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農林水産省

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埼玉県さいたま市

交流会の概要

開催日
平成16年3月21日(日曜日)
主催
農村振興局、関東農政局、埼玉県、水土里ネットさいたま
開催場所
埼玉県さいたま市 埼玉会館3階3C(けやき)
語り部等参加者数
平野啓子氏(コーディネーター)他5人(うち土地改良関係者 0人)
傍聴者数
30人(主な職種:主婦)
 
語り部交流会の様子
紙芝居を使っての語り部の様子
語り部交流会の様子
紙芝居を使っての語り部の様子
 

語り部の概要

氏名 語りの概要
活動実績等
(職業、職歴)
さくら草五郎 見沼に伝わる伝説について総体的に話していただき、その中から見沼の代表的な伝説「開かずの門」を紹介していただく。見沼には主と言われる竜がおり、時々沼を出ては作物を荒らすので、村人達は竜を封じ込めるため、左甚五郎に竜を彫ってもらい、それを国昌寺の山門に封じ込めた。それからは作物が荒らされることはなくなり村人達は一安心していたが、竜はまた村人を脅かした。今度は、葬儀で村人が棺を担いでこの山門を潜ったその時、突然棺が軽くなり、蓋を開けてみると空っぽになっていた。竜が棺の中を食ってしまったと村中大騒ぎになり、それ以来、寺の門は閉ざされて、「開かずの門」となったという伝説。 公民館で有名な武将と浦和との深い関わりや誇るべき歴史財産などをおもしろおかしく話している。
ホームページ「マイタウン浦和」でさいたま市(旧浦和市)の竜にまつわる伝説などの歴史ものがたりを紹介している。
竜神祭りの開催や竜伝説をミュージカルとして演出するなど幅広く活動している。(さいたま竜神祭り会事務局長)
鈴木甫 江戸中期に造られた「見沼通船堀」の目的とその効果、鈴木家との係わり、復元の経緯や、東浦和駅近くの竹林保護、見沼代用水路沿いの桜並木の植林などの活動を紹介しながら語られる。
見沼新田が干拓されると、井澤弥惣兵衛為永は、見沼新田で収穫された年貢米を江戸へ運ぶことを主目的として、3mの水位差がある見沼代用水路と芝川を結ぶ我が国最古の閘門式運河「見沼通船堀」を開通させた。通船の開始により、見沼代用水沿いの村々と江戸とを結ぶ水運が行われ、村からは年貢米の他、野菜、薪などが江戸に運ばれ、江戸からは、肥料、魚、塩などが運ばれ、江戸との往来が盛んになるにつれてこの地域も繁栄したことなど。
江戸時代中期の土木技術や流通経済を知るうえで貴重な史跡として国の指定を受けている「見沼通船堀」や「通船堀舟歌」の保存活動を行っている。
通船堀の復元や周辺施設整備の資金確保などに御尽力をなされ、立派な形で復元工事を完成させた。(元県議会議員、尾間木史跡保存会会長)
鈴木敏央 見沼で生まれ、若いころから長いこと見沼田んぼと関わり、家族一丸となって農作業に励んでいた当時の思い出や地域の様子、見沼田んぼの果たしてきた洪水防止機能などに触れ、時代とともに変貌していく見沼田んぼへの思いを語られる。 旧板東家住宅(加田屋新田を開田した板東家の旧住宅で市指定の有形文化財)や各種団体の研修会等で、自身の体験や身近な話を「植木屋のひとりごと」と題して多くの人々に紹介している。(造園業)
 土田良子 見沼に伝わる「竜神灯」伝説について語られる。
さいたま市の東部に広がる見沼は、むさしの国一番の大沼だ。この沼に古くから1匹の竜が住んでいた。ある日、江戸の役人達が来て、この沼の水を落として田んぼにするという話になり、干拓工事が急ピッチで始まった。竜は激怒し、この工事を止めさせたいと、偉い役人のところへ娘の身に変えて出かけた。それから二人の間には様々な葛藤が繰り広げられた。そして、竜は天高く去り、見沼は見事な田んぼになった。役人は、竜の心を思いやり、萬年寺の近くに石灯篭を建て竜への感謝の気持ちを表した。人々はこれを竜神灯と呼んだと言う伝説。宮田正治氏が作成した紙芝居「見沼の竜」を披露しながらの語り。
与野図書館「おはなしこども会」で主に日本むかしばなしの紙芝居を担当するほか、「紙芝居を演じてみよう」の講師やサークルの勉強会を支援している。
個人としては「浦和くらしの博物館民家園」と「浦和常磐小学校」で見沼(地域)の民話と日本昔話の講師をつとめるなど広く活動している。
宮田正治 「見沼溜井」の造成から「見沼代用水」の開削に至る歴史的背景、農民の苦労、土木技術、民話、伝説等について語られる。
かつては武蔵野一の大沼だった見沼を伊奈忠治が寛永6年に「八丁堤」で締め切り大きな溜井(見沼溜井)を造って下流5000haの農地を潤した。その約100年後、新田開発を奨励した8代将軍徳川吉宗は井澤弥惣兵衛を起用し「見沼溜井」を干拓し、1200haの新田を拓いた。干拓にあたり見沼溜井の代わりとして利根川に水源を求め、6kmの用水路(見沼代用水路)をわずか半年で開削した。
見沼の大自然を愛すること、保全していくことを念願して啓発運動を続けている。
見沼に関する歴史や伝説に関する本や絵本を執筆している。
また、公民館や小学校などで見沼の新田開発、見沼代用水路の開削など見沼の歴史や地域に伝わる伝説の語りや紙芝居を通じて伝えている。(見沼文化の会代表)

(職業等は開催当時のもの)

意見交換の概要(主な意見等)

  • 現在は休耕田が増え、美田とは程遠い状況。都市部の自然や農村風景は貴重であるが、地域の理解と、多少の収益性がなければ維持は難しい。
  • 水の神である竜が明け渡してくれた見沼を大切にする気持ちを持ちつづけてほしい。
  • 語りは心にとどまるもの、焼き付くものである。聞き手の心の中に映像を作り出すことができる。
  • たくさんの情報が飛び交う中で、語りという手法で何かを伝え、人々の心に伝承していくことで重要性がつたわるのではないか。

お問合せ先

農村振興局設計課広報G

代表:03-3502-8111(内線5561)
ダイヤルイン:03-3595-6338

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