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農林水産省

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特集1 学ぼう!有機食品(2)

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もっと知りたい!有機JASマーク



Q.そもそもJASマークってどんな意味があるの?
食品などの品質や作り方を保証するマークです
しょうゆやハムなどの食品の品質や作り方を保証するマークです。色、香りなど品質に関することや、熟成など作り方に関すること、生産情報の公表に関することなど、品目ごとに農林水産大臣が定める基準(日本農林規格=JAS規格)があります。その基準を満たしている製品のみ、JASマークを付けることができます。食品以外にも、木質建材、畳表、生糸、有機飼料などにも付けることができます。

今回紹介する有機JASマーク以外にも、一般JASマーク、特定JASマーク、生産情報公表JASマーク、定温管理流通JASマークがあります。

一般JASマーク

 
一般JASマーク(品質に関するJASマーク)
【説明】
主に成分や香り、色などの品質基準を満たした食品や木材などに付けられます。

【規格制定品目】
炭酸飲料、ドレッシング、しょうゆ、集成材、合板など計51品目

生産情報公表JASマーク  
生産情報公表JASマーク(生産方法に関するJASマーク)
【説明】
給餌や動物用医薬品の投与などの情報が公表されている牛肉や豚肉、生産者が使用した農薬や肥料などの情報が公表されている農産物などに付けられます。

【規格制定品目】
生産情報公表牛肉、生産情報公表豚肉、生産情報公表農産物、生産情報公表養殖魚

特定JASマーク

 
特定JASマーク(生産方法に関するJASマーク)
【説明】
特別な方法で生産・製造された食品や、同種の標準的な製品に比べ品質などに特色がある食品に付けられます。

【規格制定品目】
熟成ハム類、熟成ソーセージ類、熟成ベーコン類、地鶏肉、手延べ干しめん

定温管理流通JASマーク  
定温管理流通JASマーク(流通方法に関するJASマーク)
【説明】
食味等の品質低下や微生物の繁殖を抑えるため、流通行程の温度を一定に保って流通させるという、流通方法に特色がある食品に付けられます。

【規格制定品目】
定温管理流通加工食品(米飯を用いた弁当類)


Q. JASマークの制度はどんな仕組みで行われるの?
国が登録した登録認定機関が厳しくチェックします
農産物や加工食品などにJASマークを表示するには、これらの食品の生産者や加工業者が農林水産大臣が登録した登録認定機関から認定を受けなければなりません。

まず認定を受けるために、生産者や加工業者は、登録認定機関に認定の申請をします。

申請を受けた登録認定機関の検査員は、生産者のほ場や工場などに行き、国が定めたルールをきちんと守っているかどうか、詳細な検査を行った後、その検査結果をもって登録認定機関が認定します。

また、登録認定機関は認定後も、認定事業者が基準に適合しているか、表示が適正に行われているか、定期的に調査しています。

JAS制度の仕組み

Q. 輸出入品にも有機JASマークは使えるの?
日本の有機JASの基準をクリアすればOKです
海外から輸入した有機農産物と有機農産物加工食品についても、日本国内で「有機」と表示して販売する場合、有機JASマークを付けなければなりません。この場合、輸入品を生産・加工した海外の業者が、有機JASの認定を受ける必要があります。しかし、我が国が有機JAS制度と同等の基準が定められていると認めた国からの有機食品の輸入については、改めて海外の生産・加工業者が有機JAS認定を受けなくても、日本の登録認定機関から認定を受けた輸入業者が、有機JASマークを付けて販売することができます。現在、有機JAS制度と同等の基準を持つ国として、アメリカ、アルゼンチン、オーストラリア、スイス、ニュージーランド、EU加盟国を認めています。

逆に、輸出する場合には、相手国の有機食品に関する制度による認定を取得する必要がありますが、相手国が有機JAS制度を自国の制度と同等と認めている場合には、相手国の制度による認定を取得しなくても、輸出することができます。現在、日本の有機JAS制度を自国の制度と同等と認めている国は、EU加盟国、スイス及びコロンビアですが、平成26年1月1日からはアメリカも加わることになります。

Q. 有機JASマークを付けられるものにはどんなものがあるの? その基準は…
有機農産物、有機畜産物、有機加工食品、有機飼料の4つがあり、それぞれに基準(JAS規格)があります

「有機農産物」のJAS規格は…
  • 堆肥などで土作りを行い、種まき、または植え付けの前2年以上、禁止された農薬や化学肥料を使用しない
  • 水耕栽培やロックウール栽培ではなく、土壌を用いた農業生産
  • 環境への負荷をできる限り低減した生産方法
  • 遺伝子組換え技術を使用しない
 
「有機畜産物」のJAS規格は…
  • 環境への負荷をできる限り低減して生産された飼料を与える
  • 動物用医薬品の使用を避ける
  • 動物の生理的、行動学的要求に配慮して育てた家畜、家きんから生産する
 
「有機加工食品」のJAS規格は…
  • 物理的または生物の機能を利用した加工方法を用いる
  • 化学的に合成された食品添加物および薬剤の使用を避ける
  • 原材料は、水と食塩を除いて、95%以上が有機農産物・有機畜産物・有機加工食品
「有機飼料」のJAS規格は…
  • 原則として有機農産物と同じように作る
  • 使用が認められた原料だけを配合する
       

さらに詳しく知りたいときは…
農林水産省ホームページ「食品表示とJAS規格」
https://www.maff.go.jp/j/jas/index.html