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農林水産省

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特集2 新・日本の郷土食(2)

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全国各地の名産豆腐


全国各地の名産豆腐

豆腐と一口に言ってもその製法は地方によってさまざま。
郷土色豊かな、珍しい豆腐をご紹介します。

福島県
つと豆腐

 
岐阜県
いぶり豆腐

 
島根・山口県
すぼ豆腐

福島県 つと豆腐    岐阜県 いぶり豆腐    島根・山口県 すぼ豆腐

ワラがほのかに香る昔風伝統の豆腐
普通の豆腐を細長く切ってワラで包み、塩を加えた熱湯で20分ほど煮たもの。普通の豆腐に比べて日持ちがよく、ワラの風味がほのかに漂って美味。煮ると味がしみやすいので煮しめ料理によく使われる。「つと」とは「ワラなどで食品を包んだもの」のことをさす。
写真提供/福島県南会津農林事務所
TEL.0241-62-5252
 
保存性の高いチーズ風豆腐
木綿豆腐を一昼夜味噌漬けにした後、煙で充分にいぶした、豆腐の燻製。平家の落人伝説が残る岐阜県郡上市(ぐじょうし)で700年以上前から作られていたもので、日持ちがよく、栄養価が高く、食べるとチーズのような風味がある。同様のいぶり豆腐は東北の岩手県、秋田県などでも見られる。
写真提供/燻り豆腐 母袋(もたい)工房
TEL.0575-88-3156
 
全国共通? ワラで包む昔豆腐
島根県や山口県、九州地方一帯に伝わる豆腐で、豆腐をワラで包んでゆでたり味をつけて煮たりして保存性を高めたもの。東北地方につたわる「つと豆腐」と、加工法やその目的に共通点がある。岡山県では「すまき豆腐」といって、寿司などに使うすまきできれいな筒の形に作ったりする。
写真提供/山口県ライフプラス
http://www.yg-life.net/

愛媛県
イギス豆腐

 
宮崎県
菜豆腐(などうふ)

 
沖縄県
島豆腐

愛媛県 イギス豆腐    宮崎県 菜豆腐(などうふ)    沖縄県 島豆腐

行事食に欠かせない海藻入り豆腐
愛媛県今治市を中心とした瀬戸内地方で古くから食べられていたもので、イギスと呼ばれる海藻の一種を大豆の粉と一緒に煮溶かして固めたもの。お正月やお盆、法事の時によく作られる。固める際にニンジン、ゴボウ、むきエビ、きくらげなどを煮た具材を入れるものと、具材を入れないものがある。
写真提供/全国学校栄養士協議会
TEL.03-5410-9160
 
四季の野菜が入った美形豆腐
木綿豆腐を作る過程で、最後に季節の野菜をゆでて細かく刻んだものを加えて固めた豆腐。宮崎県椎葉村(しいばむら)の特産品だ。平家カブの葉などの青菜の他に、春は菜の花、初夏には藤の花などを入れ、実にきれいな色に仕上げるのが特徴。そのまま切って醤油、練り味噌、ユズ味噌などをつけて食べる。
写真提供/椎葉村 地域振興課商工観光グループ
TEL.0982-67-3203
 
大きくずっしり。日本の豆腐の原型
水に浸した大豆を、加熱する前につぶして豆乳を搾り取る「生しぼり」という製法で作られた豆腐。一丁約500gと大変大きく白山の堅豆腐と同様、日本の豆腐の原型と言われる。昔は凝固剤の代わりに海水を加えていたが、最近はほとんどがにがりを使っている。型入れをせず、そのままザルにあげるフワフワな豆腐(おぼろ豆腐のようなもの)は「ゆし豆腐」と呼ばれる。
写真提供/株式会社なかむら食品
TEL.098-948-2228


豆腐のいろいろ

豆腐には、一般的な木綿豆腐、絹ごし豆腐などのほかに、豆腐を油で揚げた油揚げやがんもどき、表面を焼いた焼き豆腐などの加工品や、豆腐を凍らせて乾燥させた凍り豆腐などさまざまな関連製品があります。サッパリといただける冷奴から、コクのある味付けで白いご飯にぴったりのお惣菜にもなる油揚げなど、バラエティに富んだ献立が作れるのが豆腐の魅力の1つです。

豆腐の種類

資料提供/全豆連(全国豆腐油揚商工組合連合会 全国豆腐油揚協同組合連合会 一般財団法人豆腐会館)
TEL.03-3833-9351
http://www.zentoren.jp/