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農林水産省

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特集1 世界遺産条約採択40周年 世界自然遺産を守る林野庁の取り組み(4)

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東アジア最大のブナの原生林が残る

白神山地


ヤマザキ製パン株式会社の「新食感宣言 直焼ロール」「ふんわりロール」などに減装商品マークが表示され、全国で販売されている

[DATA]
青森県西津軽郡鰺ヶ沢町、深浦町、中津軽郡西目屋村。
秋田県山本郡藤里町
標高300~1,243mの向白神岳に及ぶ山岳地帯。
面積169.71km2


白神山地の青森県側の世界遺産地域には既存の歩道と27の指定ルートを利用した登山などで入山できる

白神山地の青森県側の世界遺産地域には既存の歩道と27の指定ルートを利用した登山などで入山できる。指定ルートを利用する場合は、森林管理署への入山手続きが必要だ。左の写真は二ツ森の既存歩道

世界遺産区域内のブナ(クマゲラの森)

世界遺産区域内のブナ(クマゲラの森)


特に入山者の多い時期に実施される合同パトロールの様子

特に入山者の多い時期に実施される合同パトロールの様子


自然体験を通じて世界遺産地域の意義や保護の重要性を伝える

自然体験を通じて世界遺産地域の意義や保護の重要性を伝える
白神山地の自然
白神山地は、青森県南西部と秋田県北西部の県境にまたがる山岳地帯の総称です。白神山地に広がるブナの原生林は東アジアで最大規模を誇り、約1万2,000~8,000年前から北日本の丘陵や山地を覆っていた冷温帯のブナ林が残存する、世界的にも珍しい地域です。

この地域は、比較的標高の低いところでも年平均気温が9℃以下と低く、積雪量は250cm以上と厳しい気象条件にあります。そのため、ブナやミズナラ、カエデ類などを中心とした冷温帯落葉広葉樹林が、山腹から山頂付近まで広く分布しており、局地的には、ミヤマナラ、ヒメヤシャブシ、キタゴヨウ、サワグルミなどを主とした森林が見られるほか、稜線部にはハイマツ帯も見られます。

動物としては、老齢林を含む多様な森林環境を必要とするクマゲラなどの鳥類、ニホンカモシカ、ツキノワグマなどの大型哺乳類が生息しています。

地域と連携した林野庁の取り組み
林野庁東北森林管理局では、白神山地を健全な状態で後世に引き継いでいくため、さまざまな取り組みを行っています。

地域のボランティア巡視員、地元自治体などが連携し、入山者が多くなる6~9月に実施している合同パトロールもそのひとつです。

パトロールでは入山者に対して、立木の伐採や損傷、植物の採取、ゴミの投棄、焚き火などの禁止行為の周知を図るとともに、標識類の状況の確認、入山者への利用マナーの向上や入山手続きの徹底などの呼びかけを行っています。

また、世界遺産としての白神山地の意義を再認識してもらうために、毎年9月1日から10日を「白神山地を考える旬間」に設定して、シンポジウムの開催や、遺産地域周辺の自然体験などを通じて、地域の人々だけでなく、全国各地から訪れる人々への普及啓発活動に努めています。


ブナなどの天然林に棲み、大木に巣穴を掘るクマゲラ   
ブナ芽花

上左)ブナなどの天然林に棲み、大木に巣穴を掘るクマゲラ。日本では北海道・東北地方に生息しており、天然記念物に指定されている。上右)ブナ芽花