小見川・山田

地区テーマ: 豊かな恵みを育んだ麻績千丈ヶ谷の稲作文化
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アクセス
小見川・山田地区の概要
この麻績千丈ヶ谷の広がりのある谷津田景観を始め、天水掛かり棚田(未整備田)、 先人達の知恵を今に伝えるハヤボシ(橘堰の余水吐の名称)など古くから稲作中心として栄えた地域を偲ばせる施設が多く、また、国指定記念物である府馬の大クスなど動植物相の豊かな自然環境が今も残されており、これらの農村資源の保全と活用を通じて、都市との共生と地域の活性化を図っています。
地域の歴史的特徴
本地域は、台地の間に樹枝状に入り込んだ谷津田と黒部川に沿った広い地域から形成されています。古くから黒部の豊かな水を利用した水田耕作が展開されている良質米生産地として栄えてきました。特に江戸時代には、小見川藩が置かれ銚子と並び利根川水運の要所「小見川河岸」による周辺地域の年貢米の集積・積み出し場として黒部川の両岸河岸が活況を呈した地域です。天保の大飢饉のころ、大原幽学が性学(道徳と経済の調和を基本した幽学独自の実践道徳)について、麻績千丈ヶ谷を中心とする近隣郷村に多くの門人を広げ、世界最初の「先祖株組合」を設立しました。これにより、本地域では農業協同組合方式による共同購入や生活改善、耕地整理等が図られました。
主な展示物
豊かな自然と親しむ
- 大クス展望広場
 大クス展望公園内にある、国指定天然記念物の大クスです。「府馬の大クス」は枝の張りは約16mから18mに及んでおり、樹齢1300年~1500年ともいわれています。実は「タブノキ」ですが、公表当初、「クス」として公表されたため、現在も「大クス」として親しまれています。「府馬の大クス」は大正15年10月20日に国指定天然記念物となり、また平成13年には環境省の「かおり百選」にも選定されました。
この地域は古くより「黒部」と呼ばれており、黒部川を中心とする「麻績千丈ケ谷」と呼ばれる米どころでもあります。大クス展望公園の展望台からは、雄大な田園風景が一望でき、「府馬の大クス」の雄大な姿は、麻績千丈ヶ谷の歴史の変遷を示す、この地域のシンボルとなっています。  大クスと園児たち
- 梅林散策路
 照葉樹林を通り、阿玉台梅林と和泉堰を結ぶ田園散策の道です。
人々の営みと文化を感じる
- 貝紫染色工芸品の博物館
 古い土蔵を利用した、国内唯一の貝紫染色工芸品の博物館です。
- 谷津田
 ため池(橘堰)の上流部には谷津田が広がっており、NPO法人などが里山として保全活動をしています。
土地の歴史に触れる
- 山倉大神
 山倉大神(やまくらだいじん)は、高皇産霊大神、建速須佐男大神、大国主大神を祀っています。 弘仁2年(811年)の創建で、大六天王社の総社として古くから人々の信仰を集めています。現本殿は安永7年(1778年)に建立されたものです。江戸期までは真言宗山倉山観福寺別当でしたが、明治の神仏分離令により大六天王を観福寺に遷座、明治3年(1871年)山倉大神と改め、高皇産霊大神、建速須佐男大神、大国主大神を祭神としました。
- 大原幽学旧宅
 幽学自らの設計によるもので、もともと教導所として名主遠藤伊兵衛によって自宅裏山に提供されたものを、天保13年 (1842)に住居として改築したものです。8畳2間のほかに台所、便所、押入などを備えてあり、質素で丈夫な造りになっています。この家の特徴の一つが用材にふしのものを使っていることで、すべてに6つずつふしがあります。そして便所の立派なことがもう一つの特徴で、客用と平常用の2つが設けられています。屋根はもともと茅葺きでしたが、大正末に銅板に改修されています。午前9時から午後4時半には内部を見ることができます。
大原幽学(おおはら ゆうがく):江戸時代後期の農政学者、農民指導者。天保期に下総国香取郡長部(ながべ)村(現千葉県旭市)を拠点に、先祖株組合(1838年)という農業協同組合を世界で初めて創設した。
体験する
- 大原幽学遺跡史跡公園
 財団法人八石性理学会によって管理されていた大原幽学の遺跡と大量の資料が、昭和61年に千葉県香取郡干潟町に寄贈され、史跡公園として整備されています。国指定史跡を含む公園内には散策路が設けられ、数々の遺跡と豊かな自然を満喫することができます。
コア施設
名称 |
所在地 |
開館時間 |
休館日 |
まほろばの里案内所 |
香取市貝塚1767-1 |
午前9時~午後4時 |
月曜日、火曜日 (祝日の場合翌日) 年末年始 |
お問い合わせ先:千葉県香取市小見川区事務所 電話 0487-82-1117
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お問い合わせ先
農村振興局整備部農地資源課
担当者:経営体育成事業推進班
代表:03-3502-8111(内線5614)
ダイヤルイン:03-3502-6277
FAX:03-3592-0302