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連載24 こぐれひでこ の いただきもの絵日記

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カボチャ


ズッキーニ
文・イラスト こぐれひでこ


こぐれひでこ
profile
イラストレーター&エッセイスト。『こぐれひでこのおいしい画帳』(東京書籍)、『こぐれひでこのごはん日記』春夏篇・秋冬篇(早川書房)、『私んちにくる?』(扶桑社)、『こぐれの家にようこそ』(早川書房)ほか、著書は30冊を超える。現在は、女性向けの人気情報サイト『カフェグローブ』で、ごはんをテーマにした『こぐれひでこの毎日ごはん』を、また遊び心をテーマにした情報サイト『あそびすと』でも連載中。

『こぐれひでこの毎日ごはん』
http://www.cafeglobe.com/travel/kogure/
北海道十勝地方でカボチャ汁粉をごちそうになったことがある。昔、寒冷地の北海道では餅米が採れなかったので、餅の代わりにカボチャと片栗粉を練って作った団子を汁粉に入れて食べたのだそうだ。

カボチャとはカンボジアから伝来したのでその名がついたと聞いた記憶があるが……ということは熱い地域に適した野菜なのでは? それなのに餅米の代用品がなぜカボチャなの? その時、そんな疑問がわいたのである。

調べてみると、カボチャには冷涼地で栽培化された西洋カボチャ、熱帯で栽培化された東洋カボチャ、乾燥地で栽培化されたペポカボチャの3種類があり、現在日本で栽培されている多くのものは、栗のようにホクホクして甘みのある西洋カボチャだという。しかも北海道はカボチャの生産量日本一。砂糖を作るてん菜と小豆畑がどこまでも広がる十勝地方で、カボチャ汁粉が誕生したのは当然のことだったのである。

「風邪の予防にカボチャを食べましょう」

先日テレビに登場したきれいなお姉さんがそう言っていた。カボチャには老化防止作用のあるビタミンE、抗酸化作用のあるベータ・カロテンが豊富に含まれていて、この2つが協調して免疫力を強化。細菌やウイルスから身体を守ってくれるのだと説明していた。つまり風邪の予防になるとのこと。風邪予防というのも魅力的だが、それ以上に私の心を引き付けたのは老化防止という言葉。近頃、外見だけでなく、肉体も老化したと感じているので敏感に反応した。

さっそくカボチャを買ってきてポタージュを作った。カボチャ汁粉もカボチャの煮物もカボチャの天ぷらもおいしいけれど、実は私、カボチャ料理の中でポタージュがイチバン好きなのである。

カボチャ(1/4個)の種を、スプーンで取り除く。ラップを巻いて2分間レンジにかける。皮をむいてから薄切りにする。玉ねぎ(1/2個)も薄切りにする。鍋にバター(10g)をとかし、玉ねぎが透き通るまで弱火で炒める。カボチャと水(300cc)を加え、カボチャが軟らかくなるまで煮る。あら熱を取ってからミキサーに2分くらいかける。鍋に戻し、牛乳(200cc)を加えて混ぜ合わせる。塩、コショウで味を調え、弱火で温める。スープ皿に盛り付け、輪を描くように生クリームを流す。数個のクルトンを中央に飾って完成。

優しい黄色のポタージュは味もまた優しい。これで何日分の老化防止ができるのだろうと思いながら食べると、より一層おいしい。