこれから投資する上で、何か一助のものがあれば、今後、後継者、自分の子供たちを継がせるような負債の心配ということは、どの時点でもないとは思いませんが、少しでも負債の軽減ができるような方策があれば、自分の息子たちがそういう意識があれば、家に帰ってきてもらって経営をして、施設投資等々を考えられるような状況になればいいかなと思います。

ただ、この現状のままいきますと、北海道自体も数年後には今のように搾れるとは思っていませんし、今搾れているのも、大型にどんどん投資した酪農家がいて生乳を伸ばしているということだと思っておりますので、これからどんどん離農者が増えるということになれば、北海道の酪農も生乳生産もそんなに伸びない、逆に衰退していくのかなというふうに思っています。

以上です。

〇三輪部会長
ありがとうございます。

続いて廣木さん、お願いいたします。

〇廣木氏
定着化についてご質問があったかと思います。

定着化につきましては、先ほど委員さんの中からありましたけれども、農協に合わせた給与体系をとれということなんですけれども、今うちは有限会社ですから、会社方式でやっていますけれども、なかなか農協に追いつくというのは非常に難しい。もともとは、僕も農協の職員だったんですけれども、来てみて中を見ると、やっぱりかなり安いのが現状であります。

今やっているのが、役職については副主任、主任、係長、課長、部長という役職は多目につくっております。二十数名のうち10名、半分までいきませんけれども、役をつけて何とか励みを持たせているのも事実ですし、それから私との面談は年2回、いろんな希望もありますし、やめたいとか新規就農したいとか、いろいろなそういう相談もありますので、それらも含めて年2回やったんですけれども、なかなか私どもも出がちが多くて、今年についてはやっておりません。毎年3月ごろやるんですけれども、今年についてはやっていないというのが現状でございます。

それから、職員にも呼びかけたんですけれども、プラス賞与ですよね。剰余が出れば職員には必ずあげるよというふうには言っていますので、ただ今年みたいに職員が契約人数までいかなかった場合は赤字でございますので、それらについては農協さんのほうにお願いして、契約分は未達分を支払いをしないで、農協さんに泣いてもらったということで、職員には去年より半分ですけれども、0.5カ月ぐらいは賞与としてあげたというのが現状でございます。

今の方々は、一番長くて18年ですか、あとは10年未満がほとんどなんですけれども、何とか最近は少しずつ長くなってきているのかなと思っていますので、その辺について、もうちょっと話を聞きながら、慰留するような形で進めていきたいなというふうに思っております。

以上です。

閉会

〇三輪部会長
ありがとうございます。

農林水産省のほうより補足説明等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。

ありがとうございます。

それでは、お時間が超過しておりますので、これにて本日のヒアリングを終了させていただきたいと思います。田村さん、加茂さん、山下さん、廣木さん、本日は誠にありがとうございました。(拍手)

次回の畜産部会でございますが、6月下旬を予定しております。具体的な日程、ヒアリングご協力者の方々については、事務局にて調整をいたします。

本日、私の拙い進行で時間を超過してしまい、大変失礼いたしました。

これをもちまして、畜産部会を閉会したいと思います。

本日は、誠にありがとうございました。

 

お問合せ先

生産局畜産部畜産企画課

代表:03-3502-8111(内線4893)
ダイヤルイン:03-3501-1083
FAX番号:03-3501-1386

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