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農林水産省

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特集1 “あふちゃん”といっしょに、のぞいてきました 農業の研究開発最前線!(5)

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農業の研究開発最前線 事例紹介(4)


カイコは飼育場所から逃げず、大量のタンパク質を高速で作ることができるのがよい

カイコは飼育場所から逃げず、大量のタンパク質を高速で作ることができるのがよい

カイコさんがんばって!
最前線6  

遺伝子組換え技術が生んだ新しいカイコ。
光るドレス、人工血管……活用範囲は無限大

(独)農業生物資源研究所

かつて日本の主要産業であった蚕糸業から新しいカイコ産業を生み出そうと、(独)農業生物資源研究所では、遺伝子組換えカイコを使った、技術の開発に取り組んでいます。

最初に成功したのは平成20年、世界初の、光る絹糸の開発でした。オワンクラゲの緑色に光る蛍光タンパク質の遺伝子をカイコに組み込むと、カイコは緑色に光る繭糸を作ります。繭糸の蛍光機能が製品になっても失われないための技術も開発しました。この糸を使うと、写真のように幻想的に光るドレスやショール、ランプシェードなどを作ることができるのです。

他にも、クモの糸の遺伝子を組み込んだ強靭な絹糸や、粘着性を調整した遺伝子を入れた糸で作った人工血管など、これまでにない付加価値のある絹糸や製品を生産することができるようになりました。

遺伝子組換えカイコのすごいところはこれだけではありません。繭糸だけでなく、化粧品用のコラーゲン、医薬品用のタンパク質や酵素、抗体などを、目的にあわせて生産することができるのです。すでに、臨床検査薬や動物用の薬などいくつかは実用化され、今も多くの新薬を開発中です。

(株)ユミカツラインターナショナルと共同製作した光るドレス。緑色以外の蛍光色の絹糸も開発
                        ※(右)自然光(上)青色LEDを光源とし、黄色フィルターを使用して撮影

(株)ユミカツラインターナショナルと共同製作した光るドレス。緑色以外の蛍光色の絹糸も開発
※(写真右)自然光(写真左)青色LEDを光源とし、黄色フィルターを使用して撮影

開花・結実が早まり、最短5年で新品種を育成できるように

開花・結実が早まり、最短5年で新品種を育成できるように
最前線7  

リンゴを早期開花させるウイルスで、新品種の開発を加速

岩手大学農学部

リンゴには、病気を引き起こすことなく潜在的に感染しているウイルス(リンゴ小球形潜在ウイルス)があります。

このウイルスに早期開花遺伝子を組み込んだものをリンゴの発芽種子に感染させると、2か月で開花を始め、1年以内に実がなります。

けれども、このウイルスは樹体に感染するだけで、実の遺伝子には作用しないので、その種から生まれた新品種は、遺伝子組換えリンゴにはなりません。この方法は、他の果樹や豆、野菜などにも応用できるため、多くの作物の世代促進、新品種育成に役立ちそうです。


1次産業の未来を担っているんだね

全国各地で、さまざまな研究を実施
農業関連の研究施設
農林水産省の研究開発にかかわる、農業関係の独立行政法人は4組織。
各地の気候風土に合わせた技術開発から、最新のバイオテクノロジーまで、
明日の農業を牽引する、最新研究を行っています。
(独)農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)http://www.naro.affrc.go.jp/

(独)農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)    (独)農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)    (独)農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)    (独)農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)

わが国最大の「食料・農業・農村」に関する研究機関で、農林水産省の試験研究機関を統合して設立されました。南北に細長い日本の、多様な気候風土に合わせた農業技術の開発や、地域ならではの農業発展を促すために、全国各地に計14の研究所や研究センターがおかれています。

□ 中央農業総合研究センター
□ 作物研究所
□ 果樹研究所
□ 花き研究所
□ 野菜茶業研究所
□ 畜産草地研究所
□ 動物衛生研究所
□ 農村工学研究所
□ 食品総合研究所
□ 北海道農業研究センター
□ 東北農業研究センター
□ 近畿中国四国農業研究センター
□ 九州沖縄農業研究センター
□ 生物系特定産業技術研究支援センター

(独)農業生物資源研究所(生物研)
http://www.nias.affrc.go.jp/

(独)農業生物資源研究所(生物研)

農業分野の生命科学(バイオテクノロジー)の研究機関です。生命科学の研究開発を進めることで、農業技術の発展に貢献することを目的としています。また、これまでにない新たな生物産業を創出するための研究も、行われています。
   
(独)農業環境技術研究所(農環研)
http://www.niaes.affrc.go.jp/

(独)農業環境技術研究所(農環研)

農業と環境にかかわるさまざまな研究・技術開発を行っています。地球規模環境変動と農業活動の相互作用に関する研究、農業生態系における生物多様性の変動機構、及び生態機能の解明に関する研究、農業生態系における化学物質の動態とリスク低減に関する研究、農業環境インベントリーの高度化と、その活用に関する研究を行っています。
 
(独)国際農林水産業研究センター(JIRCAS)
http://www.jircas.affrc.go.jp/index.sjis.html

(独)国際農林水産業研究センター(JIRCAS)

熱帯・亜熱帯に属する地域や、開発途上地域における農林水産業の研究を行うわが国唯一の研究機関です。「国際的な食料・環境問題の解決に向けた農林水産技術の研究開発」、「国際的な食料・農林水産業及び農山漁村に関する動向把握のための情報の収集・分析及び提供」を開発途上地域の農林水産研究機関、国際農業研究機関等との連携・協力の下で推進し、開発途上地域の農林水産技術の向上に貢献しています。