青森県弘前市
交流会の概要
項目 | 内容 |
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開催日 | 平成19年7月19日(木曜日) |
主催 | 東北農政局、青森県(共催) |
開催場所 | 青森県弘前市 弘前市りんご公園 |
語り部等参加数 |
平野啓子氏(コーディネーター)他7人
(うち土地改良関係者 3人、うちグリーンツーリズム関係者1人)
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傍聴者数 |
50人(主な職種:語り部、教育関係、改良区関係、主婦)
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語り部交流会の様子
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疏水百選二階堰(左側)の見学の様子
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語り部の概要
氏名 | 語りの概要 |
活動実績等
(職業、職歴)
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今井千都子 | 民話「国ば助けだ年寄り」を語る 昔年寄りの嫌いな殿様がいて、六十歳になると山へ捨てさせた。ある村の百姓が母親を捨てられずにかくまっていた時期、隣国の殿様から三つの難題を持ちかけられ、国は大変なことに・・・ |
津軽地区読書推進運動連絡会会長・青森県語り部連絡会運営委員・津軽語り部の会会員・JPIC読書アドバイザーとして活動。 社会教育指導員として図書館勤務していた頃から、読み聞かせボランティアとしての活動が増えた。また、平川市読書推進運動協議会事務局長として、津軽弁を地域の人が地域の言葉で地域の子ども達に伝えようと、様々なイベントやおはなし会も企画運営している。 (平川市読書推進運動協議会事務局長) |
川村勝 | 民話「穴掘り長兵衛」を語る あまりにも大きくて抜けない大根を、穴掘り長兵衛に頼んで掘ってもらったところ、大根が途中で折れ、その穴に落ちた長兵衛は地獄まで落ちていった。その後の長兵衛の運命は・・・ |
元劇団雪国・劇団弘演団員として活動していたが、現在は親と子の演劇教室「スキップわくわく」を主宰すると同時に「おはなしルンルン」、「県語り部の会」の会員でもある。 活動場所は、保育所・小学校・公民館等の高齢者教室・ねぷた村などのほか、FMアップルウェーブにも出演。 (親と子の演劇教室「スキップわくわく」代表) |
鈴木徳一 | 昭和初期から昭和40年頃の浅瀬石川・各用水堰の状況と周辺住民との関わりを語る 川は子供達の遊びの場であり、また、成長の場でもあった。自然の豊かさと荒れ狂う時の恐ろしさを持っている。 住民の生活は、水田や用水堰の恩恵によって成り立った。そのあまりにも生活に密接な関係である用水はどのような使われ方をしたのか、先人の知恵を紹介する。 |
元浅瀬石川土地改良区理事で、当時かんがい排水事業・ほ場整備事業を推進した。 浅瀬石川水系右岸の藤崎堰に古くから伝わる「堰八太郎左右衛門の人柱伝説」や各堰での「水ゲンカ」など歴史的な背景に精通している。 (農業、元浅瀬石川土地改良区理事) |
田澤昭次郎 | 「人柱になった川崎権太夫」を語る 大豪雨により岩木川が大氾濫し、取水口に積み上げた石俵が一夜にして押し流され、手の施しようがない苦境に陥ったとき村の堰神の神官、「川崎権太夫」はどのような策に打って出たか。 |
杭止堰土地改良区の職員として従事。 平成15年から水土里ネット岩木川支部を結成し、地元小学校を対象に農業用施設の見学会を毎年開催し、地域用水の関わりの指導を行なっている。 また、地元岩木小学校の学校田の管理を通じて、地域用水の関わりについて保護者を含めた地域住民へ指導している。 (杭止堰土地改良区事務局長) |
田村えり子 | 教師から農業への転身・農村へ人を集める手法について語る。 職業としてやりがいのあった教師を辞めて、農業経営とグリーン・ツーリズムサテライトの起業家として活動することとなった経緯とその活動から得た農村へ人を引き付けるために必要なことについて紹介する。 |
グリーンツーリズム事業推進アドバイザー。青森県農村振興整備支援アドバイザーとして活動。小学校、中学校、高校教諭を経て、平成4年に有限会社ハッピーファーム津軽取締役に就任。平成7年に農林水産省のグリーンツーリズム事業を推進する体験民宿として青森県第一号推薦登録。自然学習体験・農作業体験・クラフト教室などを主宰。グリーンツーリズムに取り組む団体・個人の情報交換・連携の場として「つがる里山体験塾」を開設するなど、地域の活性化に取り組んでいる。 (有限会社ハッピーファーム津軽取締役) |
成田リチ子 | 民話「あわれな女ぎつね」を語る ある年津軽は大凶作に見舞われ、村中食べるものが無く毎日人が死んでいった。村の石切屋で娘一人だけが生き残った。娘が月に向かって「うさぎのついたもちをください」とお願いして眠りについたところ枕元につきたての餅がおいてあった。娘はそれを喜んで食べた。誰が何のためにおいたのか。 |
「読み聞かせ講座」の受講をきっかけに、お話の楽しさを知り、子ども達にお話を届けようと「おはなし・むくむく」会の一員として活動している。 また、毎週地域の小学校の朝読書の時間に、学区内住民(PTA・OB)の一人として、十年近く読み聞かせを続けている。 (「おはなし・むくむく」会員) |
福士壽一 | 水神信仰や水喧嘩、雨乞いなどを語る 津軽地域の各地にある水神の十和田様について紹介するほか、水不足による平川支流の「六羽川の水喧嘩」や「雨乞い」について紹介する。 |
小さい頃から「六羽川の水喧嘩」等について関心を抱いており、川の歴史について研究を始める。 弘前大学在学中「町居堰」について、平成11年「田舎館村誌~中巻」に浅瀬石川流域の「豊かな大地の川と堰」、平成16年「河川文化24号」に「岩木川流域の水信仰」等を執筆・発表する。現在、弘前学院大学講師の他、青森大学オープンカレッジ講師・NHK文化センター講師等も務めており、多様な活動を展開している。 (弘前学院大学非常勤講師) |
(職業等は開催当時のもの)
意見交換の概要(主な意見等)
- 今の子供たちは体験が少ない。昔話に登場する事象体験が無いので想像ができないのではないか、もっと農作業体験、自然体験などの体験が必要。
- 用水路がU字溝などに整備され良くなった反面、昔に比べフナやナマズ、トンボなどの生きものが少なくなったので子供たちも体験が少ないのではないか。
- 人柱伝説や水喧嘩など農業用水や水田開発に関する地域の歴史は、子供たちに伝えることも大切だが、先ず大人(団塊の世代も含む)にわかってもらうことが必要であり、そうすることで子供たちにも良い影響が出てくるのではないか。
- 今回の語り部交流会を機会に、語り部同士連携してグリーンツーリズムの一つとして“津軽の語り部”という取組みをやってみてはどうか。この取組みによって、この地域の良さを伝えられるとともに地域の活性化にもつながるのではないか。
お問合せ先
農村振興局設計課広報G
代表:03-3502-8111(内線5561)
ダイヤルイン:03-3595-6338