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MAFF TOPICS(1)

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重要な生物進化の過程を示す生態系

小笠原諸島が世界自然遺産に登録されました


MAFFとは農林水産省の英語表記「Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries」の略称です。
MAFF TOPICSでは農林水産省のお知らせを中心に、暮らしに役立つさまざまな情報をお届けします。
平成23年6月19日から29日にかけて、ユネスコ本部(フランス・パリ)で開催された
「第35回世界遺産委員会」で、小笠原諸島が屋久島、白神山地、知床に次いで日本で4番目の世界自然遺産に登録されました。

固有種の樹木、シマホルトノキ

固有種の樹木、シマホルトノキ

小笠原諸島に生息する天然記念物で絶滅危惧種のアカガシラカラスバト

小笠原諸島に生息する天然記念物で絶滅危惧種のアカガシラカラスバト

兄島の乾性低木林は、小笠原で独自に進化してきた固有植物の宝庫

兄島の乾性低木林は、小笠原で独自に進化してきた固有植物の宝庫

世界的に貴重な生態系
世界遺産は過去から引き継がれ、さらに将来にわたって守っていくべき人類共通の財産です。

世界遺産には文化遺産、自然遺産と文化・自然遺産の両方の価値を備えている複合遺産の3種類があります。

自然遺産に登録されるためには、「自然景観」「地形・地質」「生態系」「生物多様性」の4つの基準のうち、いずれか1つ以上を満たし、かつそれらの適切な保全管理体制が取られていることが必要です。

今回、世界自然遺産に登録された小笠原諸島は、東京の南約1,000kmの太平洋上に位置しており、大小30余りの島々で成り立っています。過去に大陸と陸続きになったことがなく、それゆえ動植物も独自の生物進化を遂げました。その結果、陸産貝類と維管束植物などの固有種率が高いことや、進化の過程の貴重な証拠が存在していることなどが評価され、世界自然遺産に名を連ねることになりました。

今回、登録された小笠原諸島の世界自然遺産区域は、海域と陸域があり陸域の8割を林野庁が所管する国有林が占めています。小笠原諸島の国有林には、世界的に貴重な動植物も多数生息しており、林野庁では平成19年に大部分を森林生態系保護地域*に設定しました。

また、関係機関、地元ボランティア、学識経験者などが相互に協力して、固有種である動植物の生育、生息に悪影響を与える外来種の駆除や、国内希少野生動植物の保護、増殖などに取り組んでいます。加えて、全国で初めての取り組みとして、森林生態系保護地域の利用にあたってのルールを導入しており、世界遺産登録の審査でも高い評価を得ました。

人類共通の財産である世界遺産を、後世に健全な状態で引き継いでいくため、今後も小笠原諸島の適正な保全管理に努めます。

*原始的な天然林を保存することにより、森林生態系からなる自然環境の維持、動植物の保護、遺伝資源の保存、森林施業、管理技術の発展、学術研究などに資することを目的に設定

世界自然遺産「小笠原諸島」の遺産区域

世界自然遺産「小笠原諸島」の遺産区域
●聟(むこ)島列島、父島列島(父島を除く)、母島列島(母島を除く)の全島
●西之島、北硫黄島、南硫黄島の全島
●父島および母島の一部
●父島および母島周辺の一部の海域
陸域:約6,360ヘクタール 海域:約1,580ヘクタール 計:約7,940ヘクタール

写真提供:関東森林管理局小笠原諸島森林生態系保全センター