福島県郡山市
交流会の概要
開催日
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平成17年10月21日(金曜日) |
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主催
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東北農政局、福島県(共催) |
開催場所
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福島県郡山市郡山市民交流プラザ7階 和室 |
語り部等参加者数
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平野啓子氏(コーディネーター)他6人(うち土地改良関係者 3人) |
傍聴者数
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15人(主な職種:語り部、教育関係、改良区関係) |
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語り部交流会の様子
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ファンドールン像の前で安積疏水
の説明の様子
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語り部の概要
氏名 | 語りの概要 |
活動実績等
(職業、職歴)
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山田登志美 | 会津名物の「身知らず柿」を語る。 町へ正月の買い物に行ったじいさま、犬の子を拾う。かわいがって育てていたが、はやり病でコロッと死ぬ。犬を埋めたところから柿の木が芽を出すが、さて・・・。 |
会津を代表する「語り部」としての名声は県内外に響き渡り、各地の小中学校や公民館などの公共機関、企業などのほか、近年は県外からの招待も多く、その活躍はめざましい。昔話や伝説を小学校入学前に祖母と母から聞いた。その話は、古くからこの地に連綿と伝えられてきたものが根幹になっている。それに今では語る人も少なくなった「会津弁」を忠実に伝え、その語りは生きた文化財として、民俗学的にも高い評価を得ている。NPO語りと方言の会顧問 |
清野吉巳 | 「石のこやし」を語る。 じいさまが裏山の畑をうなっていた。たぬきが馬鹿にしようとして「じいさま何がおっかねえ」「小判がおっかねえ」それではと、たぬきは畑に小判を入れる。じいさまは大喜び。怒ったたぬきは今度は石を入れるが、じいさまは、又大喜び。さて・・・。 |
幼い頃子供たちが仕事の邪魔にならないようにと、明治元年生まれの祖父が昔話をたくさん聞かせてくれ、夜布団に入れば、今度は父親が寝物語を聞かせてくれたという。語り部として活動を始めたのは、うつくしま未来博のプレイベントで語ったのがきっかけ。その後幼稚園で活動を始める。民話の中には、生活の知恵、暮らしの教え、心の糧がいっぱいあるのに気づく。現在福島民話茶屋の会事務局長、NPO語りと方言の会会員。 |
五十嵐七重 | 地元に伝わる「お大師講荒れ」を語る。 弘法大師が中国から麦の種を足の傷に隠して持ち帰った。諸国行脚の途中貧しいばあさまの家に泊まるが、ばあさまは大師にごちそうするため庄屋の家から大根を盗んでしまう。さて・・・。 |
若手だが、すでに奥会津伝承民話語り部の重鎮。幼い頃から話し好きの両親より民話を聞かされ育った、7人姉妹の末っ子はいつからか語りの世界に・・・・・・。町に初めてできた保育所に勤務し昨年退職。絵本・紙芝居等の教材に不自由し、自ら子供たちに昔話の語り聞かせを行う。そのやさしくあったかい語りは子供たちにも人気の的である。「金山むかしがたりの会」会員、NPO語りと方言の会理事。 |
遠藤 和 | 「きつねにだまされた話」を語る。 山できつねが女に化けるのを見た男が、正体をあばくぞと後をつける。大きな百姓家に入った女はその家の人にぼたもちを食わせようとする。驚いた男は・・・。 |
青年のころから郷土史に興味を持ち、郡山地方史研究会の中心メンバーとして活躍している。 また、郡山民話語り部の会会員として20数年前から役員として会をリードしてきた。小学校や老人施設を中心に語りの活動をしている。 豊富な知識と体験をもとに語る民話は素朴で味わい深い。郡山民話語り部の会、NPO語りと方言の会会員。 |
田代孝之 | 「へそ曲り雨蛙」を語る。 雨蛙の母親と子供がいた。いうことを聞かずに、あべこべなことばかりやる息子に母親は手を焼いているが、やがて遺言で死んだら川のそばに埋めてくれるよう頼む。さあ、どうする息子の雨蛙は・・・。 |
20年ほど前に語りの魅力に引きつけられ、語り始める。人としてどう生きるか、人と自然とのかかわり方、農村における歴史や文化など多くの祖先が語り継いできた思いを、大切に語り続けたいと活動している。郡山民話語り部の会副会長、NPO語りと方言の会理事。 |
三田公美子 | NPO語りと方言の会理事長。語り部としての活動は行っていないが、語り部の活動の良き理解者、推進者。うつくしま未来博「からくり民話茶屋」(平成13年)の企画・プロデュースを手がける。その後、県内各地で民話・語りの会が次々と結成されたが、これらをネットワーク化し、活動を応援し、地域の大切な文化である民話や方言を継承するため「NPO語りと方言の会」を立ち上げ、語り部教室や民話祭等のイベントを企画する。また、語り部の活動の場を提供するために、JR郡山駅構内の「おばあちゃんの民話茶屋」設立に尽力した。 | 広告と出版 株式会社 企画室・コア 代表取締役,昭和49年広告と出版・VTRのプロダクション(株)企画室・コアを設立,昭和59年9月 女性のための週刊生活情報紙「週刊郡山ザ・ウィークリー」発刊,昭和63年3月,第9回読売「女性ヒューマン・ドキュメンタリー」大賞,カネボウスペシャル大賞受賞, 平成13年7月うつくしま未来博「からくり民話茶屋」企画・プロデュース,うつくしま未来博「ジャパンエキスポ大賞」受賞 |
(平成18年5月現在)
意見交換の概要(主な意見等)
- 語りに出てくる生活と現代の生活が一致しないので、若い人に興味を持って聞いてもらうためには、語りだけでなく実物を見せるなどの工夫が必要である。
- 日本中を同じような町にするのではなく、例えば棚田は棚田のままなど、町づくりは個性があってよいと思う。農村の存在価値を主張する手段として、語り部活動は有効である。
- 語りは生きている文化であり、目に見えない財産である。語り部が語り継いでいくことで、水(みず)・土(つち)・里(さと)の大切さを未来へとつないでいけるのでは。
お問合せ先
農村振興局設計課広報G
代表:03-3502-8111(内線5561)
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