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特集2 食材まるかじり まぐろの食べ方ガイド(2)

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おいしいまぐろを見分けるには? どう切ったらキレイ?
刺身以外にも家庭でできるまぐろ料理ってあるの?
家庭でまぐろをおいしく食べるためのポイントを、まぐろで勝負する店のご主人たちに聞いてみました。

寿司屋に教わる プロのまぐろさばき


新鮮なサクが手に入ったら、手際よくさばいて食卓へ。ライバルがひしめく築地の街で、まぐろで勝負を挑む寿司職人に、サクの切り方、解凍法を聞きました。

まぐろのサクの切り方
【まぐろのサクの切り方】
寿司屋で刺身を切る時には、刃渡りの長い 「柳葉包丁」や「たこ引き包丁」といった刺身包丁が使われる。 往復せずに一気に引いて切るために、長い刃渡りが 必要なわけだが、一般の家庭で使われている文化包丁でも、 刃の端から端まで長く使えばキレイに切ることができる。 ポイントはスピード。刃を入れたらスッと一気に動かすようにしよう。

写真1
身から水分が出てきている状態

写真2
乾燥を防ぐため、ビニール袋へ入れて冷蔵庫へ
【まぐろの解凍と保存法】
獲りたてを冷凍した新鮮なまぐろも、解凍法を間違えるとドリップが多く流れ出て、身がパサパサになってしまう。温塩水で解凍する方法も聞くが、「市場や寿司屋では真水で解凍しているよ」と杉原さん。プロ使用の解凍法を教わろう。

1.サクを流水に1分程度浸ける
2.水気を切って皿にあげ、そのまましばらく置く(写真1)
3.溶けて身から水分が出てきたら、キッチンペーパーで巻く
4.完全に溶けたら、ラップやビニール袋に入れて冷蔵庫にしまう(写真2)。
 溶けきれないうちに冷蔵庫に入れると中が黒ずんでしまうので注意。
 一度解凍したものは1~2日で食べきること

寿司
左から:ミナミマグロ
脂がのっていてクロマグロに匹敵する味。色は薄いピンク。
クロマグロ
まぐろの中でも随一の旨味。「まぐろの王様」と呼ばれる。色は赤黒っぽい。
メバチ
さっぱりとした味で人気。鮮やかな赤色をしている。
キハダ
関西で人気があるまぐろ。色は薄いピンク。
ビンナガ
脂の多い部分を寿司に使う。白っぽい色が特徴。
漬けにしたまぐろ
【まぐろの食べくらべ】
戦前までは、脂ののった大トロは、まぐろの中でもっとも安い部位だったが、近年は特に若い人の間で、脂ののったトロが好まれる傾向だ。まぐろの種類によって、脂ののり加減や味には違いがあり、それは時期によっても変わる。「まぐろなら何でもいい」ではなく、好みのまぐろを知っておくといいだろう。

漬けにすれば長期保存可能!刺身が余った時は、「漬け」にするとさらに日持ちがする。醤油と酒を2対1の割合で混ぜたタレに漬けるだけ。冷蔵庫の保存で3日程度はおいしくいただける。


杉原さん
店内
まぐろ
まぐろの文字の湯のみ
旨い寿司が手頃な値段でいただける。土曜日は食べ放題の日で朝から行列が絶えない。

photo:Atsushi Somi
手際よくさばいて、新鮮なものを新鮮なうちに提供する。

 握り寿司が登場したのは江戸時代前期のこと。当時、食材としてのまぐろの評価は極めて低く、いわゆる下魚でした。まぐろの地位が向上したのは、天保3年の春。海流の異変のためか、漁獲量が急激に増えたまぐろが安値になったようで、それを機にまぐろが庶民の間に広がりました。当時は、生臭さを除き、保存性の高い「漬け」が主流だったようです。

 東京の台所、築地市場と目と鼻の先の距離にある、数多くの寿司屋が点在するエリア。ここに、カウンターのみの小さい店構えながら、旨い寿司が食べられるとして人気の「ぎんざ まぐろや」があります。

 店の前身は、昭和25年に設立された、全国の遠洋かつお・まぐろ漁業者でつくる生産者団体「日本鰹鮪漁業協同組合連合会(日かつ連)」が作ったアンテナショップ。そこから発展し、「まぐろに自信のある寿司屋」として、今から16年前に築地店がオープンしました。

 ネタの中で一番自信があるのは、もちろん「まぐろ」。品揃えも充実しており、常時、クロマグロ、ミナミマグロ、メバチ、キハダ、ビンナガの5種類を食べることができます。

 店のご主人である杉原さんに、プロのまぐろのさばき方についてお聞きしました。
「刃渡りの長い特別な包丁を使わなくても、刃を端から端までちゃんと使えば、サクはキレイに切れます。あとは、スピーディに切ることだね」。魚の鮮度を保つには、手を触れる回数や時間をできるだけ少なくすること。つまり、手際のよさが大事。

 家庭でまぐろを扱う場合、まずは新鮮な素材を手に入れることだが、それをいかすか否かは調理する人の腕次第。解凍法やサクの切り方のポイントをおさえて、おいしいまぐろを食卓に出したいものです。