このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

特集 有機農業 -循環と共生-(4)

  • 印刷

共生と循環を可能にする 有機農業は地域の力だ


有機農業の実践者が中心となり、有機農業と地場産業がともに栄える町づくりを推進している現場を訪ねました。

金子美登さん
金子美登さん

シイタケ栽培農家の安藤郁夫さん
シイタケ栽培農家の安藤郁夫さん
農家が元気なら地場産業を支えられる
金子さんが広げた有機農業の輪は町を動かし、地場産業の循環をもたらしました。

小川町にある晴雲酒造は、清酒鑑評会で何度も金賞を受賞した、銘酒「大晴雲」で知られる酒蔵です。金子さんも尊敬する中山雅義社長は、22年前から金子さんの活動を応援。霜里農場などの無農薬米を使った「おがわの自然酒」を醸し、新たな町の名産品を誕生させました。

シイタケ栽培を中心に慣行農業を営んでいた安藤郁夫さん(79歳)は、金子さんからシイタケを買いに来た消費者を紹介されたことをきっかけに、消費者と顔の見える関係を築き始めたそうです。12年前、有機農業に転向。自分の作物を直接注文してもらえる喜びは栽培の意欲を高め、消費者の要望に応じていくうちに生産も安定。「農業が楽しくなった」といいます。

金子さんに触発されたのは農家だけではありません。

「とうふ工房わたなべ」の社長、渡邉一美さん(57歳)も、金子さんを中心とする有機農業実践者との出会いを機に、地元の生産者と消費者を結ぶ豆腐屋になりたいと思うようになりました。

金子さんの隣の集落で代々受け継がれてきた「おがわ青山在来」という地元産の大豆を使った豆腐作りにも力を注ぎ、契約農家の有機大豆は直接全量買い上げて、豆腐や関連商品の開発・販売を行っています。

渡邉さんは、「買い支える、作り支えるという関係の大切さを学びました。そうすることで地域の農業は元気になる。『農家が元気になれば、里山は循環する』と金子さんは言いました。中山間地の農業をみんなで守り、地域の食を守り、地域の自給率の向上に貢献したい」と熱く語ってくれました。

とうふ工房「わたなべ」
金子さんたちとの連携で大きな店舗に移転し、商品ラインアップも拡充しているとうふ工房「わたなべ」。渡邉さんは消費者を巻き込んだ地域づくりを目指している
とうふ工房「わたなべ」

小川町の酒蔵「晴雲酒造」
晴雲酒造は酒蔵の見学もできる小川町の酒蔵。社長の中山雅義さんは「有機農業は小川町をより復興させるための起爆剤」と語る。霜里農場と山形県の上和田有機米生産組合で栽培された無農薬米だけを使用した「おがわの自然酒」は人気の日本酒。併設されている食事処「玉井屋」では有機野菜をふんだんに使った料理が楽しめる
小川町の酒蔵「晴雲酒造」

国産小麦の栽培にも注力
小川町では有機で小麦も栽培している。地粉を使ったうどんは町の名産品
国産小麦の栽培にも注力

有機農業への取り組み