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農林水産省

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特集1 夢を追いかけて、酪農ヘルパー(4)

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酪農ヘルパー歴夫4年・妻1年→酪農家歴2年 加藤信宏さん・麻里子さん(北海道別海町(べっかいちょう))


いつも仲良しの加藤さん一家。とっても人懐こい愛犬のがっちゃんは、みんなの人気者
いつも仲良しの加藤さん一家。
とっても人懐こい愛犬のがっちゃんは、みんなの人気者

トラクターを操縦する信宏さんに「とうちゃん、かっこいい!」と娘のみのりちゃんから声援が上がる

トラクターを操縦する信宏さんに「とうちゃん、かっこいい!」と娘のみのりちゃんから声援が上がる

祐将くんも手伝って家族みんなで、子牛のベッド用のわらを集める。

祐将くんも手伝って家族みんなで、子牛のベッド用のわらを集める。

バケツいっぱいに入れた重い配合飼料を、子牛の餌槽へ移す、みのりちゃん

バケツいっぱいに入れた重い配合飼料を、子牛の餌槽へ移す、みのりちゃん

酪農ヘルパーの先輩でもある、ファム・エイの釼持(けんもつ)康一さん(右)は、今でもよき相談相手

酪農ヘルパーの先輩でもある、ファム・エイの釼持(けんもつ)康一さん(右)は、今でもよき相談相手

加藤牧場の看板






「2人で牧場を持とう!」。その思いが酪農ヘルパーとして働く原動力に
酪農家になった今は、あの時代の経験が、なによりの財産かな
北海道別海町で乳牛70頭を飼う加藤信宏さん・麻里子さん夫妻。酪農ヘルパーとして働いた経験を生かし、平成24年、ついに酪農家になる夢をかなえました。

愛知県出身の信宏さんと、福岡県出身の麻里子さんは、酪農学園大学のサークル「乳牛研究会」で出会いました。卒業後、麻里子さんは北海道内やニュージーランドで4年間、信宏さんも道内で2年間の牧場実習を経て、平成18年に結婚。2人そろって酪農ヘルパーになりました。

「何軒もの酪農家の飼養管理を、仕事を通じて学べるのはヘルパーの特権です。将来のためにも、いろいろな酪農家のやり方をいち早く身に付けたかった。酪農ヘルパー時代、私を指名してくれる農家がいるとうれしくて、さらにやる気が出ましたね」と信宏さん。

それから5年後、ようやく資金のめどが立ち、夫妻で別海町の研修牧場で学んでから、就農。国や町、JAのサポートを活用し、牛舎や住まいをリフォームすることで、就農資金もぐっと抑えました。

酪農ヘルパー経験のおかげで、作業も機械操作も、応用がきく

こうして念願の酪農家になった加藤さん夫妻。酪農ヘルパー時代の経験は、もちろん日々の仕事に生かされています。

「いろんな酪農家から学んだおかげで、作業はもちろん機械操作も応用がきくんです。だから、効率よく仕事が組み立てられますね。ただ、経理だけは初めてなので、日々勉強中です」と信宏さん。

麻里子さんは、牧場実習を経て、酪農ヘルパーになり、就農したことがよかった、と振り返ります。

「まず、実習で酪農家の1年のサイクルを把握できたことが、酪農ヘルパーになったとき、役立ちました。さらに、酪農ヘルパーの経験が、酪農家としての財産に。ほんとうに、恵まれたステップを踏めたと思います」

2人の子どもも生まれ、家族で働く喜びを感じているという加藤さん夫妻。酪農家として、さらなる目標も見据えているとか。

「牧草を有機栽培にして、さらに良質な牛乳をつくろうと計画しています」。理想の牧場を夢見て、今日も家族全員、1歩1歩進みます。

信宏さん、麻里子さんの歩み

加藤牧場のお仕事スケジュール

酪農ヘルパー、なんでもQ&A
●ヘルパーから酪農家になるには何が大事?
真面目に仕事に取り組む気持ちが大切だと思っています。

●ヘルパー時代と今とどっちが大変?
緊急で酪農家さんに呼ばれたときなどは酪農ヘルパーも大変でした。比べて今は、より臨機応変さを求められるようになりましたね。

●休日の過ごし方は?
牛舎を直す大工仕事をしたり、家族でドライブに行ったりします。