MAFF TOPICS(1)
生産現場に行ってみよう!
見て、聞いて、体験する都市と農村の交流
MAFFとは農林水産省の英語表記「Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries」の略称です。 MAFF TOPICSでは農林水産省のお知らせを中心に、暮らしに役立つさまざまな情報をお届けします。 |
東京・丸の内で各地の新鮮野菜を直売する「丸の内行幸マルシェ×青空市場」。このマルシェに出店している福島の農家と買い物客のふれあいが、都市と農村の交流へと発展しました。 |
![]() 「丸の内行幸マルシェ×青空市場」は、原則第2、第4金曜日の11時30分から19時30分まで開かれている
![]() ![]() いちごハウスの見学のほか、りんごの収穫でも農家と会話し交流を深めた
![]() 全量全袋検査の見学は、地元のJAすかがわ岩瀬の予冷庫で行われた
文/小林裕幸 |
都市住民は、農山漁村の自然や食に興味津々!
皆さんは、農業体験などに参加したことはありますか。現在、農山漁村は、人口の減少・高齢化等の課題がある一方、都市住民等からは農山漁村がもつ豊かな自然や「食」に着目した、付加価値の高い観光・教育などのニーズが増えつつあります。 このため、農林水産省では、都市住民と農山漁村住民がそれぞれ行き交う新たなライフスタイルを広め、お互いに地域の魅力を分かち合い、人、もの、情報が活発に行き来する取り組みを進めています。具体的には「都市農村共生・対流対策交付金」により、農山漁村における宿泊体験、都市の若者の受入れ、農村と都市の人と情報のネットワーク構築などに対し支援を行っています。 地方自治体と農家がタッグを組み、都市と農村を結ぶ
福島県鏡石町(かがみいしまち)にある(有)松葉屋の今泉文克(いまいずみふみかつ)さんは、長年、東京のレストランなどに自家製マッシュルームを卸したり、JR東京駅前の地下通路で農産物等の販売を定期的に行っている「丸の内行幸(ぎょうこう)マルシェ×青空市場」に出店し、鏡石町の魅力をPRしていました。一方、鏡石町では、東日本大震災の影響で激減した観光客を呼び戻そうと、昨年、都市住民向けの農業体験ツアーを企画。そこで、今泉さんは、その参加者をマルシェで集めることを提案しました。というのも、マルシェでは、農産物の生産現場に興味のあるお客さんが多かったからです。 「〝曲がりねぎは甘くするために、わざと曲げてるんです〞って紹介すると〝えっ!?作ってるところ、見たいわー〞って。そんな方たちを、鏡石町に招待したかったんです」 こうして、農業体験ツアーが昨年11月に実施されました。ツアーではリンゴの収穫体験、牧場見学、農家との交流などを行いました。また、米の収穫時期だったことから、米の放射能物質を調べる全量全袋検査も見学。参加者からは〝ここまで安全を確認してから、出荷するんですね〞と驚きの声が。 今後も、鏡石町は都市住民の方に、農業、農村の魅力など知っていただくため、農業体験ツアーなどを計画しているとか。 マルシェは、都市住民が農産物などを通して農村の魅力とふれあうことができる〝入り口〞。今回のような交流がマルシェをきっかけに、いっそう広がることが期待されます。 ![]() |