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農林水産省

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行って実感、見て納得 食の工場探訪

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博物館「酢の里」

酢づくりの歴史が学べる、日本唯一の酢の総合博物館

今、工場見学がブームです。
個人でも見学できる工場や見学館の中から、食に関わる身近な製品が製造される現場を紹介していきます。

博物館「酢の里」

株式会社ミツカングループ本社の歴史を物語る3つの社屋

株式会社ミツカングループ本社の歴史を物語る3つの社屋。手前が博物館「酢の里」になっている創業当時の社屋。大正14年に建てられたモダンな社屋は現在、中央研究所として使用されている。後ろが平成4年に竣工した新社屋ビル。周囲の景観との調和を図り、すべて黒で統一されている

博物館「酢の里」

模型を見ながら、圓田豊館長が昔のお酢づくりの様子を分かりやすく説明してくれた

模型を見ながら、圓田豊館長が昔のお酢づくりの様子を分かりやすく説明してくれた

ここで作られた酢は、運河から船で江戸に運ばれていた

ここで作られた酢は、運河から船で江戸に運ばれていた

大きな仕込み桶で作られたトンネルをくぐり「昔のお酢づくりゾーン」へ

大きな仕込み桶で作られたトンネルをくぐり「昔のお酢づくりゾーン」へ

昔の酢づくりのさまざまな道具が展示されている

昔の酢づくりのさまざまな道具が展示されている

「樽のひとりごと」に酢づくりの信念が刻まれていた

「樽のひとりごと」に酢づくりの信念が刻まれていた

「今のお酢づくりゾーン」。室温が保たれた発酵室の中をガラス越しに見学

「今のお酢づくりゾーン」。室温が保たれた発酵室の中をガラス越しに見学

博物館「酢の里」

博物館「酢の里」
愛知県半田市中村町2-6
TEL.0569-24-5111
開館時間:9:00~17:00(12:00~13:00は休息時間)
開館時間:土日祝9:00~16:30
休館日:毎月第3日曜日、年末年始・お盆
所要時間:1時間(入場無料・予約制)
http://www.mizkan.co.jp/sunosato/
歴史を物語る運河と黒板塀の醸造蔵
「酢の里」は、愛知県半田市で創業した株式会社ミツカングループ本社が、受け継がれてきた酢づくりの精神と技術、食酢に関する情報を広く紹介するために開設した、日本唯一の酢の博物館である。

博物館の建物は創業当時の社屋。周囲には半田運河に沿って、黒板塀の蔵が建ち並んでいた。柿渋と松の煤(すす)を混ぜた「渋墨塗」という黒い塗装は、防虫・防腐効果を狙った日本古来の伝統技術だという。

創業当時のたたずまいを残す趣のある風景に、タイムスリップしたような不思議な気持ちになる。

この一帯は早くから海運が開け、酒や酢、木綿など、知多半島の特産品が数多く江戸や大阪へ運ばれていたそうだ。

こだわりの酢づくりを体感する
見学コースの入口は博物館の建物と棟続きの「本倉」にある。中に入ると、かすかに酒粕の香りがした。この酒粕こそ、同社が酢づくりを始めるきっかけを作った食材である。

同社の創業は古く、江戸時代の後期、文化元年(1804年)のことで、酒造業を営んでいた初代中野又左衛門が、酒づくりの過程で大量に出る酒粕から酢をつくることを思い付いたのだそうだ。

この日、案内をしてくれた圓田豊館長曰く「ミツカン酢は、酒粕も無駄にしたくないという創業者の気持ちが込められたリサイクルの賜物というわけです」

さて、館内は「昔のお酢づくりゾーン」「今のお酢づくりゾーン」「情報発信ゾーン」の3つのゾーンに分かれていた。

創業当時から使われてきたさまざまな道具から、独特な四角い桶が整然と並ぶ酢酸発酵室まで、酢づくりに関わるあらゆる資料が展示されていて、歩みを進めるたびに、図鑑のページをめくるようなワクワクした気持ちを味わえる。

通信販売でしか手に入らない伝統の純酒粕酢を、館内の売店で購入できるのもうれしい。

博物館「酢の里」

  博物館「酢の里」

  博物館「酢の里」

博物館「酢の里」   博物館「酢の里」   博物館「酢の里」


地図

純米酒ができるまで


江戸の「早ずし」
江戸の「早ずし」
握り寿司が登場したのは、江戸時代も末期のこと。寿司屋の屋台が立ち、江戸の人々は立ち食いしていたそうだ。さっと食べられることから、その名も「早ずし」。驚いたことに「早ずし」のしゃりの大きさは、現代の寿司の何倍もあった。寿司というより、ネタを乗せたおにぎりといった感じ。「早ずし」の酢飯には酒粕酢が合うと評判になり、盛んに江戸に運ばれたという。「昔のお酢づくりゾーン」に再現されている江戸の寿司屋台は必見だ。


Photo:Keita Suzuki