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農林水産省

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令和元年度第3回 (獣医療基本方針の検討)議事録

1. 日時

令和元年9月3日(火曜日) 15時00分~16時05分

2. 場所

農林水産省第2特別会議室

3. 出席者

委員12名   臨時委員3名   合計15名

〔委員〕
伊沢綾子、大塚昭、大橋邦啓、落合由嗣、廉林秀規、川手日出子、柴内晶子、砂原和文、長田三紀、西村亮平、水谷哲也、村中志朗

〔臨時委員〕
安齊了、岡本真平、酒井淳一

4. 概要

15時00分   開会

開会

(末谷課長補佐)委員の先生がまだ1名お見えになっていらっしゃらないようですが、定刻になりましたので、ただいまから令和元年度獣医事審議会第3回計画部会を開催いたします。本日は二部構成としておりまして、前半に獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針を議題とし、休憩を挟みまして後半に、獣医師法第16条の2第1項の規定に基づく診療施設の指定を議題とし、審議を行っていただきたいと思っております。それでは、議事進行につきまして、砂原部会長にお願いしたいと思います。

(砂原部会長)部会長の砂原でございます。よろしくお願い申し上げます。まず初めに、畜水産安全管理課長からご挨拶をお願いします。

(石川課長)畜水産安全管理課長の石川でございます。令和元年度の獣医事審議会第3回計画部会の開催に当たりまして、一言ご挨拶申し上げます。委員の皆様方におかれましては、ご多忙中にもかかわらず審議会にご出席いただき、まことにありがとうございます。また、日頃から獣医事行政の円滑な推進に多大なるご理解とご協力を賜っていることにつきまして、この場をおかりいたしまして厚く御礼申し上げます。

農林水産省では従来より、産業動物獣医師の確保、育成を図るため、獣医療提供体制整備推進総合対策事業を実施しております。令和2年度概算要求におきましては、計画部会でいただきましたご意見を踏まえまして、中途採用者を産業動物分野に誘導するためのセミナーの実施を盛り込むなど、拡充要求をしているところでございます。引き続き産業動物獣医師の確保、育成に必要な予算の確保に努めてまいりたいと思っております。

さて、獣医事をめぐる情勢でございますけれども、皆様ご承知のように三重県、福井県におきましても豚コレラの発生が確認され、国としても大変重く受けとめております。農場のバイオセキュリティ向上対策を講じるとともに、野生イノシシによるウイルスの拡散防止を図るなど、豚コレラのまん延防止と農家の経営再建に向けた総合的な対策を講じることにより、その終息に向けて最大限努力をしてまいります。

本日の、獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針を議題とする計画部会でございますけれども、これまで委員の皆様からいただきましたご意見を整理しまして、基本方針における方向性について改めてご意見をいただくこととしております。委員の皆様におかれましては、それぞれの専門的なお立場からご審議いただくことをお願い申し上げまして、簡単ではございますけれども、私からの挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願いします。

(砂原部会長)どうもありがとうございました。 報道関係者の方の冒頭のカメラ撮りは、ここまでとさせていただきます。前半の議題につきましては16時30分の終了を目途として審議を行いたいと考えておりますので、審議が円滑に進みますよう、ご協力をよろしくお願い申し上げます。それでは、委員の出席状況につきまして事務局からお願いいたします。

(末谷課長補佐)ご報告させていただきます。獣医事審議会計画部会の委員の定数は、20名となっております。本日は金子委員、須藤委員、束村委員、大屋臨時委員、落合臨時委員の5名の方から欠席のご連絡をいただいておりまして、ご出席者は15名となっております。獣医事審議会令第5条で定める定足数の過半数を充足していることをご報告いたします。事務局からは以上でございます。

(砂原部会長)ありがとうございました。次に、配付資料の確認を事務局からお願い申し上げます。

(末谷課長補佐)本日の計画部会では、電子端末にて閲覧操作していただくことになります。資料として準備しておりますPDFファイルは全て開いており、画面上のPDF上段にあるとおり、資料ごとに並べられております。上段の左から「ホーム」「ツール」と書かれたグレーの欄に、左から「01配付資料」「02資料1」「03 資料2」「04 資料3」「参考資料」という形で5つタブが開いているかと思います。ご確認いただければと思います。操作にご不明な点があります場合は、お近くの事務局までお知らせください。また、これまでの計画部会の資料につきましても、タブレットで獣医事審議会のホームページを開いておりますので、こちらから閲覧できるようになっております。必要に応じてご覧ください。資料の確認は以上でございます。もしタブレットで資料を開いていない方がいらっしゃいましたら、事務局にお知らせください。大丈夫でしょうか。なお、獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針と議題とする計画部会の議事録につきましては、資料とともに当省ホームページに掲載させていただきますので、ご承知おきください。以上です。

(砂原部会長)それでは、これから議事に入りたいと思います。本日は、これまで計画部会で委員からいただいたご意見を踏まえまして、基本方針のとりまとめの方向性について事務局から説明し、質疑応答を行いたいと考えております。その後、村中委員から日本獣医師会の基本方針に対する提案が審議会に提出されましたので、その内容についてご説明いただきたいと考えております。まずは計画部会で委員からいただいたご意見と基本方針における方向性について、事務局から説明をお願いします。

(末谷課長補佐)それでは、計画部会でのご意見を踏まえた基本方針とりまとめの方向性(案)について、ご説明いたします。
まず、資料1をご覧ください。次のページをご覧ください。2ページ目、皆様開けていますでしょうか。今回、過去4回の計画部会で委員の皆様方からいただきましたご意見をまとめまして、それを踏まえた現状と、現状を踏まえた基本方針取りまとめの方向性について資料を作成させていただいております。
資料の見方ですけれども、2ページ目をご覧ください。まず最初に、ご意見を青い枠の大項目ごとに分けまして、その下に●の見出しの小項目ごとに整理させていただいております。各小項目ごとに、左側に計画部会でいただきましたご意見をオレンジ色の線の四角囲みで書かせていただきまして、そのご意見に対して、現状を踏まえた基本方針のとりまとめの方向性(案)ということで、右側の四角で囲まれているところにお示ししております。
それでは、1つずつ読ませていただきたいと思います。

まず、学生への働きかけについてでございます。計画部会では、まず1つ目、産業動物分野で働いている人を大学に呼んでいただいて、業務の魅力や大変なところも含めて伝えられる機会を設けてはどうか。職業のミスマッチは、学生・雇用者双方に負担。学生が職業選択する上で、どの職業に向いているのか教えることも重要。入学時に希望していた就業先に就業する学生が多く、途中で変わることは少ないのではないか。また、大学入学前や入学直後のタイミングで学生への働きかけが有効ではないかというご意見をいただきました。
これに関しまして、獣医学生の職業選択に当たりましては、インターンシップ等の職場体験が重要と認識しておりまして、既に行政体験実習・臨床研修実習に対する支援を実施しているところでございます。既に実施している大学もあるんですが、学生に対して産業動物分野の魅力を伝える講義を実施するためには、産業動物獣医師や獣医系大学との連携が不可欠だと考えております。基本方針では、これまで実施してきたインターンシップ等に加えまして、現場の獣医師により職業意識を設ける機会の提供等、産業動物獣医師と獣医系大学などと連携を深めることについて記載してはどうかと考えております。

続きまして、獣医師の処遇改善についてでございます。往診距離が延長し、効率的な診療が困難な中、一般診療のみでの所得の維持は限界があり、一般診療以外の収入を確保する必要がある。また、産業動物診療獣医師が個人で経営が困難な地域をNOSAI家畜診療所が担当せざるを得ず、家畜診療所の経営を圧迫しているため、処遇改善・労働環境の改善が進んでいない。獣医師と薬剤師は同じ6年制なのに、公務員の場合ですが、初任給を比較すると獣医師のほうが低い、こういったご意見がございました。
これに関しましては、畜産農家戸数の減少で診療が非効率的になっております。また、飼養規模の拡大などにより群管理の重要性が高まっているところでございます。予防を含めた生産獣医療の推進により、疾病発生の減少などにつながれば、獣医師の労働環境の改善のみならず、畜産農家の生産性向上にも寄与すると考えられますので、基本方針では、診療以外の生産獣医療への対応による収益確保など、獣医師処遇改善につながる業務の実施などについて記載してはどうか。公務員獣医師については、各都道府県において初任給手当等の支給を行っていますので、基本方針では、これらの情報共有を進める旨を記載してはどうかと考えております。

次のページをご覧ください。女性獣医師等の活躍促進についてです。計画部会では、産業動物診療に関わる育児年齢層の女性が少ない。女性が働きやすい環境を整えるべきではないか。それから、子育て中の女性や就業意欲のある高齢者の方などにワークシェアリングすることが人材確保につながるのではないか。産業動物獣医師は往診が主体であり、妊娠が判明した時点で内勤、育児休暇中は夜間当番の除外等がある。女性が働きやすい環境のためには定員の増加が必要となるが、それに見合った収入の確保が難しい状況である。公務員は産休・育休の制度が充実しているが、代替職員は臨時職員で補っている都道府県が多く、十分な対応ができていない。このようなご意見をいただきました。
これを踏まえまして、20代~30代の獣医師の半数が女性で、今後も増えると見込まれますので、産業動物獣医師に就業する女性の割合も増加して、環境の整備は重要と考えております。よって、既に女性獣医師が再就職するに当たっての研修を実施していますが、基本方針では、さまざまな世代の獣医師が活躍できる体制の整備を推進することを記載してはどうかと考えております。

続きまして、転職者の産業動物獣医師への誘導についてです。計画部会ではこれにつきまして、新規就業後に数年してから他の分野、例えば小動物診療から公務員などに転職する者も多い。転職者を産業動物分野に誘導できるよう、他分野での就業者向けにインターンシップや再教育などを行うことにより将来的な人材確保につながるのではないか。一方で、小動物分野から産業動物分野に転職すると安易に考えるべきではない。また、産業動物診療分野と公務員分野、または各都道府県間で公務員などの転職もあり、産業動物獣医師間での獣医師の取り合いが生じているのではないか、このようなご意見をいただきました。
小動物診療分野から公務員獣医師に転職する者は一定数存在すると我々も考えております。しかし、獣医療とは関係ない分野に転職する方もいらっしゃる。都道府県では上限年齢を引き上げるなどして取り組んでいただいていますが、それでも予定数を満たしていない状況であります。基本方針では、農林水産分野の公務員や産業動物分野への転職者の誘導を進めることについて記載してはどうかと考えております。

4ページ目になります。獣医系大学における地域枠の充実についてです。計画部会では、医師偏在対策と同様に、都道府県間あるいはブロック間の地域偏在を統一的にはかる「ものさし」を国が設定し、「ものさし」を基準として都道府県が大学に地域枠(地元出身者枠)の設定について要請できる仕組みを創設できないか。獣医系大学に進学する学生に地域差があることから、医学部の各大学で導入されている地域枠(地元出身者枠)の創設ができないか。獣医系大学に入学後のみでなく、入学の段階で産業動物獣医師への就業を志す学生が入学しやすいシステムをあわせてやっていくべきではないか。産業動物分野の教員が十分でない大学もあり、産業動物分野の入学枠を設けることは困難ではないか。こういったご意見がありました。
これに関しましては、医学部の地元出身者枠と言われる入学枠ですが、こちらは高い地元就業率を踏まえました入学枠でありまして、就業先は自由に選択できますので、仮に獣医学部に同様の入学枠を採用した場合であっても産業動物獣医師の確保には直結しないと考えております。産業動物分野への就業を志す高校生の地域枠入学に係る支援に関しましては、平成26年度から農林水産省の事業で実施しているところでして、高校生の出身県で就業することを要件にできますことから、徐々に取り組む地域が増加しているところでございます。基本方針では、地元出身者や特定地域での産業動物獣医師に従事する志が強い者を活用することが、産業動物獣医師確保に有用であることを記載してはどうか、このように考えております。

次のページです。(2)として、産業動物分野における診療施設の整備並びに獣医療関連施設の連携についてです。まず、獣医師、関連施設間の連携についてです。計画部会では、一般診療を担う獣医師と予防衛生を担う獣医師が存在し、両者が連携することが重要ではないか。それから、産業動物診療獣医師は家畜伝染病が疑われる場合には家畜保健衛生所に連絡・対応する必要があるため、日頃から家畜保健衛生所とのコミュニケーションづくりが必要ではないか、このようなご意見をいただきました。
これにつきましては、家畜伝染病の早期発見・まん延防止の観点からも産業動物獣医師と家畜保健衛生所との連携は重要ですし、また同様に、公衆衛生部局との連携、それから県内の公務員獣医師間の連携を推進していくことも重要と考えております。基本方針では、さまざまな機会を捉え、地域の産業動物獣医師と家畜保健衛生所の連携強化や都道府県内での獣医師の連携の強化を推進することを記載してはどうかと考えております。

続きまして、経営困難な地域における獣医療の提供についてです。計画部会では、離島や中山間地域など収益が見込めず開業獣医師が対応できない地域では、全国的にNOSAIの家畜診療所が診療に従事している。僻地対策として「獣医師過少地域」を設定し、都道府県や市町村が人的支援または経済的支援を実施するよう明記できないか。それから、家畜保健衛生所の業務が増大する中、産業動物診療を担う余力がないというのも現実であるというご意見をいただいたところでございます。
これにつきましては、まず、NOSAIの家畜診療所が過疎地域等の産業動物診療に大きく貢献されている。また一方で、NOSAIの家畜診療所の撤退とか開業獣医師の高齢化による引退等による診療獣医師不足を補うため、家畜保健衛生所が診療を行っている地域も存在する状況でございます。しかしながら、業務の増大や獣医師確保が必要なことから、家畜保健衛生所が診療を担うことが現実的ではない地域もある。今年度から、国の事業において遠隔診療の試行的導入に対する支援を行っておりまして、その成果は離島や中山間地域における診療に活用可能ではないか。基本方針では、地域の獣医療を支えるため、行政やNOSAI家畜診療所、開業獣医師との連携の強化や遠隔診療の活用について記載してはどうかと考えております。

次のページをご覧ください。(3)として、産業動物分野に係るその他の事項についてです。NOSAIの家畜診療所の位置づけについてですが、計画部会では、産業動物診療の大宗をNOSAIの家畜診療所の獣医師が担っており、産業動物診療の今後はNOSAI家畜診療所の今後と同義ではないか。一般診療のみならず、損害防止や衛生指導などにも貢献していることを踏まえ、地域獣医療においてNOSAI家畜診療所が果たしている全国的かつ公共的な役割について、基本方針に明記する必要があるのではないか、こういったご意見をいただいております。
これにつきましては、平成28年の獣医師法第22条の届出では、産業動物獣医師のうち約半数がNOSAIに所属している状況でございまして、産業動物診療においては衛生指導などにより予防医療への転換が進んでおりまして、産業動物診療全体として生産性向上対策等を推進することが重要であると考えております。開業獣医師が診療を行っていない地域をNOSAI家畜診療所が中心となって地域の獣医療を支えていることから、基本方針では、地域獣医療を支える重要な存在としてNOSAIの家畜診療所の位置づけを明記してはどうかと考えております。

続きまして、獣医学生向け臨床実習における課題でございます。獣医学生の臨床実習などに要する負担への支援も検討いただきたい。それから、獣医学生に対する臨床研修や行政体験研修が産業動物獣医師の確保に寄与していることは理解するが、複数の機関からバラバラに受け入れ要請があることから、一元化したほうが受け入れ側にとってよいのではないか。獣医学教育において、体験型家畜衛生実習が実施されているが、どのようなカリキュラムを望むのか大学からも提案いただきたい。このようなご意見が計画部会で挙げられました。
これにつきましては、農林水産省で実施している獣医学生に対する臨床実習への支援では、獣医学生の旅費・宿泊費を支援しているところでございます。臨床実習や行政研修の受け入れ側の負担軽減については、通常業務との明確な分離が必要であると考えております。現状では、農林水産省の事業のほか文部科学省が実施しているVPcamp、各大学単独での実習が行われているが、その中には公衆衛生分野の実習も含まれているなどその目的が異なるため、一元化をするのはちょっと難しいのかなと。基本方針におきましては、獣医学生の臨床実習に関しまして、産業動物獣医療の確保に資するものについては引き続き推進することとしてはどうかと考えております。なお、学生の参加型臨床実習に関しましては大学のカリキュラム上のものですので、基本方針に明記することはなじまないかなと考えております。

次のページ、7ページにまいります。(4)小動物分野における診療施設の整備並びに獣医療関連施設の連携についてでございます。まず、計画部会では、地域によっては獣医師有志の取組により、1次診療施設と2次診療施設との連携が進んでいるが、特に地方では進んでいない。1次診療施設・2次診療施設の連携・協力体制の構築、夜間・休日診療体制の整備について支援が必要ではないか、このようなご意見をいただきました。
これにつきましては、高度な獣医療を求める飼育者がある中、1次診療施設と2次診療施設の連携・協力を推進することは重要ですので、基本方針では、地区獣医師会など獣医師が組織する団体が中心となって、診療体制の構築を推進することについて明記をしてはどうかと考えております。

続きまして(5)チーム獣医療体制の推進についてです。計画部会では、愛玩動物看護師法が公布され、獣医師の指示の下、採血などの業務が実施可能になる見込みではあるが、諸外国の例も参考に業務範囲の検討が必要ではないかとのご意見がございました。
これに関しましては、愛玩動物看護師が獣医師の指示の下に行う診療の補助の具体的な範囲につきましては、今後、国において検討を行うこととしておりますので、基本方針では、獣医師と国家資格化された愛玩動物看護師などの関係者によるチーム獣医療体制の整備を推進することを記載してはどうかと考えております。

続きまして、(6)女性獣医師の復職支援についてです。計画部会では、女性獣医師が今後増加する中、出産、育児を経た女性が復職しやすい環境を整えることが今後、この業界にとって必要ではないかというご意見がありました。
これにつきましては、女性獣医師の活躍は産業動物に限らず、小動物分野でも重要ですので、基本方針では、女性獣医師が復職しやすい環境整備を推進することを記載してはどうかは考えております。

続きまして、8ページ目です。(7)獣医療の現場における人獣共通感染症対策の観点からの保健衛生指導についてです。計画部会では、愛玩動物や野生動物に対する感染症の検査や研究などの国の所管は曖昧となっている。所管を明確にし、地域猫における重症熱性血小板減少症候群、略してSFTSの罹患率などを検査する体制が必要ではないか。また、ワンヘルスの概念を踏まえ、今後も獣医師と医師を始めとした各業界間の連携を強化していく必要があるのではないか。それから薬剤耐性対策については、小動物分野においても取り組むことが重要ではないか、このような意見がございました。
これにつきましては、まず、野生動物に対する家畜伝染病の検査につきましては、例えば鳥インフルエンザでは、養鶏は農水省、野鳥に関しては環境省が検査を実施しておりまして、愛玩動物などにおける人獣共通感染症の検査につきましては、感染症法に基づく指導により実施される検査であると考えております。飼育者に対し、飼育動物由来の人獣共通感染症への対応について周知することは重要と認識しています。また、小動物分野の薬剤耐性対策も、まずは使用量調査をするなど引き続き推進していきます。基本方針では、薬剤耐性対策や飼育動物由来の感染症対策について獣医師及び飼育者に周知し、理解促進を図ることについて記載してはどうかと考えております。

続きまして、(8)専門医制度の構築についてです。計画部会では、飼育者の選択に資するよう、高度で専門性の高い獣医療提供のための認定・専門医制度の構築が必要ではないか。また、乗馬や愛玩用に飼育している乗馬を診療できる獣医師がいない。馬のみを診療するだけでは困難なので、他分野の獣医師が診療するしかないと思われる。認定獣医制度を活用できるのではないか、このようなご意見をいただきました。
これにつきましては、まず、専門医制度の構築は、飼育者が診療施設を選択する際の一助になるものと認識しております。ただ、一方で、各専門医取得に当たり求められる獣医療技術の平準化など適切な制度設計が重要なのではないか。また、現在、専門医については、獣医療広告においては技能・療法に関して広告可能な事項とはされていないところでございます。基本方針では、飼育者の選択に資するよう、専門医制度の構築の必要性について記載するとともに、その際に、獣医療広告規制の見直しが必要となることを記載してはどうかと考えております。

続きまして9ページ目、最後のページです。(9)小動物分野に関するその他のご意見です。計画部会では、人工知能(AI)の発展を想定した活用方策や、電子カルテから得られるビッグデータの活用が進められる環境を整備すべきではないか。診療の高位平準化やエビデンスに基づく獣医療の提供のために、診療スタンダードの確立や診療ガイドラインの整備が必要ではないか、このようなご意見をいただきました。
これにつきましては、将来的なAIの発展・導入やビッグデータの活用を想定し、基本方針では、獣医師が組織する団体などが中心となり、獣医療分野における先端技術や情報管理技術の導入などに伴う環境整備の検討を図ることとしてはどうか。また、診療の高位平準化等に資するため、基本方針では、獣医師が組織する団体などが小動物診療分野における診療スタンダードの確立を図る取組を行うことを記載してはどうか、このように考えております。

最後に、(10)その他です。計画部会では、獣医師の確保状況について、獣医師の確保目標は満たしていても獣医師の不足感があるとしている地域もある。単純に畜産農家の数とか飼養頭数に人数を当てはめる確保目標ではなかなか評価が難しいのではないか、こういったご意見をいただいたところでございます。
これにつきまして、獣医師の確保目標数について、畜産農家の点在化による往診距離の延長が負担になるなど、畜産農家の戸数、頭数から必要な獣医師を算出することが実態を反映していない可能性もあることから、基本方針では、各都道府県の計画において、畜産農家の所在の状況を踏まえた確保目標を設定することができるよう記載してはどうかと考えております。

事務局からは以上です。

(砂原部会長)ただいま事務局から説明がございました。内容につきまして何かご意見、ご質問等がありましたら受けたいと思いますが、何かございますでしょうか。

(酒井臨時委員)酒井と申します。産業動物獣医師の確保(その3)のところで、獣医系大学における地域枠の充実とございますが、その中で対応策として、実際に獣医系大学の中で小動物と産業動物の単位数のバランスが今、相当崩れてきているのではないかと危惧しているところであります。その原因の1つとしては、産業動物を担当する先生方がなかなかいらっしゃらない。大学のほうでその講座を設置するにしても、人を探すのが大変だという事情もおありだと思います。そういう意味では、学生と産業動物現場の交流だけでなく、教官と産業動物臨床獣医師の交流、時には現場から講師として、もしくは教授として上がっていくような、そういうシステムを将来にわたってしっかり構築していくべきなのではないかといったことを考えております。ぜひこの対応の方向性として、このあたりも網羅して、把握していただければと思っております。

(砂原部会長)この件について、何か事務局からございますか。

(末谷課長補佐)ご意見ありがとうございます。実際、大動物と小動物の学校での単位数のバランスは、恐らく結構前からいろいろご意見とか問題とか─問題というか、そういう事態はあったものと認識しております。縦割りで申し訳ないのですが、今回の基本方針は獣医療の提供の体制に対する基本方針ですので、学校と現場のあり方等どこまで書けるかはわからないですけれども、基本方針に書くにせよ書けなかった場合にせよ、それは我々のほうで何かできることがあれば、ぜひいろいろとサポートなり、やらせてもらえるところはやらせてもらいたいなとは思っております。

(砂原部会長)よろしいでしょうか。何かほかにございますでしょうか。

(酒井臨時委員)では、もう一つ。最後の(9)で、小動物分野としてのみここで触れられておりますけれども、例えば人工知能の活用ですとかエビデンスに基づく獣医療の提供のためのスタンダードとかガイドラインの確立については、産業動物分野のほうからは触れていなかったわけでありますけれども、全体的に同じことが求められているのだろうと思います。産業動物分野では、やはりこのビッグデータをどのように活用して家畜衛生の管理をしていくのか、例えば豚コレラの問題にしても、さまざま伝染性疾患、怖いものがございますので、そういう意味では小動物には劣らないレベルで管理していかなくてはいけないのだろうと思います。このあたりは小動物に限らずということで記入されていかれたほうが、将来的な獣医療体制の整備という形ではいいのではないかと思います。いかがでしょうか。

(砂原部会長)大変貴重なご意見でございました。この件について、事務局から。

(末谷課長補佐)ご意見ありがとうございます。ご意見は小動物分野で出されたものだったので、そこだけ整理してしまったのですが、産業動物分野でもそのようなことが今後想定される等あるようであれば、それに関しても同じような形で整理していきたいと思います。

(砂原部会長)ほかにございませんでしょうか。

(水谷委員)今の人工知能の話ですけれども、大動物のほうは、ちょっとこれは人工知能と言い切っていいかどうかわからないのですけれども、ファームノートが有名だと思うんですね。牛等に加速度計をつけておいて、主に繁殖の時期を逃さないということを学習させて、飼育者のところのアプリにすぐ知らせるようなシステムがあると思います。ですから、小動物のほうは私、あまり知らないですけれども、大動物は結構広まりつつあるような気はいたします。

(末谷課長補佐)ビッグデータに関しましては、確かにファームノートさんや、牛だけではなく他の畜種でも今、進んでいるところでして、農水省でも技術会議を中心にいろいろ開発とか普及を進めているところでございます。実際、そのビッグデータをどのように活用していけるのかは我々まだ不勉強で実態がよくわからないので、その辺も我々勉強しつつ、どこまで基本方針に入れられるのか、そこをまた検討した上で今後、ご相談させていただきたいと思います。

(砂原部会長)ほかに、よろしいでしょうか。

(川手委員)3ページの女性獣医師の活躍促進のところですけれども、ここではいわば制度的なものを全部取り上げていらっしゃるかと思います。ただ、女性が産業動物分野で活躍するためにもう一つ、ぜひ大動物を扱う技術の開発といいましょうか、例えば今回の豚コレラの対応でも、女性が繁殖豚の採血等をやるのは非常に苦労しているということで、現場でもみんな困っているところがあります。今まで、ずっと保定という技術につきましては、古来からあるというか、あまり変わっていないような気がします。けれども、今農業で一部開発が進んでいる力を補助するような機械を設けたりとか、保定の新しい技術の開発があれば、体力面、あるいは背が低いですとか筋力がやや低い人でも産業動物分野で活躍できるようになる。ぜひ保定、採血などの家畜、特に大動物を扱う技術の開発とかそういった、AIだけではなく新しい機械的な補助なども開発していただくと、現場では非常に効率的な仕事もできるし、女性も自信を持って現場で働けるのではないかと考えております。。

(砂原部会長)この件について、何か事務局のほうで。

(末谷課長補佐)ご意見ありがとうございます。今、川手委員がおっしゃった女性でも扱い易いいろいろなサポート技術とか、実は畜産分野だけではなく、農業分野のほうが割と今、進んでいると聞いていまして、大臣官房政策課や技術会議が音頭をとって、今、いろいろな技術開発を進める作業をしています。その分野に関してはまだまだ進んでいないところもいっぱいあって、畜産はさらに遅れているところがありますけれども、そういうところをまず情報収集などして、また、どういう開発が要りますかという意見があれば、またそこにご意見があったことをお伝えしていきたいと思います。
基本方針に関しましては、そういうものも踏まえて、今現在、技術がまだないのでどこまで書けるかちょっとわからないですけれども、今お聞きした状況について何か、基本方針含め、それ以外の部分でも、何かサポートできることがあれば積極的に情報収集などしていきたいと思います。

(砂原部会長)ほかに何かございますか。

(西村委員)全体の中で獣医師が足りない、足りないということが割と強調されているんですけれども、一体何人足りないんだ、その状況はよくなっているのか、悪くなっているのか、5年後、10年後は一体何人必要なのか、そういうファクトといいますか、事実といいますか、そのデータをしっかり見ていかないと、「足りないよ」とみんな思っているけれども実は余っているみたいなこともあり得るかもしれないので、やはりそういう事実に基づいた計画は非常に大切だろうなと思いますので、その辺の解析もきちんと出していく必要があるのではないかと思います。

(砂原部会長)事務局から何かございますか。

(末谷課長補佐)ご意見ありがとうございます。今までさまざまな獣医師確保の議論の中で、では実際何人足りないんだ、具体的な数字はと求められることがいろいろ多いんですけれども、非常に後ろ向きな答えになってしまいますが、さまざまな要因が絡んでいることもありまして、国全体として「これだけ必要ですよ」とお示しはさせていないところであります。ただ、この後、各都道府県で、より各都道府県の現場の状況を踏まえた上での計画をつくっていただいて、その中では、県によりますが、具体的にこれぐらい必要だという数字を、ファクトを出されるところも実際にあるところではあります。各都道府県からのそういったファクトを踏まえまして、今後、できることがあるかどうかデータを見ながら検討はしていきたいと思っております。

(砂原部会長)ほかに何かございますでしょうか。

(酒井臨時委員)産業動物分野における診療施設の整備並びに獣医関連施設の連携というところに入るのだろうと思いますが、産業動物の獣医師として、管理獣医師というような立場で農場全体を管理していこうという動きがかなり浸透し始めているんだというご提言がございました。その管理獣医師の位置づけというものが、ざっと見渡しましても見当たらないといいますか。そのあたり、まだ不十分ではあろうと思いますが、方向性として管理獣医師の位置づけといったものがなされるべきなのではないだろうかと思います。このあたり、どこにどういうふうに含めたらいいのか私自身はちょっとわかりませんが、ご検討いただきたいと思います。

(砂原部会長)ただいまの意見に事務局から何か。

(末谷課長補佐)ご意見ありがとうございます。家畜伝染病予防法では「管理獣医師」という言葉を使って、飼養衛生管理基準の中で一部定めているところがございまして、確かに当たり前のように使っているところがありますので、そこに関しては、基本方針を整理する上でそこについて何か位置づけがうまく書けるかどうか、また検討させていただきたいと思います。

(砂原部会長)何かほかにございますでしょうか。

(安齊臨時委員)安齊といいます。8ページの(8)専門医制度の構築というところですけれども、ここで馬のことにも少し触れていただいて、お礼を申し上げたいのですが、タイトルとして「専門医制度」という言葉があって、計画部会における意見の中では「認定・専門医制度」という言葉があって、私、あまり詳しくないですけれども、いわゆる認定医と専門医では定義というか、範囲が少し違うのだろう。恐らく、専門医というのはかなり高度な、例えば外科の手術がすごく得意とか、そういうものを指すのかなと。一方で認定医というのは、例えば馬なら馬も診ることのできる基礎的な能力を持っているというような意味かなと思います。ですので、できれば、基本方針の中ではタイトルも含めて「専門医」という言葉だけになっているので、「認定医」という言葉と「専門医」という言葉を確認していただいて、うまく使っていただければと思いますし、馬の場合はどちらかといえば「認定医」という言葉でお願いしたいかなとは考えております。

(砂原部会長)ただいまの意見に事務局から何か。

(末谷課長補佐)ご意見ありがとうございます。我々もまだまだ不勉強な部分があって、認定と専門医、今後、基本方針にどのように定めていくかにもよるとは思うのですが、今のご意見を踏まえて検討させていただきたいと思います。

(砂原部会長)よろしいでしょうか。 ほかになければ次に進みたいと思いますが、何か。

(長田委員)素人で恐縮ですが、産業動物医を増やしていかなければいけないというところで、最初の資料のところで学生さんたちにどういう働きかけをするかを書いてくださっているんですけれども、そもそも都心部に住んでいる中学生でも高校生でも、これから大学、自分の将来を見ていくときに、産業動物獣医師というお仕事と出会うことが多分ないのではないかと思いまして、少し早い段階からそのお仕事の内容や、我々のためにそのお仕事がどういうふうに影響しているのかといったことが具体的に見えるようなものが何かないと、大学に入った段階ではもう小動物と心から思ってしまっている人を変更させるよりは、むしろ産業動物獣医師を目指す人を増やすのが、ちょっと先の話になると思いますけれども、効果があるのではないかと思いました。

(砂原部会長)ただいまの意見に事務局から。

(末谷課長補佐)ご意見ありがとうございます。私、いろいろなところで意見交換をさせていただいて、獣医師の確保の話をすると、やはり同じようなご意見をいただくことがあります。我々、今まで基本、獣医学生までを範疇としていろいろ検討してきたので、大分年齢層が下がってしまう、そこの方々に何かアプローチすることができるのか、実際できるのかどうかわからないですけれども、何かできることがあるのか考えていきたいとは思います。

(砂原部会長)時間も迫ってまいりました。もしなければ次に進みたいと思います。最後に何かございましたら受けたいと思いますが、ございませんか。
ないようでございますので、次に、村中委員から提出されました日本獣医師会からの基本方針に対する提案について、ご説明を願いたいと思います。

(村中委員)日本医師会で取りまとめたものをご説明させていただきます。お時間頂戴いたしましたこと感謝申し上げたいと思います。ちょっと不摂生がたたって風邪を引いて、ちょっとお聞き苦しいかもしれませんけれども、その点、ご容赦願いたいと思います。
日本獣医師会では、獣医療提供体制整備ということで各職域において委員会が設置されておりまして、その委員会でさまざまなことを討議し、また役員会に諮り、日本獣医師会として、今回この計画部会で討議している将来の基本方針を取りまとめてまいりました。そして、日本獣医師会として基本方針の中に今から提言することを明記していただければありがたいということで、この資料をつくってまいりました。ただ、今、末谷さんのほうで基本方針の取りまとめの方向性ということで説明いただきまして、大方重複しているなというところでございますので、細かいところの説明は、例えば理由ですとかそういったものはもう割愛して、大きな項目だけご説明させていただきたいと思います。

まず、産業動物診療獣医師等の確保において、提案事項5項目を挙げさせていただきました。
1番目として、獣医学系大学の学生に対する診療参加型臨床実習等の受入体制の強化ということで、診療参加型臨床実習及び家畜衛生・公衆衛生実習の受入れを行う農業共済団体等家畜診療所、都道府県家畜保健衛生所等の受入体制を整備すること。
2番目として、卒後臨床教育・生涯教育の充実・強化ということで、獣医師法第16条の2の規定に基づき、診療を業務とする獣医師に対する家畜診療所等における卒後臨床教育の実施体制を強化する。
3番目として、公務員獣医師及び産業動物獣医師の処遇改善。公務員獣医師及び家畜診療所の勤務獣医師の給与等処遇改善と魅力ある職場の提供を図ること。
4番目として、女性獣医師に対する就業・復職支援。獣医師の半数を占める女性獣医師に対する就業・復職支援などを含む勤務条件及び職場環境の向上により、獣医師の確保を図ること。。
それから5番目として、退職獣医師の再雇用等による代替獣医師の確保。都道府県に獣医師人材バンクを設置し、公務員獣医師、産業動物診療獣医師、小動物診療獣医師等の長期育児休業等の際の代替獣医師の一括確保体制を確立することということでございます。

続きまして、高度かつ専門的な獣医療の提供のところでは、5つの提案をさせていただいております。
まず1番目、愛玩動物看護師法に基づくチーム獣医療提供体制の構築ということで、愛玩動物看護師法に基づき、獣医師の指示の下で愛玩動物看護師が実施可能な診療補助業務を明確化するとともに、獣医師、愛玩動物看護師などの連携・協力により高度かつ専門的なチーム獣医療の提供を推進すること。
2番目として、先ほど安齊委員からもちょっとお話がございましたが、高度で専門性の高い獣医療提供のための認定・専門獣医師制度の構築。獣医療広告規制の見直しを行うとともに、認定・専門獣医師制度の構築と、飼い主等に対する認定・専門獣医師の広告が可能となるよう獣医療法の運用改善等を行うこと。
3番目として、これは酒井委員からちょっとお話がございましたが、農場管理獣医師の配置の義務化ということで、全ての畜産経営に「農場管理獣医師」の配置を義務付けること。
それから4番目、畜産分野における農場HACCPまたはJGAPの普及・定着ということで、高品質で安全な畜産物の国内供給及び畜産物の輸出促進に寄与するため、農場管理獣医師の指導の下で、農場HACCP又はJGAPの畜産経営への普及・定着を推進すること。
5番目、これも酒井委員からご意見ございましたが、産業動物・小動物診療領域における人工知能や情報通信技術等の活用ということで、日本獣医師会としては、小動物診療に限らず産業動物においても、AIの導入、このあたりは必要かなと思っています。AIとかICTなどの活用によって畜産経営や飼い主などの獣医療に対する高度かつ多様なニーズへの対応方策の具体化を推進していくということでございます。

それから、地域獣医療提供体制の構築につきましては3つの項目に分けてございます。
1番目として、家畜診療所の安定的な運営ということで、家畜診療所について、魅力ある職務内容への改善と勤務獣医師の処遇改善を図るため、家畜共済制度の下での治療中心の業務から畜産経営全般の管理業務に拡大し、同時に収入源の多元化を図ることによって、地域における中核的な診療施設としての家畜診療所の運営の安定化を図ること。
2番目として、地域における産業動物獣医療提供体制の構築ということで、畜産経営の大型化と立地の過疎化に伴い、家畜診療所の統合・広域化も進展し、地域によっては必要な獣医療が提供できない状況が発生していることから、都道府県及びブロック単位での家畜診療所、開業獣医師、家畜保健衛生所等の役割分担と協力により、地域獣医療提供体制の構築を図ること。
3番目、高度で専門性の高い獣医療提供のための地域獣医療ネットワーク体制の整備ということで、一次診療施設と二次診療施設の連携・協力体制の構築及び夜間・休日診療体制の整備を推進するとともに、獣医療版の「地域包括ケアシステム」を確立し、「人と動物の共生社会」の構築を推進すること。

次に、医療分野との連携や国際交流等による“One Health”の推進でございます。今、日本全国医師会と獣医師会は、学術連携に関する協定を交わしてそれぞれの地域で精力的に活動しているところでございまして、今後、この“One Health”の推進は非常に重要な項目になると認識してございます。これについては4つの項目に分けてございます。
医師との連携による“One Health”実践体制の構築と関連獣医療施策の推進。さきおととしになりますか、“One Health”に関する会議、セカンドジーコ(2nd GCDH)というのが福岡でございまして、そこでの福岡宣言に基づいて、獣医療分野における有効な人獣共通感染症対策、世界的に注目されているAMR対策等を推進するため、医師と獣医師の連携体制の構築及び獣医療における“One Health”の実践施策を推進すること。
2番目として、高病原性鳥インフルエンザ、狂犬病など人獣共通感染症に対する検査体制の確立ということで、人の感染症の約6割が動物由来であること等にかんがみ、獣医療においては家畜にとどまらず愛玩動物や野生動物に対する検査が極めて重要であることから、今後における愛玩動物や野生動物に対する検査体制の整備を図ること。
3番目として、家畜伝染病、人獣共通感染症等に対する獣医療危機管理体制の整備・充実ということで、家畜伝染病や人獣共通感染症に対する防疫体制の整備・充実のため、獣医療分野における国の防疫対応で重要な役割を果たす農研機構動物衛生研究部門の公的な位置付けを高め、獣医療危機管理体制を構築すること。
4番目として、人獣共通感染症並びに越境性感染症等の侵入の未然防止等のための国際交流の推進。これらの感染症の我が国への侵入を未然に防止するために、アジア諸国におけるこれら感染症の早期発見と防疫対応のための獣医療技術研修等の推進を支援し、感染症侵入防止のための獣医療提供体制を構築すること。
以上でございます。

(砂原部会長)ありがとうございました。なお、事務局から追加で説明事項がございますので、お願いしたいと思います。

(末谷課長補佐)ご説明差し上げます。本年6月に全国農業共済協会からも農林水産省宛に基本方針に対するご提言をいただきました。第2回計画部会のときに岡本委員がご説明くださった内容とほぼほぼ同じような形ですが、ご提案の内容を簡単にご説明させていただきますと、基本方針及び都道府県が作成する基本計画において、家畜診療所の役割を明記すること。それから、産業動物の獣医療提供体制を整備するための具体的な方策を、都道府県が作成する基本計画に明記すること。生産獣医療の構築促進と個体診療の軽減について基本方針に明記すること。 簡単にではございますが、こういったことが盛り込まれてございました。以上、ご紹介でした。

(砂原部会長)ありがとうございました。両団体からいただきました提案などにつきましては、基本方針に盛り込むことが望ましいご意見、基本方針にはなじまないご意見等がございます。事務局で整理した上でまとめさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。続きまして、今後のスケジュールについて事務局から説明をお願いしたいと思います。

(末谷課長補佐)今後のスケジュールについてご説明いたします。資料3、「04資料3」と書かれたタブをお開きください。

今後のスケジュールになります。 この資料、グレーで塗られている部分が本日までに終了しているところになります。本日までに基本方針に関するご審議を5回していただいております。今後ですが、11月に第4回計画部会として骨子案の検討をいただければと考えております。その後、年明けまして令和2年1月に、第5回で基本方針案の検討、その間、2月にパブリックコメントを挟みまして、3月に第6回計画部会として基本方針の取りまとめをし、答申するというスケジュール感でできればと考えております。以上です。

(砂原部会長)ただいま事務局から説明がございました今後のスケジュール等につきまして、何かご質問等ございますでしょうか。ございませんね。
それでは、本日いただいたご意見を踏まえまして、事務局において骨子案の作成をお願いしたいと思います。
4番、その他でございます。その他の事項について、事務局から何かございますでしょうか。

(末谷課長補佐)冒頭ご説明しましたとおり、前半の議題の議事録につきましては資料とともに当省のホームページに掲載させていただきます。後日、内容の確認をお願いいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(砂原部会長)ありがとうございました。本日も熱心なご審議、ご発言をいただきまして、ありがとうございました。これをもちまして獣医療を提供する体制の整備を図る基本方針を議題とする計画部会を閉会させていただきたいと思います。後半の議題につきましては傍聴はできないということでございますので、報道関係の方々、傍聴席の方々におかれましてはご退室をお願いしたいと思います。後半の議題につきましては、おおむね16時15分を目途に開催したいと思います。委員の皆様におかれましては時間までにご着席をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

午後4時05分休憩

お問合せ先

消費・安全局畜水産安全管理課

代表:03-3502-8111(内線4530)
ダイヤルイン:03-6744-2103
FAX番号:03-3502-8275

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