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農林水産省

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令和元年度獣医事審議会 第4回計画部会 議事録(令和元年11月27日)

1. 日時

令和元年11月27日(水曜日)14時00分~16時00分

2. 場所

農林水産省第2特別会議室

3. 出席者

委員9名  臨時委員4名  合計13名

〔委員〕
伊沢綾子、大塚昭、大橋邦啓、落合由嗣、廉林秀規、砂原和文、長田三紀、西村亮平、村中志朗

〔臨時委員〕
安齊了、岡本真平、落合成年、酒井淳一

4. 概要

13時57分   開会

開会

(末谷課長補佐)皆様、こんにちは。 定刻よりも早いですけれども、ただいまから令和元年度獣医事審議会第4回計画部会を開催いたします。 本日は、獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針を議題としまして審議を行っていただきます。 それでは、議事進行につきましては砂原部会長にお願いしたいと思います。

(砂原部会長)砂原でございます。よろしくお願いいたします。 まず初めに、畜水産安全管理課長からご挨拶がございます。

(石川課長)皆様、こんにちは。畜水産安全管理課長の石川でございます。 まず、皆様におかれましてはご多用中にもかかわらず審議会にご出席いただき、ありがとうございます。また、日頃から獣医事行政の円滑な推進に当たりまして多大なるご理解、ご協力を賜っていることにつきまして、厚く御礼申し上げます。

最近の情勢でございますけれども、先般、昨年12月末現在におきます獣医師法第22条に基づく獣医師の届出数及び本年3月に卒業しました獣医学生の就業状況について公表いたしました。後ほど資料でもご説明いたしますが、22条に基づく届出につきましては、産業動物診療獣医師は10年ぶりに増加しております。農林水産分野の公務員獣医師は、前回よりも減少しました。また、小動物診療獣医師は前回よりも増加しているような状況にございます。

さて、CSF─豚コレラをめぐる情勢でございます。 「豚コレラ」「アフリカ豚コレラ」という名称はヒトの病気でありますコレラを想起させるというご意見があったことから、このたび、それぞれ「CSF」「ASF」の名称を用いることとしました。このCSFの防疫対応につきましては、本年10月に防疫指針を改定しまして、予防的ワクチン接種を開始するなど対応を強化したところでございます。一方、ワクチンのないASFにつきましては、侵入リスクが高まっております。農林水産省としましては引き続き農場のバイオセキュリティ向上対策を講じるとともに、野生イノシシ対策、空海港での水際対策の強化など、都道府県と連携しましてあらゆる対策を総動員してまいります。

本日の計画部会では、獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針の骨子、その案につきましてご審議いただくこととなっております。皆様におかれましては、それぞれのご専門の立場からご審議いただくことをお願い申し上げまして、私からの挨拶とさせていただきます。

本日はよろしくお願いします。

(砂原部会長)どうもありがとうございました。 報道関係者の方の冒頭カメラ撮りは、ここまでとさせていただきます。 本日の審議につきましては、おおむね16時の終了を目途といたしまして審議を行いたいと考えております。審議が円滑に進みますようご協力をお願いいたします。 それでは、委員の出席状況につきまして事務局からお願いしたいと思います。

(末谷課長補佐)ご報告をいたします。 獣医事審議会計画部会の委員の定数は、20名となっております。本日は金子委員、川手委員、柴内委員、須藤委員、束村委員、水谷委員、大屋臨時委員より欠席のご連絡をいただいておりまして、ご出席は13名となっております。獣医事審議会令第5条で定める定足数の過半数を充足していることをここにご報告いたします。 事務局からは以上でございます。

(砂原部会長)次に、配付資料の確認を事務局からお願いしたいと思います。

(末谷課長補佐)本日の計画部会では、電子端末にて閲覧操作をしていただきますが、資料2は別途、紙媒体でもお手元に準備をしております。
本日の資料は、配付資料一覧、座席表、議事次第、委員名簿、これが一まとまりになった「01」と書かれたPDFファイル、それから資料1「獣医事をめぐる情勢」、資料2「獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針(第4次)骨子(案)」こちらは紙でも配付させていただいております。それから参考資料1「計画部会での主な論点」、参考資料2「「獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針」のこれまでの検討経過と今後のスケジュール」、参考資料3、これは現行の基本方針、平成22年8月に策定された基本方針となっております。画面上のPDF上段にありますとおり、資料ごとに並べております。資料は指で下へスクロールしていただくか、お配りしていますペンでちょっと圧力をかけながら上にスクロールしていただくとページがめくれるようになっておりますので、ご了承いただければと思います。
操作にご不明な点があります場合は、お近くの事務局員までお知らせいただければご案内を差し上げます。また、これまでの計画部会の資料についてもタブレットから閲覧できるように設定しております。一番下のインターネットエクスプローラのところをクリックしていただくと、農水省の計画部会のホームページが開いてあるかと思います。第1回の計画部会でご紹介しためぐる情勢、平成30年第1回の計画部会の配付資料から、前回9月の計画部会で意見の取りまとめをしましたが、その資料は令和元年第3回の資料から閲覧することが可能ですので、必要に応じてご覧ください。資料の確認は以上です。

(砂原部会長)それでは、これから議事に入りたいと思います。 最初に、獣医事をめぐる情勢につきまして、事務局から説明をお願いしたいと思います。

(末谷課長補佐)すみません、配付資料の確認で、本日の計画部会の議事録ですけれども、資料とともに当省ホームページに掲載させていただきますので、あらかじめご承知おきいただければと思います。それでは、獣医事をめぐる情勢についてご説明いたします。

資料1をご覧ください。こちらは、平成30年12月末日時点の獣医師法第22条の届出の結果をまとめたものとなっております。

1ページをご覧ください。こちらは今回の届出ですが、右側の表をご覧ください。分野別獣医師の数です。産業動物診療は、今回の届出で4,335人、全体3万9,710名のうちの10.9%となりました。農林水産分野の公務員の数は3,372人、全体の割合は8.5%。一方で、小動物診療に関しましては1万5,774人で39.7%と、獣医師の活動分野で最も高い割合を占めている点は従前と変わらないという傾向になりました。

次のページをご覧ください。これは前回、平成28年12月末の届出と比較をした表、それから男女構成比の表になります。まず全体の人数ですが、平成28年の段階では3万8,985名の獣医師がいたところ、今回は3万9,710名ということで、725名ふえている状況になっております。うち男性の割合は、平成28年は約70%、女性が30%という割合でしたが、今回、平成30年では男性が68.4%、女性が31.6%と、女性の割合がややふえている状況になっております。

続きまして、一番上の公務員(農林水産分野)に関しましては、平成30年は3,372名で前回よりも37名、微減している状況でございます。次に産業動物診療の分野に関しましては、平成28年と比べまして65名ふえている状況です。小動物診療に関しましては、平成28年と比較して444名ふえている状況となっております。

次のページをお開きください。各分野の従事者数の推移になっております。直近10年では小動物の診療分野は増加傾向にあり、産業動物診療分野、それから公務員の分野に関しましてはおおむね横ばいの傾向で推移しております。

続きまして、4ページ。こちらは、今回の22条の届出を踏まえまして各世代別の分布をあらわしております。こちらも平成28年と大きく傾向は変わっておりません。

5ページをお開きください。こちらは各分野の男性と女性の人数を棒グラフであらわしたものになっています。こちらも平成28年と大きく傾向は変わらず、公務員の農林水産分野に関しましては50代が一番多くいまして、一方で、産業動物診療分野に関しましては50代、60代の方が非常に多くいらっしゃって、40代が少ない傾向にあります。

続きまして6ページ、都道府県別の分布になっております。こちらも大きくは変わっていない状況となっております。

続きまして、7ページをお開きください。ここからは、獣医大学の卒業生の進路に関する就職状況調査の結果になります。本年3月に卒業した方の進路ですが、今回調査をした結果、合計が999名いらっしゃいまして、そのうち上から、公務員(農林水産分野)の方が78名で全体の8%、産業動物診療分野は111名で全体の11%、小動物診療は427名で全体の43%の割合となっています。こちらも前年と大きくは変わらないのですが、若干農林水産分野の公務員が減って、産業動物診療、小動物診療が少しずつふえているという状況になっております。

8ページですが、こちらは獣医大学卒業生の進路の推移になっております。産業動物診療は緑色の折れ線グラフになっているのですが、若干上昇傾向にありまして、一方で、小動物臨床の分野はピンク色の折れ線グラフですが、やや減少していますが、大きく傾向は変わらない状況でございます。

以上でございます。

(砂原部会長)ただいま事務局から説明がございました内容につきまして、ご意見、ご質問等がございましたら受けたいと思いますが、何かございますでしょうか。ございませんか。
それでは次に、獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針の骨子案について、事務局から説明をお願いしたいと思います。

(末谷課長補佐)続きまして、基本方針の骨子案についてご説明いたします。資料2をご覧ください。また、参考資料3、現行の基本方針、こちらもあわせてご覧ください。
まず、参考資料3の現行の基本方針、3枚目のPDFになりますが、目次をご覧いただければと思います。よろしいでしょうか。

この獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針ですが、まず大項目としまして、現行の基本方針第1として獣医療の提供に関する基本的な方向、第2、第3……というふうに大きな項目が6個決められております。これは獣医療法第10条第2項におきまして基本方針に定める事項として規定されておりますので、この大枠の第1、第2、第3、第4、第5、第6、この部分に関しては現行の基本方針と同じ形で規定させていただくこととしております。

その下に1、2、3、4と番号がついた項目、今、仮に中項目と呼ばせていただきますが、この中項目に関しましては、それぞれの基本方針を策定する際に、委員のご意見を踏まえまして、また、その状況での獣医療をめぐる情勢を踏まえまして、その都度、決めているものになります。今回に関しましては一部修正、削除等の検討はしているのですが、委員のご意見、それからめぐる状況に関しましては、これまでと大きく変更はないと考えておりますので、現行の基本方針のこの項目立てをベースに、今回も骨子を作成させていただいているところでございます。

資料2をご覧ください。こちらは、今回の基本方針のポイントとなる骨子となっております。赤字の部分は現行、第3次の基本方針からの大きな変更点としまして、委員の皆様からご意見をいただいた部分を中心に入れさせていただいている部分です。

それでは、ちょっと長くなりますが、1つずつ簡単に読み上げさせていただきたいと思います。

まず第1に、獣医療の提供に関する基本的な方向ですが、獣医療を取り巻く情勢が著しく変化する中で、計画的に獣医療を提供する体制を整備していく上での基本的な方向についてこちらでは規定しております。
まず1番として、近年の獣医療を取り巻く情勢ということで、まず産業動物分野に関しまして、国内で高病原性鳥インフルエンザやCSFが発生しまして、安全で良質な畜産物の安定的な供給に関する国民の関心が高まっている。それから、食品の安全性や畜産振興による食料自給率の向上を図る上で、獣医師の貢献に期待が寄せられている。生産者や消費者からは、良質かつ適切な獣医療を提供する獣医師の責務への関心の高まりがある状況にございます。また、畜産業における飼養規模拡大が進展する中で、これまでの養豚経営、養鶏経営に加えまして酪農・肉用牛経営でも群管理形態が普及してきているところです。また、疾病治療だけではなく、予防衛生に基づく生産獣医療の提供に対する要請の高まりもあるところです。
次に、ここからは小動物分野の話になりますが、犬、猫等の家庭動物について、国民の動物愛護思想の普及等に伴い、国民生活における家庭動物の位置づけが向上している。小動物分野を中心に、核医学等の最先端医療技術や高度な医療機器を使用した最新の診断・治療・予防技術の獣医療現場への導入、普及の要請がある。また、獣医師と愛玩動物看護師との連携によるチーム獣医療体制の提供の必要性の高まり。次は産業動物の獣医師の確保に関することとして、産業動物分野への就業を希望する獣医学生が少なく、地域によっては産業動物獣医師及び農林水産分野の公務員獣医師の確保が困難。こういったポイントを基本方針に書き込みたいと考えております。

次に、2としまして、産業動物分野及び公務員分野における獣医療の確保についてです。こちらでは、大きく3つのことについて記載したいと考えております。
まず1つ目、(1)産業動物獣医師及び都道府県獣医師の確保としまして、臨床実習等を活用した職場体験の機会を設けるなど、産業動物獣医師と獣医系大学が連携して、学生が産業動物診療や行政分野の意義や魅力を知る機会を確保。それから、若年層をターゲットとして広く産業動物獣医師の仕事について周知をする機会づくり。それから、獣医師確保が困難な地域の地元学生や当該地域での就業に強い志を持つ学生等を対象とした産業動物診療獣医師及び農林水産分野の公務員獣医師への誘因を図るための措置を質・量ともに充実。産業動物分野等における労働をめぐる環境の改善。それから、離職者に対する産業動物分野等への就業誘導に係る取組の推進。そして、家畜伝染病の発生に備え、家畜防疫に関する知識・技術等について、地域の実態に合わせた研修や演習の推進。それから、女性獣医師に限らず、様々な世代が活躍できる環境整備の推進。そして、提供する獣医療業務の方向性の転換や診療施設の収益改善が図られるような環境整備の推進。こういったことを基本方針に書いていきたいと考えております。
続きまして、(2)診療施設の整備並びに獣医療関連施設の相互の機能及び業務の連携ということで、産業動物獣医師、農業共済組合、農業協同組合等による診療施設・診療機器の計画的な整備と効率的な配置、診療施設間の業務連携等の促進、診療施設間の機能分担・業務連携の強化を促進。それから、診療の的確化及び迅速化並びに診療内容の高度化を推進。それから、診療獣医師同士、診療獣医師と家畜保健衛生所の連携を強化する環境整備の推進。家畜保健衛生所を中心として、地域における病性鑑定機能の充実・強化、生産衛生管理機能の整備・充実等を推進。それから、家畜保健衛生所、民間検査機関等による抗体検査、生化学検査等の衛生検査成績、食肉衛生検査成績等の情報の活用を促進する等診療施設その他獣医療に関連する施設の相互の機能及び業務の連携を促進。それから、獣医療の提供が行われない地域における近隣の診療施設からの獣医療の提供の促進と、必要に応じて家畜保健衛生所等公的機関による補完や情報通信機器等を用いた遠隔地からの診療体制の整備を推進。
(3)獣医師の養成と獣医療技術に関する研修体制の体系的な整備としまして、飼育動物の診療を業務とする新規獣医師が、実践的な診療技術の習得、飼育者とのコミュニケーション能力、獣医療に関する法令及び食品の安全性に対する理解の醸成を図る機会を増大。それから公務員分野の新規獣医師について、家畜衛生分野、公衆衛生分野等の行政に携わっていく上で必要な基本的な知識や病性鑑定技術等を習得する機会を増大。それから、診療獣医師が飼養衛生管理に関する指導が可能となる等、飼養衛生管理基準の指導等や防疫措置の円滑な実施のための人材育成を強化。これは今般のCSFの発生を踏まえまして、新しく追加した内容になります。それから、診療獣医師が、緊急時の防疫指導に係る知識・技術の習得を図る機会を増大。診療獣医師が、高度な診療機器を使用した診療技術や最新の効率的な診断・治療技術の習得を図る機会を増大。それから、農場経営、農場HACCP、畜産GAPに関する知識・技術の習得を図る機会を増大し、管理獣医師が生産者の収益の向上に資するよう取組を推進。馬等の飼養地域が特化した家畜の診療を行う獣医師を、他の畜種の診療獣医師も対象として、養成を推進。それから、水産分野等、新たに獣医療の提供が求められている分野において必要となる知識・技術等の修得を推進。農業共済組合の家畜診療所は、地域の生産者のニーズに対応した様々な役割を果たしていることから、それらの役割が、当該地域の獣医療の提供に有効に活用されるよう、地域に応じた取組を推進。薬剤耐性(AMR)に関する知識の普及。それから、獣医師の社会的役割に係る意識の醸成や就業希望先に対する適性把握を予め図る観点から、獣医学生の産業動物診療業務等への理解を促進する機会の確保。こういったことに関して規定したいと考えております。

続きまして、3、小動物分野における獣医療の確保です。
こちらについては、大きく7つの項目について規定したいと思っております。
まず(1)獣医師の養成と獣医療技術に関する研修体制の体系的な整備としまして、新規獣医師が、実践的な診療技術の習得、飼育者とのコミュニケーション能力、獣医療に関する法令に対する理解醸成を図る機会を確保。それから、獣医師が、高度な診療機器を使用した診療技術や最新の効率的な診断・治療技術の習得を図る機会を増大。それから、獣医師の社会的役割に係る意識の醸成や就業希望先に対する適性把握を予め図る観点から、獣医学生の小動物診療業務への理解を促進。
(2)小動物診療におけるチーム獣医療提供体制の充実として、愛玩動物看護師の業務である、獣医師の指示の下に行う診療の補助が適切に行われるよう、必要な留意点について周知。愛玩動物看護師の役割について、飼育者の理解醸成を図る環境整備の推進。
(3)小動物分野の獣医療に対する監視指導体制の整備及び獣医療に関する相談窓口を明確化、飼育者に対する保健衛生指導の充実を促進。
(4)地域獣医療のネットワーク体制の整備を推進。
(5)薬剤耐性(AMR)に関する知識の普及。
(6)飼育者が安心して獣医療を受けられるよう、獣医師の飼育者に対するインフォームドコンセントの徹底を啓発。
(7)男女ともに産休・育休を取得しやすく、長期に渡り休暇を取得した女性が復職しやすい環境の整備を推進。

続きまして、4番目としまして、獣医療に関する技術開発についてです。
家畜保健衛生所等の獣医師による飼養衛生管理基準の遵守状況の確認と指導等に資するよう、情報通信技術の活用を推進。新興・再興感染症対策等の社会的ニーズに対応した研究開発を産学官が連携して推進。それから、将来的に獣医療領域でAIが活用される時代の到来に備えた獣医療に関するビッグデータの活用に向けた環境の整備を推進。

最後に5番目、その他重要な事項としまして、飼育者に対する家畜衛生や食品の安全性の向上等に関する知識・技術について啓発・普及の一層の推進。夜間、休日における診療体制の整備について合意形成を推進。それから、専門的かつ高度な診療を求める飼育者の選択に資するよう、獣医師専門医制度や臨床獣医師認定制度の構築と広告規制のあり方を検討。根拠に基づく診療手法の確立を検討。それから、食品の安全性の向上や獣医療に対する信頼の確保を図るため、獣医療の果たす役割について国民の理解を増進。

第1としましては、こちらで以上となっております。
続きまして次のページ、第2、診療施設の整備及び獣医師の確保に関する目標の設定に関する事項になります。

こちらは、診療施設の整備目標を設定するための基準、整備の主体は誰か、整備の対象となる診療施設、診療機器に関する基本的考え方、こういった基準、それから獣医師の確保目標を設定するための基準、必要とされる獣医師の数の算出方法に関する基本的考え方等について規定する項目です。この後、各都道府県で基本計画を定めていただくのですが、主にその基本計画を定める上での指標となるものになっております。

まず1番目、診療施設の整備に関する目標です。現在における診療施設・診療機器の整備状況を踏まえ、家畜疾病の発生状況、今後における家畜の飼養見通し、診療施設の統廃合の計画等を勘案して設定する。
2番目に、獣医師の確保に関する目標です。産業動物診療を行う獣医師について設定するものとし、目標年度における畜種ごとの飼養頭数又は飼養戸数を目標年度における畜種ごとの獣医師1人当たりの年間診療可能頭数又は戸数で除して得られた数とする。獣医師1人当たりの年間診療可能頭数又は戸数を求めるに当たっては、(ア)産業動物獣医師の年齢構成、(イ)離職及び新規参入状況、(ウ)畜産農家の分布状況、(エ)診療施設等の整備状況、(オ)獣医療関連施設の業務連携状況、(カ)管理獣医師の養成状況、(キ)産業動物獣医師の傷病、出産等による一時的な獣医師の不足、(ク)畜産農家の飼養状況やニーズ等、に対応した診療体制の整備状況を勘案する。また、家畜防疫員が担う業務が多様化していることを踏まえまして、都道府県に勤務する獣医師の確保を図ることとし、(ア)定年退職者や再任用の状況、(イ)畜産農家の分布状況、(ウ)家畜伝染病の発生状況、(エ)家畜保健衛生所の機器の整備状況等も十分に勘案。

次のページです。
続きまして第3、獣医療を提供する体制の整備が必要な地域の設定に関する事項です。
こちらは、獣医師の参入状況、獣医療技術の実態等に基づき獣医療の需要と供給の中長期的な見通しを行い、獣医療を提供する体制の整備が必要な地域の設定を行う上での考え方について規定することとしております。こちらは、診療施設の整備に関する目標又は獣医師の確保に関する目標、これらは第2で定めたものですが、こちらを達成するため計画的な取組が必要と見込まれる地域であって、将来にわたり産業としての畜産の振興が見込まれる地域を対象とする。これをベースに各都道府県が考えて、具体的に地域を設定することとしたいと考えております。

続きまして8ページ、第4、診療施設その他獣医療に関連する施設の相互の機能及び業務の連携に関する基本的事項です。
ここでは、効率的な獣医療の提供体制を整備するために、都道府県が地域の実情に応じて開業獣医師、それから農業共済団体の診療施設等の間の機能・業務連携を推進していく上での基本的な考え方について規定することとしております。
まず、次の事項に配慮して、獣医療を提供する体制の整備が必要な地域について、相互の機能及び業務の連携を行う施設の内容及びその方針を定めるとしまして、(ア)組織的な家畜防疫体制の確立ということで、家畜保健衛生所と開業獣医師等が一体となった組織的な家畜防疫体制の確立を推進。
(イ)診療施設・診療機器の効率的利用として、診療施設等の整備が進んでいる施設がある地域において、産業動物獣医師等がこれら施設等を利用する等効率的な利用を推進。それから、飼養衛生管理基準の遵守状況の確認等への情報通信機器の活用を検討する。
(ウ)獣医療情報の提供システムの整備としまして、産業動物獣医師、農業関係団体、家畜保健衛生所等の獣医療関連機関の相互の情報交換のための組織化を図るとともに、検査成績等の情報を活用するための獣医療情報の提供システムの整備を推進する。
(エ)衛生検査機関との業務の連携としまして、集団管理衛生技術において、特殊な機器や施設を必要とする技術について家畜保健衛生所、民間検査機関等の衛生検査機関との業務の連携を促進する。
(オ)診療効率の低い地域に対する診療の提供としまして、診療の提供が困難な地域が発生する場合に、近隣の診療施設による診療の提供や夜間・休日診療施設に関する広報活動等の体制の整備を推進する。それから、十分な診療の提供が確保できない場合には、家畜保健衛生所等の公的機関による補完的診療の提供や遠隔地からの診療体制の整備を図るため情報通信機器等の活用を検討する。
(カ)産学官が連携した研究開発ということで、新興・再興感染症対策等の新たな社会的ニーズに対応した獣医療に係る研究・技術の開発の推進のための産学官の連携を強化する。
こういったことに関して規定をし、都道府県の計画に反映していっていただくこととしたいと思います。

続きまして、次のページです。
第5、獣医療に関する技術の向上に関する基本的事項です。こちらでは、獣医療技術の向上のために、計画的な研修の実施等を図る上での基本的考え方について規定しております。
ここでは、次のことに配慮して、地域の実情に応じ、研修への計画的な参加を推進する等、獣医療に関する技術の向上に関する事項を定めるとしまして、(ア)臨床研修では、臨床現場における実践的獣医療技術の習得や法令、食品のリスク管理等に関する最新の知識・技術の習得を図るため、診療分野に就業する新規獣医師を対象とする臨床研修への参加を促進する。それから、公務員分野においては、行政に携わっていく上で必要な知識・技術の習得のための技術研修等への参加を促進する。それから、今般のCSFの発生等を踏まえまして、飼養衛生管理基準の指導等や防疫措置の円滑な実施のため、研修や演習を推進することを規定したいと考えております。
続きまして、(イ)高度研修ですが、産業動物分野においては、地域の獣医療技術の普及の担い手となる指導者を養成。また、高度な飼養衛生管理技術の提供や農場経営指導等を行う管理獣医師を育成する技術研修、講習会等への参加を促進。それから、高度診療機器による診断技術、最新の治療技術等の習得のため、診療に携わる獣医師を対象とする技術研修、学会等への参加を促進。それから、小動物分野においては、専門性の高い獣医療技術の習得を図るため、獣医師が組織する団体等の学会、研修会、講習会等への参加を促進する。
(ウ)生涯教育等としまして、日進月歩する獣医療技術等に関する知識・技術を適時適切に取り入れた時代に即した獣医療を提供していくため、獣医師が組織する団体等の研修会等への参加や教材等の使用を促進する。それから、獣医師の職域偏在の是正を図るため、離職・休職中の獣医師を対象とした技術研修等への参加を促進する。
こういったことに関して規定していきたいと考えております。

最後に第6、その他の獣医療を提供する体制の整備に関する重要事項としまして、都道府県計画において、地域の実情に応じ、獣医療を提供する体制の整備に必要な事項を定めることとしております。
ここでは、次の事項に配慮し、地域の実情に応じて、獣医療を提供する体制の整備に必要な事項を定めるとしまして、まず、(ア)行政分野において適切に獣医療が提供できる体制の整備。
(イ)飼育者の衛生知識の啓発・普及等として、産業動物分野においては、家畜飼養者に対する家畜衛生や食品の安全性の向上等に関する知識・技術の一層の啓発・普及と、農場HACCPであるとか畜産GAPの普及・促進を図る。それから、小動物分野におきましては、飼育者に対する衛生知識の啓発・普及を促進。
(ウ)広報活動の充実としまして、夜間・休日診療を提供する診療施設に関する広報活動を推進。
(エ)獣医療に関する国民の理解醸成の促進としまして、食品の安全性の向上や獣医療に対する信頼の確保を図るため、獣医療の果たす役割について国民の理解を増進する取組を推進。
こういったことに関して規定していきたいと考えております。

読み上げをしただけですが、こちらに今、お示しさせていただきました骨子案をベースにしまして、今回はまず皆様方からご意見をいただきまして、いただいたご意見を踏まえまして、今後、基本方針の本文(案)を作成していきたいと考えておりますので、どうぞご審議のほどよろしくお願いいたします。

(砂原部会長)ただいま事務局より説明がございました内容につきまして、何かご意見、ご質問等がございましたら受けたいと思いますが、何かございますでしょうか。

(岡本臨時委員)言葉の表現ですが、「産業動物獣医師」とか「産業動物診療獣医師」とか「産業動物を診療する獣医師」だとか、そういう言葉がちょっと統一されていないと思います。農業共済組合に関しても、「農業共済組合の家畜診療所」という表現とか「農業共済組合」という表現があったり、そういうところは統一されたほうがよろしいのかなと思います。
それと、全国の農業共済協会からいろいろ要望があったと思いますが、産業動物診療は、基本的に組織的にやっているのは農業共済組合だと思いますので、そちらが組織的な産業動物診療に取り組んでいるというところを何か書いていただくのと、そこで研修なり産業動物臨床獣医師の養成をしているというところまで踏み込んで、難しいのかもしれないですけれども、農業共済組合の組織的なかかわりみたいなものはどこかで表現していただけないかなと思います。

(末谷課長補佐)まず、1つ目にご指摘いただいた表記の揺れですけれども、ご指摘、実は我々事務局も気がついていたところはあるのですが、今後、実際に本文案に起こしていく段階でもう一度きちんと整理して、次、本文案を示すときに「こういうものは、こういうふうに定義しました」とお示しできるように整理していきたいと考えておりますので、宿題とさせていただければと思います。
それから、農業共済組合に関する表現ですが、いろいろと、現時点で研修制度であるとかやっていただいていることは承知しております。ただ、国が定める全国的な方針なので、特定の組織の方に委ねた書き方をどこまでできるかというところがちょっとありますので、そこはまた書き方を検討させていただきつつ、随時ご相談させてもらえればとは思っております。

(岡本臨時委員)もう一つ、1ページの4つ目の「・」ですけれども、第3次で「これまでの養豚経営に加え」となっていて、第4次も「これまでの養豚経営に加え」という表現を繰り返すのは、ちょっと。ずっと「これまでに加え」になってしまうのかなというのが1つあります。
それと、2ページの(1)の1番目の「・」ですけれども、全般的に参加型臨床実習に触れていないと思うのですが、そちらは記載しないんですか。「臨床実習等を活用して」という表現だと、インターンシップみたいな感じになるんですけれども、第4次では、獣医学教育における参加型臨床実習のことをきちんと捉えた書き方のほうがいいのかなと思います。
3つ目も言ってしまいますけれども、研修のところですが、全部「参加を促進する」といった表現で載っていますが、どこが企画して開催するのか、そこは触れないんですか。10ページですね。「参加を促進」という表現が全部載っているのですが、例えば産業動物分野の高度臨床研修はどこが企画、開催してくれのか。まず企画、開催しなかったら参加もできないと思いまして、そういう表現を加えるべきだと思います。

(末谷課長補佐)お答えいたします。
まず最初に、1ページの1、近年の獣医療を取り巻く情勢の4つ目の「・」に関しては、ご指摘のとおりだと思いますので、ここは適切な表現に修正していきたいと考えております。
2つ目にご意見いただきました参加型臨床実習の件ですけれども、今、我々が決めている獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針では、基本的には、教育分野に関しては触れていない状況です。参加型臨床実習は獣医学教育の中でなされていて、獣医学教育で当然ベーシックに必要最低限されたものが前提として、さらにそこで我々獣医師の側から学生にアプローチしなければいけないことがあればするし、また、新規獣医師さん等を対象にしてやっていくべきことがあればやるという整理をしていますので、どうしてもインターンシップの位置づけを前提として考えているところがあります。そこはご理解いただければと思います。
それから、3つ目の研修の主体の話ですが、これは、さまざまな主体がいろいろと研修をやっているのが実態だと思います。これに関しましては、あくまでも10年先を見据えた目標ですので、そこの主体を誰がやるかというところは、こだわる必要がない部分に関してはこだわらず、みんなで連携してやっていく。ただ、明示的にやっていただきたい主体が我々としてはある場合は、特定の団体名はちょっと書けないんですけれども、書かせていただいたりする場合もありまして、なのでそこは、実際に本文案をつくる段階では明示的に書かれる部分も多く出てくるかなと思いますので、そこはこれから本文案をつくる段階で意識して書いていきたいと思います。

(砂原部会長)よろしいでしょうか。他にご質問等ございますでしょうか。

(安齋臨時委員)すみません、ちょっとよくわからなくて、教えてほしいんですけれども、今回のものは基本方針をつくるための骨子ということで、これがこのまま文章になるわけではないということでよろしいですか。文章というか、書き物になるわけではない。

(末谷課長補佐)これにいろいろな修飾語をつけて肉付けをしていく形になりますので、書く内容としてはこの言葉がベースになります。

(安齋臨時委員)全体のつくりで、第1のところで、10年前の第3次ですか、そこには中項目の第1ですか、ここの2に「基本方針の重要事項」という項目があるんですけれども、今回はそれが丸々抜けているということで、これは除くということでいいんですか。そうすると、ちょっと番号が変わってくるのかなと思うのですが。

(末谷課長補佐)今回、見直しをするに当たって現行の基本方針を私も熟読したのですが、2に書いてある内容は、実はそれ以降の3、4、5、6に書かれている内容をかなり簡単にした内容でしたので、確かにそれを重要として取り上げている部分はあるのですが、ここに書かれていることは基本的に我々は重要と考えている内容ですので、あえて2として取り出さなくてもいいかなということで、削除させていただきました。

(安齋臨時委員)わかりました。それと、その後の第2、第3、第4の中項目の中の1、2、3、4、5というのが、第2は普通の1、2……なんですけれども、第4以降は(ア)、(イ)……になっているんですけれども、これは特に意味があるんですか。

(末谷課長補佐)これは事務局が(ア)(イ)と書いただけであまり深い意味はないので、適宜修正させていただきます。

(安齋臨時委員)特に意味はなく、1、2、3……と考えてよろしいということですね。わかりました。
もう一つ教えてほしいのですが、この中で、第1の基本的な方向というのは、いわば総論のようなもので、それぞれの方向は第2、中項目以降に何らかの形で若干各論的に落とし込んでいると考えていいですか。それとも、それとこれとは別のものなんですか。

(末谷課長補佐)おっしゃるとおり、第1は総論ということで、現在の課題等と情勢を踏まえて、そこを洗い出したものになっています。第2以降は、基本的にはこの後、都道府県で、基本計画といって各都道府県に合った計画を定めていく中に規定していただく内容を前提としまして、第1を踏まえてアウトプットになるようなものを列記しています。

(安齋臨時委員)今回、3ページで馬について若干、基本的な方向に文言を足していただいたんですけれども、では、それが第2以降のどこに反映されているかがちょっとよくわからないんですが、そういうものがある程度わかるような書きぶりはできないものでしょうか。

(末谷課長補佐)第1に書かれた課題の部分を踏まえて、第2以降、都道府県が基本計画に落とし込んでいくという形なので、馬とかそれ以外の畜種等で特化したものを飼養している地域に関しては、それを前提にして第4以降にアレンジして書いていっていただくことにしたいと我々は考えています。

(安齋臨時委員)ということは、今後つくられる基本方針の中では、第2項以降では特に馬については書き出さないということですか。

(末谷課長補佐)具体的な畜種であるとか、細かく「現状の課題がこうだから、こうこうこうする」という形でですね。それは第1で全部触れているので、第2以降では、そこは細かくは触れないということでやらせてもらっています。

(安齋臨時委員)わかりました。では、第1をよく理解して都道府県に盛り込んでいただかないと、結局、実効性がなくなるかなというのをちょっと不安に思っているところですけれども。ありがとうございます。

(末谷課長補佐)そこは検討課題とさせてください。

(砂原計画部会長)ほかにご質問等ございますでしょうか。

(酒井臨時委員)2つばかりあるんですが、1つは4ページの小動物のところで、(1)の3つ目の「・」の意味がよく理解できなかったものですから。「獣医師の社会的役割に係る意識の醸成や……」その後ですが「就業希望先に対する適性把握を予め図る観点から、」ここの求めているものは、どんなことを想定してこういう表現が出ているのでしょうか。

(末谷課長補佐)この「就業希望先に対する適性把握を予め図る観点」というのは、計画部会のこれまでの議論の中で、実際に学生さんが就職したのだけれども、あまり適性が合わない。だから、そういうことを予め学生のうちに把握してほしいというご意見がありまして、その場合は、基本的にできることといったら、インターンシップ等で実習に行っていただくことだとは思いますが、要は自分に合っているか、合っていないかというところを予め学生のうちから少しでもわかるような機会を確保していってほしいという思いを込めて書いております。

(酒井臨時委員)なるほど、そういう思いを込めているのであれば、それがもう少しわかりやすいほうがいいかなと思いましたので、そこはよろしくお願いいたします。
もう一つですが、3ページの(3)の6番目の「・」管理獣医師のところですが、「農場経営、農場HACCP、畜産GAPに関する知識・技術の習得を図る機会を増大し、管理獣医師が生産者の収益の向上に資するよう……」という、ここは1つ収益向上というところにしかポイントが当たっていないのですけれども、農場HACCP、それからGAPの求めているところは、まず1つは伝染病の予防もありますし、食品の安全といった観点も入っているわけですので、そこを入れられたほうがかなり明確になるのではないだろうかと思います。
それからもう一つ、これは小さいことですが、畜産GAPという言い方が当たっているのかどうかが問題かなと。農場HACCPは農場HACCPと言っていますけれども、JGAPのほうは家畜・畜産物に対するGAPだと表現していまして、それをまとめて畜産GAP、グローバルもJも含めておっしゃっているのかなとは思ったのですが、そのあたりのおっしゃり方、検討していただけたほうがいいかなと思いまして。

(末谷課長補佐)収益性向上以外にも伝染病予防、食品安全の記述についても、ご指摘のように修正していきたいと思います。それから、畜産GAPの表現ですが、これは担当している部局に確認しまして、正確な言葉、できれば略称のほうが読みやすいかなと思いますので、正確だけれどもある程度略語になるようなものを探して、それを埋めたいと思います。

(砂原計画部会長)よろしいでしょうか。他にご質問等ございますか。

(岡本臨時委員)3ページの下から4つ目の「・」ですが、ちょっと意味がわからないのですけれども、「馬等の飼養地域が特化した家畜の診療を行う獣医師を、他の畜種の診療獣医師も対象として……」というのは、その特化した地域で養成するのか、「特化した地域」というのは何か意味があるのか、意味が分かりません。

(末谷課長補佐)これはご意見としまして、要は牛とか、豚もそうだと思うのですが、全国で広く飼われていると割と獣医も育ちやすいとか、いろいろあると思うのですが、そうではなくて、例えば羊であるとか、馬も割と生産地域に傾向があると思いますので、そういったところだと、なかなかそういう畜種に対応した獣医さんを専属で育てるのが難しいんだよというお話があったと思います。
ただ、やはりその畜種を飼われているところはどうしても獣医が必要だと、専属でその獣医を育てるというよりも、場合によっては牛をやっている獣医さんに診てもらうとか、そういった兼務というか、そういったことも必要なのではないか、そういうことも視野に入れた上で柔軟に養成していくことが必要なのではないかということで、書かせていただいております。

(安齋臨時委員)これは馬のことなので、事務局の言いたいことはそのとおりなんでしょうけれども、「飼養地域が特化した家畜」と言ってしまうと、馬は特定の地域にしかいないと思われると思うんですけれども、実はそうではなくて、特定の地域にいて、そこには馬の獣医がいます。ところが特定でない、全国に分散してちょこっとずつ馬がいるわけですけれども、そういう分散した地域で飼養されている馬を診る臨床獣医師がいないのが問題だということなんです。
ですので、他の畜種の診療獣医師も簡単な馬の治療ができるような養成をお願いしたいというのが趣旨ですので、できればそうわかりやすく、少し日本語を変えていただければ助かるかなと思います。

(末谷課長補佐)失礼しました。そこはもう一度整理して書き直したいと思います。

(岡本臨時委員)関連ですが、例えば、北海道は日高という馬の地域がありますよね。ただ、北海道に勤務するNOSAIの獣医師全員に対して馬の診療ができるように研修を組もうとしたときに、例えば馬を使って実習したい、研修したいんだというときに、どこに聞いてもそういう研修をサポートしてくれるところはないんですよね。こういう方針が出るのであれば、馬を使った研修というのは結構お金もかかりますし、何か研修をサポートする体制がないのかなということは思っていました。

(末谷課長補佐)農水省では、現時点で予算として新規獣医さんであるとか、あとは高度実習と言って獣医さん向けの臨床実習をサポートする事業をやらせていただいているんです。そういうところに馬等の実習を組み込んでいくことになるのかなとは思いますので、もしご支援をさせていただくとしたらそういうことかなと思いますので、この基本方針の話と若干ずれるところはあるのですが、そこはまた別途ご相談いただければと思います。

(砂原計画部会長)ほかにございますでしょうか。

(大橋委員)言葉のあやの話ですけれども、3ページの下から2つ目の「・」で、「農業共済組合の家畜診療所は、地域の生産者のニーズに対応した様々な役割を果たしていることから、それらの役割が、当該地域の獣医療の提供に有効に活用されるよう、地域に応じた取組を推進」とありますが、前段で「様々な役割を果たしている」と言い切ってしまっていますので、その役割が有効活用されるようというふうな話になると、何かちょっと言いたいことの趣旨が完全には伝わらないのではなかろうかなと。何といいますか、言いたいことはわかるんですけれども、読んでみたら何となく違和感があるかなと思った次第です。

(末谷課長補佐)ここは本文案をつくる段階で、きちんと精査させていただきます。

(砂原計画部会長)ほかには。

(酒井臨時委員)5ページの「その他重要な事項」の一番最後に「国民の理解を増進」という非常に大きな部分が書かれていますけれども、大きな割には、これはいつもそのようなことは書かれているけれども、全く手がつけられていない状況で、獣医療の重要性ですとか食の安全の重要性というのは消費者の方々には全く伝わっていないのが今の状況なんですよね。そういうことを今回この基本的な考え方の中ではもっと前に進めるんだといったときに、もう少し強めに、具体化するような文言で何とかうまく、本当に推進できるような書き方をしていただければ。お願いしたいと思います。

(末谷課長補佐)ご指摘の点、これまでどういうことをやってきて、何が問題で、何をどういうふうに解決したらいいかというところを総合的に見直して、また検討していく必要があると思いますので、ここはまた、それを考えながら検討させていただきたいとは思うんですが、そこはまたいろいろと内部で検討した上で、本文案でまたお示しさせていただきたいと思います。ちょっとお時間をいただいて、宿題とさせていただければと思います。

(酒井臨時委員)ぜひ積極的な対応をお願いしたいと思います。

(末谷課長補佐)頑張ります。

(長田委員)愛玩動物看護師のところですけれども、法律も成立している段階ですけれども、現在、有資格者がいらっしゃるわけではないですよね。それで、この基本方針だとあたかももう有資格者がいるというふうに読めるわけですが、むしろ今、動物看護師として働いていらっしゃる方々がどうやって試験を受けて資格を取得してもらうかといったところがまた1つ、今後、直近のところではやらなければいけない課題かなと思うので、長いスパンでの基本方針に合わないのかもしれませんが、ちょっと違和感があるなと思いました。

(末谷課長補佐)4ページの3の(2)の記載で、2つ「・」があるのですが、上のほうは、まさしくこれからいろいろと詰めていかなければいけないので、これはある意味、決意表明ではないですけれども、こういったことについて今後、適切に整理した上で周知を図る活動をしていきたいということで、それを書かせてもらっています。2つ目の「・」は、上の「・」を踏まえていろいろと普及活動をしていくというお話になるかと思います。今後10年の話なので、おっしゃっていただいたんですけれども、今後10年に向けて随時やっていきたい。今、いわゆる認定動物看護師等で働いていらっしゃる方に、試験をきちんと受けて愛玩動物看護師の資格を取っていただくことに関しては、今、まさしく共管している環境省とともに体制の整備をしていまして、また試験に向けていろいろなご案内等をきちんとさせていただくことになるかと思いますので、基本方針のそこの部分を明示的に書くのはちょっと難しいかなとは思いますが、それは別途きちんとさせていただきたいと思いますので、それでご了承いただければと思います。

(岡本臨時委員)専門ではないのであれですけれども、小動物分野のところで、第3次もそうですけれども、「家庭動物」という言い方と「小動物」という言い方と、今度「愛玩動物看護師」と。こういうものはばらばらにしか使えないんですかね。

(末谷課長補佐)それもちょっと整理させてください。最初の産業動物とか公務員等の話と同様に、この辺も全部言葉の整理をしたいと思いますので、お時間いただければと思います。

(安齋臨時委員)2つほどあって、1つは小さなことですが、3ページの一番上に「家畜保健衛生所、民間検査機関等による抗体検査、生化学検査等の」云々とあるんですけれども、抗体検査と生化学検査がここであえて名前が出ているんですけれども、最近はPCRをはじめとした遺伝子検査、核酸検査がかなり重要になってきていると思うんですが、それを加えるお考えはないのかなというのが1点。

(末谷課長補佐)そこは実際どんな検査をして、検査結果を共有できるのか、また実態を踏まえて本文案に起こしていきたいと思いますので、ここは検討させていただきたいと思います。

(安齋臨時委員)もう一点。これも第1の中項目の、2で産業動物、公務員、3で小動物ということで書かれていると思うんですが、4ページ、3の小動物分野における獣医療の確保の(6)と(7)で、インフォームドコンセントの徹底とか育休・産休、復職に触れられて、これは大変いいことだと思うのですが、この項目が小動物のところにしか入っていなくて、その前の産業動物、公務員のところでは特に明確には触れられていないのですが、どちらにも共通した課題であり、かつ産業動物獣医師をこれからふやそうとするのであれば、むしろ産業動物もあわせてそういうことは推進していくべきかなという気がしたのですが、その辺はいかがでしょうか。

(末谷課長補佐)お答えいたします。まずインフォームドコンセントの部分に関しましては、確かに産業動物のほうに今現在、入っていないので、入れられるよう検討したいと思います。
7番目の女性の関係ですけれども、2ページの2番の(1)、下から2つ目の「・」で、「女性獣医師に限らず、様々な世代が活躍できる環境整備の推進」ということで、女性の獣医師がふえているので女性の獣医師にも配慮したということを踏まえた上で、さらに女性獣医師だけではなくいろいろな、退職されたけれども頑張れる方々、シニア世代等にも頑張っていただきたいということで、ここに入れようかなと思っていますので、そこはまた小動物のほうの書き方を見ながら、女性のことも厚めに入れつつやりたいなと思います。

(安齋臨時委員)恐らく今後の10年ですごく重要になるテーマだと思いますので、なるべくクリアに書いたほうが影響力が出るのではないかと思います。

(末谷課長補佐)ありがとうございます。

(砂原計画部会長)時間が大分過ぎてきましたけれども、もう一点か二点質問を受けてから次にいきたいと思いますが、何かございますでしょうか。他にございませんか。よろしいでしょうか。
それでは、いろいろご質問がございましたが、本日いただきましたご意見等を踏まえながら事務局におきまして基本方針案の作成をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、その他の事項といたしまして、事務局から何かございますでしょうか。

(末谷課長補佐)冒頭ご説明させていただきましたが、本日の議事録につきましては前回と同様、資料とともに当省のホームページに掲載させていただきますので、後日内容の確認をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

(砂原計画部会長)大変失礼いたしました。本日は熱心にご審議、ご発言をいただきましたことに感謝申し上げます。これをもちまして、獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針を議題とする計画部会を閉会したいと思います。どうもありがとうございました。

午後3時10分閉会

お問合せ先

消費・安全局畜水産安全管理課

代表:03-3502-8111(内線4530)
ダイヤルイン:03-6744-2103
FAX番号:03-3502-8275

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