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MAFF TOPICS

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東日本大震災 被災地の復旧・復興に向けて

国の直轄特定災害復旧事業と関連区画整理事業

仙台東地区の営農再開と農地の大区画化


MAFFとは農林水産省の英語表記「Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries」の略称です。
MAFF TOPICSでは農林水産省のお知らせを中心に、暮らしに役立つさまざまな情報をお届けします。
東日本大震災の津波により大きな被害を受けた宮城県仙台市の東部沿岸地区<宮城野区および若林区の東部、
七北田川(ななきたがわ)、名取川(なとりがわ)、太平洋に囲まれた農業地帯>では、
国の直轄特定災害復旧事業「仙台東地区」として、農地及び用排水路などの農業用施設の復旧作業が進められています。
また、農地を大区画化する関連区画整理事業も計画されています。

「仙台東地区」では仙台東部道路の西側(写真左側)など約500ヘクタールで今年度営農を再開。道路東側エリアでも農地の復旧、除塩事業が進められている(平成24年9月下旬、名取川付近で撮影)
「仙台東地区」では仙台東部道路の西側(写真左側)など約500ヘクタールで今年度営農を再開。
道路東側エリアでも農地の復旧、除塩事業が進められている(平成24年9月下旬、名取川付近で撮影)

大型重機を使っての堆積した土砂の撤去作業

大型重機を使っての堆積した土砂の撤去作業

湛水除塩の様子。水田に水をためてから排水。これを繰り返して土の塩分濃度を0.1%以下にする

湛水除塩の様子。水田に水をためてから排水。これを繰り返して土の塩分濃度を0.1%以下にする
平成24年度は約500ヘクタールで営農を再開
仙台東地区は、約2,400ヘクタールの水田や畑が広がる優良な農業地帯でした。しかし東日本大震災により発生した津波によって、農地面積のおよそ8割に相当する1,800ヘクタールが被害を受けました。4カ所あった排水機場や、農業用排水路などの農業施設が壊滅的な被害を受けたほか、浸水した農地のほぼ全域において多量のがれきや土砂が堆積。農地に海水の塩分が残る「塩害」に加え、地盤沈下がおきた土地もあります。

そこで仙台東地区では、早期に営農再開を図るため、仙台市長、宮城県知事からの要請に基づき、直轄特定災害復旧事業(土地改良法特例法)として、基幹排水機場や主要排水路等の農業用施設の復旧、除塩などの農地の復旧を、国が一貫して実施することを決定。平成23年11月には、除塩に必要な農業用施設の応急復旧作業に着手。12月に災害復旧事業の内容が決まるとともに本格的に事業がスタートしました。

農地の復旧は、現地の被害状況の調査から始まり、堆積した土砂や微細がれきなどの撤去、道路や田んぼのあぜなどの復旧工事が行われます。また、農林水産省の除塩マニュアルに基づいて湛水(たんすい)除塩を行い農地へ戻していく、という作業も進めていきます。

このような復旧作業によって、仙台東部道路(※)の西側をはじめ、比較的被害の少なかった農地約500ヘクタールでは平成24年春に営農が再開。この秋には震災後初めての稲刈りも行われました。残る農地に関しては、平成25年度に約900ヘクタール、平成26年度に約400ヘクタールの営農再開を目指して、復旧が進められています。

農地の大区画化へ向けて
仙台市は、仙台東地区の再生については、単に農地を震災前の状態に復旧させるのではなく、高い付加価値を生み出し、農業者が将来に夢を持つことができるとともに、「新しい食のあり方」を提案していく「農と食のフロンティア」を構築していくことを目指しています。このため、農地の大区画化や、法人化などの農業経営の見直し、6次産業化などを支援することとしています。

これを受けて、農地の大区画化については、直轄特定災害復旧事業と併せて、国が関連区画整理事業として実施することになりました。

この事業は、用水路のパイプライン化や農地の集約・大区画化、そして道路整備などを進めて、仙台市が策定した「農と食のフロンティア」構想にそった農業の生産性向上を目指していくものです。

農地の大区画化にあたっては、地域に住む人たちの意見を聴取したり、公告された事業計画について、関係する農家(地権者)からの同意を得ることが必要となります。今後これらの手続きを経て、平成24年度内に事業計画が確定される予定です。

このように仙台東地区では、農業の再生と新しい未来へ向けた復旧事業が着々と進行しています。

(※)仙台平野を南北に貫く高速道路。

区画整理前と後のイメージ図。大区画化により、大型機械の導入や作業効率の向上が期待される

区画整理前と後のイメージ図。
大区画化により、大型機械の導入や作業効率の向上が期待される