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農林水産省

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特集2 食材まるかじり(3)

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初めての方ならふるさとの味から。


人とのコミュニケーションが味噌屋の醍醐味です。


大久保農場|大久保 淳さん・真由美さん

九州出身、麦みそ育ちの奥様は、嫁いでから日本のみその多彩さに驚いたとか

九州出身、麦みそ育ちの奥様は、嫁いでから日本のみその多彩さに驚いたとか。今では素材や気分に合わせて自由に使い分けています

しゃもじを立て、香りを閉じ込める傘をかぶせた樽がずらりと並ぶ壮観な店内

しゃもじを立て、香りを閉じ込める傘をかぶせた樽がずらりと並ぶ壮観な店内

新製品の「十二雑穀味噌」や「お試しギフト」などをミニパックに詰めて初めての人が買いやすい工夫も

新製品の「十二雑穀味噌」や「お試しギフト」などをミニパックに詰めて初めての人が買いやすい工夫も
 ずらりと並んだ樽の中身は、創業当時から付き合いのある全国の古い醸造所の自慢みそ。「日本中の異なる気候風土の中で作られたみそを集め、お客さんに少しずつ選んで買ってもらえるのが、味噌屋の特徴。贅沢でしょう。」というのは、東京都中野区の新井薬師で昔ながらの量り売り味噌店を経営する坂本研一さん。

 しかし、昭和40年代あたりから、パック包装された安価なみそ、だし入りみそなどの人気が高まり、都内の味噌店は激減。店の経営は決して楽なものではありません。

「それでも、お顔を見るだけでお好みのみそがわかる昔なじみのお得意様はいます。ネット通販も始めたので遠方の方も購入してくださるし、みそ文化を盛り立てるつもりで頑張っています」と明るく笑います。

 取材中も、いつもの越後みそに「今度はこれ使ってみようかしら」と初めての信州みそを併せて買うご婦人や、手をつなぎながら「どれがいいかな?」と迷うカップル、小さな子どももいて、店内は予想以上ににぎやかです。それにしても赤や白、甘口、辛口と数ある味噌の中から1つを選ぶのは難しいし「何がいいの?」と聞くのも少々気恥ずかしい…。

「そんな人には、出身地を尋ねるんです。幼い頃に身についた味覚は絶対ですからね。それとどんな料理に使うのか。野菜炒めか魚料理か、鍋か…そんなやり取りから、合わせ方などを提案できますよ」と頼もしい一言。

 あなたの町には古い味噌屋はありますか?「ではためしに」と初めてのみそをちょっぴり買って、本物の味を試してみませんか?


Photo:Keiko Urata

自由にブレンド!
合わせ味噌を楽しもう

合わせ味噌を楽しもう

各地方独特の個性をもつみそは、性格の違うみそと合わせることで、 より一層風味豊かな味が楽しめるようになります。
合わせ方は自由なのですが、やっぱり初めてではとっつきにくい。
そこで味噌屋店主の坂本さんに、基本レシピを教えてもらいました。

あっさりと上品な
麦みそがベースなら

麦みそ6
越後みそ2
仙台みそ2

 
酸味と渋みのある
豆みそがベースなら

豆みそ6
江戸甘みそ4
 
ガツンと濃い
仙台味噌がベースなら

仙台こしみそ5
信州こうじみそ4
佐渡みそ1
合わせ味噌を楽しもう

  合わせ味噌を楽しもう

  合わせ味噌を楽しもう

麹の香りが強いやや辛口の配分に。麦の香りもただよい、ふと懐かしい気分に浸れるみそ汁になります   赤みその代表、豆みそに甘口の江戸甘みそを加えることでまろやかさが格段にアップ。しかも十分なコクを持つみそ汁が作れます   肉料理にもあう、辛口の仙台こしみそに甘口のみそをブレンド。非常にバランスの取れた中辛口のみそになり、みそ汁でも楽しめます


忙しくても大丈夫
簡単・手軽にお味噌汁を作るコツ

季節の野菜がたっぷりいただけるみそ汁は、手軽でヘルシーな日本のご馳走。
「だしをとるのが面倒で」とあきらめないで、もっと気軽に作ってみましょう。
さっと作れるインスタントのだしや、みその香りを逃がさない工夫で、本格だしに負けない美味しいみそ汁が作れます。

吸い口を利用して味や香りを引き立てる。

「吸い口」とは、汁物に添える香りのこと。全体のアクセントとして、また具によってはそのにおいを和らげたり、季節感をプラスするのに効果的です。魚介には木の芽やしょうが、根菜類や甘い白みそにはゆず、豆みそには溶きがらし、肉の入るものには七味唐辛子やこしょう、ねぎなど。ささっと作ったおみそ汁もこの吸い口の演出でワンランクアップしたできばえになります。

右上から粉ざんしょう、黒こしょう、七味唐辛子、白ごま、しょうが千切り、青じそ千切り、ねぎ小口切り、柚子、木の芽、溶きがらし

右上から粉ざんしょう、黒こしょう、七味唐辛子、白ごま、しょうが千切り、青じそ千切り、ねぎ小口切り、柚子、木の芽、溶きがらし
 
温めなおしは電子レンジで。
家族の帰宅時間に差があると、つい鍋ごと何度も温めなおしがち。すると本来もつみその香りや風味が飛んでしまいます。小鍋で作り分けするのが理想ですが、忙しいときは電子レンジを使いましょう。耐熱食器に一人分ずつ入れてチンすると、鍋で何度も温め直すよりずっとおいしく効果的です。

温めなおしは電子レンジで。

温めなおしは電子レンジで。
 
保存するときは空気を遮断して。
みそは常温で保存できますが、開封したら空気に触れないよう表面をラップなどでぴったり覆い、できれば冷蔵庫で保存しましょう。袋詰めの場合も、使うつど袋の口をしっかり止めておきます。空気に触れたり、温度が上がるとみその色が濃く変色し、本来の風味がおちてしまいます。

保存するときは空気を遮断して。

保存するときは空気を遮断して。
 
パックだしは水から。顆粒だしはお湯から。
「パックだし」は商品の表示にしたがって鍋にはった水に放り込むだけ。火にかけ、沸騰したら3~5分中火で煮ると香りよいだしが取れます。一方、インスタントの顆粒だしは水の中に入れてはダメ。鍋のお湯が沸騰してから入れるのがコツです。

パックだしは水から。顆粒だしはお湯から。

パックだしは水から。顆粒だしはお湯から。

参考資料/「みそ汁の本」(みそ健康づくり委員会)