このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

北海道深川市

交流会の概要

開催日
平成18年8月12日(土曜日)
主催
北海道開発局
開催場所
北海道深川市 プラザホテル板倉
語り部等参加者数
平野啓子氏(コーディネーター)他7人(うち土地改良関係者 1人)
傍聴者数
47人(主な職種:語り部、農業関係、改良区関係、一般)
 
語り部交流会の様子
水源神社での大正用水説明の様子
語り部交流会の様子
水源神社での大正用水説明の様子

語り部の概要

氏名 語りの概要
活動実績等
(職業、職歴)
熊谷正吉 北海道の国道12号線(上川道路)は、明治14年明治政府により設置された樺戸集治監の囚人が、北海道の防衛と開拓のための屯田兵と一般移住民の入植のために北海道庁の命により造られた道路であり、道路開削は、すべて囚人の手作業により行われ 、大変な苦労をして造られたものである。 年間を通して、月形樺戸博物館を訪れる方々に対して、当地域の開発の歴史について説明している。また、地元高校生に対する見学授業の講師も努めている。(月形町郷土史研究会 会長)
竹森勝太郎 国策として屯田兵を配置するためのモデル的な農村を北海道に作るために明治19年にたてられたのが殖民地計画で、その中に奈井江原野が含まれていた。殖民地計画では540mの道路を方眼に造り、その1区画に5haの農家を6戸入れるとともに、公共用地、市街地、農地の町並みをはっきり区別するもので明治23年に完了し、今の奈井江地帯となっている。地域は皆で助け合い、行政の目の行き届かないところは自分たちで道路や学校を作ったり産業組合を設立したりして開拓者の精神は今も語り継がれている。 郷土史「ないえ」の発行を通して、地域歴史の紹介を行っている。また、昔の遊びを伝承するため地域の小学校との交流を持っている。(奈井江町郷土研究会 会長)
後木元一 新十津川町は奈良県十津川郷からの団体移住で開かれた町であるが、明治22年8月の集中豪雨があった後北海道に渡ってきた。元々、十津川の人々は天皇に忠誠を尽くしてきたので、水害の後に北海道に来るとき「2カ年の食糧」と農機具等の恩賜を受けた。これらのことが忘れられないように子供達に故郷の惨事を伝える歌が作られている。 新十津川町生まれで、奈良県吉野郡十津川郷からの移住者3代目。農業経営(米の他、メロン等の栽培)の傍ら、移住当時の苦難の歴史について定期的な刊行誌の発行を通じて紹介している。(新十津川町郷土史研究会 会長)
坂田資宏 軍隊としての義務を犯してまでも、入植当時に禁止されていた稲作に取り組んだ屯田兵と、処分を受けることを分かっていてもそれを陰ながら支援した上官の話を語る。 当管内ばかりではなく、全道各地の歴史、史跡等を精力的に調査し、さらに、古文書の収集、解析に努め、執筆活動も行っている。 (当別町教育委員会 歴史研究専門員)
尾崎和男 岩見沢の民話「ひどじょう物語」を語る。岩見沢は泥炭地で水が赤いためどじょうも赤くなる。このどじょうの目はぱっちりと澄み切って黒褐色であたかも清純な少女のように見えると言われている。これは、岩見沢の鉄道建設のために訪れていた成人倭人の技士と地元の美しいアイヌの娘が恋仲となるが、結局結ばれずアイヌの娘が死んだ後ひどじょうと化して石狩川や沼にさまよい続けているからである。 高齢者対象の市民講座「ことぶき大学」での郷土史に関わる講演や、市主催のイベント「歴史の道を訪ねる」の案内役を行っている。(岩見沢郷土史を学ぶ会 会長)
岩崎八重子 昭和27年に嫁いでから54年のうち、初めの26年間は機械化されていない人馬一体の農作業でとてもつらかった。昭和53年に農協の婦人部長に選ばれ、その後の研修で行ったヨーロッパで見たことを参考に農協に加工室を作ってもらい笹団子作りを行ってきた。この活動を長く続けてきたので昨年農水省のシニア事業で全道で最優秀賞を獲得できた。1つのものが世に出るには何十年の歳月が必要であり、活動の歴史のような積み上げがある。その後、消費者協会の会長になった。昔は農家の主婦は生産者であり消費者協会は関係ないと思っていたが、消費者指導講習会で、自分たちも消費者の一員であり、これからの農業は消費者対応をしないと成り立たないと気が付いたからである。 農業を営む傍ら、地域状況を歌にする「短歌の会」の会長を努めている。さらに、男女共同参画の推進を図るための諸活動を行ってきた。(前深川市消費者協会 会長、前深川市男女平等参画推進協議会 会長)
佐々木新一 深川は明治26年の菊亭伯爵の農業開発、明治28年の屯田兵開発で畑の開墾から始まった。その後、稲作が始まったが水が不足したため、明治42年に深川土工組合ができ大正元年から5年にかけて大正用水を人力で掘った。今、新たに整備された大正用水をきちんと守っていくことが大きな役割だと思っている。 地元の小学校に出向き、深川地域の開拓の歴史、農業施設の役割、目的を説明している。(妹背牛町農政課農地再編対策室長、前深川土地改良区 参事)
(職業等は開催当時のもの)

意見交換の概要(主な意見等)

  • 昔話は語り継いでいくべきと考えるが、毎日一生懸命働いて日々の生活に追われているので、語り継ぐことが難しい。
  • 交流会を機会に地域に住んでいる人たちのネットワークを作り、色々な人たちと伝えられるものは伝えていく、そのような責任がある。
  • 先祖の恩恵に感謝するためには、先祖の努力、活動、歴史を理解する必要がある。それを人に伝えていく意識を持つことは非常に重要である。
  • 子供達に歴史を話すことは難しいので、簡単な説明や現地で見られることから理解してもらっても良いのではないか。

お問合せ先

農村振興局設計課広報G

代表:03-3502-8111(内線5561)
ダイヤルイン:03-3595-6338

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

Get Adobe Reader