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農林水産省

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令和元年度第10回畜産部会議事概要

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1.日時

令和2年1月30日(木曜日)13:00~15:30

2.場所

三番町共用会議所2階大会議室

3.出席委員

大山委員、小野寺委員、加藤委員、金井委員、小谷委員、里井委員、築道委員、藤嶋委員、前田委員、西尾委員、三輪部会長
(有田委員、石澤委員、釼持委員、須藤委員、砂子田委員、松永委員の6名は欠席)

4.概要

省内より適宜説明。

意見交換

(大山委員)

〇次期酪肉近の構成案についてよくまとめられていると感じた。

〇ICTの対策については、活用を進めると色々なところに書かれているが、導入をする前にまず飼養管理をしっかり行うことが重要。今後は導入する者としない者で二分化していくのではないかと思うが、中小規模の家族経営では、高齢化やコストの問題で、機器選択や活用の難しさ、情報格差が起こらないかが心配。ICT活用を担う人材の育成が必要。

〇輸入が増加していることについて、少なくとも牛肉については消費者のニーズとの乖離を、国産牛肉が満たしきれていない状況。価格や嗜好に齟齬が生じていることが一つの原因ではないか。議論の出発点として認識しておく必要があるのではないか。

(小野寺委員)

〇北海道酪農の持続的成長について、特に中小規模の家族経営や、外部支援組織等への支援は今回の酪肉近で位置づけられると思っているが、具体化されるようさらに求めていきたい。

〇施設・家畜等への投資の後押しについて、今回の酪肉近においても畜産クラスター事業の継続的な推進をしっかりと明記していただきたい。

〇家畜排せつ物の処理について、生産基盤の強化とセットで出口対策を講じることを明記していただきたい。生産者の土地条件に合わせて、バイオマスや機械による固形分離等、処理方法を選べるような環境の整備が必要。

〇生乳の需給緩和時の対策について、今回の酪肉近にどのように反映されていくのか。保存性のない生乳の増産に向けて、今、仕組みを整備することが必要。国も一歩踏み込んで関与する必要があるのではないかということをお願いしたい。

〇指定事業者の果たすべき重要な機能の確保とは、具体的にどのようなことを指すのか。前回の畜産部会において、一方的な契約破棄や二股出荷について今回の酪肉近で議論を継続するとの農水省の説明があったと記憶しているが、どのような整理をされているのか。

(金井委員)

〇中小規模の家族経営や経営継承などが明記されていることについて評価。

〇酪肉近の策定後、地域の実情に応じて取り組みをすすめていくことが重要。人手不足が課題となっている行政や関係機関のサポートについても触れていただきたい。

〇食料安全保障に関して、ASFや豪州の干ばつ・火災等、今までと異なる環境変化が生じてきている点についてもしっかり検討していただきたい。

〇TPPや日米貿易協定等について、牛肉の関税は5年後には21.5%、最終年の令和15年度には9%にまで下がることが本質的な問題。畜産経営が持続的かつ安定的に行っていけるのか検証いただきつつ、経営安定対策の適切な運用というところが重要になってくるので、念頭において検討いただきたい。

〇農業生産基盤プログラムにもあるように、酪肉近にもクラスター事業の推進を明記いただきたい。

〇国産飼料基盤の強化について、飼料コストの低減は重要。輸入飼料に依存する構造になっているが、子実トウモロコシ生産や放牧などを強く推進してもらいたい。

〇出荷月齢の早期化は、現場ではむしろ肥育期間を伸ばす取り組みが検討されている。飼料コストの抑制の問題と枝肉重量の確保をどのように両立していくかが課題ではないか。

〇省力化の機械の価格が下がらないなか、低コスト化を推進いただくとともに、建築基準法の見直しも触れていただきたい。

〇増頭対策について、繁殖雌牛が増えて子牛の供給が安定するまでの間は、引き続き肥育経営の動向を注視していただきたい。また乳用牛の絶対数確保のため、供用期間の延長についても検討いただきたい。

〇和牛の輸出拡大について、日米における低関税枠の拡大や中国への牛肉輸出再開に期待をしているが、30ヶ月齢以下となっている月齢の緩和や、認定施設数の拡大をお願いしたい。あわせてGIの強化も取り組んでいただきたい。

〇改正畜安法の検証については、各種制度の適切な運用となっているが、二股出荷の増加など、集送乳の合理化の課題と必要に応じた見直しについて明記いただきたい。

(加藤委員)

〇輸入も拡大し輸出も拡大するという方針、ということでよいのか。

〇グローバル化が避けられない状況になりつつあるが、世界とフェアに戦うためには、畜産に外資を呼び込むことも視野に入れる必要があるのではないか。

〇世界的に肉を食べない風潮が大きな流れになってきているが、アニマルウェルフェアや仮想水などを数字で見える化し、評価してもらえるよう、オープンな畜産への方向性が示せるとよい。

〇農業者の土地から逃げられないといった精神的負荷をITの活用で軽減することが出来る可能性もある。精神的負荷についてきちんと明記することも重要。

(小谷委員)

〇中小規模の家族経営について、新しい技術の提案も大事だが、高齢の繁殖農家や小規模農家が安心して経営していける策はどのように提案されているのか。人材として農業高校を入れるなどの具体的な提案は、今の時代を反映していていいことだと感じる。

〇畜産をもっとオープンなものにしていくことで大事さが伝わる。放牧とか。家畜自体が気候変動に影響しており、肉を食べないというかなり大きな流れが出来つつあるが、防災策としての役割と同時に、地域の国土の管理を畜産によって解消するという積極的な役割があることを示すことが重要。日本型畜産の具体的モデルがあれば良い。

〇輸出に積極的なことはよいが、生産者自身の所得にどれだけ結びついているのか、現場の声を聞きたいと感じている。

〇食育・教育はいつも書き込まれてはいるが、具体的にどのくらい力を入れて実行しようとしているのか。酪農教育ファームのような教育と結びつけた取り組みの構築が必要と感じる。

(里井委員)

〇生産者とどれだけ連動していけるかが大きな課題だと感じる。

〇需要の伸びに対して供給が追いつかず輸入が増加、と一文にまとめられているが、消費者のニーズは常に変化しうるものであり、それを踏まえた上でまとめをしていただきたい。

〇生産基盤回復のスタート地点にも、以前から強く要望していた中小規模の家族経営について明記されたこと、また構成も細かく対策が打ち出されており大変有り難い。

〇一方、目指す姿の項目には、次世代の人材確保、中小規模を含む高収益性の経営体育成等、人が目指す姿があってもよいのではないかと感じる。

〇5~10年を見越し、生産者と連動した方針が示されることを希望。

(畜産企画課伏見課長)

〇いただいた御意見は、盛り込めるものは工夫して盛り込みたい。

〇ICTについては、大半が使いこなせないものを導入しても意味がないので、普及できる人材を確保しなければいけないと考えている。その点については肝に銘じておきたい。

〇クラスター事業による支援の明記について、出来るだけ書き込みたいと考えているが、固有名詞を明記するか、示唆する文章とするかは工夫させていただく。

〇機械の低コスト化も書き方を工夫して盛り込みたい。

〇畜舎基準の緩和については次回以降盛り込みたいと考えている。

〇グローバル化については、国内の畜産を守る観点からは非常にお答えしづ

らい内容だが、どのような形で書き込めるかについて検討させていただく。

〇高齢の農家が続けられる策については、中小規模家族経営も含んだ上で何らかの形で書き込み、次回以降ご提示したい。

〇生産者との連動についても重要であり、各項目どのくらい書き込めるかなど検討した上で、次回以降お示ししたい。

(牛乳乳製品課水野課長)

〇生乳需給の緩和については、乳業側から800万トンという大きな数字が提示されているので、その分は処理していただけるという乳業側の意思表明だと認識している。その上で、農水省としても、補給金制度における計画数量の認定、ナラシ、さらに調整保管を用意しているので、緩和時にはこれらで対応できると考えている。

〇指定団体の役割について、今回は骨子のため、書き込んだものとなっていないが、乳業者に対しての交渉力の強化や条件不利地域の集送乳コストの低減、災害への迅速な対応などの重要な機能があるため、今回の酪肉近にもできる限り書き込んでいきたいと考えている。

〇改正畜安法の検証について、一方的な契約破棄が最大の問題であり、制度の趣旨に反しているということはしっかり盛り込んでいきたい。農水省としても、相談窓口の設置、Q&Aの作成や昨年9月の通知の発出等、出来る限りのことは行っている。今後も現場の実態をよく見ながら、適切に対応していきたい。

(畜産振興課犬飼課長)

〇ICTの機器の導入に当たってはしっかりとした飼養管理が大前提。ICTの機器にも様々なレベルがあるが、今後は、データをビックデータとして解析し、得られた情報で機械の動きも変わっていけば、機械による省力化に資する部分も増えると思うので、きちんとした管理が、ICTによってさらに進むようなことを考え、書き方は検討していきたい。

〇省力化装置の価格について、搾乳ロボットについては、導入が進んだこと、メーカー間の競争が発生したことで、ここ数年間で価格は下がっている。普及しながら、良い機械が安く買える環境が整うよう、考えていくことは重要。農家が購入しやすい環境を整えたい。

〇ICTにより精神的な負荷から解放できるとのご指摘については、実際に分娩監視装置等で精神的な負担を軽減できた優良事例もあり、そういった記述を行い、整備を進めたい。

〇増頭に当たっての家畜排せつ物増加への対応(処理や循環)が重要。家畜排せつ物の基本方針の中でも議論・整理しているので酪肉近と合わせてしっかりと記述したい。

〇乳牛の供与期間の延長については、家畜改良増殖目標で議論している長命連産性の話でもあり、そこについてもしっかりと盛り込みたい。

〇海外の企業からの対内直接投資については、国の審査が必要となる年に数件の審査があるが、全て競走馬に関するもの。海外からの投資を受ける側の考え方も、日本が差別化して、強みを発揮する分野と、(競走馬の様な)海外と協調して取り組むべき分野とでは、考え方も異るのではないか。

(食肉鶏卵課望月課長)

〇平成27年度に肉ブームが起こり、焼肉・ハンバーガー伸びが大きくなり、牛肉の消費量は83万トンまで拡大したが、平成30年には更に93万トンまで拡大している。一方、生産面では、乳肉共に繁殖牛の減少により国内牛肉生産量は減少していたことから、消費拡大分は、輸入品で賄っていたことになる。

〇消費者ニーズの多様化への対応としては、増頭・増産を図ることに加え、消費者ニーズにマッチした多様な牛肉生産として、5等級ばかりを生産するのではなく、3等級さらには2等級の生産にも対応できる体制を整えるために、出荷月齢を早めたり、供用期間が終了した恒例の繁殖雌牛の再肥育後に出荷する取組、交雑牛への和牛受精卵の活用による和牛生産と一体となった交雑種の生産の取組等で対応することを盛り込みたい。

〇また、消費者の選択に資する食味の指標化については、オレイン酸評価の取組についても検討すべき事項として盛り込みたい。

〇輸出の取組に関する生産者の反応については、現在は高価格で輸出されていると考えている模様。一方で、米国ではサーロイン偏重で、残りは国内で流通することになり、高価格で輸出できるのは僅かな量になってしまうため、鍋文化が存在しフルセットで購入してくれるアジアへの輸出に農家の期待が高まっているところ。

(飼料課関村課長)

〇子実トウモロコシの生産拡大については国産濃厚飼料の生産拡大に向けて重要であり、先週2つのシンポジウムが開催されており、現場の関係者の間でも関心が高まっていることから、明確に位置付けたい。

〇放牧は、条件不利な水田等での放牧については中山間地域の国土の活用に有効なものであり、しっかりと位置付けたい。

〇飼料費の低減については、自給飼料生産の拡大について明確に示す方針だが、濃厚飼料について支援法に基づいて価格低減に向けた取組を行っているところであり、書きぶりを工夫し盛り込みたい。

(畜産企画課伏見課長)

〇需要の伸びに追いつかない供給分は輸入に頼らざるを得ないが、輸入を続けることを容認するのではなく、国産がシェアを奪えるよう、我が国の強みである和牛を中心として、増頭・増産を図るための予算を補正予算で措置したところ。

(食肉鶏卵課望月課長)

〇その上で、生産を伸ばすためには、先ずは繁殖雌牛を増頭することが必要であり、補正予算で増頭奨励金を措置し、取組を強化したところ。

(動物衛生課井川補佐)

〇中国向け牛肉の輸出再開交渉については、11月に日中動物検疫協定の締結を受け、BSE及び口蹄疫の発生を受けた中国の輸入禁止令が12月19日の公告で解除されたところ。今後、動物検疫協議に加えて、食品衛生の評価を受ける必要があり、輸出条件の協議や施設の認定が行われる予定。具体的な施設数や時期については、相手があるものなので差し控えたい。また、将来的には施設数をさらに拡大できるような環境整備に努めたい。

(築道委員)

〇食肉の流通に関して、「消費者ニーズにマッチした多様な牛肉生産」、「食肉処理施設や家畜市場の再編整備による生産現場と結びついた流通改革」について、盛り込んだことは評価。実効性のあるものになるよう期待。

〇輸出の戦略的拡大に向けた課題として、「高度な衛生水準を満たす食肉処理施設の整備」、「施設認定の迅速化」について、明示したことは評価。実際には既存施設で輸出に対応するのは極めて困難であり、今後、様々な取組が必要。

〇持続的な発展のための対応として、「災害の備え」、「家畜衛生の充実」、当が明記されていることは評価。今般の台風や洪水の被害は生産のみならず、流通にも及んでいるところ。また、CSFも収束しないままであり、業務・運営も困難な状況であり、これらを明記することは重要。

〇生産基盤強化策として、和牛増頭・増産という現在の傾向とは違う方向に向かうものであり、困難な課題と感じる。実効性のある施策が明記されることを期待。

〇家畜改良増殖目標の骨子案について、消費者ニーズの記載ぶりが酪肉近よりもあっさりしているように感じる。酪肉近では、「適度な脂肪交雑等の消費者ニーズ」と示されている一方で、改良目標では、「消費者ニーズの多様化」のみの記載となっている。消費者は、適度な脂肪交雑のものを適度な価格で供給されることを求めていると考えており、今後、表現ぶりをよく検討されたい。

(藤島委員)

〇構成案は、これまでの議論がよく反映されており評価。

〇生産基盤強化に向けて、中小規模の家族経営への支援が大きく取り上げていることは評価できるものであり、各論について肉付けの方針をよく議論したい。

〇和牛繁殖雌牛の増頭に向けては、技術を伝承できる人の確保が大きな課題。我々は、例えば、研究機関の職員を繁殖農家に仕向け、そこで得た課題を研究機関にフィードバックする取り組みを重ねることを実践したいと考えている。特に畜産大学の卒業生を今年は多く採用して技術を身につけさせ、若者が技術の継承者となれるような体制の整備が、繁殖牛の増頭に貢献すると考えている。

〇「飼料・動物用医薬品等の安全確保」については、「飼料規制について、国際標準との調和を進めること」を明記されたい。

〇飼料業界は、国の方針に沿って、飼料用米の利用を拡大してきたが、生産量は2年連続で減少しており、対応に苦慮している。第7回の畜産部会では飼料用米の方針について検討中とされていたが、現在の検討状況いかん。飼料業界では、今でも多くの需要があり、安定的な供給を望んでいることについて、担当部局(政策統括官)にも働きかけていただきたい。

〇ASFの影響で、中国の豚肉供給量は1/3以上減少し、価格が高騰している中で、日本畜産の高い品質・安全管理が注目されているところ。中国からは、和牛の輸出を求める声があるほか、既に豪州やニュージーランドの牧場を買収するなど、牛肉の確保に躍起になっており、日本の畜産にも望ましい環境。アジアへの輸出は、高い裾もの需要(フルセットでの輸出)を通じて、国内農家の採算性を支持するものであり、我々も海外からの引き合いに生産者が応えられるよう協力したい。一方で、各論については多くの規制も存在するので、行政に尽力いただきたい。

〇現在、生産者はA5等級が売れにくくなり困っている。国内で売れないのであれば、中国に仕向け、国内ニーズに合致したものを国内に仕向け、必要に応じて輸入するといったバランスをとった牛肉生産を行うことも重要。

(前田委員)

〇労働力の確保、排せつ物の適正管理、持続的な発展のための対応として、災害に強い畜産経営の確立、家畜衛生対策の充実・強化、持続的な経営の実現は、地域からの信頼関係は生産基盤の強化に当たって、養豚業とも重なるところ。

〇エコフィードについては、1年前には40トン/日の食品残さをリキッドフィード用として収集していたが、CSFの拡大を機に、半年前には20トン/日に縮小し、更に、今般の沖縄県におけるエコフィードを原因としたCSF発生を受け、加熱条件が厳しくなったことを受け、当方ではエコフィードの使用を大幅に縮小する予定。何よりも優先すべき事項は養豚業を守ること。一方で、酪農におけるエコフィードの利用を拡大することは、国内の多くの産業にメリットがあるものであり、推進するべき。

〇売り先の確保が大きな課題。小売りにおける売り場が縮小傾向にある一方で、輸入品が大きなシェアを占める中食需要が拡大傾向にあるところ。この分野に、いかに国産品が割り込んでいけるかが課題であり、個人で取り組むことが困難であるので、国の取組に期待しているところ。

(西尾委員)

〇基本方針の構成案については、乳業者としてこれまで申し上げてきた意見が概ね反映されている構成と考えている。

〇10年後を見通した情勢変化に関する記述が必要ではないか。国際環境の変化について、TPP11等貿易協定の発効は明確にとらえられているが、今後10年の間に、チーズの関税がほぼ無税になるに伴って、プロセスチーズ原料用ナチュラルチーズの関税割当制度が維持できなくなることはほぼ確実。何の対応もしなければ、我が国の酪農乳業に大きな影響を及ぼすことは間違いなく、生産基盤の強化を図っていくためにも、関税削減などへの対応策、特にチーズに関しての対応策等を明記する必要があると考える。

〇酪農制度の運用見直しについて、さきほどご回答をいただいたので、重ねてのお願いになるが、どのような運用の改善を図るか、課題等を踏まえた書き込んだ形での基本方針の作成をお願いしたい。

〇酪農の最大の課題は、都府県の生産基盤の強化であることで一致している。しかしながら、基本方針では項目別に言及しなければいけない性質上、課題と対応方向が項目別網羅的にならざる得ないことは理解できるが、都府県対応があちこちに分散している印象。都府県の酪農生産基盤の強化については、特出しするような工夫ができないかと感じた。

〇水田を活用したデントコーン等の飼料作物生産の考え方については、多くの酪農家から共感の声が寄せられている。都府県の酪農家の関心が大変高いと感じている。国産飼料基盤の強化という項目で、なんらかの方向性を示していただければ、都府県の酪農生産基盤強化に一定の貢献ができるのではないかと考えている。

(三輪部会長)

〇現在、畜産・酪農が直面している課題から目を離さずに真正面から向き合い、解決の方向性が盛り込まれた構成案と評価。

〇生産基盤強化に向けた方針の中では、中小規模の家族経営を単に「保護」するのではなく、「収益性の高い経営の実現」に向けた方向性を示していることを評価。チャレンジングな考えであり、困難を伴うものであるが、真正面から取り組んでいくことが重要。

〇構成案を酪肉近に落とし込むに当たっては、目標については、極力、定量的な目標を示すことが重要であるが、その際、出口(KGI)についての目標ではなく、今般のような目まぐるしい状況変化があることを踏まえれば、過程(KPI)についてひとつずつ検証できるような目標を設定することが重要。

〇飼料用米の増産・拡大については、企画部会の基本計画で検討されている、「コメの高付加価値化」・「水田の汎用化・畑地転換」の考え方と相いれない部分があることを踏まえれば、難しい状況にあると考えている。一方で、国内畜産業の安定性に鑑みれば、飼料用米の拡大は水田の有効利用といった付加価値もあることから、畜産部会としては、この部分を強調しつつ、日本の農業政策全体の中での総合的な判断を仰ぐべき。

〇国産飼料については、水田放牧や、山地の有効活用、山林と居住地のバッファーとしての粗放な放牧、スマート放牧を含め様々な意見が出ていたところであるが、後押しをすべき取り組みであり、畜産部会での議論を反映させていくべきもの。

〇スマート畜産を実践するに当たって、ロボットの導入等に多額の費用が掛かることについては、土地利用型の耕種農業と比べて、畜産関係のロボットが海外メーカーの寡占度が高く、知財の部分も含めて参入が難しくなっていることが一因。長期的視野に立って、国産の畜産技術を確立するために、技術会議とも連携し取り組むべき。最近では、管理アプリやセンサーについては国内ベンチャーの台頭も目立っており、畜産分野でも、これらの育成に取り組んでもらいたい。

(石澤委員(三輪部会長代読))

〇乳用牛の受胎率が低下している現状の中でさらなる乳量を増加させて行く事は更なる受胎率の低下につながる可能性はないのでしょうか。

〇鶏の改良目標にある現状と課題の冒頭で「 消費者に単価の高い鶏卵や地鶏等を購入してもらうためには、何らかの付加価値が必要。 」という表現について単価の高いという言葉ではなく「国産の鶏から産まれた 」という表現ではいかがでしょうか。

〇令和という新たな元号のもとで策定される基本法では貴重で独特な日本に根付いた種や種子をどのような形で保存するかについての骨格を打ち出す時期が来たのではないでしょうか。

(畜産企画課伏見課長)

〇肉用牛の増頭に向けては、和牛受精卵の増産・利用推進、公共牧場の活用、後継者不在の経営の経営継承を一体的に推進し、中長期的視点で増頭に資するよう、先ずは、繁殖雌牛の増頭を推進していくことに取り組みたい。

(牛乳乳製品課水野課長)

〇チーズの関税削減への対応としては、TPP等関連政策大綱で示しているクラスター事業によるコスト削減やチーズ向け生乳の高品質化への取組を進めているところ。根本的な問題解決に向けては、生産者や乳業団体と一体となって取り組むべき課題について共有していくことが重要であり、酪肉近への書きぶりについても検討したい。

〇都府県酪農の記述ぶりについても検討したい。

(食肉鶏卵課望月課長)

〇国から小売店に対して「国産を扱え」と促すことはできない。しかしながら、スーパーのバックヤードでは、仕入れた部分肉を精肉にカットする工程があるが、そのカット職人が不足しており、「と畜場で精肉までカットしてほしい」との要望が挙がっているところ。これを踏まえ、食肉処理施設の再編・整備の事業の中で、精肉までカットし、そのまま小売店の店頭における仕組みを作り、人手不足に対応できる体制を整えたところであり、国産の取り扱いを拡大する手段としてもらいたい。

〇外食・中食で使用される牛肉の6割が輸入品。国産の商品づくりに生産者と外食・中食の業者が一体となって取り組む際の支援を措置したので、今一度、周知徹底したい。

(飼料課関村課長)

〇飼料用米については、需要があるとして、政策統括官でも、安定供給に資する観点から、複数年契約を推進していく方針が出ているところ。安定供給体制に資するよう、書きぶりを工夫するとともに、畜産部としてもしっかりと説明したい。

〇水田を活用したデントコーンの生産推進については、国産濃厚飼料拡大の観点から、子実トウモロコシの生産を更に拡大する取り組みを進めてまいりたい。また、粗飼料としてのデントコーンの生産も拡大したいと考えている。デントコーンの生産は30年前からかなり減少しているが、生産性の高い飼料作物でもあるので、その利用に関してしっかりと位置付けられるよう書きぶりを工夫したい。

〇水田を活用した放牧のみならず、山地での放牧の推進についても、具体的な書きぶりを工夫したい。

(畜産振興課犬塚畜産技術室長)

〇消費者ニーズの多様化については、他の書きぶりも参照しながら記述ぶりを工夫したい。

〇技術の伝承については、最近の若者は、理論的な説明やICTを活用したデータなどを重視する傾向があることから、これらについて、家畜改良センター等ではマニュアル化していくことも進めている。また、畜産クラウドの情報を活用するベンダーを育成するなど、技術の伝承も含めたAIを有効活用するための取組も推進したい。その際、技術開発については、技術会議とも協力しテーマを出し合いながら進めている。

〇飼料用米を用いることによる付加価値の向上については、例えば、国産種鶏に飼料用米を与えて生産し、発生した鶏糞を米農家に還元するといった取り組みが行われており、持続可能な農業形態・SDGsに関するJASの農林規格調査会でも高い評価を得ている。

〇乳牛の改良により受胎率が低下することへの懸念については、乳量が多い牛ほど栄養管理が難しくなることも一因であり、AI等も活用しつつ、しっかりとした飼養管理を行っていただきたい。なお、次の改良増殖目標では長命連産性を前面的に盛り込むことを検討している。

〇在来鶏の種の保存については遺伝資源の凍結保存技術を活用。また、和牛の遺伝資源の流出を防ぐために、法改正を検討中。

(畜水産安全管理課西田補佐)

〇飼料規制の国際調和についての考え方は第8回畜産部会で回答したとおり。現場でコミュニケーションをとりながら、関係業界と関係を密に検討を進めているところ。書きぶりについても検討。

(渡邊畜産部長)

〇関税削減への対応については、政策の立て付け上、段階的に下がっている間の体質強化をクラスター事業で協力に後押ししつつ、経営安定対策を拡充したところ。

(動物衛生課井川補佐)

〇CSF、ASFに係る第9回畜産部会からの情報について。1月8日に沖縄県うるま市で発生したCSFについては、疫学調査チームの報告によると、国内で発生していたものと近縁であることが判明し、当該農家が豚に与えていた残飯は衛生基準(加熱条件)を満たしていなかったことも判明。

〇なお、現在のエコフィードの加熱条件を強化する方針だが、既に現条件下でエコフィードの活用に取り組んでいる農家向けにどのような支援ができるか検討中。

〇CSFについては、飼養豚は、ワクチン接種の効果もあり落ち着きつつあるところ。また、野生イノシシは、数を減らす取組を実施するとともに、ペレット状の餌ワクチンでウイルスを取り除く取組をしているところ。数年にわたる取組が必要であるが、引き続き、注力していく。

〇ASFの国内侵入を防ぐため、水際防疫を強化しており、探知犬の増頭を図っているところ。また、税関における申告書の表記方法も、入国者に分かり易い様式に変更するとともに、持ち込んだ際の罰則を強化すべく取り組んでいるところ。

 

 

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