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MAFF TOPICS(1)

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MAFF NEWS 新たな「食料・農業・農村基本計画」が決定

農業・農村の持つ豊かな機能と価値を国民全体で支えることを目指す


MAFFとは農林水産省の英語表記「Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries」の略称です。
MAFF TOPICSでは農林水産省のお知らせを中心に、暮らしに役立つさまざまな情報をお届けします。
平成22年3月30日、新たな「食料・農業・農村基本計画」が閣議決定されました。私たちは、農業・農村から日々の食料だけでなく、豊かな環境や、国土の保全 地域の伝統文化の継承など、さまざまな恩恵を受けています。この食料・農業・農村基本計画は日本の将来を確かなものとするために、私たち一人ひとりが農業・農村の役割と価値を見つめ直しみんなで農業・農村を支えていく社会を作ることを大きな目的としています。

豊かな自然と伝統的な日本の風景を伝える農村は私たちの財産
豊かな自然と伝統的な日本の風景を伝える農村は私たちの財産

子どもや都市住民に農業体験などを通して自然に親しむ機会を与えてくれる
子どもや都市住民に農業体験などを通して自然に親しむ機会を与えてくれる

農産物を加工して付加価値をつける6次産業化を進める支援も行う
農産物を加工して付加価値をつける6次産業化を進める支援も行う
お金では買うことのできない農業・農村の役割
「食料・農業・農村基本計画」は、今後10年間を見通した政策の指針であり、5年ごとに改定されます。この度、新たな基本計画が閣議決定されました。

さて、普段の生活で意識する、しないにかかわらず、私たちは農業・農村からさまざまな恵みを受けています。

お米、新鮮な野菜や果物、畜産物などの農産物の安定供給はもちろん、健全な生産活動は、地域経済にも貢献します。また農村では、農業を通じた長い歴史の中で、美しい景観や伝統文化が伝承されたり、多様な生き物が自然の中に育まれたりしており、豊かな情緒や癒しを味わうことができます。

さらに、都市部の農地は緑地空間として、夏の高温をやわらげてくれ、中山間地域等では、豪雨時、田畑に雨水を蓄えることで、河川の下流地域での洪水や、土砂崩れなどの自然災害を防ぎ国土を守ります。農業や農村の機能は多岐にわたっているのです。

ところが現在の農業を取り巻く環境は、農産物価格が低迷する中、就農者の高齢化、後継者不足、農地の減少など数々の深刻な問題に直面しており、個々の農業者の努力だけでは克服し難い状況にあります。

一方、消費に占める国産の割合をあらわす食料自給率は41%と低いままであり、国産品の利用がうまく浸透していません。こうした状況を現状のまま放置すれば、農業・農村の機能が失われ、国民全体が不利益を被るおそれがあります。

このような理由から今回の基本計画では、農業・農村を国家の基盤として将来の世代に継承していくため、私たち一人ひとりが理解し行動する「国民全体で農業・農村を支える社会」の創造を目指すこととしています。

4つの柱で食と環境を守る
新たな「食料・農業・農村基本計画」は、4つの大きな柱からなっています。

ひとつ目は、食料自給率を今後10年間にカロリーベースで50%に引き上げることです。

農業・農村に活気を取り戻し、これを日本の繁栄に結び付けることができるよう、以下の戸別所得補償制度や農業・農村の6次産業化などを基本にさまざまな施策を一体的に推し進めます。

その上で、消費が減少傾向にある主食用米だけでなく、米粉用米、飼料用米や小麦、大豆の作付けを推進し、限られた農地、水田を遊ばせることなく有効に利用して自給率の向上を図ります。また、人口の1割を超える1700万人が朝食をとっていないことから、食生活の改善を進めます。

このほか、米粉のパン・めんなどの新たな需要開拓、地産地消など食と農の結び付きを強くします。

2つ目は「農業の持続的な発展」です。このため、戸別所得補償制度を導入し、生産コストと販売価格の差額の補てんを行うことにより、現在就農している人や後継者、新規就農者が安心して農業を継続できる環境を整備します。

また、戸別所得補償制度と併せて、水田に大豆や麦、米粉用米など自給率向上に貢献する作物を生産する農家には、主食用米を作った場合と同様の所得が得られるよう、作物に応じた金額を直接支払いにより交付します。

3つ目は「食料の安定供給の確保」です。食の安全に重点を置き、安心して食品を消費できるように、生産、加工、流通の各段階での行程管理の定着を図ります。

具体的には、農産物を生産する際に、使った農薬や肥料の量など点検項目を決め適切な農場管理をする手法を広く導入します。また、食品加工における行程管理の取組を拡大するとともに、農産物や食品の生産・流通過程で問題が起こった場合にどこでそれが生じたかすぐに分かる、といったシステムの定着を推し進めます。

4つ目は「農村の振興」です。農業・農村の6次産業化を支援することが基本です。6次産業化とは、農業(1次産業)と製造業(2次産業)、流通・販売業(3次産業)がお互いに連携し合って、新たな付加価値を生み出すこと。農業や農村に人々が戻ってくる環境を作るためには、働いて収入を得られる場が必要です。このため、農業者自ら、または食品加工会社と地域の農家が連携した、農産物を加工・販売するなど付加価値をつける取組の支援も行います。

新たな「食料・農業・農村基本計画」は、農業や農村だけに向けたものではありません。私たち消費者をはじめとするさまざまな立場の方々が、今の農業・農村の置かれている状況や、その社会的な役割や価値を理解し、今後の発展のために力を合わせて支えていくことが重要なのです。

「食料・農業・農村基本計画」のポイント