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農林水産省

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MAFF TOPICS(2)

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販売前に捨てられるのは、もったいない!

食品ロスの削減をめざす、実証事業をスタート


食品業界の商慣習として、商品の返品や廃棄処分の一因となっている〝納品期限〞。この期限の延期による食品ロス(廃棄)の削減効果を検証する事業を、食品メーカー、卸、小売が協力して行います。

規格外品、期限切れ等により、手つかずのまま廃棄される食品

規格外品、期限切れ等により、手つかずのまま廃棄される食品
「もったいない」って大事だね

文/小林裕幸
日本の食品ロスと食品業界の商慣習
年間推計500~800万t(平成22年度)。これは我が国で本来食べられるのに廃棄されている食品、いわゆる「食品ロス」の量です。日本の米の年間収穫量が約850万t(平成24年)ですから、その膨大さがわかります。

食品ロスの中には、店頭に並ぶ前に廃棄されてしまうものが少なくありません。その要因の一つが、食品メーカーから小売店へ納品する際に設定される「納品期限」です。

過剰生産や需要が予測しにくいことなどによる流通のムダもあり、この期限までに小売店へ納品できなかった商品は、賞味期限前であっても廃棄処分されてしまうのです。

この納品期限は、少しでも新鮮な食品を消費者に届けるため、食品メーカー、卸、小売の間で取り決めている商慣習で、食品の製造日から、賞味期限までの期間の概ね3分の1以内となっています。したがって、その食品は賞味期限まで3分の2の期間を残して納品されます。これを食品業界では、「3分の2残し」と呼んでいます。

例えばこの期間を2分の1残し(納品期限は、製造日から賞味期限までの期間の2分の1までの期日)にすると、同じ賞味期限の長さの商品であれば、3分の2残しより、製造日からより長い期間納品できることになります。

納品期限が長くなれば、その分、賞味期限内の食品を廃棄せずにすみます。また、返品など の作業を減らすとともに、過剰生産と流通のムダの削減につながると考えられます。

納品期限の延長が、廃棄量の削減につながるかを検証
このような納品期限の延長は、食品業界全体で行う必要があります。そこで、製造・卸・小売が参加し、食品ロス発生の原因の1つである商慣習を話し合い、解決を目指す「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」が農林水産省のサポートの下、平成24年10月に設立されました。同チームは、平成25年8月より約半年間、納品期限を延長する実証事業を実施し、食品ロス削減に効果があれば、納品期限延長を推奨していくこととしています。

この実験に参加する小売の一つ、(株)イトーヨーカ堂の広報、伊藤宏徳さんは「これを機に、食品業界全体が食品ロス削減のための気運を高め、食品廃棄をなくす取り組みを一丸となって進めていきたいですね」と話します。


納品期限見直し実証事業の概要

※販売期限は、小売店が商品管理の必要性から独自に設定する、店頭で商品を販売する期限のこと。