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農林水産省

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チャレンジャーズ 第49回

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農業生産法人「わかば農園株式会社」

土づくりから野菜の栽培、加工、販売までの一貫体制。

岐阜県岐阜市

パートを含む従業員数は約250人。事務の女性たちも年に数回はほ場に行き大根の収穫を行う。「天空の畑」室内にて撮影

パートを含む従業員数は約250人。事務の女性たちも年に数回はほ場に行き大根の収穫を行う。「天空の畑」室内にて撮影

作業場は徹底的に衛生管理がされている。大根のつま、薬味以外にコンビニやスーパーに卸すカップサラダも製造

作業場は徹底的に衛生管理がされている。大根のつま、薬味以外にコンビニやスーパーに卸すカップサラダも製造

本社社屋の屋上にある「天空の畑」の外観

本社社屋の屋上にある「天空の畑」の外観。中は700坪あり水耕栽培でベビーリーフを栽培している

社長の三浦茂雄さん

社長の三浦茂雄さん。常に柔軟な発想で仕事に向かうという

本社に隣接して900坪のトマト農園があり、3種類のトマトを栽培

本社に隣接して900坪のトマト農園があり、3種類のトマトを栽培。収穫されたトマトは工場に運ばれカップサラダなどに使われる

つま用の大根。ほ場から運び込まれる大根は1日30~40トン

つま用の大根。ほ場から運び込まれる大根は1日30~40トン

365日開いている託児所

365日開いている託児所。現在3歳未満の子ども12人が預けられている。保育士は4人
加工という付加価値が利益を生み出す
「経営方針ですか? 基本方針は変わりませんが、変化に対応していくために恐れず、時流に沿って変えていくことですね」と、こともなげにいうのはわかば農園の社長三浦茂雄さんだ。

2009年、新工場として出発するときに「わかばの心 五箇条」を改めてつくった。食品を扱うので商品に嘘があってはいけない、常に道徳心をもって仕事に向き合う、ということは肝に銘じている。

わかば農園は自社農園で栽培した野菜を、刺身のつま、カット野菜、薬味に加工して販売。中部と関西を中心として西は四国、東は千葉県まで広範囲にわたって出荷している。もともと小さなスーパーを経営していた先代社長が、仕入れたキャベツやごぼうをカットして販売し好評だったことが始まり。大根のつまのニーズが高いと知り、これに特化して加工販売を始め当初は契約農家から大根を仕入れていたが、安定的な供給が難しく農地を借りて自ら大根の栽培を行うことに決めた。家族も従業員も総出で畑を耕し、種をまいたという。

現在では岐阜県、愛知県、三重県、長野県、静岡県、山梨県の6県にわたり直営農場を所有する。農地として借りているのは休耕田や耕作放棄地。なかには荒れた竹藪や桑畑に、重機を入れ整地したところもある。総面積は250ヘクタール。農薬の使用量、栽培品種、独自の有機肥料を使用した土作りは、本社から各農園へ指示が伝達される。毎日いずれかの農場で収穫が行われているそうだ。つまとして加工する年間9,000トンの大根の90%がこれらの農園から賄われる。栽培作物は9割が大根、ほかにキャベツ、レタス、トマト、ベビーリーフなど。

「うちでは基本的に農作物としては出荷しません。いかに野菜の付加価値を高めるかが重要です。加工のメリットは、年間を通して一定の価格で購入してもらえること、加工という工程が利益を生みだします」

わかば農園を訪れて感じたのは若いスタッフが多いことだ。平均年齢は30代前半。託児所が本社内に設置されていることも目を引いた。「託児所は直感」と三浦さんはいうが、従業員はパートも含めて女性が多く、結婚して子どもが生まれてからも働き続ける人が少なくない。また、わかば農園には女性の管理職が何人も育っているという。

「ここの工場を建てたときに売上を50億円までに伸ばしたい、と話しました。4~5年後には達成したい。ただ現状のままでは無理ですから、今後は百貨店、スーパーにテナントとして入るか、路面店を出すとか自社の店舗で消費者に直接販売したいですね。それが当面の目標です」

力強い言葉の中には、ひらめきを現実のものとする行動力と自信が垣間見られた。

地図

五箇条


わかば農園
http://www.wakaba-f.co.jp/

Photo:Keita Suzuki


チャレンジャーズでは、農林水産分野で先進的、かつユニークな活動を行っている人々をご紹介します。