多収で栽培特性が優れ、一般米と識別性が高い飼料用米新品種「ゆたかまる」
ポイント
- 寒冷地北部では“やや早”熟期に属する飼料用米品種である。
- 収量性が高く、「みなゆたか」より多収である。
- 耐倒伏性やいもち病抵抗性、耐冷性が強い。
- 玄米は乳白、腹白の発現が多く、一般米と識別性が高い。
「ゆたかまる」の主要特性
注1.2015~2019年、育成地(青森県黒石市)、多肥区(N成分:1.0+0.4kg/a)の試験結果。
2.倒伏程度の極多肥区は2019年、N成分:1.0+0.4+0.4kg/aの試験結果。
3.玄米千粒重、玄米品質、玄米タンパク質含有率は1.9mm篩による選別後の値である。
4.玄米タンパク質含有率はインフラテックNOVAを用いて測定した乾物換算値。
「ゆたかまる」は寒冷地北部では“やや早”熟期で、「みなゆたか」よりも精籾重・粗玄米重ともに5ポイント多収である。耐倒伏性は“かなり強”、障害型耐冷性は“かなり強”、いもち病抵抗性は葉いもち・穂いもちともに“極強”である。
飼料成分分析結果
注1.青森県産業技術センター畜産研究所分析。
2.育成地(青森県黒石市)、多肥区(N成分:1.0+0.4kg/a)の2017年産玄米の試験結果。
3.可消化養分総量は標準飼料成分表(玄米)の消化率から算出した値である。
「ゆたかまる」の飼料成分は「みなゆたか」とほぼ同等である。
玄米の比較
左:ゆたかまる右:みなゆたか
「ゆたかまる」の玄米は乳白、腹白の発現が多く、一般米と識別性が高い。
農林水産省のコメント
既存の飼料用米品種「みなゆたか」と比較して多収で、耐倒伏性、耐冷性もより強いことから、今後の飼料用米の効率的な生産に資すると考えられる。青森県において普及推進ののち、青森県以外の北東北地域への広域での普及を期待する。【畜産局飼料課】
詳細情報
東北農業研究第73号15~16ページ「飼料用米品種「ゆたかまる」の特性」(PDF:710KB)【外部リンク】
令和3年度普及する技術・指導参考資料(青森県・地方独立行政法人青森県産業技術センター) 19~20ページ「飼料用品種「ゆたかまる」における疎植栽培の収量性」(PDF:9,067KB)【外部リンク】
成果に関するお問い合わせ先地方独立行政法人青森県産業技術センター |
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