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農林水産省

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特集1 お米の魅力(3)

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米飯給食、ただいま増加中!

学校でも人気のごはん


「ごはん食」は私たち日本人の伝統的食文化です。
未来を担う子どもたちに、ごはんを中心とした日本食の良さを伝えるために、学校給食でも「ごはん食」を推進しています。
その活動事例を紹介しましょう。

地域の食材をふんだんに使った給食
地域の食材をふんだんに使った給食

宇部市立厚東小学校の収穫体験

宇部市立厚東小学校の収穫体験

宇部市立厚東小学校の収穫体験。山間部の小さな学校だが、自治会や近隣住民等が協力して子ども達に「農」との関わりを指導している
山口県 宇部市(うべし)
平成21年に「学校給食応援団」が発足
宇部市は山口県西部の瀬戸内海に面し、豊かな自然を生かした農業や漁業と、近代的な大規模コンビナートが共存する市です。

宇部市における米飯給食は、10年前には週2.5回行われていましたが、自校方式の調理場や共同調理場では電気炊飯器やガス炊飯器を順次導入してきた結果、現在では週3.2回行われています。

そんな宇部市の学校給食において、何よりも強い味方は平成21年度に結成された「宇部市学校給食応援団」です。

この応援団は、山口県美祢(みね)農林事務所、流通関係業者、JA山口宇部、生産者、宇部市栄養教諭・学校栄養職員連絡協議会、宇部市産業経済部農林振興課、宇部市教育委員会事務局学校給食課などがメンバーになっており、一丸となって、学校給食で使用する食材の安定的な供給に努めています。

生産者の顔が見える給食作り
市内の小学校では、生産現場の見学や生産者を学校に招いて、栽培の苦労を話してもらうといった特別授業を実施しています。給食で使用されている野菜がどのように作られ、どんな苦労があるかを子どもたちが知ることで、食べ物を大切にする心が生まれ、食べ残しが減ったといいます。

一方、生産者は自分たちが作った野菜がどのように調理されているかが分かり、子どもたちが喜んで食べている様子を知ることで、生産への励みになると好評です。

また、以前から宇部市の学校給食の献立には、新鮮な農産物や水産物などの地場産食材をたくさん取り入れてきました。宇部市西岐波(にしきわ)学校給食共同調理場では、5月、10月、1月の地産地消給食週間に合わせて、子どもたちが地元の食材に対して自然に愛着心を持つように、食育だより「しっちょる宇部の食べ物」を発行して、学校給食の地産地消の推進に取り組んでいます。

宇部市の「学校給食応援団」が作る食材流通のシステム

価格変動が大きいパンから村内産米へ移行
岩手県 滝沢村(たきざわむら)
価格変動が大きいパンから村内産米へ移行
滝沢村は盛岡市に隣接するベッドタウンで、人口5万4,000人と、日本一人口の多い村です。平成21年から月2回のパン食を除き、毎日が米飯給食になりました。給食センターでは栄養士2名、調理員13名を中心に、毎日5,300食を作り、村内14校に配送しています。滝沢村は米どころですが、10年前の米飯給食は週2~3回程度。しかし、村の財政面から価格変動の大きい小麦を使うパン食から米飯給食へ移行することを決定。栄養士は米飯の方がバランスの良い献立を作りやすいため米飯給食を積極的に推進。また生産者も地元産米の使用を村に交渉しました。3者の意向がうまく融合し、米飯給食が飛躍的に進みました。現在は100%村内産のお米を使っています

生産者が直接納品するシンプルな受発注システムを構築
千葉県 印西市(いんざいし)
生産者が直接納品するシンプルな受発注システムを構築
印西市は千葉県北西部に位置し、平成22年には従来の印西市と印旛村(いんばむら)、本埜村(もとのむら)が合併し、新たに歩み出した市です。県内でも有数の米どころで、年間を通して多くの種類の野菜や果実が生産される農業基地です。一方、千葉ニュータウンも抱え、最近は人口が急増。そのため炊飯設備の増設や学校給食センターの増床も検討されています。農村部と都市部が混在する市内の給食を、献立開発や食育活動も熱心に行っている栄養士たちが支えています。学校給食センターとJAと生産者で、生産者がシンプルな受発注ができるシステムを構築し、現在、小学校12校の約3,400名に、中学校6校の約2,000名に、週3回の米飯給食を実施。地元食材を活かした米飯給食は子どもたちにも好評で、印西市では米飯給食の回数増を必須課題とし、中期目標として週3.1回、長期目標として週3.5回を目指しています

自分たちが食べるお米の収穫体験をする生徒たち

自分たちが食べるお米の収穫体験をする生徒たち
富山県 南砺市(なんとし)
情報の共有でよりよい生産計画と献立作り
日本屈指の米どころとして知られる北陸地方の中でも、富山県南砺市における米飯給食の実施率は高く、安定しています。昭和51年に月1回で始まった米飯給食は、現在、週4回まで進んでいます。それも自校炊飯の学校がほとんどです。18校、約4,000名の子どもたちが給食で南砺市産100%の米飯を食べています。また、パンにも米粉を使うなど米の利用も工夫しています。地場産食材をより多く使用するため、学校給食で必要な野菜の品目、数量、時期などを事前にJAや生産者に目安として伝えておき、作付計画に反映してもらえるような仕組みを構築中です。市内産36%、県内産12%という現在の地産地消率を、さらに高めることを目指しています

壁新聞には調理員の方たちのプロフィールを掲載

壁新聞には調理員の方たちのプロフィールを掲載
愛知県 愛西市(あいさいし)
調理員を壁新聞で紹介。給食の作り手の思いを伝える
愛西市は愛知県西部に位置し、平成17年に2町2村が合併して誕生した新しい市です。一帯は自然が豊かな農業振興地域。愛知県では毎月「愛知を食べる学校給食の日」を設けており、愛西市ではその日、積極的に地場産食材や郷土料理を取り入れた献立を提供しています。愛知県ではほとんどが民間の炊飯業者への委託炊飯で、愛西市の給食センターは市内に現在2カ所。ここから小学校9校、中学校4校合わせて13校に給食を提供しています。現在の米飯給食回数は週3.96回。愛西市の一部の学校では調理員全員の顔写真や趣味などを壁新聞にまとめ、子どもたち全員が見る場所に掲示しています。作り手の顔を知ることで子どもたちが親近感を覚え、「給食を残さなくなる」「よりおいしく食べられる」といった成果があったといいます。