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農林水産省

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農業者戸別所得補償制度

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食料自給率向上のために、がんばる農家を応援します!

国産米の素晴らしさを「みりん」に託して


農林水産省が食と地域の再生に向けて、平成22年度より実施してきた戸別所得補償モデル対策が、平成23年度から「農業者戸別所得補償制度」として本格実施されました。ここでは本制度の実施により、安定的な供給が実現される品目に関する企業などの取り組みを取り上げリポートします。

愛知県碧南(へきなん)市にある(株)角谷(すみや)文治郎商店は、年間900トンの国産米を原材料として、伝統製法による「みりん」造りを100年にわたって続けています。「みりん」と日本の農業、米に対する思いを伺いました。

20年ほど前から有機米を使った『みりん』(写真左)も造り始めた

20年ほど前から有機米を使った『みりん』(写真左)も造り始めた。当時は有機米を仕入れるルートもわからなく苦慮したという。琥珀色の『みりん』は、まろやかで上品な甘みがあり、貴腐ワインのような味わい

蒸したもち米は家庭用のせいろ100枚分の量。平成6年から平成10年にかけて原料のもち米のすべてを減農薬に切り替えた

蒸したもち米は家庭用のせいろ100枚分の量。平成6年から平成10年にかけて原料のもち米のすべてを減農薬に切り替えた

仕込み樽にのぼり、もろみの状態を見ながら櫂入れをして中を攪拌する

仕込み樽にのぼり、もろみの状態を見ながら櫂入れをして中を攪拌する

平成18年に10ヘクタールだった飼料用米の作付け面積は、23年には約10倍になると見込まれている。また水田には養豚場からの有機肥料が使われている

もろみ搾りは機械も試したが、後の熟成のためには手作業で搾ることが最良。最新設備のクリーンルームのなかで伝統的な道具を使い、作業も伝統的な手法で行われる
国産米のみで造る本格みりん
三河湾に面し矢作川の河口に位置する愛知県碧南市は、温暖な気候と矢作川の水質の良い伏流水に恵まれた地域です。また、三河平野では米や麦、大豆などの栽培が盛んだったことから江戸時代以降、「日本酒」「みりん」「豆味噌」「たまり醤油」などの醸造文化が発展してきました。なかでも「日本酒」は明治の初めごろまで、灘や伏見に肩を並べるほどの生産量を誇っていたといいます。

(株)角谷文治郎商店は碧南市で明治43年から現在に至るまで、「みりん造り一筋」の醸造業者。国産米のみを原料とし、代々継承してきた伝統的な製法で本格「みりん」を醸造し続けています。

水田の環境への貢献も評価
(株)角谷文治郎商店は、年間900トンの米を使い「みりん」を醸造しています。使用する米の6割が北海道産と佐賀県産のもち米、1割が米こうじ用の地元愛知県産のうるち米、残りが焼酎原料用のうるち米です。

自社で精米した3トンの米を1日の仕込みに使います。

前日に米を研ぎ、十分に水を含ませ蒸しあげます。冷したもち米に米こうじを合わせ、仕込み蒸留した米焼酎と一緒に自社蔵で仕込みます。そして熟成したもろみを酒袋に入れて槽で搾ります。

自動化された機械搾りが多くなりましたが、熟成に違いが出るためここではあえて手搾りで行っているそうです。

こうした伝統的な製法では二次熟成を経て、1年半もの時間をかけて、醸造・熟成されるのだそうです。

「創業以来、厳選した国産米を使い、醸造という日本に古くから伝わる技でお米のおいしさを引き出したみりんを造り続けています。また、お米は日本人にとって大切な食料ですが、単にそれだけではなく、お米が作られる水田が果たす環境への貢献も評価すべきではないでしょうか。国産米で『みりん』を造ることを通じて、日本の農業や農家を応援できればと考えています。私どもにとってはおいしい日本のお米あっての『みりん』造りですから」と社長の角谷利夫さん。

私たちも国産米を使ったみりんを選ぶことで、米の消費の拡大と日本の農業や環境を守ることに寄与できそうです。

(株)角谷文治郎商店
http://www.mikawamirin.com/index.php