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農林水産省

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ニホンナシの発芽不良は窒素施用時期の変更により軽減できる

ポイント

  • 近年、九州のニホンナシ「幸水」等の露地栽培では発芽不良が発生しており、対策が求められている。
  • 発芽不良の主要因は凍害である。
  • 秋冬季の窒素肥料や堆肥の散布は、耐凍性の上昇を妨げる。
  • 窒素肥料や堆肥の散布時期を慣行の秋冬季から翌春に変更することで、花芽の枯死による発芽不良を大幅に減らせる。

発芽不良の発生状況

発芽不良の写真

手前側:発生樹、奥側:正常樹 (鹿児島県農業開発総合センター提供)。

近年九州各県では、温暖化の影響で暖冬年を中心にニホンナシ「幸水」等の露地栽培において花芽の枯死による発芽不良が発生してます。

日最低気温と凍害発生危険温度との関係(2011-2012年)

日最低気温と凍害発生危険温度との関係のグラフ

左図:鹿児島県、右図:茨城県 赤枠で囲まれた部分は凍害が発生しやすい状況。

発芽不良の発生が多い鹿児島県と発生がみられない茨城県において花芽の耐凍性の変化を調査した結果、鹿児島県では花芽の耐凍性が十分に高まらず、耐凍性の指標となる凍害発生危険温度は、耐凍性が最大となる厳冬期(1~2月)でも-6℃前後と比較的高く、この時期の最低気温と同等であったことから、花芽が凍害を受け枯死していることが分かりました。

肥料や堆肥の散布時期の違いが花芽の凍害発生危険温度に及ぼす影響(2016年)

肥料や堆肥の散布時期が花芽の凍害発生危険温度との関係を示すグラフ

肥料や堆肥の散布時期を慣行の秋冬季から翌春に変更すると、花芽の耐凍性は、秋や冬に散布した樹の花芽に比べて高くなります。

窒素施用体系と発芽不良発生率との関係

窒素施用体系と発芽不良発生率との関係図

発芽不良が発生している圃場で、肥料や堆肥の散布時期を慣行の秋冬季から翌春(新体系)に変更することで発芽不良の発生を大幅に減らすことが出来ました。

農林水産省のコメント

西日本を中心に問題となっている発芽不良の対策技術として期待できる。【生産局園芸作物課】

詳細情報

本内容をまとめたマニュアルのURL 「施肥時期の変更を中心としたニホンナシ発芽不良対策マニュアル」 [外部リンク]

2016年度研究成果情報 ニホンナシ発芽不良障害の発生は窒素施用時期の変更により軽減できる[外部リンク]

Daisuke Sakamoto, Kazuhiro Fujikawa, Takami Sakaue, Hiromichi Inoue, Akiko Ito, Takaya Moriguchi, Akihiro Higashi, Toshihiko Sugiura (2017) Application of livestock waste compost as a source of nitrogen supplementation during the fall-winter season causes dead flower buds in Japanese pear ‘Kosui’. The Horticulture Journal, 86(1), 19-25, doi:10.2503/hortj.MI-134 [外部リンク]


問い合わせ先

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
果樹茶業研究部門
メールアドレス:NIFTS_inq[アット]naro.affrc.go.jp
[アット]を@に置き換えてください


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大臣官房政策課技術政策室

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ダイヤルイン:03-6744-0415
FAX番号:03-6744-0204

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