栃木県宇都宮市
交流会の概要
開催日
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平成15年6月21日(土曜日) |
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主催
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関東農政局 |
開催場所
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栃木県宇都宮市 栃木県総合文化センター 特別会議室 |
語り部等参加者数
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平野啓子氏(コーディネーター)他6人 (うち土地改良関係者 1人) |
傍聴者数
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18人(主な職種:教育関係者ほか) |
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語り部交流会の様子
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湧水池「おだきさん」で語りの披露の様子
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語り部の概要
氏名 | 語りの概要 |
活動実績等
(職業、職歴)
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笠野良子 | 芳賀町の五行川の梅ノ木堰にまつわる伝説「手彦子の蛇侍」を語られた。 病気がちな若い女房が、侍に姿を変えた大蛇の魔力で、身に覚えのない子供を身ごもってしまった。その魔性を払うために、現在も農業用水の取水堰として活用されている梅ノ木堰の大木にあるコウノトリの卵を手に入れようとしたとき、白い大蛇が現れたというお話。 |
県内各地で民話語りを実施。 (下野民話の会会員) |
柏村祐司 | 民話研究者の立場から、県内各地の昔話、伝説の採集・調査・研究を行いながら、民話語りの普及に努められている。 | 民話語りの普及に努める。 研究者として県内各地の昔話、伝説の採集・調査・研究を行う。(栃木県立博物館学芸部長、下野民話の会代表) |
手塚輝子 | 塩谷町船生井戸神に舞い継がれている「寺小路の獅子舞」にまつわる、藤原利仁公の伝説を語られる。 | 影絵劇団こんぺいとうを主宰し、幼稚園、保育園、小学校で講演活動を実施(影絵劇団こんぺいとう主宰) |
鍋谷雅子 | 「大日堂のけやき」にまつわる話を語られる。 樹齢800年のけやきが寺の本堂の建替のため切られることになったが、木の精が老人の姿になって夢の中に現れ、命乞いをしたおかげで切られずにすんだ。地域の人たちは新芽の出具合から稲作の植つけを占ったという言い伝えがある。 |
大田原の民話の再話 出前:定例(月1回、5箇所(幼稚園、小学校、ほほえみセンター、老人福祉施設))、臨時(要請に基づいて)平成14年度は20ヶ所(元小学校長、大田原ふるさと民話の会会長) |
若林英二 | 土地改良前と後の物語を語られる。 土地改良前、はるか上流の堰から水を引いたために「ナマズ得て帰る田植えの男かな」など、農村婦人の喜びと悲しみを俳句を交えて話される。 |
各地へ出張して古里づくりの講演を精力的に実施(前国分寺町長、下野文芸会長、社会福祉法人はくつる会理事長) |
和地芳江 | 現在も、水田用水として活用されている湧水池「おだきさん」にまつわる話をある。名称の由来は、貧しいが、美しく、心やさしい娘「おだきさん」が、身分違いの悲恋の末、入水したという伝説に基づくという。 | 県内各地で民話語りを実施(下野民話の会会員) |
(職業等は開催当時のもの)
意見交換の概要(主な意見等)
- 再び訪れたいと思う土地の共通点は、地元の人が自分の地域に誇りを持ち、地域のすばらしさを紹介してくれる所である。
- 唱歌「春の小川」のモデルは農業用水路。農村には美しい風景が残っている。
- 櫻の花見は秋の豊作を祈願することに由来するが、そのようなことを知ることで物事の見方が変わってくる。
- 農山村には語りの文化がある。伝説を伝えることは郷土に誇りを持たせる一番早い方法である。
- 栃木県では、水不足になりやすい土地柄に気候の特性が重なって、雷様にまつわる伝承が多い。
- 民話の会の活動により、「おだきさん」が町の史跡に指定された。歴史の重みがみんなの気持ちを変えるので、語り継ぐことが大切である。
- 日本では、百年前はどこも農村であり、現代の文化も農業が土台になっている。
お問合せ先
農村振興局設計課広報G
代表:03-3502-8111(内線5561)
ダイヤルイン:03-3595-6338