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MAFF TOPICS(1)

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水害に強い地域づくりを目指して

「田んぼダム」の取り組み


MAFFとは農林水産省の英語表記「Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries」の略称です。
MAFF TOPICSでは農林水産省のお知らせを中心に、暮らしに役立つさまざまな情報をお届けします。
農業・農村は農産物を供給するだけでなく、国土や自然環境の保全、水源のかん養、美しい景観形成など環境への貢献や、地域社会・文化の形成・維持といった「多面的な機能」を有しています。
新潟県では水田の持つ洪水防止機能を強化した「田んぼダム」で水害に強い地域づくりを進めています。

「田んぼダム」にいち早く取り組んだ新潟県村上市神林の水田風景

「田んぼダム」にいち早く取り組んだ新潟県村上市神林の水田風景

新潟県白根市の豪雨による被害の様子。新飯田町の住宅地

北潟地内―北潟下江の水田


新潟県白根市の豪雨による被害の様子。新飯田町の住宅地(上)、北潟地内―北潟下江の水田(下)

水田の洪水防止機能を強化
短い時間に局地的な大雨が降る集中豪雨。

ここ数年、梅雨の時期から秋にかけて、集中豪雨による洪水被害が多発しています。

こうした洪水を防止・軽減する試みとして、全国に先駆けて新潟県で取り組まれている「田んぼダム」が注目されています。

新潟県は海抜の低い土地が多く、以前から大雨が降ると洪水などの被害を受けることがたびたびありました。

こうした地域では、ポンプを使って排水をしていますが、近年は地球温暖化のためか集中豪雨も頻繁に発生し、さらなる方法が模索されていました。

そこで改めて目を向けられたのが、水田の持つ貯水機能です。

もともと水田の多面的機能のひとつに、一時的に雨水を溜め徐々に排水することで洪水を防止・軽減する機能があります。

「田んぼダム」は、この洪水防止機能を強化する取り組みです。水田の排水口に調整板を設置し、水路への水の流出を穏やかにすることで、より多くの雨水を水田に溜め、水路や川への急激な増水を防ぐ仕組みです。

コスト負担も少なく手軽で効果的
平成14年に村上市(旧神林(かみはやし)村)で取り組みが始まり、効果が確認されたことから徐々に県内の他の市町村にも普及し、平成22年度には新潟県内10市52地域約9160ヘクタール、ほぼ東京ディズニーランド180個分の面積にまで広がりました。

「田んぼダム」を実施している農家からは「調整板を設置しても耕作に影響はなかった」「みんなで取り組めば洪水を緩和する効果がある」「調整板を取り付けるだけなので手軽に取り組める」といった意見が寄せられ、コスト的にも負担が少ないうえに、効果も高いと好評です。

また、下流域の住民の間でも、その効果が肌で感じられています。「田んぼダム」は地域や下流の市街地の洪水被害の軽減以外にも、住民の防災意識の向上や、生態系の保全などにも効果をあげています。

現在、「田んぼダム」の取り組みは、新潟県内で主として行われていますが、今後、全国に広がることが期待されています。