那珂川・久慈川沿岸灌漑の父 永田茂衛門
県北地域を干ばつから救え
茨城県常陸大宮市
生年不詳~1659年(万治2年)
![]() 岩崎堰 |
茨城県の北部、那珂川、久慈川流域の穀倉地帯、約1万ヘクタールは、古くから干ばつ、洪水に悩まされていました。
1641年(寛永18年)から1642年(寛永19年)にわたり水戸藩創設以来の大干ばつがおき、米がほとんどとれませんでした。当時は、雨水のみを利用する水田が多かったため、被害はとても深刻でした。
そこで、県北地域を干ばつから救うために、水戸藩は、水田を潤す施設である、かんがい施設建築に永田茂衛門を起用しました。茂衛門は、鉱山を掘る仕事をしており、土を掘ったり、水を堰き止めたりする高い技術をもっていました。
茂衛門は早速、久慈川沿岸を調査し、久慈川から水を取り入れる施設である「堰」を造ることに決めました。そして、1650年(慶安3年)に辰ノ口堰を、1652年(承応元年)に岩崎江堰を、さらに1658年(万治元年)那珂川に小場江堰を完成させました。
茂衛門は、この他にも数多くのかんがい施設を建築し、干ばつから農民を救ったのです。
参考情報
- 参考文献:水戸藩利水史料集
- 施設位置:辰ノ口堰(常陸大宮市辰ノ口)、岩崎堰(常陸大宮市岩崎)、小場江堰(常陸大宮市三美)
- 関連ホームページ:いばらきの農村発見「土地改良施設の歴史」[外部リンク]
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