なすはどこから来たの?
<ふうこ> まなぶくん、なすはもともとどこで生まれた作物だったか知ってる?
<まなぶ> ん~、夏に採(と)れる野菜(やさい)だし、暑いところで生まれた作物のような気がするなあ~。
<ふうこ> そう、なすはインドで生まれた作物だと考えられていて、日本は寒い冬があるので、1年でかれてしまうけど、インドのような暑い地方だと、何年も生きていられて、枝(えだ)も大きくなって、木のようにかたくなるんだって。
<まなぶ> 日本には、いつごろやって来たの?
<ふうこ> 奈良時代(ならじだい)のころにはもう日本に伝(つた)わっていたそうで、長い間日本各地(かくち)で作られているうちに、地域(ちいき)によって、ちがった形のなすが作られるようになったんだって。
<まなぶ> へえ~、どんな形のなすがあるの?
<ふうこ> 関東地方(かんとうちほう)ではタマゴ型(がた)で小さめのなす、東海地方から西日本にかけてはタマゴ型(がた)で関東地方(かんとうちほう)のなすより大きめ、北信越(ほくしんえつ)・東北では丸いなす、
九州と東北地方の一部では長いなすと
地域(ちいき)ごとにいろいろな
品種(ひんしゅ)の
なすが作られていたの。

<まなぶ> まん丸な京都の「賀茂(かも)なす」、小さくて丸い山形の「民田(みんでん)なす」なんていうのも有名だね。
<ふうこ> でも、最近(さいきん)は育てやすいタマゴ型(がた)だけれども長い形の品種(ひんしゅ)を作る農家がふえていて、作られる品種(ひんしゅ)の数がへっているそうよ。
<まなぶ> その地方だけで採(と)れる、めずらしい品種(ひんしゅ)が少なくなってきているのはざんねんだね。