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農林水産省

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特集2 食材まるかじり「海そうを見直そう」(3)

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海藻を育てる

ノリ養殖は畑仕事と一緒。やっただけ自分に返ってくる。育苗期にしっかり仕事をすればいいノリが作れる。

ノリ養殖業・松下平さん


松下さんが育て、乾ノリに仕上がった「江戸前」ノリ。
松下さんが育て、乾ノリに仕上がった「江戸前」ノリ。養殖から製造まですべての作業を責任もって行う

松下平さん

松下平さん。23歳の時からノリ養殖に携わっている。ノリ養殖がオフの時はアサリや底びき網漁を行う。「1年中、東京湾が仕事場です」

ノリの種付けの様子
ノリの種付けの様子。水車を回転させながら網に水槽の中の胞子を付着させる。富津の秋の風物詩にもなっている

育苗期に網を干している様子
育苗期に網を干している様子。網の汚れ具合にもよるが、この状態で1~2時間ほど網を海から出す
千葉県内房のほぼ中間にある富津岬。東京湾に面した岬の南の海域は冬場のシケが少なく、ノリ養殖にはありがたい環境です。水深が深すぎることから、以前は「ノリには向かない海」といわれていましたが、沖合での養殖を可能にする「浮き流し」漁法を取り入れたことで、それも解決。現在、新富津漁協は県内のノリ生産量の6~7割を占めています。

この海でノリの養殖を行う松下平さんを訪ねました。ノリの養殖は毎年9月15日頃に行われるノリの種付けからはじまります。直径2mほどの大きな水車を回転させながら水槽の中の胞子を付着させる作業で、新富津漁協の種付け場には約90台の水車が並び、大勢の人で賑わいます。

胞子を付着させた網はいったん冷凍保存され、海水温が23度になるのを待って海へ流します。ここから「育苗期」に入り、網の汚れをとるために海中の網を海から出し、太陽光に当てる作業を毎日繰り返します。干す時間は長すぎても短かすぎてもダメ。漁師の判断が試されるところです。

「ノリの養殖は育苗期で決まります。芽の品質や形を変えてしまわないよう、ここでしっかり働かないといけない」と松下さん。育苗期を終えると、11月初旬から4月初旬までノリの摘採が続きます。

「ノリの養殖は魚の漁と違って運不運がありません。面倒を見れば見るほど、手をかければかけるほどいいノリを作ることができる。そこが性に合っています」

種から育て、毎日の成長を楽しみにしたり、おひさまに当てたり。さながら、ノリ養殖は海の農業といったところでしょうか。



湿気てしまったノリはチン! して佃煮に。
1、ノリを適当な大きさにちぎり、熱湯に入れひと煮立ち。ザルにあげて水気をきります。
2、1を耐熱皿に入れて醤油と酒を4対1の割合で加え、ラップをかけて電子レンジで2分。好みで砂糖やみりん、とうがらしやしいたけを入れてもおいしいです。
(出典:海苔で健康推進委員会ホームページ)